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オンラインゲームだった世界

始まりの町の残り人

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 街の門を出ると一本道になっている森が見える、チュートリアルの最後で街を移動するミッションがあるのでわかりやすくなっている、また出てくるモンスターも弱く防具を装備をしていれば無視して進めるが自分達は装備を持っていないので退治しながらすすむ。
 最初のステージな事もあり距離が短くすぐに最初の町に到着した。

「さて、到着したものの……」
 再び始まりの町をウロウロする先ほどいた街よりも人の密度が薄く転生者はより目立つ、というか1人しか見えない。
 その人は広場の角でひたすら草をすり潰していた。

「あの、何をしているんですか?」
「こうして薬草をつぶして水と混ぜると回復薬(微)ができるんだ、それに魔香草をすり潰したものを混ぜると回復薬(小)ができるんだ、これを沢山作って売れば防具が手に入ってやっと冒険に行けるんだ」
「それは、がんばって、下さい……」
「ありがとう」


 それから転生者を探して町を彷徨ってみたが転生者らしき人はいなかったのでもう一度同じ転生者の所に向かうとまだ草をすり潰していた。
「あの……、まだやっているんですか?」
「そうだよ、まだ半分も終わってないからね」
「……手伝いましょうか?」
「良いのかい!」
 最初の町に唯一いると思われる転生者の作業を手伝うことにした、3人がかりとサヨの力が強かったのもあって作業は順調に進んでいった。

「この町に他に転生者が見えないんだけどもう貴方だけですか」
「そうだね、知っていると思うけどこの町じゃあロクなイベントもクエストもないからね、もうみんな隣の町に移動したね」
「あなたは何で移動しないんですか?」
「僕は御覧の通り武器も防具もないからね、この世界にはチュートリアルが無いからこうやって自力でお金を稼いで防具を都合付けないといけないからね、こうやって回復薬を作って稼ぐしかないのさ、君たちもそんな口かい?」
「いやぁちょっと違いまして……、実は別のルートから来たんですよ」
「それはどういった感じです?」
「困っている転生者を探してここまで来た感じですね」
 別に転生者に干渉してはいけないなどのルールはない、もし今話ている転生者が対象がじゃなくても他の転生者を探せばいいだけだ。
「うん、じゃあ僕を助けにきたのかな?」
「いやぁそれは実はわからなくて、この世界には割と転生者がいて誰を助ければいいのやら」
「その助けてる転生者は決まっているのかい?」
「らしいです、自分は誰を助けてばいいかわかりませんが……、とりあえず主人公っぽい人を探している感じです」
「なるほどねぇ、とりあえず今は人助けだと思って回復薬を作るのを手伝ってくれや」
「はい、そのつもりですよ」
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