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空の旅

この手しか知りません

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 大きな銃を背に向かってくる触手をシールドで受け止めたり打ち抜いたりして対処していく、触手は長細いのでサヨが生成した弾で弾けさせる事ができ、手数を減らすことができる、最も鞭のようにしなる触手を正確に命中させるひつようがあるが……。

 最初は単調だった攻撃も徐々にフェイントが入ったり複数の触手でまとめて叩きつけてきたりなど技にバリエーションが増えていき、銃を守るのが厳しくなってくる。
「戦いに中で進化するのは味方側だけで十分だっつーの!」


 八つ当たり気味に本体に向けてグレネードを放つと、攻撃に使用していた触手を引っ込めて全力で本体を守っているように見えた、どうやら本体は巨体故に動けないのだろうか。
「ほほう」
 再びグレネードを本体に向けて放ち、防御している触手を銃で撃つとその箇所が脆くなり、触手の防御を貫通して本体に命中する。
 化け物が大きく崩れ、ガラスを引っ掻くような悲鳴を上げる、10倍に強化したシールドがなければ鼓膜が破壊されていたかもしれない。

「これはちょっと危ないかも、サヨ今何分たった?」
「大体に20分くらいかな、もう十分撃てるよ」
「よし、もう撃とう」
「はーい」
 全力で横に回避していく、影響がでない所に行ったところでサヨが溜めていたエネルギーを解放する、遠くにいるはずだが轟音と解放されたエネルギーの光が見える、一瞬やりすぎかと思ったが攻撃対象の事を思い出し妥当と判断した、むしろ足りないとかもあるかもしれない。

 シールドがずっと反応したままだが様子を見るために化け物の所に戻ると、化け物がいた所を中心に大きなクレーターとサヨが発射した弾丸の軌道が深く抉れていた。
「サヨ、無事か?!」
「無事だよー、ちょっと光と音でくらくらするけど」
 
 大きな銃があった所に向かうと立ち上がれずに座り込んでいるサヨがいた。
「もう全部終わったぞ、サヨを休憩させたいから早く船に乗せてくれ」
「そうしたいのは山々なんだが行けそうにない……」
「なんで?」
「そうすごまないでくれ、別に見捨てるとかの話じゃないんだ」
「じゃあどうして?」
「サヨちゃんが撃った攻撃の余波が大きくてこの船じゃ近づくだけで機器が誤作動しそうなんだ、申し訳ないけどその地点から10メートルほど移動してくれないか、もちろんクレーターと反対方向にそしたら安全に拾えるから」
「わかった」
 完全に動けないサヨは機会娘なこともありかなり重い、戦闘終わりもあって身体を強化をしていた魔法をかけなおしになるが10メートルも持つか微妙なところではある、しかし今までお世話になってきたんだ、10メートル程度なら絶対に運びきってやる。
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