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前編

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前編



 これが最後になるかもしれない。
 互いの肌に触れ、愛しい人の香りに包まれる幸福な夜。
 喉元まで込み上げる悲しみを吐き出してしまいたい衝動を誤魔化すように、フレアは目の前の愛する男の唇を奪う。
「…………フレア」
 少し掠れた低音がキスの合間に降ってくる。
「ゼクス、もっと」
 遠のきそうな唇に寂しさが湧き上がり、彼の頬を引き寄せ口付けをねだる。フレアの豊かな金の髪ごと、ゼクスの腕に抱きすくめられ唇が触れ合う。
 割り入ってきた濡れた舌先はフレアのよく知る、それでいて懐かしい甘やかさで口内をくまなく愛撫していく。ひとときも離れたくなくて必死で彼の舌を追いかける。
 背中に回る彼の両腕にさらに力が込められた。
 ふたりは髪一本ほどの隙間も惜しむように、ぴたりと体を寄せ合った。
「……愛しているよ、フレア」
 口付けの狭間で紡がれる睦言がフレアの心を温かくする。
 ずっと、もう一度聞きたかった愛しい声。
「私もよ、ゼクス」
 愛と悲哀、情欲に揺れる空色の瞳に自身の姿が映っている。もう見ることが叶わないかと覚悟した美しい色。その目が再び自分を捕らえていることに、フレアはこの上ない喜びを感じた。
「もっと見て。私を映して」
 自身を愛する彼の姿を網膜に刻み付けたいのに、涙が邪魔をしてうまく見えない。
「フレア……」
 切実な声色の後で柔らかな口付けが降る。目を閉じ受け入れるとフレアの瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。
「…………愛している。大好きだ。……フレア」
 言葉を詰まらせるゼクスは眉を寄せ悲痛な表情になる。
 寂しい。そう言ってしまいたい。押し寄せる重苦しい感情を解放して楽になりたい。
 ただ、その想いを言葉にしてしまうと、二度と彼との逢瀬が叶わない気がした。彼もその願掛けに似た不確かな意地にすがっているように見える。息を詰める苦しげな沈黙からそれが伝わってきた。
 必ず、絶対にもう一度会おう。
 切に願うこの想いを言葉にはせず、互いの温もりを肌に刻み合った。



 明日、フレアは国外追放となる。
 二十三歳の若さで貧しく環境の厳しい土地へ送られる。余生を監視されながら生きることを強要され、今後生まれ育ったこの国に戻ることはないだろう。
 目の前で眠る愛しい婚約者の額にかかった黒髪をそっと払う。これが彼に会える最後だろう。無慈悲な現実に息が詰まり胸が苦しくなる。
 婚約者であるゼクスが落馬事故で昏睡状態に陥ったのは約三年前。
 当時、ゼクスの王位継承権は第二位だった。
 王の婚外子であるゼクスは、王位継承者としては認められておらず覇権争いとは無縁の静かな生活だった。が、彼より上位の継承権を持つ者が次々流行り病で倒れ、あれよあれよという間に立場が変わってしまった。
 だが、それをよく思わない王位継承権第三位の取り巻きに目を付けられてしまう。
 殺害目的だと思われる落馬事故を仕組まれ、昏睡状態に追い込まれた。傷は癒えているが原因不明の昏睡状態、というゼクスの現状をいいことに、くだんの取り巻きたちはゼクスの継承権を奪うために方々に手を回していた。
 それだけでは飽きたらず、婚約者であるフレアの立場さえも貶めた。
 フレアは幼い頃の病が原因で子を成せない体となっていた。
 それを彼女の不義で患った病のせい、と情報操作をしたのだ。
 この国で不義は重罪。婚外子とはいえ、王族の血を引くゼクスの婚約者の立場で不義を働いた大罪人として仕立て上げられ、国外追放まで追いやられてしまった。
