異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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空の旅

人のいるところ

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「この方向ですね」
 転生者が手に持っている端末を頼りに表示されている場所に向かう。
「なるほどなぁ……」
 表示されている場所へ向かうと大きな一枚岩があるだけだ。
「天然の要塞かな?」
「いや人工的な物だろう」
「確かに化け物から逃れるにはこういうのがいるだろうなぁ」
「でもこんな大きな岩どやって対処します、壊すわけにもいかないし……」
「周っていけばいいのでは?」
「いや、多分目的の場所はこの中だ、だから回り込んでも意味がない」

「お前たち何者だ、この辺にいる化け物はどうしたんだ?」
 岩に対して全員が思考していると上の方から声がする、上を向くと刺股を持った男性がいた。

「我々は人間の反応があったから来ただけだ、帰れというのなら立ち去ろう」
 転生者が一歩前に出て代表者として声を張り上げる。
「いや、我々は逃げてきた人間は基本的にかくまうようにしている、近くに化け物はいないだろうな?」
「それは絶対に無いと保証しよう」
「そうかなら少し待ってくれ」
 男性がそう言うと引っ込み、一枚岩がゆっくり横に動き、人が1人分通れる隙間ができる。
「ここから入ってくれ」
 その隙間から先ほどの男性が顔を覗かせる、その隙間に向かって進むと中には岩を動かすための機構があり、狭くなっている。

「ここは天然の洞窟を改造したものだ、足場が悪いから気を付けてくれ」
 足場よりもむしろ狭い通路故に横や頭上を気を付けて行きたい、転生者についてきた人に身長が高い人がいるので何度か頭をぶつけそうになっている。
 洞窟を抜けると広い空洞が下に広がっており、その中で人々が世話しなく動いている。
「最初は5人入れば身動きがとれないほどだったが、今は御覧の通り大きな町になってるのさ」
 男性が誇らしげに町になっている空間に言う。
「ここは一体何なんですか?」
「それをここで話すのはどうかと思う事だし、私の家に案内しよう」
 その男性の指示に従って家まで向かう、町の中に入ると道が整備されており車輪が付いた物でもスムーズに通ることができそうだ、男性の家は洞窟を抜けてすぐにある階段を下りてすぐの場所にあり、こちらが数人で詰め込んでも余裕で入れるほどの広さがある。
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