20 / 61
異世界&冒険者
優柔不断と癒し
しおりを挟む
前回のあらすじ。
何故か獣人二人から頭撫でろと言われた。
以上!
いやほんとなんで?
ここまで抵抗すると俺が嫌がっているように見えるかもしれないがそうじゃない。
日本で異世界物を読んでいた人ならわかるはずだ。
獣人は基本耳や尻尾を他人に触らせないということを。
耳や尻尾は家族、恋人以外には触れさせないことを。
そんな大事な部分に俺が触っていいのだろうか?
奴隷と主人という関係柄やろうと思えば出来るのだが、無理矢理するのと二人からお願いされるのでは意味合いが全く違ってくる。
「本当に撫でていいの?」
「はいっ!お願いします!」
こう言ってるんだし、撫でたって何も言われないよね?
と心の中で自分に言い聞かせていると……。
「ああもう焦れったいわね!」
どわっ!?
後ろから愛花に背中を押され、そのままの勢いでサーシャのいるベッドにダイブする。
「ちょっと、いきなり押すなって!」
「だって焦れったいんだもん」
「焦れったいって、お前なぁ……」
「そんなことよりいいの?サーシャちゃん泣いちゃうよ?」
「え?」
見ればサーシャが泣きそうになっている。
「ご、ご主人様は、私の体、触りたく、ないんですか?」
グハッ!?
上目遣い+涙目は俺に効く!
そんなことをされたら撫でしかないじゃないか!
サワサワ、モミモミ。
ああ~癒される~触り心地最高~。
「ひゃう。い、いきなりは、ずるいです~」
「でも触って欲しかったんだろう?」
「そ、それはっ、そうで、んっ、すけど~」
「ほれほれ、ここがいいのか?」
若干意地悪なことを言いながらも、しっかりと耳を撫でる。
やはりというか耳の付け根は特に気持ち良いようだ。
このままもうちょっと撫でていよう。
・~・~・~・
目の前で海斗とサーシャちゃんがじゃれている。
「全く、初めからそうすればいいのに」
海斗が優柔不断すぎてつい背中を押してしまった。
「ねえねえ愛花お姉ちゃん」
トコトコとミーシャちゃんが近づいてくる。
はあ、可愛い。
「どうしたの?」
「お姉ちゃんが海斗お兄ちゃんとっちゃったからその間だけでも私の頭撫でて!」
「いいよ!こっちおいで」
即答。
当たり前よね。
こんな可愛い子が頭撫でてとねだってきているのに断ることなんてできないわよね!ね!
だから私は正常だ。
猫耳を触れるからって興奮なんてしていない。決して。
……誓いはしない。
撫でることが出来るという事実に喜んで飛び跳ねそうなのは事実だからだ。
「何処撫でて欲しい?」
膝の間にミーシャちゃんを座らせて質問する。
「うーん。特にないけど、耳と耳の間が好き!」
「耳は嫌なの?」
「ううん、大好きだよ?」
「なのに撫でなくていいの?」
「お楽しみは最後にとっておく!」
「そっかそっか。それじゃあ失礼して」
ナデナデ、ナデナデ。
夢にまで見た猫耳を実際に撫でられるなんて……。
幸せすぎる……。
ハッ!?
この感情は外に出さないようにしないと。
痛い子に見られちゃう。
「どう?気持ちいい?」
「うん!スッゴク気持ちいいよ!」
「良かった。痛かったら言ってね?」
「うん。あ、そろそろ耳も撫でて欲しい!」
「いいよ~」
耳をサワサワ、ナデナデ。
さ、い、こ、う。
凄い気持ちいい。
ミーシャちゃんも気持ちよくて私も気持ちいいとか最高すぎる。
「にゃう~。気持ちいいよ~」
「ここがいいの?」
反応が良かった場所を重点的に撫でる。
「ふにゃう、そこ、ダメ。蕩けちゃう」
「ふふっ、蕩々になっちゃえ!」
可愛すぎる様子に癒されながらも撫で続けていく。
胸の奥に芽生えた小さな疑問の声に聞こえないフリをしながら。
何故か獣人二人から頭撫でろと言われた。
以上!
いやほんとなんで?
ここまで抵抗すると俺が嫌がっているように見えるかもしれないがそうじゃない。
日本で異世界物を読んでいた人ならわかるはずだ。
獣人は基本耳や尻尾を他人に触らせないということを。
耳や尻尾は家族、恋人以外には触れさせないことを。
そんな大事な部分に俺が触っていいのだろうか?