 生涯でゼクスひとりだけを愛してきたフレアが不義を働くわけもなく、大きな権力を前にただ膝を折ることしか出来なかった。
「フレア様、今日の坊ちゃまは顔色がいいんですよ」
 彼の元乳母が落ち着いた嬉しげな声で話す。
 ゼクスが眠っている間に権力を失い、瞬く間に彼の周りから人間が去っていった。今では世話をするのは年を召したこの元乳母だけだった。若かりし頃名を馳せた魔法使いだったという彼女の魔法のおかげで、彼の体は健やかに維持されている。
 いわれのない罪を着せられた上、愛しい人に会うことさえままならなくなったフレアの真実を知り協力してくれる唯一の存在だ。彼女がいるからこそ、こうして人目を忍んで彼に会いに来ることが出来ている。
「ほんとだわ。……ふふ、少し笑っているかしら。いい夢を見ているのね」
 彼の頬を撫で体温を確認する。低めではあるが、あたたかい。
 閉じられたままの瞼から長い睫毛が降りている。実際はフレアよりも三歳年上だが、眠る顔はわずかに幼さが滲む。
 彼の瞳に自身が映されていた日々が、遙か遠い昔のような気がする。
「……ゼクス」
 名を呼ぶ声が嗚咽で揺れる。
 背後で静かに乳母が部屋を出る音がする。
 眠ったままとはいえ、愛する相手との逢瀬をふたりきりで過ごさせてくれる、そんな彼女の優しさに何度も救われてきた。
 涙の膜で視界が歪む。くっと顎を上げ流れ落ちるのを堪える。
「…………はぁ」
 息を詰め涙の気配が去ったことを確認し、再び彼に視線を落とす。穏やかな寝息に胸がゆっくり上下している。
 そこに耳を当ててみる。静かに、だが確かに脈打っている彼の心音が響いてくる。
 あたたかい体温と懐かしい彼の匂い。
 幾度となく自身を包み込んだ腕は今はぴくりとも動かない。
 またしても込み上げてくる目頭の熱さに、フレアは硬く瞳を閉じた。
「ぅ……ゼクス……」
 悲しさ、寂しさ、恋しさ。様々な感情がない交ぜになってめまいが襲う。彼の胸に顔を伏せ、感情の濁流をやり過ごそうとする。
「あなたと会えないなんて…………耐えられない……」
 抑えきれなかった涙が溢れ出て彼の胸を濡らす。
 服にシミが出来てしまう、そう思いながらも涙が止まらず、すぐに顔を上げることが出来なかった。
 ふと、フレアの肩にぬくもりが触れる。なんだか懐かしい安堵が込み上げる温度。
 窓でも開いていて、春の穏やかな風が入ってきたのだろうか。心地よいぬくみがわずかにフレアの心を慰めた。
「……フレ、ア?」
 ゼクスの声が聞こえた気がする。恋焦がれた人の声。一瞬期待に胸が高鳴る。が、すぐに現実ではありえないことだと浮かれる心をたしなめる。
「今日のそよ風は、こんなに幸せな夢まで見せてくれるのね」
 もう少しだけこの夢に浸っていたくて、なかなか顔を上げることが出来ない。
 目を開き現実を見てしまえばこの泡沫は終わる。ぎゅっと心臓が握り潰された気がした。
 いつまでも覆い被さっていては彼の体の負担になる。そう言い聞かせ鉛のように重い体を引き上げる。
 視界の端に大きな手を捕らえる。それはフレアの肩に触れていた。
 この部屋にはふたりしかいない。まさか、でも、と期待が裏切られた時の言い訳を探しながらその手の先へ視線を向ける。
「…………ぁ、ぇ……嘘……そんな…………ゼクス……」
 少し困ったような顔をしたゼクスと視線が交わる。
「フレア、どうしたんだ?」
 久し振りに出会う空色の虹彩は、記憶と変わらず透き通っていた。
 フレアの思考は驚きと喜びが同時に巻き上がり、うまく状況を受け止めきれていない。
「……泣いてるのか?」
