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第一〇五話 シャルロッタ 一五歳 王都脱出 一五
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「ではシャル、危なくなる前に領地へと戻るんだよ? 無理してはいけないからね」
「はい、わたくしも早めに領地へと戻るつもりですのでご心配なさらずに……」
インテリペリ辺境伯領へと向かう魔導列車が止まるホームで、一番上の兄であるウォルフガング・インテリペリが心配そうな表情を浮かべてわたくしの頭をそっと撫でる。
ウォルフ兄様は栗色の髪にお父様に似た顔つきで、衣服はインテリペリ辺境伯軍の将校が着用する仕立ての良い軍服に身を包んでいる。
優しそうな表情を浮かべているが、辺境伯領でも指折りの騎士であることを知らないものはおらず、彼の腰に下げられている長剣は使い込まれた風格のあるものだ。
「父上は俺が責任を持って領地へと連れ帰る、ウゴリーノやベイセルも領地に一度戻るということになっているから何かあっても対応はできると思う」
「はい……」
「君たちが「赤竜の息吹」だね、王都からの帰還、大変かと思うけど大事な妹をよろしく頼むよ」
「お任せください、シャルロッタ様を無事インテリペリ辺境伯領までお連れいたします」
わたくしの背後に立っていたエルネットさん達「赤竜の息吹」の面々がウォルフ兄様へと頭を下げる……今回わたくしが領地へと戻るにあたって、冒険者であるエルネットさん達が護衛を引き受けることになった。
というのもまずはお父様の身の安全が最優先であり、騎士達はその護衛につくことが優先されたからだ……ついでに、インテリペリ辺境伯領側でもかなり事件が起きていたらしい。
それでウォルフガング兄様だけが王都へと戻ってきて家の騎士達とともにお父様を領地へと戻すことが最優先、わたくしは冒険者と共に陸路で領地へと戻るという計画を立てることになった。
「わたくしにはユルもおりますわお兄様、大丈夫必ず戻りますので」
「……わかっているけど、無理はするなよ? お前は殿下の大事な婚約者なのだから」
ウォルフ兄様は微笑むと、供回りを連れて列車へと乗ると一度わたくしの方へと振り返って軽く手を振る……それをみてそっと微笑んでから兄様へと手を振りかえす。
お父様のことは心配だけど、今はどうやって領地まで無事に戻るかを考えないとな……バカみたいな話だけど、わたくしとユルだけであればしれっと帰れたんだけどな。
それがわかっているからこそエルネットさん達も最初その話を伝えられた時に「え? 俺たちがシャルロッタ様の護衛?」って変な反応をしてしまったらしい。
「……シャルロッタ様、そろそろ邸宅に戻りませんと」
「そうですね……」
エルネットさんにそう伝えられて、わたくしは駅のホームから邸宅へと戻るために歩き出す。
列車を使わないと結構な距離があるし、日数もそれなりにかかる……「赤竜の息吹」のみんなごと一気に運んでしまうか? とも考えたが、道中の目撃談がないのに領地に戻ると色々面倒なことになるからそれもできない。
結局陸路でのんびり旅行気分で移動した方がいいんじゃないか? という話でまとまった……魔導列車も考えたんだけど、一度領地から戻ってくる間に何かが起きる可能性もゼロではないからね。
まあエルネットさん達がいれば道中安全だろうし、彼らの誠実さを見ればマーサの冒険者不信も解消できるだろう……多分。
「……面倒ですわねえ」
「辺境伯の影響力が低下している今、第一王子派貴族がどういう動きを見せるか分かりませんしね……」
「無茶なことはしてこないとは思いますわ、ただ……わたくし貴族からは舐められてるフシがありますしねえ……」
自分で話しておいてなんだけど、実際そうなんだよなー……第一王子派の貴族からすると小娘でしかないわたくしが王都に残ってインテリペリ辺境伯家の後片付けをしているというのは格好の的にしか見えない可能性もある。
お兄様達からすると「お前なら十分対応できるだろ、ユルいるし……」って絶対思っているが、辺境伯家の常識が世間様の常識ではないのは明白だ。
第一「赤竜の息吹」は信頼できる存在だけど、普通貴族令嬢を冒険者に同行させるって普通じゃないんだからな! という気にはなったりしている。
「どちらにせよ、我々はシャルロッタ様の護衛を仰せつかりました、全力であなたをお守りしますよ」
「どうやらクレメントは領地へと戻されたようだな……」
「牙も一応は役に立ったようで……」
アンダース・マルムスティーン第一王子はテーブルを向かい合って座っているマルキウス・ロブ・ハルフォード公爵の手元にあるゴブレットにワインを注ぎながら話しかけている。
