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第一四〇話 シャルロッタ 一五歳 死霊令嬢 一〇
しおりを挟む ——奇妙なオブジェがそこには存在していた……彫像を組み上げて作られたかのような、一種の芸術作品にも思える石化した何かの表面に亀裂が走った。
「う……く……私は気絶して……」
ラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢は魔法攻撃を防ぐために石化させた生霊の残骸の中から姿を表す……彼女の肉体はあちこちが焼け焦げており、ユルが放った紅の爆光が凄まじい破壊力を誇っていたことがわかる。
火炎魔法の中でも紅の爆光は強力無比な破壊力を放つと言われているが、現代の魔法使いではそうそう使いこなすことが難しい魔法の一つだ。
そのためラヴィーナもほぼ無詠唱で放たれたこの魔法を咄嗟に防御する以外の方法が思いつかなかった……わかっていれば有効半径の外に出るなどの対策が取れたというのに。
「ガルムの戦闘能力を侮っていた……でも可愛かったなあ……」
ラヴィーナは重度の火傷を負った体を見て、ため息をつく……傷は簡単に治せるものの時間がかかる、不死者であればもっと気楽に修復ができるのだけどとぼやきながら懐から紫色の液体が入った小瓶を取り出す。
死霊魔法の真髄は生と死……その過程の中で人体の構造や魔力の流れ、そして回復などを彼女は理解しており、それを証明するかのようにラヴィーナの肉体がみるみるうちに修復されていく。
完全に肉体が修復されると、あちこちに焦げ目のついた自分のドレスを見てほんの少しだけ悲しそうな表情を浮かべた後、気を取り直したようにのんびりと村の出口へと歩いていく。
「さて、戻って報告しないとなあ……ワンちゃんが可愛かったです、とかシャルロッタ様がめちゃくちゃ強かったですって……」
あれだけの強さを持つ連中を相手にどう闘えばいいかなあ……と考えながら一人歩くラヴィーナ。
自らを不死者にすることで更なる能力を得る方法もある、だがそれでは貴族令嬢として生活している自分としては家の名前に泥を塗ることになるだろうし、生きている人間であることでしかできないことなども多く存在している。
人生の最後には不死の王になって永遠に研究を続けるという目標もあるわけで、それまでは人間ラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢としての姿がもっとも都合が良いだろう。
ふと彼女は焼き尽くされ地面に横倒しになっている絶命した馬に気がつくと、口元を歪めるとボソボソと何かを唱え始める……彼女の中に蓄積された魔力が一瞬膨張したかのように膨れ上がると、それまで命を失って死んでいたはずの焼け焦げた馬がのそり、と立ち上がる。
「うんうん、かわいいねえ……犬もいいけど馬も可愛いわね、王都まで乗せていって」
馬は何度か身じろぎをした後に、口元から焦げた臭いを放つ血を垂らしながらそっと前足を折るとラヴィーナが跨りやすいように背を屈めた。
彼女は嬉しそうに炎で変色した馬の肌をそっと撫でるとふわりとなんでもないかのように背にまたがる……鞍も鐙も手綱もついていない、さらには腹部には大きな裂傷があり、今にも内臓がこぼれ落ちそうな状態だが馬はラヴィーナが跨ると、何度かその場で数回足元を確かめるように足踏みをした後、まるで風のような速度で王都に向かってかけ出す。
「行きは馬車だったのに帰りは乗馬とはね……でも私はこちらの方が合っていそう……」
そういえば同行者はどうなっただろうか?
