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しおりを挟む「っ、今日はクレオちゃんに癒されてほしいから……」
ロキの言葉とは裏腹に、彼の中心は期待し始めているのがわかった。
上体を起こし、オイルに濡れたロキの掌を胸へいざなう。
「気持ちよくして、癒して?」
動揺しながらもロキの瞳には確実に劣情が宿った。
「んっ」
向かい合って座った彼の手がゆったりと肌を撫でた。
オイルのなめらかさで滑りがいい。
ぬっとりとした肌触りが先端にまとわりつきみるみる硬さを増していく。
クレオはロキのシャツに手をかけボタンを外し始めた。
「脱がせてくれるの?」
どこか嬉しそうにロキが言う。
「うん。オイルついちゃうし」
クレオが衣服に触れるその間も、彼の手が肌を撫で上げ体がぴくりと反応する。
与えられる快感にクレオの手元が覚束なくなってくる。
両方の尖りをつままれこりこりと擦られた。
「もうちょっと。頑張って」
言葉とは裏腹にロキの指は容赦なく敏感なところを責め立てた。
吐息を洩らし悦に体を震わせながらも、なんとかボタンを外し終える。
「上だけ?」
ロキが意地悪な笑みを浮かべ下衣へと視線を送る。
クレオはすでに膨らんだそこへも手をかけた。
ベルトを外し、ズボンの留め具をゆるめていく。
下着をずらせば中から雄々しくそそり立った怒張が顔を出した。
「っ……」
ロキが扇情的に顔を歪める。
「つけてみてもいい?」
チェストから取り出した避妊具を持ち彼に問う。
「もちろん」
初めてのことなので勝手がわからず戸惑ったが、ロキにひとつひとつ教えてもらいながらなんとか施すことができた。
彼にまたがり先端を蜜口へ押し当てる。
「慣らしてないけど大丈夫?」
「たぶん」
「無理しないでね」
ロキの手がクレオの背に添い支える。
ゆっくりと腰を沈めていく。
やはり圧迫感があり、みしみしと割り開かれていく感覚が強い。
「っんぁ」
腹側の膨れた一点に彼の張り出しが引っかかった。
じゅっと愉悦が湧いて内側が引くつく。
いつも突かれるいいところ、そこへクレオは夢中で腰を擦りつけた。
貪欲に快感を求める身体は止めることができず、くすぶる熱を腹の奥に溜め込んでいく。
「そんなに自分で擦りつけて……クレオちゃんのえっち」
ロキの煽るような言葉さえ心地がよく一心不乱に律動を繰り返した。
「っ……ちょっと、待って」
急にロキが息を詰めた。
「んっ、ぁ、ッ……」
彼の言葉に答える余裕もなくクレオは快楽を貪る。
「待ってってば」
腰を掴まれ一気に最奥を穿たれた。
「ッ……!」
その衝撃でクレオは絶頂を迎えてしまう。
びくびくと体を震わせロキの首にすがりつく。
「自分で動くクレオちゃんもかわいいんだけど……」
乱れた呼吸で上下するクレオの背をロキの手が優しく撫でた。
「僕も動きたい」
耳元で囁かれ甘噛みされる。
ちりりとした小さな悦にクレオの腰は甘く震えた。
「いい?」
夢中で頷き答える。
「じゃあ、しっかり掴まっててね」
途端、激しく突き上げられた。
脱力したままだったクレオはなす術なく揺さぶられ、結合部分に自身の全体重をかけてしまう。
最奥がごりごりと擦られ内襞がびくびく震える。
倒れてしまわないように必死でロキの体にしがみつく。
「っぁ、……だ、め」
はだけた彼の肌と自身が触れ合う。
オイルが潤滑油となって、尖りがロキの胸で擦れて気持ちがいい。
一気に押し寄せた快楽の波に甘ったるい吐息が零れ続ける。
さらに激しく奥を貫かれた衝撃で、クレオは二度目の絶頂を迎えた。
「ッ……」
中の締めつけでロキも果てを迎えた。
「結局、僕の方が癒してもらっちゃったね」
「私もたくさん癒されたよ。ありがとうロキ」
繋がったまま何度も口付けを交わす。
「ちょっとオイル付いちゃったね」
ロキの衣服を見ながらクレオが言う。
「これくらい平気。また洗えばいいし。それより」
ちゅっと音を立ててキスをされた。
「積極的なクレオちゃんが見れて嬉しかったよ」
にこにこと心底嬉しそうに笑うロキ。
正直羞恥もあったが、こんな彼の表情を見られるならそれも悪くない。
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