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第二話 龍使いという才能
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——この世界は才能が全てだ。
誰が言ったのか、もう覚えていないけど……確かに、この世界は才能が全てだと思う。
この世界において、才能という壁は全てに優先する、人は必ず才能を持って生まれる……才能に沿った職業、役割、人生を送っている。
才能という特殊な能力が発見されたのは一〇〇年ほど前になる……当時の世界は世界的な大戦争が行われており、戦場で特殊な能力を発揮する兵士が現れたことから研究が始まった。
戦争が終結した後、平和な時代へと移行しても才能の研究は続き、当初は兵器に転用可能な能力が中心とされていたが、身体能力の向上、超常的な力の顕現は民間においても注目されるようになり経済活動にその能力を平和利用していく試みがなされた。
その結果、全人類に必ず才能が発現し、なんらかの形で特殊な能力を享受している。だが、全ての人が特殊な能力を持ったことで、攻撃的な能力を悪用した犯罪者による事件も同時にエスカレートしていき、全世界の犯罪率が恐ろしく増加していった。
犯罪者の跋扈に耐えかねた国家、警察機構、そして一部善良な心を持つ有志が協力し自衛のための公的機関である才能協会が設立され、全ての所持能力が判明した段階で登録、開示が義務付けられ管理される体制が整った。
戦闘的な能力を持つものはヒーローとして治安維持活動に、汎用的な能力を持つものは民間へ、進路や就職、転職なども所持している才能に左右される時代が到来してきていた。
そしてそんな便利な才能を悪事に使う者をヴィランと呼び、ヒーローとヴィランはこの現代社会の中で熾烈な抗争を繰り返していた。
だが、一七年前のある日を境にヴィランの勢力は大きく弱まり、現在ではヴィランの活動は暗闇の中でしか行われていない……だがその存在は社会に大きな影を落としているのだ。
そんな才能社会とも言える現代において、才能を検査しその将来を決めることはごく一般的な検査の一つであり、子ども達に取っては憧れのヒーローを目指すための第一歩、であるはずだった。
だけど……能力の名前を見ただけでは何ができるのかわからない才能も存在しており、運悪く僕の所持している能力はまさにどう使えばいいのかわからない能力……『龍使い』だった。
「ヘヘッ……おい、龍使いさんよ……早く龍を呼んで見せろや」
「や、やめてよ……痛いよ……」
ガンッ! と背中を蹴り飛ばされて僕は前につんのめって転んでしまう……龍使い、それは僕が生まれ持って備えている才能……今までこの才能に目覚めた人は数が少なく、その内容については誰も知るものがいない。
僕の名前は秋楡 千裕……都内に住む十七歳の男子高校生……僕を今蹴り飛ばしたのは同じ高校に通う同級生……そう、見てわかるかもしれないけど僕はいじめられている。
中肉中背……筋肉もそれなりについているし、成績もそれなりに良い、ただそれだけの存在。
「龍なんてどこにいるんだよ、早く使って見せろよ……このクズ野郎が!」
再び僕を蹴り飛ばすと、同級生はペッと唾を吐いて笑いながら歩いていく……この世界には龍はいない、ファンタジーロールプレイングゲームなどではお馴染みのドラゴンなんてこの現実の世界には存在していないんだ。
だから僕の持っているこの龍使いという能力はどう使えばいいのかわからない……才能検査を担当したお医者さんからはとても珍しい才能だね、と慰められた。
隣に立っていた看護婦さんは笑っていたっけ……こんな才能見たことないって。
才能検査でこのとてもレアな能力が判明したのに、僕は使い所のない能力であることを揶揄され、それが元でずっといじめられている。
さっき僕をいじめていた同級生は『脚力』とか『腕力』なんかの実用的な能力の持ち主で、こういった身体強化系の持ち主はスポーツ選手になったりするケースが多いし、割とメジャーな能力だ。
だけどメジャー故に使い所がわかりやすい……腕力なら力仕事やスポーツ選手に向いているだろうし、脚力も同様……脚力を生かした配達員なんかに就職しても潰しが効く。
勉学や研究、仕事に直結した才能を持っている人も就職なんかにはとても有利だ……面接で才能を尋ねられた時に僕はどういう反応をされるんだろうか?