這い寄る者は死んだかもしれないが、どちらにせよ戦闘前に「死を克服できる」と豪語していたのだから、シャルロッタ様の手によって死ぬことはないだろう。
反応がないのは封印されたかなんらかの形で戦闘不能状態に追い込まれたか……事前の取り決めによってラヴィーナが撤退するときには連れて行かない、という約束も交わしている。
そのうち戻ってくるだろう……と彼女はまるで野良猫が家出したかのような気楽さで考えをまとめると、馬の首筋……肉が削げ骨が見えた状態だが、そこを軽く叩く。
「……次に戦うときにはより強力な不死者を創造してから立ち向かいましょう、より強く賢いものを……ウフフ」
「……這い寄る者の活動が停止したな、シャルロッタ何某を追いかけていたはずだが負けたようだな」
暗闇の中に一つだけ灯る蝋燭の前に、不気味な者たちの顔が照らし出されている……一人は三叉の顔を持つ訓戒者が一人使役する者。
もう一人は緑色の皮膚に腫瘍と瘤を持ち、下顎から巨大な牙が突き出す巨人打ち砕く者だ。
二人は暗い部屋の中で盤面に載せた駒を動かしながら、対面に座っている……打ち砕く者はその大きさから身を屈めて窮屈そうな体勢だが。
「あれは戦士としては尊敬できる存在だ、そう簡単にやられはすまい……それに活動停止ということは死んでいるわけではあるまい?」
「ああ、彼の増殖は魔法能力を失う縛りによって成り立っているからな、元々魔法を扱わせても一流だったのだから妙な縛りを入れなければ良いのに、と教えたことがあるぞ」
「仕方あるまい、見えざる神はまだ力弱き神故、新たな眷属を生み出すことが難しい……這い寄る者を失えば後数百年は指を咥えて待つしかあるまいよ」
「四柱ほどの信徒もおらぬしな……もったいないことだ」
二人が動かす駒はこの世界では見たことがないほど歪み、奇妙な姿をした何かの生物を模したもので彼らが駒を摘むと悲鳴なのか呻き声なのか奇妙な声を上げ、それが生きていることを如実に感じさせる。
この場にシャルロッタが同席していれば、その奇妙な生物を使った遊戯は、チェスによく似たものだと気がついたかもしれないが、その場にはこの奇妙な組み合わせの訓戒者しかいない。
「さて次はどうする?」
「一人で立ち向かうから良くないと考える、場を整え戦場を設定し……複数人でシャルロッタ何某を追い詰める」
「遠目で見たろう? 魔法や物理攻撃を無効化する結界……あれは神の域だ、こちらが増えたところで意味はないのでは?」
打ち砕く者は共有される記憶と遠くの風景や状況を見るための魔法遠目などで確認しているシャルロッタ・インテリペリの超戦闘能力を理解している。
エルフが住まう蒼き森を悪魔が襲撃した段階から、闇征く者が状況を確認しており、今現時点では訓戒者側に彼女の強さはきちんと認識されていた。
もちろん、彼女の手札が今まで見せた剣技や魔法だけではないということも理解している。
「強大な魔法能力を行使するものは単体では無双する、それは我らとて同じだ……だが決定的に違うことがある」
「違い?」
「彼女はあくまで人間、それも貴族の娘だ……彼らは領地を支配するために味方となるものを守らねばならん」
「……人質になりそうなのは同行者だと思うが……弱きものは一人しかおらん」
「人質などとらんよ、状況を活かして人質を大量に作ってしまおうではないか」
使役する者は少し小さな口をニヤリと歪ませると、盤面を軽く叩く……それを見た打ち砕く者は目の前にいる訓戒者が何を言いたいのかをようやく理解した。
つまりシャルロッタ・インテリペリとその仲間を衆目の元へと引き出し、そこで戦闘を仕掛けるということ……現時点ではその状況を作り出すには二つ候補があるだろう。