二人が今いる部屋は王城にあるアンダースの執務室で、二人はほくそ笑みつつテーブルの上に広げた地図の上にある駒を動かしていく。
現在イングウェイ王国は表向き国家として安定しているように見えるが、その実三つの勢力に分割された状況になっている……第一王子派と呼ばれるアンダースを首魁とする近衛軍を中心とした大勢力、兵力にして数万を誇る王国の主力であり、大都市圏にその勢力基盤を持っている。
「クレメントが倒れている今がチャンスだと思うのだが……マルキウスはどう思う?」
「……私も同じ意見です、クリストフェル殿下の勢力はまだ小さい……今のうちに叩き潰してしまうのが得策かと」
「だがあいつの勢力は王都にはないからな……叩きにくいことこの上ない」
クリストフェルがまとめ上げた第二王子派は辺境伯を中心に地方軍など一万程度の戦力ではあるが、こちらは各地に点在している貴族、商人などが中心となった勢力になっている。
さらに第三の勢力として中立派という揉め事に巻き込まれたくない貴族たちが寄り集まっている勢力があるが、こちらは領地に謹慎しているホワイトスネイク侯爵が取りまとめているものだという。
中立派は直接的に勢力争いには加わってこないものの、もし第一王子派が実力行使に出た場合、中立派貴族の動きが読めず悪戯に敵を増やしかねないという理由で表面上は王国内には動乱が起きていなかった。
「……クリストフェル殿下を拘束しては? 罪状は後でなんとでもなりますし……」
「そうだな……この際父上にもご隠居願うか」
アンダースの瞳にギラリ、と危険な光が灯る……黙っていれば入ってくる王権、アンダース自身はそれでもいいと思っていたが、勇者の器と呼ばれるクリストフェルの存在がある以上すんなりと王位継承ができるとも限らない。
遅かれ早かれ兄弟での対決は避けようがない状況になってきている……それもこれも弟が身の程を知らず王位継承を望むなどと言い出したことに起因しているのだから。
あいつがいなくなれば誰もが俺の王位継承を祝福するに違いない……アンダースは軽く笑みを浮かべると、部屋の端で一人椅子に座っている人物へと目をやる。
「……お前らにも手伝ってもらうぞ? 訓戒者とやら」
「おまかせを……それでは欲する者より一つ忠言もうしあげるわ」
「忠言? ……よかろう言ってみろ」
椅子に座った人物……黒く長い髪と妖しく輝く赤い瞳、そして美しすぎるくらいに美しいローブ姿の女性、訓戒者の一人欲する者は手に持ったゴブレットより血のように赤いワインを口に運びつつ妖しく咲う。
混沌の眷属により第一王子派の貴族達は汚染されつつある……だが、混沌はその姿を容易に見せることはしない、だからこそ闇に潜み欲望を叶えていく。
妖しく輝く瞳の魔力はアンダースとマルキウスを捉えて離さない……彼女のいうことを聞き入れなければ、という気持ちになってしまう、いや……させられている。
「アンダース殿下の勢力はすでに王国を席巻できるだけの力がある、力を持って権力を奪取するのは強き覇王の偉業……国軍を動かして弟君とその婚約者を捕えては?」
「……軍を動かすか……王都に混乱が生じるのではないか?」
「……混乱を鎮めることで王たる威厳を示せばよろしい、力で解決することをお望みなのでしょ?」
「そうだ、俺は大陸を制覇する覇王となる素質がある……そうだな?」
欲する者はもちろんだ、と言わんばかりに再び妖しく咲う。
その言葉は普段のアンダースであれば、妄言だと片付けることもできたかもしれない……だが、長期間混沌の眷属との接触を繰り返していた彼らには正常な判断能力が次第に失われていることに気が付かなかった。
支離滅裂に近い思考……だが、汚染されていた者達はそれが異常であるなどと気が付かない、いや気が付かせない……それが混沌の眷属による精神汚染。
議論しながらテーブル上の駒を動かす二人を見て、ほくそ笑む欲する者……さあ、この王国に混乱が巻き起こる、血と狂気そして暴力と愛と憎しみが人間へと降り注ぐ。
「なんて可愛い人間達……私がその下らない命も、肉も、血も内臓も愛してあげるわ……」
想像するだけで気持ち良くなっていく……欲する者は人知れず自らの身体を弄り、熱い吐息を吐き出す……そしてあの銀髪の少女、シャルロッタ・インテリペリが出てくるのが待ち遠しい。
あの娘を屈服させ泣き叫ぶ彼女を犯すのは最高に楽しいだろう、そして最高の快楽と共にイキ果てるのだろう、それを想像するだけではち切れそうになってしまう。
議論に熱中する二人をよそに、欲する者は口元を紫色の舌で舐め回すと、ゴブレットからワインを飲み干し、テーブルから立ち上がる。