 少し掠れた優しい声と、肩に置かれていた手がフレアの頬を撫でる。紛れもない彼の手だ。この三年間で何度思い返したか知れない、大きくて少し節張っていて、あたたかい手。
「ッ……ゼクス!」
 ようやく追いついた脳が彼を認識した途端、大粒の涙が零れ落ちる。
 困惑する彼に説明することもできないほど次々と雫が溢れ、頬を温める彼の手をただただ強く握りしめることしか出来なかった。
「フレア様? いかがなさい……っ!」
 部屋の扉を少し開け中を窺い見た乳母は目を見開いた。すぐさま状況を察し室内に入り扉を施錠する。
「ゼクスが……ぅ、ゼクス……!」
 言葉に出来ないフレアの背を乳母が優しく撫でる。
「フレアはどうして……? これは、一体?」
 ひとり状況が飲み込めていないゼクスがうろたえている。
「坊ちゃま」
 しゃがんでフレアを気遣っていた乳母はすっと立ち上がりゼクスへ向き直る。
「単刀直入に申し上げます。坊ちゃまは落馬事故に合われ三年間昏睡状態でおられました」
 乳母の言葉にゼクスの表情からは疑念と困惑が感じられた。無理もない。乳母に信頼を置いていても、三年という突拍子もない期間を自身が眠って過ごしていたとは信じがたいだろう。
「公には単なる事故と処理されていますが、三年前、王位継承権三位の派閥から仕組まれていたことかと存じます。その手の者たちの策略もあり、現在、坊ちゃまは王位継承権を失っております」
「ああ、あいつらならやりそうだ。元より王位に興味はなかったが」
 思い当たる節があったのか、仕組まれた事故の事実を聞いてもゼクスは平然としていた。
「……もうひとつ問題がございます。フレア様が不義の罪という濡れ衣を着せられ、明日、国外追放となります」
「なっ……」
 これにはさすがのゼクスも動揺が隠し切れていない。
「誓って私は不義など働いていないわ。私には、ゼクスしか……」
 ありもしない虚構とはいえ、ゼクスに疑われてしまうのではとフレアの心は不安に苛まれた。
「大丈夫だフレア」
 顔を伏せ嗚咽を漏らすことしか出来ないフレアの頬が、ゼクスの大きな両手で包まれ上を向かされる。
「俺はフレアをこれっぽっちも疑ってなどいない」
 まっすぐ揺るがない彼の瞳が突き刺さる。
 愛しい人が自分を信じてくれた嬉しさと安堵で、また目頭が熱くなっていく。
 そんなフレアの額に彼は甘く口付けを落とした。
「大丈夫」
 優しい笑みが視界いっぱいに広がる。柔らかく芯の強さが滲み出る、フレアの大好きな笑顔。愛する人からの信頼、これがどれほど心強いか。泣いてばかりはいられない、と涙を拭いゼクスに向き直る。
「……ごめんなさいゼクス。私が気付いた時にはもう手の施しようがなくなっていて。……あなたの名誉を守れなかった」
 幾度となく味わった悔しさが込み上げ、フレアの拳に力が込められる。
「折角、ゼクスが目覚めたのに、離れなければいけないなんて」
「俺の名誉なんてどうでもいい。……俺はフレアを手放す気はない。なにか必ず手立てがあるはずだ」
 一気にゼクスの目の色が変わる。フレアを留める策を考えうる限りを脳内で弾き出しているのだろう。
「坊ちゃま、ひとつだけ方法がございます」
 乳母が静かに話し始めた。
「本当か?」
「はい。てすが、必ず再会できるとは申し上げられません」
「まずは聞かせてくれ」
 ゼクスは迷うことなく答える。
「おふたりを事実上死亡したと偽り逃げ延びるのです。家族も友人も財産も、すべてを捨てる必要があります」
「死……」
 物騒な単語にフレアは思わず身構える。すぐにゼクスの力強い手がフレアを支える。掌から熱と共に安堵が広がり励まされた。
「まず、フレア様は明日国外追放になることなく自ら命を絶つ」
「っ……!」
