「俺とセックスしないと、アンタ、消えるよ?」

山吹花月

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「動かすぞ」

 頷くとユミトの指がゆっくりと押し進んでくる。

 痛みはなく、潤うそこはなめらかに受け入れていく。

 円を描くようにゆったりと指が内側を擦った。

 むずむずと追い立てられる感覚にぴくりと腰が震える。

「このあたり、どうだ?」

 腹側の膨れた一点を押し上げられ、きゅんと中がひくつく。

「当たりみたいだな」

 エリナのわずかな反応を見逃さず、ユミトの指がそこを捕らえる。

 引いたはずの波が押し寄せ内側が彼の指を締めつけた。

 丁寧に襞を擦られ解されているのに、中はみるみる充血してふっくらとしてくる。

 指が増やされ出し入れをされると、ユミトの指の関節が締まった入り口や内壁を引っ掻けて新たな愉悦を生む。

 昂っているのに物足りない、快楽は感じているのにさらなる刺激を欲した体はじれったくわななく。

 エリナのくすぶりを見計らったかのように指が抜き去られた。

 手早く前を寛げたユミトは、鼻にかかるくぐもった息を吐きながら衣服から怒張を解放する。

 反射的に目視したそれは雄々しく、彼の中心で存在感を放っていた。

 ふとももの間に割り入ったユミトに膝裏を持ち上げられ足を大きく開かれる。

「入れるぞ」

 先程見た昂ぶりが蜜口に押し当てられた。

 指とは比べ物にならない質量がゆっくりと中へ押し進んでくる。

 愛液で潤いなめらかに受け入れているのに、彼の張り出した先端が内側を擦りながら入ってくるのがわかった。

「っ、全部入った」

 ユミトが動きを止め覆い被さってくる。

 ついばむようにおだやかなキスをされた。

 柔らかな唇が心地いい。

 触れるだけの口付けは次第に深く貪るそれに変わり互いの舌を絡め合った。

 ゆっくりと律動が始まる。

 エリナの奥に張り出しを擦りつけるように小さく揺すられた。

 熱をじりじり追い立てられるように官能が焚きつけられる。

 押しつけられた最奥が次第に重だるく気持ち良さを溜め込んでいく。

 内側に直接響く快楽に、エリナは嬌声が押さえられなくなっていた。

 だが、唇はユミトのキスで塞がれているのでうまく声が出せない。

 徐々に彼の腰が激しく中を穿ち始める。

 かき混ぜられる水音とくぐもった喘ぎ声が部屋に響いた。

 突きあげられるたびに内側が震えて愉悦が湧き、みるみる体が気持ち良さに支配されていく。

 再び感じた果ての気配に、エリナは無意識にシーツを掴む手に力を込めていた。

 そこへユミトの手が重ねられ指が絡め取られる。

 キスと律動はそのままに熱い掌がぴたりと合わさった。

 自分のものより少し高い体温が心地いい。

「っんぁ」

 肌のぶつかる乾いた音が激しくなり容赦なく穿たれ、一層高い嬌声が押し出された。

 最奥に何度も彼の怒張が押しつけられる。

 キスを続けることもできなくなって、エリナはただひたすら揺すられ声を洩らした。


 
  
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