欲する者の顔には歪んだ笑みと、興奮なのかほんの少しだけ荒い息を吐きながらゆっくりと影の中へと姿を消していく。
「……さあ、踊りましょう……神の御許へたくさんの命を送り届けるわぁ……楽しみねえ……」
「はい、わたくしも早めに領地へと戻るつもりですのでご心配なさらずに……」
インテリペリ辺境伯領へと向かう魔導列車が止まるホームで、一番上の兄であるウォルフガング・インテリペリが心配そうな表情を浮かべてわたくしの頭をそっと撫でる。
ウォルフ兄様は栗色の髪にお父様に似た顔つきで、衣服はインテリペリ辺境伯軍の将校が着用する仕立ての良い軍服に身を包んでいる。
優しそうな表情を浮かべているが、辺境伯領でも指折りの騎士であることを知らないものはおらず、彼の腰に下げられている長剣は使い込まれた風格のあるものだ。
「父上は俺が責任を持って領地へと連れ帰る、ウゴリーノやベイセルも領地に一度戻るということになっているから何かあっても対応はできると思う」
「はい……」
「君たちが「赤竜の息吹」だね、王都からの帰還、大変かと思うけど大事な妹をよろしく頼むよ」
「お任せください、シャルロッタ様を無事インテリペリ辺境伯領までお連れいたします」
わたくしの背後に立っていたエルネットさん達「赤竜の息吹」の面々がウォルフ兄様へと頭を下げる……今回わたくしが領地へと戻るにあたって、冒険者であるエルネットさん達が護衛を引き受けることになった。
というのもまずはお父様の身の安全が最優先であり、騎士達はその護衛につくことが優先されたからだ……ついでに、インテリペリ辺境伯領側でもかなり事件が起きていたらしい。
それでウォルフガング兄様だけが王都へと戻ってきて家の騎士達とともにお父様を領地へと戻すことが最優先、わたくしは冒険者と共に陸路で領地へと戻るという計画を立てることになった。
「わたくしにはユルもおりますわお兄様、大丈夫必ず戻りますので」
「……わかっているけど、無理はするなよ? お前は殿下の大事な婚約者なのだから」
ウォルフ兄様は微笑むと、供回りを連れて列車へと乗ると一度わたくしの方へと振り返って軽く手を振る……それをみてそっと微笑んでから兄様へと手を振りかえす。
お父様のことは心配だけど、今はどうやって領地まで無事に戻るかを考えないとな……バカみたいな話だけど、わたくしとユルだけであればしれっと帰れたんだけどな。
それがわかっているからこそエルネットさん達も最初その話を伝えられた時に「え? 俺たちがシャルロッタ様の護衛?」って変な反応をしてしまったらしい。
「……シャルロッタ様、そろそろ邸宅に戻りませんと」
「そうですね……」
エルネットさんにそう伝えられて、わたくしは駅のホームから邸宅へと戻るために歩き出す。
列車を使わないと結構な距離があるし、日数もそれなりにかかる……「赤竜の息吹」のみんなごと一気に運んでしまうか? とも考えたが、道中の目撃談がないのに領地に戻ると色々面倒なことになるからそれもできない。
結局陸路でのんびり旅行気分で移動した方がいいんじゃないか? という話でまとまった……魔導列車も考えたんだけど、一度領地から戻ってくる間に何かが起きる可能性もゼロではないからね。
まあエルネットさん達がいれば道中安全だろうし、彼らの誠実さを見ればマーサの冒険者不信も解消できるだろう……多分。
「……面倒ですわねえ」
「辺境伯の影響力が低下している今、第一王子派貴族がどういう動きを見せるか分かりませんしね……」
「無茶なことはしてこないとは思いますわ、ただ……わたくし貴族からは舐められてるフシがありますしねえ……」
自分で話しておいてなんだけど、実際そうなんだよなー……第一王子派の貴族からすると小娘でしかないわたくしが王都に残ってインテリペリ辺境伯家の後片付けをしているというのは格好の的にしか見えない可能性もある。
お兄様達からすると「お前なら十分対応できるだろ、ユルいるし……」って絶対思っているが、辺境伯家の常識が世間様の常識ではないのは明白だ。
第一「赤竜の息吹」は信頼できる存在だけど、普通貴族令嬢を冒険者に同行させるって普通じゃないんだからな! という気にはなったりしている。
「どちらにせよ、我々はシャルロッタ様の護衛を仰せつかりました、全力であなたをお守りしますよ」
「どうやらクレメントは領地へと戻されたようだな……」
「牙も一応は役に立ったようで……」
アンダース・マルムスティーン第一王子はテーブルを向かい合って座っているマルキウス・ロブ・ハルフォード公爵の手元にあるゴブレットにワインを注ぎながら話しかけている。
