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 ミルくんが、自分の力の強さを知っているから私の身体を傷つけないようにと配慮してくれていたんだと、事後に知る。身体に必要以上に触れないのも、隊長の言葉も。すべてこれを示唆していて、興奮のままに我を忘れて私を壊さないようにとしていたんだ。

「そう簡単には壊れないから大丈夫だよ」

 私がそう言うとミルくんは小さく頷いて、

「でも、大切にしたいから」

 と、それでも言ってくれる彼がいじらしくて可愛らしくて仕方がなかった。

 ……さて、この流れで行くと、次はイグニスさんなんだけど。
 する……のかな? と視線を向ければ、彼はミルくんが穴を開けたベッドを見つめてしかめっ面をしていた。

「ミル」
「ごめん、イグニス」

 私の上から退いたミルくんは、少し不機嫌なイグニスさんに頭を下げて謝っている。ベッドを壊されてご立腹のよう。いや、このベッド私のベッドなんだけどね。

 まぁ、実際寝転がってするには穴が邪魔だし難しそうだけど……。

「しょうがない」

 ため息をつきながらイグニスさんは呟く。
 諦めるのかな? と思いきや、どうやらそのつもりはないらしく、私の身体を引っ張り起こして、今度はイグニスさんがベッドの上に座った。

「上に乗れ」

 簡潔な言葉で私に指示をしてくるが、上にとはベッドの上でいいのだろうか? と、私の頭の中に疑問符が浮かぶ。

「えっと……」

 どうしていいか分からず戸惑っていると、イグニスさんはズボンの前を寛げて、屹立を取り出していた。
 それを見た私は一気に血の気が引く思いをする。

 え……? イグニスさんのアレ、随分と長くない?

 もちろん、今まで男性のアソコを見たのは隊長とミルくんしかいないけれど、隊長ほどの太さや質量はないものの、イグニスさんのものは長さが随分とあった。本当に私の中に収まりきるか分からないほどの長さだ。

 ま、まさか、あの上に乗って挿れろってことじゃ、……ないよね?
 縋るような気持ちで隊長に助けを求めると、隊長は苦笑いをして頭を掻いていた。

「お前、随分とエグい長さのもん持ってんなぁ。それを相手に騎乗位とか、鬼畜かよ」
「大丈夫です。入りますよ。まぁ、多少苦労はするでしょうが、ミルみたいにがっつかないんで」

 多少?! 本当に多少の苦労で済むレベルのものなの?!
 私はその言葉に耳を疑い、そして逃げ腰になった。


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