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空の旅

孤独戦闘

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 サヨが休息に入ったからといって船が止まるわけでもなく進み続ける。
 化け物は巣の中心から離れる事はないらしく、化け物はしばらく遭遇することはない。


「しばらくは外を見てこの世界の雰囲気でも楽しむといい」
「お、おう」
 都市部や有名な観光地は軒並み破壊されて植物で覆われているので前世でなんとなく見たかった景色とまた違う様相だが、これはこれで悪くない景色である。
 しかも船が進む速度がそれなりにあるので植生が変わっていき飽きることがない。
「景色を楽しんでいるところ悪いが化け物だ幸いなことに数が少ない方だよ」
 数が少ない方と言っても一人で対処できるか怪しい、人の目があるので魔法が使えないので時間がかかってしまうだろう。
 そういえばいつも銃はサヨが出したモノを使用しているので今は銃をもっていないので何もできないのはと思ったがとりあえず部屋に戻ってみると銃が2丁とマガジンが10コ置いてあった、これならある程度は戦えそうだ。
 気合を入れて船から出て化け物に挑む、一応防御方向はこの世界の技術で大丈夫らしいが目に見えないので不安しかない、銃の構造を確認してセーフティーを解除する、サヨが起きていればいろいろ補助してくれるが今は全部手動で操作しなければならないので狙いを正確にしなければ無駄になってしまう。
 銃の性能が高いのと化け物が大きいのも手伝って落ち着いていけば外すことがないだろう。


「これ本当に大丈夫なんだろうな?!」
 自分の周囲半径2メートルの所で化け物は何かの壁に阻まれているようで侵入してこないが必死の形相で向かってくる様子がとても怖い、すでに囲まれておりもう逃げる場所はない、鉄格子に入ってサメを見るツアーを思い出す。
「もちろん守りに関しては完璧だからな」
「途中で電池切れとかないよな?」
「その表現は久々に聞いたけど、大丈夫だよ」
「ならよし!」
 大丈夫の言葉を信じて銃を握り直し攻撃を再開する。
「ていうか、一人だとしても遅くない?」
「うっせ、弾を無駄にできないんだよ」
「うんまぁこっちはこんな時に何もできないから任せるよ」
「そうして下さい」
 サヨがいたころと比較すると確実に時間がかかっているが、乱射する訳にもいかないので耐久勝負でもある、偶に座ったりして休憩を取りながら確実に仕留めていく。
「あ、それ寝たら守りが消えて充電モードになるので気を付けてくださいね」
「それは先に言って欲しかったなぁ……」
 


 化け物が多く弾が足りるかと思ったが最後のマガジンの残り半分の所で化け物が全滅した、時間は時計をみていないので正確にはわからないがおそらく7時間ほどたっているのではないかと思う。
「サヨちゃんって重要な存在?」
「かなりね……」
「起きるまでまった方がいいね」
「そうだね」
 自分一人ではかなり時間が経ってしまったのが響いたようで化け物も全滅したこともありサヨが目覚めるまでしばらく留まることが決定した。
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