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しおりを挟む粒にユミトの指が押し込まれた。
鋭利な快楽がエリナの体を貫く。
こりこりとこねられるたびに腰が跳ね、あられもない嬌声が零れる。
「まだ音を上げるなよ」
にっと口端をあげたユミトの顔は随分と楽しそうだ。
薄く開いた視界から見えたその表情にかちんとくるが、与え続けられる刺激で言葉はすべて甘い鳴き声に変えられてしまう。
悔しくて睨みつけてみるがさらにユミトを愉快にさせるだけだった。
「足りねえみたいだな」
言葉の直後、胸の飾りが彼の口内へ含まれた。
ぢゅっと吸いあげられ一層強く腰が震える。
敏感に膨れた二点を同時に攻められ、体内が快楽でぐずぐずにとろけていく。
腹の奥から熱が込みあげ、筋肉に力が入る。
「イけよ」
どんなにエリナの身体が跳ね震えようと、ユミトの愛撫は的確に弱点を捕らえて離さない。
悦の逃げ場がなく、みるみる蜜壺が熱くなっていく。
「ッ……!」
ぱんぱんに膨れた快感が弾けて勢いよく溢れる。
下腹から全身に飛び散りエリナの背をしならせた。
ふたつの尖りはいまだユミトに触れられたまま。
エリナの絶頂を察して動きは止まったものの、びくびくと痙攣する体は勝手に彼に擦りつけてじりじり悦を生み続ける。
一度離れて落ち着きたいのに、逃げる腰をどこまでも追いかけられ離してもらえない。
「っぅ……も、ぅ……んっ」
止まない快楽にエリナの言葉が涙声になったところでようやく秘核から指が離れた。
直接的な刺激が遠のきふっと息を吐く。
「油断するなよ」
割れ目をなぞったユミトの指が蜜口を圧迫した。
落ち着きかけた劣情はすぐに再燃し中をひくつかせる。
わずかな圧迫感と共に彼の指が押し入ってきた。
「力入れんな」
久々に受け入れるそこは緊張で余計な力が入る。
脱力を試みるが、一度意識してしまったものを忘れることは難しかった。
「ほら、口開けろ」
言われるがまま従うとユミトの唇が覆い被さってきた。
ゆったりと舌で口内を舐めあげられる。
絡み合うざらつきが心地よくてふっと肩の力が抜けていった。
「痛みは?」
間近で見た彼の瞳が存外優しさを帯びていたことに驚く。
てっきり無遠慮に荒らされるものだとばかり思っていた。
「だ、大丈夫」
「おう」
ふわりと微笑んだユミトに再び口付けられる。
触れるだけのキスはちゅっと軽い音を立てて離れた。
急に優しい顔をしたユミトに、エリナは調子を狂わされた。
不自然に胸が高鳴りほんのりと頬が熱い。
気恥ずかしくなり慌てて視線をそらす。
「すぐに動かしたりしねえから、そんな顔すんなって」
ユミトの唇がエリナの眉間に触れた。
自身が眉を寄せていたことに気付く。
返事のないエリナに構うことなくユミトは顔中に甘く口付けていく。
あやされているような甘やかされているような、慈しむようなキスにむず痒い心地になった。
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