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第5幕 ——夜顔の記憶、祓い人の足跡——
2、悠一郎の懸念ごと
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十二月に入ると、ぐっと冷え込む日が増えた。
相田舜平はダウンジャケットのポケットに手を突っ込んで、北崎悠一郎との待ち合わせ場所へと急いでいた。大学の後、ちょっと二人で飲まないかと誘われたのだ。
舜平は地下鉄北大路駅のそばにある居酒屋へ向かっている最中だ。北大路は舜平の大学の友人、屋代拓の自宅のそばであるため、今夜は拓の家に一泊の宿を取りつけてきている。
悠一郎はすでに個室に入って待っていた。一時期はえらく長く伸ばしていた髪もさっぱりと切り、就職先のフォトスタジオでアルバイトを始めている。やや疲れた表情の悠一郎であったが、久しぶりに会う舜平の顔を見ると、少しばかり表情に張りが出る。
「おう舜平。久しぶりやな。明桜の文化祭以来か」
「せやな。えらい疲れてるやんか」
掘りごたつに座りながら、熱いおしぼりで手を拭いつつ悠一郎の顔を覗き込む。悠一郎はちょっと笑った。
「やっぱプロの仕事は違うな。俺、なんか自信なくなってきたわ」
「どうしたどうした、いきなり」
「俺……珠生くんがいたからあんな写真が撮れたけどさ……実際、技術となるとまだまだやなって」
「なに言ってんねん。そんなん、まだバイトなんやから当然なんちゃうの? 今から先輩らの技盗んでいくんやろ?」
「……まぁ、そうやけどさ」
アルバイト先で大小のミスをしでかしたことや、先輩たちの厳しい態度や言葉にいちいち自信喪失してしまうこと、腕を見込まれて雇われたというのに、自分はなんの役にも立っていないと思うと申し訳ない気分になる……と、悠一郎は酒を飲み飲み弱音を吐いた。舜平はその言葉に耳を傾けつつ、悠一郎に合わせて日本酒を飲んだ。
「まぁ、俺は凡人やから細かいことは分からんけど、俺はお前の写真、好きやで」
「……ほんまか……?」
「ああ。今まで写真になんか興味なかったけどさ、お前の作品は心底綺麗やなって思うし」
「舜平……!!」
悠一郎はうるうると目を輝かせて、舜平の手を握らんと身を乗り出してきた。舜平はさっと身を引いて、仏頂面で悠一郎から距離をとった。
「近すぎや、あほ」
「はは、すまんすまん。……でも、ありがとうな。嬉しいわ、そんなふうに言ってもらえて」
「慰めて欲しくて飲みに誘ったんか? しゃあないやつやなぁ」
「そ、そんなんちゃうしー。何で俺がお前に甘えなあかんねん」
「へいへい」
運ばれてきた料理を口にしながら、ふたりはしばらくお互いの近況について話し合った。最初よりはずいぶん明るい表情になった悠一郎は、くいくいと気持ち良く日本酒を飲んでいる。
舜平は進学への意志が固まったことを報告し、妹の早貴は短大へ行ってさっさと働くのだと言っていること、しょうもない男と付き合っていることなど家族の愚痴をこぼした。幼いころの早貴を知っている悠一郎は、びっくりしつつも笑っている。
早貴も同じ小中学校へ通っていたのだ、当然良く知っている間柄だ。お互いの家族のことや大学のことなどを話し合いながら笑い、二人は気持ちよく酔った。
いつしか、悠一郎の手元にある酒が焼酎に変わり、それをちびりと舐めては美味そうに息をつく悠一郎を眺めながら、舜平は尋ねた。
「ところでさ、お前、まだなんか話したいことあるんやろ。さっきからそわそわしてるやん」
「え、ばれた?」
「ばればれや」
「あのさ、珠生くんのことやねんけど……」
「え?」
「というか、美来ちゃんのことというか……」
「どっちやねん」
悠一郎は言いにくそうに、箸で揚げ物をつついていたが、意を決したように顔を上げてじっと舜平を見た。
「……お前、珠生くんとは一体どういう関係なん?」
「えっ?」
「あ、いや……どういう関係でもええねんけどさ……。美来ちゃんがお前に告ったやろ? せやし……その、ちょっと気になって」
「……安西、な」
あれから美来の告白には、何も答えていない状態だった。断るなら断るで早く言わねばならなかったが、彼女は就職活動で忙しいし、自分も論文のことで健介に厳しく指導をされ始めたところであるため余裕がなく、まだきちんと会って話をしていない。