打ち砕く者は顎に手を当てるとふむ……と納得したように頷く、インテリペリ辺境伯家の領都であるエスタデルでの市街戦であればダメージも大きくなるだろうが、現状第一王子派と第二王子派が一堂に集まる場所は一つしかない。
「……戦場なら条件に当てはまるな、味方も敵もいる場所で襲撃する」
「そうだ、遠からずこちらの手駒とクリストフェルの軍は衝突を起こす……いや起こさせる、その戦場で直接シャルロッタ・インテリペリへと攻撃を仕掛けるのだ」
「彼女が能力を発揮すればするほど味方も巻き込むだろうな……ついでに両勢力を削るにはちょうどいいか」
大きな牙が突き出す口元を歪めて笑う打ち砕く者を見て、使役する者ももう一度口元を大きく歪める。
どうせ第一王子派の貴族の大半は日和見主義でいつ敵側に回るかわからない上に、戦力としてはあまり期待できない……それだからこそ彼ら訓戒者が前面に出て戦っているのだが。
それでも混沌の軍勢を呼び出すには第一王子派の勢力が強すぎる……第二王子派と第一王子派の勢力がうまく拮抗し、削り合った段階もしくは第一王子派が弱体化した段階でないと人の死が少なすぎる可能性があるからだ。
「どちらにせよ貴族どものプライドを保つために何度か襲撃はかけるだろうが……最終的に自分たちの正当性を誇示するためにも軍を動かすことになるだろう」
「あのお飾りの殿下は戦う気満々なのだろう?」
「欲する者がそうなるように誘導している、ついでに勇者の器と戦うための準備も施すと言っていたな」
「……人間の姿を保つように言え使役する者、人間は見た目が重要なのだろう?」
呆れたような顔を浮かべる打ち砕く者に、使役する者はニヤリと笑うと盤面に残っていた一際大きく不定形をした奇妙な黒い生物の駒を動かして、やはり似たような格好をした巨人のような駒を弾く。
巨人の駒は悲鳴をあげて盤面から落ちると、まるで何かで溶解したかのように黒い煙をあげつつ消滅していく……それを見た打ち砕く者が牙を剥き出しにして唸るが、使役する者はニヤニヤと笑ったまま彼に向かって軽く手を振る。
「チェックメイトだ、もう少しこのゲームに慣れた方がいい……六〇〇年で私に勝てたのが一回しかないのは恥だぞ? まあ準備を進めようぞ友よ」
「う……く……私は気絶して……」
ラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢は魔法攻撃を防ぐために石化させた生霊の残骸の中から姿を表す……彼女の肉体はあちこちが焼け焦げており、ユルが放った紅の爆光が凄まじい破壊力を誇っていたことがわかる。
火炎魔法の中でも紅の爆光は強力無比な破壊力を放つと言われているが、現代の魔法使いではそうそう使いこなすことが難しい魔法の一つだ。
そのためラヴィーナもほぼ無詠唱で放たれたこの魔法を咄嗟に防御する以外の方法が思いつかなかった……わかっていれば有効半径の外に出るなどの対策が取れたというのに。
「ガルムの戦闘能力を侮っていた……でも可愛かったなあ……」
ラヴィーナは重度の火傷を負った体を見て、ため息をつく……傷は簡単に治せるものの時間がかかる、不死者であればもっと気楽に修復ができるのだけどとぼやきながら懐から紫色の液体が入った小瓶を取り出す。
死霊魔法の真髄は生と死……その過程の中で人体の構造や魔力の流れ、そして回復などを彼女は理解しており、それを証明するかのようにラヴィーナの肉体がみるみるうちに修復されていく。
完全に肉体が修復されると、あちこちに焦げ目のついた自分のドレスを見てほんの少しだけ悲しそうな表情を浮かべた後、気を取り直したようにのんびりと村の出口へと歩いていく。
「さて、戻って報告しないとなあ……ワンちゃんが可愛かったです、とかシャルロッタ様がめちゃくちゃ強かったですって……」
あれだけの強さを持つ連中を相手にどう闘えばいいかなあ……と考えながら一人歩くラヴィーナ。