「見ろよ……あいつ龍使いだぜ……ぷっ……名前だけヒーローだよな」
「いじめられてるのに龍とかないよな……あんな弱っちいのがヒーローとかないわー」
「……龍を呼び出せばいいんじゃない? 呼び出せるならね……どこのゲームだっての」
周りの同級生も倒れている僕に近寄ろうとはしないし、むしろ嘲笑をぶつけてくる……。
僕は黙って埃を払ってからなんとか立ち上がる……蹴られた背中だけでなく身体中が痛むが、僕は地面に落ちた鞄を拾うと校舎へと歩いていく。
もう何年もこうされていると悲しいとか辛い、とか全然思わないもんだな……これから数時間憂鬱な授業の時間が始まる……深くため息をつきながらなんとか授業時間我慢しようと心に決めて教室へと向かった。
「んじゃ……そうだな、秋楡……これ解いてみて」
先生から指名を受けて、僕は黙って立ち上がり黒板へと歩いていく……が、同級生が悪戯のために足を出したことで、その足に引っかかって僕は思い切り転んでしまう。
バターン! と大きな音を立ててぶっ倒れた僕をみて、教室中から失笑が漏れ始める。
「いてて……」
「ごめんごめん、龍使いならどうにかなるかと思ってさ、ププ……」
同級生の心にもない謝罪の言葉に反応せずに、僕は黙って立ち上がるとそのまま黒板の前に立ち、計算式を解いていく……勉強は好きだ、子供の頃から親から勉強だけはしっかりやれ、と言われ習慣のように勉強を続けている。
計算式を解き直すと、僕は再び黙って自分の席へと戻っていく……先生はその答えがあっていることを理解したのか黙って頷くと、悪戯をした同級生を見てから恐ろしい言葉を口にする。
「下らない悪戯やるよりも勉強も運動もちゃんとできる秋楡の方が偉いぞ、正直……お前らもっと勉強に身を入れろ」
そ、その言葉は……僕は敵意に近い視線を全身に感じて内心苦痛を感じながら席に座る……確かに下らない悪戯するよりも、ちゃんと勉強している方が就職には有利なんだよね。
ただ、選ぶ会社によっては選考に才能が超有利になるって世間様なだけで……どうして僕の能力はこの使い所のわからないものなのだろうか。
龍……ファンタジーに登場するようなモンスターなんかこの世界にはいない。それを使役するような能力なんて、どうしてこの世界にあるのだろうか?
能力が解った時に、僕は親に思わず文句を言ってしまった……『みんなと同じ能力だったらよかった』と。
両親は本当に困ったように悲しそうな顔をしていたっけ……あの顔を見て、僕は子供ながらに自分が無茶苦茶なことを言ってしまったと理解して、それから僕はずっと自分の本当の気持ちを言わないようにしてきた。
でも……才能は変更することができない……一度発現した能力は絶対なのだ……それ故にこの世界は才能絶対主義。
一般人である僕は、本当に普通の能力が欲しかった……普通に暮らして、普通に恋愛をして、そして普通の家庭を築く生活をしたかった。
ヒーローに憧れた子供時代と違って……僕は普通の人になりたいと思っていたんだ。
——『龍使い』なんてどう使えばいいのかわからない能力なんか欲しくなかったんだ……。
誰が言ったのか、もう覚えていないけど……確かに、この世界は才能が全てだと思う。
この世界において、才能という壁は全てに優先する、人は必ず才能を持って生まれる……才能に沿った職業、役割、人生を送っている。
才能という特殊な能力が発見されたのは一〇〇年ほど前になる……当時の世界は世界的な大戦争が行われており、戦場で特殊な能力を発揮する兵士が現れたことから研究が始まった。
戦争が終結した後、平和な時代へと移行しても才能の研究は続き、当初は兵器に転用可能な能力が中心とされていたが、身体能力の向上、超常的な力の顕現は民間においても注目されるようになり経済活動にその能力を平和利用していく試みがなされた。
その結果、全人類に必ず才能が発現し、なんらかの形で特殊な能力を享受している。だが、全ての人が特殊な能力を持ったことで、攻撃的な能力を悪用した犯罪者による事件も同時にエスカレートしていき、全世界の犯罪率が恐ろしく増加していった。
犯罪者の跋扈に耐えかねた国家、警察機構、そして一部善良な心を持つ有志が協力し自衛のための公的機関である才能協会が設立され、全ての所持能力が判明した段階で登録、開示が義務付けられ管理される体制が整った。
戦闘的な能力を持つものはヒーローとして治安維持活動に、汎用的な能力を持つものは民間へ、進路や就職、転職なども所持している才能に左右される時代が到来してきていた。
そしてそんな便利な才能を悪事に使う者をヴィランと呼び、ヒーローとヴィランはこの現代社会の中で熾烈な抗争を繰り返していた。
だが、一七年前のある日を境にヴィランの勢力は大きく弱まり、現在ではヴィランの活動は暗闇の中でしか行われていない……だがその存在は社会に大きな影を落としているのだ。
そんな才能社会とも言える現代において、才能を検査しその将来を決めることはごく一般的な検査の一つであり、子ども達に取っては憧れのヒーローを目指すための第一歩、であるはずだった。