「もしお前が、珠生くんと何かあるんやったら……と思ってさ。俺、美来ちゃんのこと応援していいんか、引いたほうがいいって言うべきなんか、分からへんから……」
舜平は目の前で美味そうな湯気を立てているホッケの開きに目を落として、頬杖をついた。なんと言うべきか、それとも言わないべきなのか、迷った。
悠一郎はもう一口酒を飲むと、そのホッケに箸をつけて一口二口、食べ始めた。
「お前がアメリカに行ってすぐ、珠生くんと会うたんや。その時な、あの子、お前の写真見て泣いてたんやで。どうしていいか分からないって言って、ぽろぽろ泣いてた。お前らふたり、何かしらあるとは思ってたし、そういう気持は大切やと思ってたから俺は何も言わへんかったけど」
「……珠生が泣いてた?」
初耳だった。舜平はどきりとして、悠一郎の顔をじっと見つめた。
「その次は、お前が帰ってきてから、美来ちゃんがこんな事言ってるけどいいんかって、念のため聞いたんや。そしたらあの子は、俺には関係ない……って言っててんな。でも、舜平のことは特別やって……」
珠生と悠一郎がそんな話をしているということには驚きを隠せなかった。舜平は黙ってグラスに手を伸ばすと、一気に残りの日本酒の半分を呷る。
ぷはっと息を吐くと、なんとも言えない表情をした悠一郎の顔が目の前にある。悠一郎には、きちんと話をすべきなのかもしれないと、舜平は腹をくくった。
「……安西のことは、はっきり断らなあかんと思ってる。他のとこでもさんざん、俺は女性に気ぃもたすだけもたして不誠実やって、言われてもうてたし」
霧島での最後の夕食の時、葉山姉妹や高校生たちに言われた台詞を思い出して、舜平は苦笑した。そして、学園祭の時に珠生を怒らせてしまったことも。
「……引っ張ってもうて、悪かったな」
「いやいや、忙しい時期やししゃーないな……。って俺に謝られても困んねんけど」
「まぁ、年内にはちゃんと言う」
「そうしたってくれ。……理由はやっぱ、珠生くんか?」
「……あぁ」
「へぇ……それって、その……つきあってる、ってこと?」
「……うん、まぁ、そんな感じ……かな」
「そうか……やっぱそうなんや。でも、ちょっと意外かも。お前、ゲイっていうふうには見えへんし」
「別に男が好きなわけちゃうで。珠生だけは……特別、やねん」
「そっか……そっかそっか。ってことはお前と珠生くん、今は幸せ、ってことやんな?」
「うん、俺は……めっちゃ幸せ。あいつはイマイチ、何考えてんのか分かれへんとこあるけどさ」
「そっかぁ……よかったなぁ。そうか……」
悠一郎はしみじみとそう呟き、焼酎の丸っこいグラスを舜平の縦長いグラスに軽くぶつけた。
「キモくないん? 俺のこと」
舜平がそう尋ねると、悠一郎はゆっくりと首を振った。心なしか涙目だ。
「そんなことない。ちょっと感動してたんや」
「またまた」
「ほんまや。舜平、愛やな、愛。性別なんか、関係ないな」
「おう……せやな」
「あの子はいい子や。きれいやし、優しいし、賢いし、ちょっと寂しがりなところが可愛いし」
悠一郎は酔っているのか、赤い顔をして何度も頷いている。舜平は苦笑して、目の前にあったコロッケを摘んだ。
「大事なもんがあるってのは、ええなぁ。羨ましいわ」
と、悠一郎は眠たげに目をこすりながらそんなことを言った。
「お前にはないんか? そんなこともないやろ?」
「……今は写真が全てや。仕事はきついけど……それでも俺は写真撮るんが好きやし、それしか能もないし」
「色々作ってたやん、展示の時」
「立体はあの程度や、仕事にはならへん。……ずっと写真……撮れへん時期があったんやけど、珠生くんに出会うてまた撮れるようになった。写真が好きになったんや」
「へえ、そうなんか」
「感謝してる。あの子には、ほんま。だからあの子が幸せなら嬉しい。美来ちゃんのことはどうとでもなる、俺がちゃんとフォローしとく」
「……すまんな。てかお前、ちょっと飲み過ぎちゃうか」
「……お前とおる時の珠生くんの顔、ほんまにきれいやったなぁ。また撮らしてや、お前ら二人で居るとこ」
「そら、ええけど。ってもう酒はやめとけ」
「ええなぁ、愛やなあ……」