二人が今いる部屋は王城にあるアンダースの執務室で、二人はほくそ笑みつつテーブルの上に広げた地図の上にある駒を動かしていく。
現在イングウェイ王国は表向き国家として安定しているように見えるが、その実三つの勢力に分割された状況になっている……第一王子派と呼ばれるアンダースを首魁とする近衛軍を中心とした大勢力、兵力にして数万を誇る王国の主力であり、大都市圏にその勢力基盤を持っている。
「クレメントが倒れている今がチャンスだと思うのだが……マルキウスはどう思う?」
「……私も同じ意見です、クリストフェル殿下の勢力はまだ小さい……今のうちに叩き潰してしまうのが得策かと」
「だがあいつの勢力は王都にはないからな……叩きにくいことこの上ない」
クリストフェルがまとめ上げた第二王子派は辺境伯を中心に地方軍など一万程度の戦力ではあるが、こちらは各地に点在している貴族、商人などが中心となった勢力になっている。
さらに第三の勢力として中立派という揉め事に巻き込まれたくない貴族たちが寄り集まっている勢力があるが、こちらは領地に謹慎しているホワイトスネイク侯爵が取りまとめているものだという。
中立派は直接的に勢力争いには加わってこないものの、もし第一王子派が実力行使に出た場合、中立派貴族の動きが読めず悪戯に敵を増やしかねないという理由で表面上は王国内には動乱が起きていなかった。
「……クリストフェル殿下を拘束しては? 罪状は後でなんとでもなりますし……」
「そうだな……この際父上にもご隠居願うか」
アンダースの瞳にギラリ、と危険な光が灯る……黙っていれば入ってくる王権、アンダース自身はそれでもいいと思っていたが、勇者の器と呼ばれるクリストフェルの存在がある以上すんなりと王位継承ができるとも限らない。
遅かれ早かれ兄弟での対決は避けようがない状況になってきている……それもこれも弟が身の程を知らず王位継承を望むなどと言い出したことに起因しているのだから。
あいつがいなくなれば誰もが俺の王位継承を祝福するに違いない……アンダースは軽く笑みを浮かべると、部屋の端で一人椅子に座っている人物へと目をやる。
「……お前らにも手伝ってもらうぞ? 訓戒者とやら」
「おまかせを……それでは欲する者より一つ忠言もうしあげるわ」
「忠言? ……よかろう言ってみろ」
椅子に座った人物……黒く長い髪と妖しく輝く赤い瞳、そして美しすぎるくらいに美しいローブ姿の女性、訓戒者の一人欲する者は手に持ったゴブレットより血のように赤いワインを口に運びつつ妖しく咲う。
混沌の眷属により第一王子派の貴族達は汚染されつつある……だが、混沌はその姿を容易に見せることはしない、だからこそ闇に潜み欲望を叶えていく。
妖しく輝く瞳の魔力はアンダースとマルキウスを捉えて離さない……彼女のいうことを聞き入れなければ、という気持ちになってしまう、いや……させられている。
「アンダース殿下の勢力はすでに王国を席巻できるだけの力がある、力を持って権力を奪取するのは強き覇王の偉業……国軍を動かして弟君とその婚約者を捕えては?」
「……軍を動かすか……王都に混乱が生じるのではないか?」
「……混乱を鎮めることで王たる威厳を示せばよろしい、力で解決することをお望みなのでしょ?」
「そうだ、俺は大陸を制覇する覇王となる素質がある……そうだな?」
欲する者はもちろんだ、と言わんばかりに再び妖しく咲う。
その言葉は普段のアンダースであれば、妄言だと片付けることもできたかもしれない……だが、長期間混沌の眷属との接触を繰り返していた彼らには正常な判断能力が次第に失われていることに気が付かなかった。
支離滅裂に近い思考……だが、汚染されていた者達はそれが異常であるなどと気が付かない、いや気が付かせない……それが混沌の眷属による精神汚染。
議論しながらテーブル上の駒を動かす二人を見て、ほくそ笑む欲する者……さあ、この王国に混乱が巻き起こる、血と狂気そして暴力と愛と憎しみが人間へと降り注ぐ。
「なんて可愛い人間達……私がその下らない命も、肉も、血も内臓も愛してあげるわ……」
想像するだけで気持ち良くなっていく……欲する者は人知れず自らの身体を弄り、熱い吐息を吐き出す……そしてあの銀髪の少女、シャルロッタ・インテリペリが出てくるのが待ち遠しい。
あの娘を屈服させ泣き叫ぶ彼女を犯すのは最高に楽しいだろう、そして最高の快楽と共にイキ果てるのだろう、それを想像するだけではち切れそうになってしまう。
議論に熱中する二人をよそに、欲する者は口元を紫色の舌で舐め回すと、ゴブレットからワインを飲み干し、テーブルから立ち上がる。
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