「俺とセックスしないと、アンタ、消えるよ?」

山吹花月

文字の大きさ
上 下
12 / 15

12

しおりを挟む
 
「っ、急に締まったな」

 エリナを突きあげながらユミトが余裕に笑みを浮かべる。

 それに反論する余力はなく、ひたすら気持ちのいい奥を穿たれ鳴かされ続けた。

「ほら、っ、イけ」

 弱い部分ばかり攻め立てられみるみる押し上げられていく。

 筋肉に力がこもり、溜め込んだ熱が一気に弾けた。

「ッ……!」

 下腹から全身へ快楽が飛び散る。

 エリナは息を詰め、中から襲いくる絶頂感に堪えた。

 咥え込んだままのユミトの怒張は動きをやめ中でじっとしている。

 擦られていないのに気持ちよさが次々溢れ、脈打つ襞が熱杭を圧迫し続けた。

「すげえ締まる、っ……」

 切羽詰まったユミトの声が聞こえたが、自身の内を貫く快楽に翻弄されゆるめることができない。

 徐々に熱が引き、呼吸も落ち着いてくる。

 ようやく開くことができた瞳の向こうには、歯を食いしばるように笑うユミトが見えた。

「悪いな、もうちょっと付き合え」

 言葉の直後に激しく揺さぶられる。

 達したばかりの体はすぐに快感を見出し再び昂り始めた。

 痙攣が治まったはずの襞は瞬く間に彼の怒張を締めつける。

「っ、イったばっかなのに、もう、っ、締めてくる、ぅっ」

 愉快だといった笑みを浮かべ、ユミトはさらに激しく杭を突き立てた。

 最奥が穿たれるたびにじんじんと悦が生まれ、全身が愉悦に浸っていく。

「ほらっ、もう一度、イけよッ……、っ!」

 一層激しく腰を打ちつけられ、一度達した体は無防備で瞬く間に絶頂を迎えた。

 快楽で痙攣する内襞をものともせず、彼の怒張は中を擦り続ける。

 全身を支配する悦を噛みしめるだけで精一杯のエリナは彼を制止することができない。

 達しているのに穿たれ続けて、ひたすら腹の奥がじくじくと熟れ続ける。

 もう限界だと感じた刹那、ユミトの動きが止まった。

 深く腰を埋めた状態で背を震わせている。

 中に熱いものを感じた気がした。

「…………っは、ぁ」

 しばしの沈黙の後、ユミトが詰めていた息を吐く。

 終わったのかと油断した瞬間、蜜壺が咥え込んだままの彼の杭をきゅっと締める。

「っ……おい」

 笑いながら見つめるその瞳には困ったような劣情がわずかに浮かんでいた。

「お盛んだな」

「はあ? なに言って……っ」

 エリナが反論する前にユミトは自身を抜き去った。

 わずかに甘く色付いた吐息が零れてしまったことが恥ずかしい。

「あんまりジタバタすんな」

 ふいに頭を撫でられた。

 髪越しに伝わるユミトの体温が心地よくて、ふっと体の力が抜ける。

「少し横になってろ」

 自身よりも高い体温が心地いい。

「あとで風呂準備してやっから。寝てもいいぞ」

 柔らかく髪を撫でられ続け、急激に眠気に襲われた。

 体にシーツを掛けられる感触を感じながらも、エリナは睡魔に抗えず意識を手放した。


  
 
  
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。

恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。 パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

処理中です...