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しおりを挟むロキの言葉に、まだ痙攣の止んでいない内側がさらに潤んだ。
果てたばかりだというのに、すでに次の快感を期待している。
続く絶頂感に浸りくたりとベッドに身を預けている間、身体にロキの唇が触れた。
背骨に添って丁寧に口付けが降り、柔らかい感触にじりじりと煽られる。
「華奢だなあ」
クレオに対して言うでもなく呟いたロキのキスがうなじに触れる。
皮膚の薄い部分を唇がかすめていき、じれったい熱が湧く。
「っん……」
濡れたざらつきに擦られ思わず声が洩れた。
「首、弱いなあ」
ロキは楽しそうに言いながらキスを続けた。
首元だけでは飽きたらず、肩、腕、指先へとくまなく唇が寄せられる。
「体勢、変えようね」
いまだ衰えない怒張を埋められたまま彼の手が足に添った。
「片足曲げて、体は横向きに」
ロキの手を借りながら緩慢に体を動かす。
「色っぽい顔。いつもよりとろとろ」
覆い被さってきたロキと唇が重なる。
数度角度を変え柔らかさを味わってから離れた。
「足、抱えるね」
曲げた方の足をロキが自身の肩に掛けた。
互いの足が交差してより深い挿入感になる。
ゆるく始まったロキの律動は瞬く間に激しさを増した。
ようやく落ち着いたクレオの体はすぐに熱を思い出し、みるみる快楽の渦へと飲み込まれていく。
容赦なく最奥を穿たれ内側がきゅうきゅうと締まる。
「足、びくびくしっぱなしだね」
愉悦で震えるクレオの足にロキが口付ける。
まともに言葉を紡ぐことも出来ずに、クレオはただただ揺さぶられ嬌声を零し続けた。
もう何度目かわからない果ての気配に蜜壺が痙攣を始める。
「またイっちゃう? かわいいね」
さらに打ちつけが速められた。
「僕もイくよ、ッ……」
強く穿たれ、クレオは腹の熱を弾けさせた。
まだ動き続ける杭は締めつけられる圧をものともせずに内側を擦り続ける。
果てたはずなのに、絶え間なく与えられる摩擦でクレオの熱が冷めない。
揺らされ鳴かされ続け、声が枯れかけた頃ようやくロキの律動が止んだ。
怒張を最奥へ押しつけどくどくと吐精している。
「……っ、は」
ようやく勢いを失った杭がクレオの中から出ていく。
普段よりも長い時間咥え込んでいたせいか、彼がいなくなってしまった内側がひどく寂しい。
「そんな切ない顔しないでよ」
抱えていたクレオの足をゆっくり降ろしながらロキが言った。
「寂しくなっちゃって……」
素直に気持ちを伝えると、嬉しそうであり困ったようでもある笑顔でロキの顔が寄った。
触れるだけのキスが降る。
「とろけた顔でかわいいこと言われると、困ったな」
クレオの顔にかかる髪を払いながらロキが言う。
「またすぐに抱きたくなっちゃう」
濃い雄の色香を漂わせた碧眼に見つめられ、ずくりと腹の奥が震えた。
「けど今日は我慢するよ。クレオちゃんに無理させたくないし」
指の背で頬を柔らかく撫でられる。
心地よい感触に一気に眠気が襲ってきた。
「眠っていいよ」
額に触れた彼の唇の記憶を最後に、クレオは意識を手放した。
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