疲れているせいもあるのだろう。珍しく酔いつぶれて眠り込んでしまった悠一郎に苦笑しつつ、舜平は悠一郎のジャケットを取り、そっと肩に掛けてやった。
相田舜平はダウンジャケットのポケットに手を突っ込んで、北崎悠一郎との待ち合わせ場所へと急いでいた。大学の後、ちょっと二人で飲まないかと誘われたのだ。
舜平は地下鉄北大路駅のそばにある居酒屋へ向かっている最中だ。北大路は舜平の大学の友人、屋代拓の自宅のそばであるため、今夜は拓の家に一泊の宿を取りつけてきている。
悠一郎はすでに個室に入って待っていた。一時期はえらく長く伸ばしていた髪もさっぱりと切り、就職先のフォトスタジオでアルバイトを始めている。やや疲れた表情の悠一郎であったが、久しぶりに会う舜平の顔を見ると、少しばかり表情に張りが出る。
「おう舜平。久しぶりやな。明桜の文化祭以来か」
「せやな。えらい疲れてるやんか」
掘りごたつに座りながら、熱いおしぼりで手を拭いつつ悠一郎の顔を覗き込む。悠一郎はちょっと笑った。
「やっぱプロの仕事は違うな。俺、なんか自信なくなってきたわ」
「どうしたどうした、いきなり」
「俺……珠生くんがいたからあんな写真が撮れたけどさ……実際、技術となるとまだまだやなって」
「なに言ってんねん。そんなん、まだバイトなんやから当然なんちゃうの? 今から先輩らの技盗んでいくんやろ?」
「……まぁ、そうやけどさ」
アルバイト先で大小のミスをしでかしたことや、先輩たちの厳しい態度や言葉にいちいち自信喪失してしまうこと、腕を見込まれて雇われたというのに、自分はなんの役にも立っていないと思うと申し訳ない気分になる……と、悠一郎は酒を飲み飲み弱音を吐いた。舜平はその言葉に耳を傾けつつ、悠一郎に合わせて日本酒を飲んだ。
「まぁ、俺は凡人やから細かいことは分からんけど、俺はお前の写真、好きやで」
「……ほんまか……?」
「ああ。今まで写真になんか興味なかったけどさ、お前の作品は心底綺麗やなって思うし」
「舜平……!!」
悠一郎はうるうると目を輝かせて、舜平の手を握らんと身を乗り出してきた。舜平はさっと身を引いて、仏頂面で悠一郎から距離をとった。
「近すぎや、あほ」
「はは、すまんすまん。……でも、ありがとうな。嬉しいわ、そんなふうに言ってもらえて」
「慰めて欲しくて飲みに誘ったんか? しゃあないやつやなぁ」
「そ、そんなんちゃうしー。何で俺がお前に甘えなあかんねん」
「へいへい」
運ばれてきた料理を口にしながら、ふたりはしばらくお互いの近況について話し合った。最初よりはずいぶん明るい表情になった悠一郎は、くいくいと気持ち良く日本酒を飲んでいる。
舜平は進学への意志が固まったことを報告し、妹の早貴は短大へ行ってさっさと働くのだと言っていること、しょうもない男と付き合っていることなど家族の愚痴をこぼした。幼いころの早貴を知っている悠一郎は、びっくりしつつも笑っている。
早貴も同じ小中学校へ通っていたのだ、当然良く知っている間柄だ。お互いの家族のことや大学のことなどを話し合いながら笑い、二人は気持ちよく酔った。
いつしか、悠一郎の手元にある酒が焼酎に変わり、それをちびりと舐めては美味そうに息をつく悠一郎を眺めながら、舜平は尋ねた。
「ところでさ、お前、まだなんか話したいことあるんやろ。さっきからそわそわしてるやん」
「え、ばれた?」
「ばればれや」
「あのさ、珠生くんのことやねんけど……」
「え?」
「というか、美来ちゃんのことというか……」
「どっちやねん」
悠一郎は言いにくそうに、箸で揚げ物をつついていたが、意を決したように顔を上げてじっと舜平を見た。
「……お前、珠生くんとは一体どういう関係なん?」
「えっ?」
「あ、いや……どういう関係でもええねんけどさ……。美来ちゃんがお前に告ったやろ? せやし……その、ちょっと気になって」
「……安西、な」
あれから美来の告白には、何も答えていない状態だった。断るなら断るで早く言わねばならなかったが、彼女は就職活動で忙しいし、自分も論文のことで健介に厳しく指導をされ始めたところであるため余裕がなく、まだきちんと会って話をしていない。
「もしお前が、珠生くんと何かあるんやったら……と思ってさ。俺、美来ちゃんのこと応援していいんか、引いたほうがいいって言うべきなんか、分からへんから……」