だけど……能力の名前を見ただけでは何ができるのかわからない才能も存在しており、運悪く僕の所持している能力はまさにどう使えばいいのかわからない能力……『龍使い』だった。
「ヘヘッ……おい、龍使いさんよ……早く龍を呼んで見せろや」
「や、やめてよ……痛いよ……」
ガンッ! と背中を蹴り飛ばされて僕は前につんのめって転んでしまう……龍使い、それは僕が生まれ持って備えている才能……今までこの才能に目覚めた人は数が少なく、その内容については誰も知るものがいない。
僕の名前は秋楡 千裕……都内に住む十七歳の男子高校生……僕を今蹴り飛ばしたのは同じ高校に通う同級生……そう、見てわかるかもしれないけど僕はいじめられている。
中肉中背……筋肉もそれなりについているし、成績もそれなりに良い、ただそれだけの存在。
「龍なんてどこにいるんだよ、早く使って見せろよ……このクズ野郎が!」
再び僕を蹴り飛ばすと、同級生はペッと唾を吐いて笑いながら歩いていく……この世界には龍はいない、ファンタジーロールプレイングゲームなどではお馴染みのドラゴンなんてこの現実の世界には存在していないんだ。
だから僕の持っているこの龍使いという能力はどう使えばいいのかわからない……才能検査を担当したお医者さんからはとても珍しい才能だね、と慰められた。
隣に立っていた看護婦さんは笑っていたっけ……こんな才能見たことないって。
才能検査でこのとてもレアな能力が判明したのに、僕は使い所のない能力であることを揶揄され、それが元でずっといじめられている。
さっき僕をいじめていた同級生は『脚力』とか『腕力』なんかの実用的な能力の持ち主で、こういった身体強化系の持ち主はスポーツ選手になったりするケースが多いし、割とメジャーな能力だ。
だけどメジャー故に使い所がわかりやすい……腕力なら力仕事やスポーツ選手に向いているだろうし、脚力も同様……脚力を生かした配達員なんかに就職しても潰しが効く。
勉学や研究、仕事に直結した才能を持っている人も就職なんかにはとても有利だ……面接で才能を尋ねられた時に僕はどういう反応をされるんだろうか?
「見ろよ……あいつ龍使いだぜ……ぷっ……名前だけヒーローだよな」
「いじめられてるのに龍とかないよな……あんな弱っちいのがヒーローとかないわー」
「……龍を呼び出せばいいんじゃない? 呼び出せるならね……どこのゲームだっての」
周りの同級生も倒れている僕に近寄ろうとはしないし、むしろ嘲笑をぶつけてくる……。
僕は黙って埃を払ってからなんとか立ち上がる……蹴られた背中だけでなく身体中が痛むが、僕は地面に落ちた鞄を拾うと校舎へと歩いていく。
もう何年もこうされていると悲しいとか辛い、とか全然思わないもんだな……これから数時間憂鬱な授業の時間が始まる……深くため息をつきながらなんとか授業時間我慢しようと心に決めて教室へと向かった。
「んじゃ……そうだな、秋楡……これ解いてみて」
先生から指名を受けて、僕は黙って立ち上がり黒板へと歩いていく……が、同級生が悪戯のために足を出したことで、その足に引っかかって僕は思い切り転んでしまう。
バターン! と大きな音を立ててぶっ倒れた僕をみて、教室中から失笑が漏れ始める。
「いてて……」
「ごめんごめん、龍使いならどうにかなるかと思ってさ、ププ……」
同級生の心にもない謝罪の言葉に反応せずに、僕は黙って立ち上がるとそのまま黒板の前に立ち、計算式を解いていく……勉強は好きだ、子供の頃から親から勉強だけはしっかりやれ、と言われ習慣のように勉強を続けている。
計算式を解き直すと、僕は再び黙って自分の席へと戻っていく……先生はその答えがあっていることを理解したのか黙って頷くと、悪戯をした同級生を見てから恐ろしい言葉を口にする。
「下らない悪戯やるよりも勉強も運動もちゃんとできる秋楡の方が偉いぞ、正直……お前らもっと勉強に身を入れろ」
そ、その言葉は……僕は敵意に近い視線を全身に感じて内心苦痛を感じながら席に座る……確かに下らない悪戯するよりも、ちゃんと勉強している方が就職には有利なんだよね。
ただ、選ぶ会社によっては選考に才能が超有利になるって世間様なだけで……どうして僕の能力はこの使い所のわからないものなのだろうか。
龍……ファンタジーに登場するようなモンスターなんかこの世界にはいない。それを使役するような能力なんて、どうしてこの世界にあるのだろうか?
能力が解った時に、僕は親に思わず文句を言ってしまった……『みんなと同じ能力だったらよかった』と。
両親は本当に困ったように悲しそうな顔をしていたっけ……あの顔を見て、僕は子供ながらに自分が無茶苦茶なことを言ってしまったと理解して、それから僕はずっと自分の本当の気持ちを言わないようにしてきた。
でも……才能は変更することができない……一度発現した能力は絶対なのだ……それ故にこの世界は才能絶対主義。
一般人である僕は、本当に普通の能力が欲しかった……普通に暮らして、普通に恋愛をして、そして普通の家庭を築く生活をしたかった。
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