「もちろんそう見せかける、というお話です。私の魔法で二日間ほどでしたらフレア様に似せた人形を作り出すことが出来ます。ですが、これは詳しく調べられてしまうとすぐに人形とばれてしまいます。ですので、国外追放を苦に不義の罪を悔やんでいる旨の遺書を残し自死。これだけの客観的に見て取れる動機があれば深く追及されることはないでしょう」
 逃げ延びるためとはいえ、ありもしない不義の事実を認めなければならない。
 嘘だとしてもゼクス以外の男を愛したと公言しなければならない事実は、フレアにとって簡単に下せる決断ではなかった。
「人形が身代わりを務める間に、フレア様はこの国から出る必要がございます。明日の朝、この屋敷に来る商人へ小間使いだと言って馬車に同乗させてもらえれば、夜には国境へ辿り着けます。しかし、そこまで供をお付けすることが出来ません。実質おひとりでの移動となります」
 貴族として育ったフレアにとって、丸一日供を付けずに街を歩き回った経験はない。それに、知人に出くわさないとも限らなかった。そうなれば計画が台無しになってしまう。
「国境からは私の知人が案内できます。ここからひと月ほどかけてひたすら移動し、やっとこの国の手が届かないところまで辿り着く算段です」
 途方もない話でフレアは混乱した。商人の馬車に同乗するとはいえ、たったひとりきりで国境まで行き着けるのか。
「俺も共に逃げてはいけないのか?」
 ゼクスなら剣も武術も習得しており下町の知識もある。
「坊ちゃまのお体さえ万全ならば……。ですが三年も眠っておられたのです。再び体調を崩さないとは言い切れません。医師もまともに呼べない今は様子を見るべきでしょう。確実に追っ手を振り切る体力がないことには……問題ないことを確認できた後でなければ逃げ切ることは不可能です」
「そうよ、ゼクス。あなたにはまだ無理をさせたくない」
 もう二度と大切な人を失いたくはなかった。
「坊ちゃまが目覚めた事実は伏せ続け、ここを発った後に人形を使って死亡したと見せかけます。これに関しては昏睡状態だったので死は疑われないでしょう」
 ゼクスの覚醒を知られることは避けなければならない。事故を仕組んで殺害まで計画されたのだ。密告の危険を考え、たったひとりの医師を呼ぶことさえままならない。いつゼクスが万全な状態になるかの見通しは現状つかない。
「そして坊ちゃまはフレア様の後を追うわけですが、私が想定している場所にフレア様がずっと留まれるという保証はございません」
「というと?」
「いくら辺境とはいえこの国の影響力は大きい。フレア様を知る者が訪ねてこないとも限らない。その時は痕跡を残さず去る必要があります。私の知人がフレア様に関わりすぎてしまえば、そこから足がつかないとも限りません。なにも残せないのです」
 こうなってしまえばフレアの居場所の手掛かりは無くなる。
「そのままフレアの行き先がわからなければ一生会えない可能性もある、と」
 フレアの心臓がぎゅっと引きつるように痛む。
 再びゼクスを失うのか。信じて待つことが出来るのか。フレアは自問自答した。
 なんとしても逃げ切ると強く心を持ち続けられるか。油断せず周りに素性を隠して生き延びることが出来るのか。
 考えれば考えるほど不安の種が次々と溢れてくる。
「…………ゼクス」
 思考に押しつぶされそうになり縋るように彼を見る。見上げた瞳は凪いでいた。綺麗な空色に恐怖が溶けていくような気がした。
 なによりも恐れることは、再びこの愛しい人を失ってしまうことだ。
「フレア」
 ゼクスが一度力強く頷く。フレアも頷き答える。
「私、やるわ。逃げ延びて、ゼクスを待つ」
 ぎゅっとゼクスの手を握る。
 この温もりを二度と手放さないために、フレアは逃亡を決意する。


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