奴隷と主人という関係柄やろうと思えば出来るのだが、無理矢理するのと二人からお願いされるのでは意味合いが全く違ってくる。
「本当に撫でていいの?」
「はいっ!お願いします!」
こう言ってるんだし、撫でたって何も言われないよね?
と心の中で自分に言い聞かせていると……。
「ああもう焦れったいわね!」
どわっ!?
後ろから愛花に背中を押され、そのままの勢いでサーシャのいるベッドにダイブする。
「ちょっと、いきなり押すなって!」
「だって焦れったいんだもん」
「焦れったいって、お前なぁ……」
「そんなことよりいいの?サーシャちゃん泣いちゃうよ?」
「え?」
見ればサーシャが泣きそうになっている。
「ご、ご主人様は、私の体、触りたく、ないんですか?」
グハッ!?
上目遣い+涙目は俺に効く!
そんなことをされたら撫でしかないじゃないか!
サワサワ、モミモミ。
ああ~癒される~触り心地最高~。
「ひゃう。い、いきなりは、ずるいです~」
「でも触って欲しかったんだろう?」
「そ、それはっ、そうで、んっ、すけど~」
「ほれほれ、ここがいいのか?」
若干意地悪なことを言いながらも、しっかりと耳を撫でる。
やはりというか耳の付け根は特に気持ち良いようだ。
このままもうちょっと撫でていよう。
・~・~・~・
目の前で海斗とサーシャちゃんがじゃれている。
「全く、初めからそうすればいいのに」
海斗が優柔不断すぎてつい背中を押してしまった。
「ねえねえ愛花お姉ちゃん」
トコトコとミーシャちゃんが近づいてくる。
はあ、可愛い。
「どうしたの?」
「お姉ちゃんが海斗お兄ちゃんとっちゃったからその間だけでも私の頭撫でて!」
「いいよ!こっちおいで」
即答。
当たり前よね。
こんな可愛い子が頭撫でてとねだってきているのに断ることなんてできないわよね!ね!
だから私は正常だ。
猫耳を触れるからって興奮なんてしていない。決して。
……誓いはしない。
撫でることが出来るという事実に喜んで飛び跳ねそうなのは事実だからだ。
「何処撫でて欲しい?」
膝の間にミーシャちゃんを座らせて質問する。
「うーん。特にないけど、耳と耳の間が好き!」
「耳は嫌なの?」
「ううん、大好きだよ?」
「なのに撫でなくていいの?」
「お楽しみは最後にとっておく!」
「そっかそっか。それじゃあ失礼して」
ナデナデ、ナデナデ。
夢にまで見た猫耳を実際に撫でられるなんて……。
幸せすぎる……。
ハッ!?
この感情は外に出さないようにしないと。
痛い子に見られちゃう。
「どう?気持ちいい?」
「うん!スッゴク気持ちいいよ!」
「良かった。痛かったら言ってね?」
「うん。あ、そろそろ耳も撫でて欲しい!」
「いいよ~」
耳をサワサワ、ナデナデ。
さ、い、こ、う。
凄い気持ちいい。
ミーシャちゃんも気持ちよくて私も気持ちいいとか最高すぎる。
「にゃう~。気持ちいいよ~」
「ここがいいの?」
反応が良かった場所を重点的に撫でる。
「ふにゃう、そこ、ダメ。蕩けちゃう」
「ふふっ、蕩々になっちゃえ!」
可愛すぎる様子に癒されながらも撫で続けていく。
胸の奥に芽生えた小さな疑問の声に聞こえないフリをしながら。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界居酒屋「陽羽南」~異世界から人外が迷い込んできました~
八百十三
ファンタジー
東京都新宿区、歌舞伎町。
世界有数の繁華街に新しくオープンした居酒屋「陽羽南(ひばな)」の店員は、エルフ、獣人、竜人!?
異世界から迷い込んできた冒険者パーティーを率いる犬獣人の魔法使い・マウロは、何の因果か出会った青年実業家に丸め込まれて居酒屋で店員として働くことに。
仲間と共に働くにつれてこちらの世界にも馴染んできたところで、彼は「故郷の世界が直面する危機」を知る――
●コンテスト・小説大賞選考結果記録
第10回ネット小説大賞一次選考通過
※小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+、エブリスタにも並行して投稿しています
https://ncode.syosetu.com/n5744eu/
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886816699
https://novelup.plus/story/630860754
https://estar.jp/novels/25628712
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる