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第二九二話 シャルロッタ 一六歳 純真なる天使 〇二
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「神の眷属、第一階位天使……!」
わたくしたちの前へと立った神々しくも美しい怪物……ぱっと見は身長五メートルを超えるソフィーヤ様そのものだが、八対の翼と美しく輝く純白の輪がその階位が神の眷属中最高位を表しているのがわかる。
神が遣わす第一階位天使……それは御使としては最高の地位と力を持つ究極の眷属である。
ノルザルツがあらゆる快楽を象徴する神であることから、悪魔はその権能として嘘や欲望を増幅させる能力を有し、人を騙し堕落させる。
だが天使はそれとは真逆……純真なる天使は名前の通り清らかな心を象徴する存在だと言われる。
皮肉なものだと言えるかもしれないが、全ての欲望を極め快楽に堕ち切った後に最後に残るのは一切の汚れを捨て去った美しい姿なのだろう。
「……ソフィーヤ……天使に……」
「いけませんクリス……あれはソフィーヤ様の姿をしているけどそのものではない……」
「……だが姿はソフィーヤそのものだ、ど、どうすれば彼女を元に戻せる……!」
「だから、あれはソフィーヤ様の姿を模しているだけです!」
「彼女は死んだとでもいうのか?!」
クリスは純真なる天使を見て何か言いたげな表情を浮かべるが、あれはソフィーヤ様の姿を模しているだけで、中身は全く違う存在だ。
フェリピニアーダが取り込んだソフィーヤ様は聖女として才能をちゃんと持っていたのだろう、悪魔が強制進化するためには数多くの魂を取り込む必要がある。
魂の大きさや質は人によって異なるとは思うが、それとは別に特別な魂が存在している……わたくしのように勇者であったもの、これはクリスも同じだと思う。
ソフィーヤ様は本当にまごうことなき聖女だったのだろう……それ故にフェリピニアーダが体内に取り込んだ時点で強制進化が成功した。
純真なる天使がゆっくりとわたくし達へと人差し指を向けると、美しい唇を動かして話しかけてきた。
「……シャルロッタ・インテリペリ……お主の心は汚れている、多くの命を奪い痛めつけ……そして不遜にも神を殺した」
「……あ、ああ……そういやそんなことが……忘れてたわ」
「か、神を殺したって……」
「い、いや……邪神だったので……」
「……お主は許されることなき有罪……よって妾純真なる天使が死を賜る」
「……お断りよ、ユル……クリスを守りなさい」
純真なる天使はわたくしの返答を聞いて口元を歪める……それままるでフェリピニアーダにも見える歪んだ笑みのようにも見えた。
クリスを庇うようにわたくしが前に出ると、ようやく動けるようになったのかユルが少し辛そうではあったが、のそりとクリスの側へとやってきて彼の袖口を軽く噛んで引っ張った。
ここは危ない……天使の能力は計り知れないレベルにあり、正直言うなら今やっている戦争そのものを中止してさっさと退却して欲しいくらいなのだ。
まあ、いきなり巨大な天使が出現したことで第二王子派の軍勢は撤退モードに入っているようなので、二次被害は免れるだろう。
「……シャル……」
「行ってください、わたくしの家族を……仲間を死なせないでください」
「婚約者殿……ここはもう……」
「……死ぬなよ、君には言いたいことがたくさんある」
「であれば、あっさり死ねませんね」
クリスはこれ以上自分がいてもどうにもならないことをちゃんと理解してくれたのだろう……少し何かを言おうとしてすぐに首を左右に振るとユルの背中にひらりと飛び乗った。
この混乱で馬も逃げちゃっているしユルの大きさは馬並みにでかいからな……それが一番早いと判断したのだろうが、男性を乗せるようになるとは変わったもんだ。
彼は何か言いたげな顔でこちらを見ていたようだが、わたくしは純真なる天使を牽制するように彼女へと視線を向けていたため、少しの間沈黙がその場を支配する。
ユルが駆け出すと黒い弾丸のような勢いでその場から離れていく……気がつけば第一王子派の軍勢も逃げ出し始めているようで、あたりにいたはずの兵士たちの気配が次々と離れていくのがわかる。
わたくしと純真なる天使が睨み合う中、クラカト丘陵周辺に残るのは二人だけとなっていく……そう言った意味ではお互い全力で戦える場所を作り出そうという気はあるわけだ。
「……愚かな……お主は訓戒者との戦いで疲弊し、万全の状態でもないはずだ、なぜ勇者を遠ざけた」
「何言っているの、お前みたいな化け物を倒す程度なら、わたくし一人で十分よ?」
「不遜、厚顔、そして不純……やはりお主は有罪である」
その言葉と共に純真なる天使の背にある八対の翼が大きく開かれる……恐ろしいのは先ほどまでは不気味で、不快な雰囲気をむき出しにしていたはずなのに、突然それとは雰囲気が大きく変わってしまったことだろう。
驚くほどに神聖で清らかな魔力、いやこの場合は神力だろうが、ともかく不快さなど一切感じさせない神々しい力を吹き出している。
それが混沌神の眷属だというのだから恐れ入る……これはわたくし達の基準で邪悪であっても、神の基準ではそうではないことを示唆しているのかもしれない。
いや、飲まれるな……残念ながらわたくしは天使との戦闘経験は乏しく、普通戦わない相手だからこそ色々考えすぎているような気がする。
「……ノルザルツは快楽と欲望を司る神なのでしょ? 随分と神々しい気配になったじゃない」
「快楽も欲望も生命が生きるために必要なものであろう? それらは全て悪意ではない」
「……信徒は随分好き勝手にやっているみたいだけど?」
「一信徒の悪行など生命全体のうねりからすると小さなものじゃよ?」
「ならわたくしの罪なんか小さいのではなくて?」
「……小さなものはな、だがお主は贖いきれぬ原罪を抱えている」
純真なる天使の瞳が突然それまでと打って変わって真紅に輝く……それは血の色を模したかのように鮮やかであり、次第に瞳から血のように赤い涙がこぼれ落ちていく。
原罪? また神々の盟約を破ったとかそういうパターンかよ……わたくしは空間から不滅を引き抜くと、目の前で正眼に構える。
こちらに戦う意思があると理解したのか、ほんの少しだけ腰を落とすように身構えた純真なる天使の手に突然光輝く輪が生み出される。
それは彼女の頭上に載っているものとは少し違い、大きさは手のひら程度……とはいえ五メートルもある巨体の手のひらサイズなのだから、それなりに大きい。
「では……神罰を受けよシャルロッタ・インテリペリ!」
「な……!」
掛け声と共に光り輝く輪が打ち出される……それは地面を走る車輪のように凄まじい勢いで転がり、その大きさを一気に人間大にまで拡大すると地面を破壊しながらわたくしに迫る。
咄嗟に不滅を使って輪を受け流すが、なんだこれ……ドラゴンの尻尾の一撃よりもはるかに重い!!
ビリビリと痺れる手が受けながしたとはいえ輪の衝撃は凄まじく、わたくしは痛みを感じて思わず顔を顰める。
それを見たのかすぐに純真なる天使は両手を体の前で重ねるように突き出すと、裂帛の気合いと共に純白に輝く神力を解き放つ。
「……神罰の白」
「やばッ!」
純真なる天使の手から純白の光が集約した後弾け、それと同時に一直線に伸びた光線は、わたくしの眼前まで瞬きの間に迫ると大爆発を巻き起こす。
爆発の衝撃でわたくしは大きく跳ね飛ばされるが、ギリギリで前面に展開した強固な防御結界によりほぼ無傷で済んでいるが、それでも全身に鈍い痛みが走る。
あまりの衝撃で目がチカチカする……空中で魔法陣を展開してその場に立つと、何度か目を瞬かせて視界を元に戻しつつ、肉体を一気に修復させていく。
発射と着弾がほぼ同時だったぞ、あの攻撃はチートすぎるだろ……爆煙が収まっていくと、純真なる天使は少し意外そうな表情でわたくしを見上げると、口元を歪めた。
「ほう? 神罰の白を受けてもほぼ無傷とは……」
「……普通の人なら一撃で死んでるわよ」
「……お前は死んでない、殺し甲斐がある」
「どこが神の使いよ……」
わたくしの呟きを聞いているのかどうかはわからないが、純真なる天使は再び両手にあの光り輝く輪を作りだすと、わたくしに向かって放った。
先ほどは地面を転がったが、今度はまるでフリスビーのように軌道をブレさせながら飛行しわたくしへと迫る……いや大丈夫だ、これは速度がそれほどではない。
迫る輪の不規則な軌道に合わせてわたくしは不滅を振るって、輪を真っ二つに切り裂いていく。
受け流すよりはこちらの方が簡単だ……二つの輪を切り裂いたわたくしの目に、再びこちらに向かって両手を差し伸ばした純真なる天使の姿が映った。
「神罰の白」
「く……」
光った瞬間にわたくしの眼前で白い光と共に空間ごといきなり大爆発を起こした……だが、二発目ともなるとわたくしはちゃんとそれに対応して前面に急展開した魔力による防御結界で受け止める。
だが爆発の勢いは凄まじい上に空中にいるから踏ん張れずに、わたくしはそのまま地面に向かって墜落していく……ヤバすぎるだろこれ。
訓戒者よりも遥かに面倒で強力な相手だぞ……わたくしは空中で姿勢を制御しながら地面へと降り立つと一気に魔力を解放する。
こういうやつは時間をかけるとこっちが不利だ、一気に持てる最大戦力で一気に畳み掛ける……わたくしは純真なる天使に向かって魔法を放った。
「神滅魔法……雷皇の一撃ッ!」
わたくしたちの前へと立った神々しくも美しい怪物……ぱっと見は身長五メートルを超えるソフィーヤ様そのものだが、八対の翼と美しく輝く純白の輪がその階位が神の眷属中最高位を表しているのがわかる。
神が遣わす第一階位天使……それは御使としては最高の地位と力を持つ究極の眷属である。
ノルザルツがあらゆる快楽を象徴する神であることから、悪魔はその権能として嘘や欲望を増幅させる能力を有し、人を騙し堕落させる。
だが天使はそれとは真逆……純真なる天使は名前の通り清らかな心を象徴する存在だと言われる。
皮肉なものだと言えるかもしれないが、全ての欲望を極め快楽に堕ち切った後に最後に残るのは一切の汚れを捨て去った美しい姿なのだろう。
「……ソフィーヤ……天使に……」
「いけませんクリス……あれはソフィーヤ様の姿をしているけどそのものではない……」
「……だが姿はソフィーヤそのものだ、ど、どうすれば彼女を元に戻せる……!」
「だから、あれはソフィーヤ様の姿を模しているだけです!」
「彼女は死んだとでもいうのか?!」
クリスは純真なる天使を見て何か言いたげな表情を浮かべるが、あれはソフィーヤ様の姿を模しているだけで、中身は全く違う存在だ。
フェリピニアーダが取り込んだソフィーヤ様は聖女として才能をちゃんと持っていたのだろう、悪魔が強制進化するためには数多くの魂を取り込む必要がある。
魂の大きさや質は人によって異なるとは思うが、それとは別に特別な魂が存在している……わたくしのように勇者であったもの、これはクリスも同じだと思う。
ソフィーヤ様は本当にまごうことなき聖女だったのだろう……それ故にフェリピニアーダが体内に取り込んだ時点で強制進化が成功した。
純真なる天使がゆっくりとわたくし達へと人差し指を向けると、美しい唇を動かして話しかけてきた。
「……シャルロッタ・インテリペリ……お主の心は汚れている、多くの命を奪い痛めつけ……そして不遜にも神を殺した」
「……あ、ああ……そういやそんなことが……忘れてたわ」
