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同期が望んだ言葉(4)
しおりを挟む透明な色のそのゴムには、いたるところにイボがついていた。いわゆるイボ付きゴムだ。
しかもそのイボが結構な立体感があるイボで、見るからにエグい。なかなか立派な外崎のものに装着されてしまうと、見た目は凶器に近かった。
「知っているか? 猫の雄の陰茎には棘がついているんだ。それで射精後膣から抜くときに痛みを与えて雌の排卵を促すんだが、さすがに俺のものに棘を生やすわけにはいかなくてな。羽和子を傷つけたくはないし。だから、形だけでもと思ってこのゴムを選んだ」
あぁ……外崎、外崎。ありがとう、そこは思いとどまってくれて。
もしそこに棘が生えていたら、私は絶対に今この格好のままでもいいからこの部屋から飛び出していた。よかったよ、まだイボで。
ここでようやく見せてくれた彼の妥協というものに安堵して、私は彼の営業スキルに取り込まれていることに気が付いていなかった。
最初に顧客に高価なものを提示して難色をしめさせての、次のプランでハードルを下げさせるというこのテクニック。自分も使う手のためにその有用性は知っていた。
やっぱり最初にプランがどぎついと、それよりはって思っちゃうんだよなぁ。上手いなぁ。
「猫は人間よりも着床率が高いのは、交尾のたびに刺激で排卵するからだ。こうやって挿れて中に出してしまえば、子供が生まれる可能性が高い」
「…………はぁ……んっ!」
私の足を脇に抱えて腰を浮かせた外崎は、私の顔を見つめながら挿入していく。
イボイボのそれを挿れられてしまった私は、今までに感じたことのない中の抵抗感を感じながら首を反らしながら受け入れた。
――――あ……大きくて……凄い。
痛みはもちろんないものの、処女のように圧迫感に呻く。
イボイボのせいなのかそれとも外崎のものが大きいからなのか分からないけれど、奥まで入り込んでくる外崎になかなか慣れずにいた。
ようやく彼の腰が私の腰に密着できるまでに中に挿いると、外崎は『はぁ』と熱い吐息を吐く。
「ちなみにお前に言ってほしい言葉の第三位は『外崎の子どもが欲しい』だ。もし俺らが猫なら、このままその言葉が現実のものになっていたかもな」
「……バカ……あぁっ! ……あぅ……ンんっ」
外崎の腰が動いて、私はそれに腰をびくりと震わせた。
中をイボで擦られ刺激を受け続ける私のそこは、ぐちょぐちょに濡れていた。外崎が動くたびに卑猥な水音が私の耳に聞こえてくる。自分がどれほど感じてしまっているのかをまざまざと思い知らされているような気分になった。
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