自らを不死者にすることで更なる能力を得る方法もある、だがそれでは貴族令嬢として生活している自分としては家の名前に泥を塗ることになるだろうし、生きている人間であることでしかできないことなども多く存在している。
人生の最後には不死の王になって永遠に研究を続けるという目標もあるわけで、それまでは人間ラヴィーナ・マリー・マンソン伯爵令嬢としての姿がもっとも都合が良いだろう。
ふと彼女は焼き尽くされ地面に横倒しになっている絶命した馬に気がつくと、口元を歪めるとボソボソと何かを唱え始める……彼女の中に蓄積された魔力が一瞬膨張したかのように膨れ上がると、それまで命を失って死んでいたはずの焼け焦げた馬がのそり、と立ち上がる。
「うんうん、かわいいねえ……犬もいいけど馬も可愛いわね、王都まで乗せていって」
馬は何度か身じろぎをした後に、口元から焦げた臭いを放つ血を垂らしながらそっと前足を折るとラヴィーナが跨りやすいように背を屈めた。
彼女は嬉しそうに炎で変色した馬の肌をそっと撫でるとふわりとなんでもないかのように背にまたがる……鞍も鐙も手綱もついていない、さらには腹部には大きな裂傷があり、今にも内臓がこぼれ落ちそうな状態だが馬はラヴィーナが跨ると、何度かその場で数回足元を確かめるように足踏みをした後、まるで風のような速度で王都に向かってかけ出す。
「行きは馬車だったのに帰りは乗馬とはね……でも私はこちらの方が合っていそう……」
そういえば同行者はどうなっただろうか?
這い寄る者は死んだかもしれないが、どちらにせよ戦闘前に「死を克服できる」と豪語していたのだから、シャルロッタ様の手によって死ぬことはないだろう。
反応がないのは封印されたかなんらかの形で戦闘不能状態に追い込まれたか……事前の取り決めによってラヴィーナが撤退するときには連れて行かない、という約束も交わしている。
そのうち戻ってくるだろう……と彼女はまるで野良猫が家出したかのような気楽さで考えをまとめると、馬の首筋……肉が削げ骨が見えた状態だが、そこを軽く叩く。
「……次に戦うときにはより強力な不死者を創造してから立ち向かいましょう、より強く賢いものを……ウフフ」
「……這い寄る者の活動が停止したな、シャルロッタ何某を追いかけていたはずだが負けたようだな」
暗闇の中に一つだけ灯る蝋燭の前に、不気味な者たちの顔が照らし出されている……一人は三叉の顔を持つ訓戒者が一人使役する者。
もう一人は緑色の皮膚に腫瘍と瘤を持ち、下顎から巨大な牙が突き出す巨人打ち砕く者だ。
二人は暗い部屋の中で盤面に載せた駒を動かしながら、対面に座っている……打ち砕く者はその大きさから身を屈めて窮屈そうな体勢だが。
「あれは戦士としては尊敬できる存在だ、そう簡単にやられはすまい……それに活動停止ということは死んでいるわけではあるまい?」
「ああ、彼の増殖は魔法能力を失う縛りによって成り立っているからな、元々魔法を扱わせても一流だったのだから妙な縛りを入れなければ良いのに、と教えたことがあるぞ」
「仕方あるまい、見えざる神はまだ力弱き神故、新たな眷属を生み出すことが難しい……這い寄る者を失えば後数百年は指を咥えて待つしかあるまいよ」
「四柱ほどの信徒もおらぬしな……もったいないことだ」
二人が動かす駒はこの世界では見たことがないほど歪み、奇妙な姿をした何かの生物を模したもので彼らが駒を摘むと悲鳴なのか呻き声なのか奇妙な声を上げ、それが生きていることを如実に感じさせる。
この場にシャルロッタが同席していれば、その奇妙な生物を使った遊戯は、チェスによく似たものだと気がついたかもしれないが、その場にはこの奇妙な組み合わせの訓戒者しかいない。
「さて次はどうする?」