「か、神を殺したって……」
「い、いや……邪神だったので……」
「……お主は許されることなき有罪……よって妾純真なる天使が死を賜る」
「……お断りよ、ユル……クリスを守りなさい」
純真なる天使はわたくしの返答を聞いて口元を歪める……それままるでフェリピニアーダにも見える歪んだ笑みのようにも見えた。
クリスを庇うようにわたくしが前に出ると、ようやく動けるようになったのかユルが少し辛そうではあったが、のそりとクリスの側へとやってきて彼の袖口を軽く噛んで引っ張った。
ここは危ない……天使の能力は計り知れないレベルにあり、正直言うなら今やっている戦争そのものを中止してさっさと退却して欲しいくらいなのだ。
まあ、いきなり巨大な天使が出現したことで第二王子派の軍勢は撤退モードに入っているようなので、二次被害は免れるだろう。
「……シャル……」
「行ってください、わたくしの家族を……仲間を死なせないでください」
「婚約者殿……ここはもう……」
「……死ぬなよ、君には言いたいことがたくさんある」
「であれば、あっさり死ねませんね」
クリスはこれ以上自分がいてもどうにもならないことをちゃんと理解してくれたのだろう……少し何かを言おうとしてすぐに首を左右に振るとユルの背中にひらりと飛び乗った。
この混乱で馬も逃げちゃっているしユルの大きさは馬並みにでかいからな……それが一番早いと判断したのだろうが、男性を乗せるようになるとは変わったもんだ。
彼は何か言いたげな顔でこちらを見ていたようだが、わたくしは純真なる天使を牽制するように彼女へと視線を向けていたため、少しの間沈黙がその場を支配する。
ユルが駆け出すと黒い弾丸のような勢いでその場から離れていく……気がつけば第一王子派の軍勢も逃げ出し始めているようで、あたりにいたはずの兵士たちの気配が次々と離れていくのがわかる。
わたくしと純真なる天使が睨み合う中、クラカト丘陵周辺に残るのは二人だけとなっていく……そう言った意味ではお互い全力で戦える場所を作り出そうという気はあるわけだ。
「……愚かな……お主は訓戒者との戦いで疲弊し、万全の状態でもないはずだ、なぜ勇者を遠ざけた」
「何言っているの、お前みたいな化け物を倒す程度なら、わたくし一人で十分よ?」
「不遜、厚顔、そして不純……やはりお主は有罪である」
その言葉と共に純真なる天使の背にある八対の翼が大きく開かれる……恐ろしいのは先ほどまでは不気味で、不快な雰囲気をむき出しにしていたはずなのに、突然それとは雰囲気が大きく変わってしまったことだろう。
驚くほどに神聖で清らかな魔力、いやこの場合は神力だろうが、ともかく不快さなど一切感じさせない神々しい力を吹き出している。
それが混沌神の眷属だというのだから恐れ入る……これはわたくし達の基準で邪悪であっても、神の基準ではそうではないことを示唆しているのかもしれない。
いや、飲まれるな……残念ながらわたくしは天使との戦闘経験は乏しく、普通戦わない相手だからこそ色々考えすぎているような気がする。
「……ノルザルツは快楽と欲望を司る神なのでしょ? 随分と神々しい気配になったじゃない」
「快楽も欲望も生命が生きるために必要なものであろう? それらは全て悪意ではない」
「……信徒は随分好き勝手にやっているみたいだけど?」
「一信徒の悪行など生命全体のうねりからすると小さなものじゃよ?」
「ならわたくしの罪なんか小さいのではなくて?」
「……小さなものはな、だがお主は贖いきれぬ原罪を抱えている」
純真なる天使の瞳が突然それまでと打って変わって真紅に輝く……それは血の色を模したかのように鮮やかであり、次第に瞳から血のように赤い涙がこぼれ落ちていく。
原罪? また神々の盟約を破ったとかそういうパターンかよ……わたくしは空間から不滅を引き抜くと、目の前で正眼に構える。
こちらに戦う意思があると理解したのか、ほんの少しだけ腰を落とすように身構えた純真なる天使の手に突然光輝く輪が生み出される。
それは彼女の頭上に載っているものとは少し違い、大きさは手のひら程度……とはいえ五メートルもある巨体の手のひらサイズなのだから、それなりに大きい。
「では……神罰を受けよシャルロッタ・インテリペリ!」
「な……!」
掛け声と共に光り輝く輪が打ち出される……それは地面を走る車輪のように凄まじい勢いで転がり、その大きさを一気に人間大にまで拡大すると地面を破壊しながらわたくしに迫る。
咄嗟に不滅を使って輪を受け流すが、なんだこれ……ドラゴンの尻尾の一撃よりもはるかに重い!!
