異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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空の旅

終業確認

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 体を魔法で強化してサヨを持ち上げる、持ち前の魔力が少ないせいで、十分な強化ができておらず1歩進むのがかなりしんどい。
「えへへいい匂い」
 汗と泥にと火薬の混じった匂いを良い匂いと言われても困る、こっちはしんどいのに呑気なものだ、しかし今は呑気にしてても文句を言う人はいないしもしいるのなら助走をつけて全力で殴りにいってやる。


「……っ!」
「どうしたの?」
「なんでもない、なんでもないよ」
「そっかぁ」
 数歩歩くと両足に痛みを感じた、そこまで運動も酷使していないハズで外傷もシールドで防御されているはずだから足が痛くなるのはおかしい……、今はサヨを背負っているので足の痛くなっている所を確認することができない。
 回復の魔法を使用する余力はもうない、異世界転生したものの自分がいた世界では魔力は基本的に増えることがないとされていて、何度か空になるまで魔法を使い切った事は何度かあるが結局増えた感じは無かった、それに人のステータスを見る魔法もなかったのでそういった努力もしてこなかった事がいまさら悔やまれる。

 サヨのことを思えばこれくらいは気合で乗り切ってやる。





「お、目が覚めた?」
「え?」
 気が付いたらベットの中にいた、視界にサヨと転生者が心配そうにこちらをのぞき込んでいる、どうやら無事移動できていたようだ。
「どうなった?」
「君が丁度10メートル移動した所で倒れたんだ、それを僕らが回収したんだ、それから3日経過しているんだ無事に目が覚めてよかった」
 どうやら無意識で移動していたらしい、足の痛みはないため起き上がって体を確認してみるとしっかりと五体満足だった。
「体の違和感はもうなくなっていると思うよ、原因は精神系だったよ薬も投与したしこんだけ休めば後もう大丈夫だろう」
「なんか迷惑かけたみたいですね」
「あんだけ戦ったんだからだれも迷惑なんて思わないよ、じゃあ僕は上に報告とかしてくるよ」



「やっと終わったんだな……」
「うん、これで帰れるね」
「ついでに弾は後はどれくらい残ってる?」
「23発分、結構ぎりぎりだね」
「そうだな、帰ったら世界を回って観光地で豪遊してやる」
「あじゃあ私ピラミッド見に行きたい」
「いいね、本当に世界一周してやろう、途中で帰らないといけないかもしれないけど」
「そうだね」
「……あーそのできれば少しまっててほしいかな?」
 サヨと楽しく話している時に申し訳なさそうに転生者がまったをかける。
「どうしたんですか?」
 嫌な予感しかしないが聞かなければならないだろう。
「ちょっとクーデターが起こってミサイル数発だけでいいから協力してくれないかな?」
「ま、まぁ数発程度なら……」
「う、うん……」
「申し訳ない、今から宇宙の戦場に向かうから重力に気を付けてくれ」
 何というか残業を頼まれた気分だ。
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