「一人で立ち向かうから良くないと考える、場を整え戦場を設定し……複数人でシャルロッタ何某を追い詰める」
「遠目で見たろう? 魔法や物理攻撃を無効化する結界……あれは神の域だ、こちらが増えたところで意味はないのでは?」
打ち砕く者は共有される記憶と遠くの風景や状況を見るための魔法遠目などで確認しているシャルロッタ・インテリペリの超戦闘能力を理解している。
エルフが住まう蒼き森を悪魔が襲撃した段階から、闇征く者が状況を確認しており、今現時点では訓戒者側に彼女の強さはきちんと認識されていた。
もちろん、彼女の手札が今まで見せた剣技や魔法だけではないということも理解している。
「強大な魔法能力を行使するものは単体では無双する、それは我らとて同じだ……だが決定的に違うことがある」
「違い?」
「彼女はあくまで人間、それも貴族の娘だ……彼らは領地を支配するために味方となるものを守らねばならん」
「……人質になりそうなのは同行者だと思うが……弱きものは一人しかおらん」
「人質などとらんよ、状況を活かして人質を大量に作ってしまおうではないか」
使役する者は少し小さな口をニヤリと歪ませると、盤面を軽く叩く……それを見た打ち砕く者は目の前にいる訓戒者が何を言いたいのかをようやく理解した。
つまりシャルロッタ・インテリペリとその仲間を衆目の元へと引き出し、そこで戦闘を仕掛けるということ……現時点ではその状況を作り出すには二つ候補があるだろう。
打ち砕く者は顎に手を当てるとふむ……と納得したように頷く、インテリペリ辺境伯家の領都であるエスタデルでの市街戦であればダメージも大きくなるだろうが、現状第一王子派と第二王子派が一堂に集まる場所は一つしかない。
「……戦場なら条件に当てはまるな、味方も敵もいる場所で襲撃する」
「そうだ、遠からずこちらの手駒とクリストフェルの軍は衝突を起こす……いや起こさせる、その戦場で直接シャルロッタ・インテリペリへと攻撃を仕掛けるのだ」
「彼女が能力を発揮すればするほど味方も巻き込むだろうな……ついでに両勢力を削るにはちょうどいいか」
大きな牙が突き出す口元を歪めて笑う打ち砕く者を見て、使役する者ももう一度口元を大きく歪める。
どうせ第一王子派の貴族の大半は日和見主義でいつ敵側に回るかわからない上に、戦力としてはあまり期待できない……それだからこそ彼ら訓戒者が前面に出て戦っているのだが。
それでも混沌の軍勢を呼び出すには第一王子派の勢力が強すぎる……第二王子派と第一王子派の勢力がうまく拮抗し、削り合った段階もしくは第一王子派が弱体化した段階でないと人の死が少なすぎる可能性があるからだ。
「どちらにせよ貴族どものプライドを保つために何度か襲撃はかけるだろうが……最終的に自分たちの正当性を誇示するためにも軍を動かすことになるだろう」
「あのお飾りの殿下は戦う気満々なのだろう?」
「欲する者がそうなるように誘導している、ついでに勇者の器と戦うための準備も施すと言っていたな」
「……人間の姿を保つように言え使役する者、人間は見た目が重要なのだろう?」
呆れたような顔を浮かべる打ち砕く者に、使役する者はニヤリと笑うと盤面に残っていた一際大きく不定形をした奇妙な黒い生物の駒を動かして、やはり似たような格好をした巨人のような駒を弾く。
巨人の駒は悲鳴をあげて盤面から落ちると、まるで何かで溶解したかのように黒い煙をあげつつ消滅していく……それを見た打ち砕く者が牙を剥き出しにして唸るが、使役する者はニヤニヤと笑ったまま彼に向かって軽く手を振る。
「チェックメイトだ、もう少しこのゲームに慣れた方がいい……六〇〇年で私に勝てたのが一回しかないのは恥だぞ? まあ準備を進めようぞ友よ」
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