ビリビリと痺れる手が受けながしたとはいえ輪の衝撃は凄まじく、わたくしは痛みを感じて思わず顔を顰める。
それを見たのかすぐに純真なる天使は両手を体の前で重ねるように突き出すと、裂帛の気合いと共に純白に輝く神力を解き放つ。
「……神罰の白」
「やばッ!」
純真なる天使の手から純白の光が集約した後弾け、それと同時に一直線に伸びた光線は、わたくしの眼前まで瞬きの間に迫ると大爆発を巻き起こす。
爆発の衝撃でわたくしは大きく跳ね飛ばされるが、ギリギリで前面に展開した強固な防御結界によりほぼ無傷で済んでいるが、それでも全身に鈍い痛みが走る。
あまりの衝撃で目がチカチカする……空中で魔法陣を展開してその場に立つと、何度か目を瞬かせて視界を元に戻しつつ、肉体を一気に修復させていく。
発射と着弾がほぼ同時だったぞ、あの攻撃はチートすぎるだろ……爆煙が収まっていくと、純真なる天使は少し意外そうな表情でわたくしを見上げると、口元を歪めた。
「ほう? 神罰の白を受けてもほぼ無傷とは……」
「……普通の人なら一撃で死んでるわよ」
「……お前は死んでない、殺し甲斐がある」
「どこが神の使いよ……」
わたくしの呟きを聞いているのかどうかはわからないが、純真なる天使は再び両手にあの光り輝く輪を作りだすと、わたくしに向かって放った。
先ほどは地面を転がったが、今度はまるでフリスビーのように軌道をブレさせながら飛行しわたくしへと迫る……いや大丈夫だ、これは速度がそれほどではない。
迫る輪の不規則な軌道に合わせてわたくしは不滅を振るって、輪を真っ二つに切り裂いていく。
受け流すよりはこちらの方が簡単だ……二つの輪を切り裂いたわたくしの目に、再びこちらに向かって両手を差し伸ばした純真なる天使の姿が映った。
「神罰の白」
「く……」
光った瞬間にわたくしの眼前で白い光と共に空間ごといきなり大爆発を起こした……だが、二発目ともなるとわたくしはちゃんとそれに対応して前面に急展開した魔力による防御結界で受け止める。
だが爆発の勢いは凄まじい上に空中にいるから踏ん張れずに、わたくしはそのまま地面に向かって墜落していく……ヤバすぎるだろこれ。
訓戒者よりも遥かに面倒で強力な相手だぞ……わたくしは空中で姿勢を制御しながら地面へと降り立つと一気に魔力を解放する。
こういうやつは時間をかけるとこっちが不利だ、一気に持てる最大戦力で一気に畳み掛ける……わたくしは純真なる天使に向かって魔法を放った。
「神滅魔法……雷皇の一撃ッ!」
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