舜平は目の前で美味そうな湯気を立てているホッケの開きに目を落として、頬杖をついた。なんと言うべきか、それとも言わないべきなのか、迷った。
悠一郎はもう一口酒を飲むと、そのホッケに箸をつけて一口二口、食べ始めた。
「お前がアメリカに行ってすぐ、珠生くんと会うたんや。その時な、あの子、お前の写真見て泣いてたんやで。どうしていいか分からないって言って、ぽろぽろ泣いてた。お前らふたり、何かしらあるとは思ってたし、そういう気持は大切やと思ってたから俺は何も言わへんかったけど」
「……珠生が泣いてた?」
初耳だった。舜平はどきりとして、悠一郎の顔をじっと見つめた。
「その次は、お前が帰ってきてから、美来ちゃんがこんな事言ってるけどいいんかって、念のため聞いたんや。そしたらあの子は、俺には関係ない……って言っててんな。でも、舜平のことは特別やって……」
珠生と悠一郎がそんな話をしているということには驚きを隠せなかった。舜平は黙ってグラスに手を伸ばすと、一気に残りの日本酒の半分を呷る。
ぷはっと息を吐くと、なんとも言えない表情をした悠一郎の顔が目の前にある。悠一郎には、きちんと話をすべきなのかもしれないと、舜平は腹をくくった。
「……安西のことは、はっきり断らなあかんと思ってる。他のとこでもさんざん、俺は女性に気ぃもたすだけもたして不誠実やって、言われてもうてたし」
霧島での最後の夕食の時、葉山姉妹や高校生たちに言われた台詞を思い出して、舜平は苦笑した。そして、学園祭の時に珠生を怒らせてしまったことも。
「……引っ張ってもうて、悪かったな」
「いやいや、忙しい時期やししゃーないな……。って俺に謝られても困んねんけど」
「まぁ、年内にはちゃんと言う」
「そうしたってくれ。……理由はやっぱ、珠生くんか?」
「……あぁ」
「へぇ……それって、その……つきあってる、ってこと?」
「……うん、まぁ、そんな感じ……かな」
「そうか……やっぱそうなんや。でも、ちょっと意外かも。お前、ゲイっていうふうには見えへんし」
「別に男が好きなわけちゃうで。珠生だけは……特別、やねん」
「そっか……そっかそっか。ってことはお前と珠生くん、今は幸せ、ってことやんな?」
「うん、俺は……めっちゃ幸せ。あいつはイマイチ、何考えてんのか分かれへんとこあるけどさ」
「そっかぁ……よかったなぁ。そうか……」
悠一郎はしみじみとそう呟き、焼酎の丸っこいグラスを舜平の縦長いグラスに軽くぶつけた。
「キモくないん? 俺のこと」
舜平がそう尋ねると、悠一郎はゆっくりと首を振った。心なしか涙目だ。
「そんなことない。ちょっと感動してたんや」
「またまた」
「ほんまや。舜平、愛やな、愛。性別なんか、関係ないな」
「おう……せやな」
「あの子はいい子や。きれいやし、優しいし、賢いし、ちょっと寂しがりなところが可愛いし」
悠一郎は酔っているのか、赤い顔をして何度も頷いている。舜平は苦笑して、目の前にあったコロッケを摘んだ。
「大事なもんがあるってのは、ええなぁ。羨ましいわ」
と、悠一郎は眠たげに目をこすりながらそんなことを言った。
「お前にはないんか? そんなこともないやろ?」
「……今は写真が全てや。仕事はきついけど……それでも俺は写真撮るんが好きやし、それしか能もないし」
「色々作ってたやん、展示の時」
「立体はあの程度や、仕事にはならへん。……ずっと写真……撮れへん時期があったんやけど、珠生くんに出会うてまた撮れるようになった。写真が好きになったんや」
「へえ、そうなんか」
「感謝してる。あの子には、ほんま。だからあの子が幸せなら嬉しい。美来ちゃんのことはどうとでもなる、俺がちゃんとフォローしとく」
「……すまんな。てかお前、ちょっと飲み過ぎちゃうか」
「……お前とおる時の珠生くんの顔、ほんまにきれいやったなぁ。また撮らしてや、お前ら二人で居るとこ」
「そら、ええけど。ってもう酒はやめとけ」
「ええなぁ、愛やなあ……」
疲れているせいもあるのだろう。珍しく酔いつぶれて眠り込んでしまった悠一郎に苦笑しつつ、舜平は悠一郎のジャケットを取り、そっと肩に掛けてやった。
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