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第一〇一話 シャルロッタ 一五歳 王都脱出 一一
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「……フハハハハッ! よくぞここまできた勇者よ……この迷宮を踏破してくるとはさすがだ……!」
「クッ……なんて威圧感……これがボスか……」
金色の髪が揺れる……端正な顔立ちのあちこちには返り血や、汗がにじむ。
クリストフェル・マルムスティーン……イングウェイ王国の第二王子にして勇者の器たる青年は、供回りのヴィクターとマリアン、そして友人にして忠実な臣下であるミハエル・サウンドガーデンとともに迷宮ビヘイビアの最奥にあるボス部屋へと辿り着いていた。
冒険者としての活動がパーティでの活動に限定されている今、クリストフェルが迷宮へと挑戦するために急造した即席パーティではあるが、個々人の能力は非常に高く通常最下層まで到達してきていた。
「殿下、こやつは伝承にもあるこのビヘイビア最強のボス……シビッラ!」
「戦斧の一撃にお気をつけください!」
「わかっている、皆も気をつけよ!」
《ダンジョン》を支配する強大なるボス、七〇〇年という長い時間の間に強力な存在へと進化した究極のミノタウロスであるシビッラ。
その威圧感は並の冒険者では姿を見ただけで気絶してしまうと言われるくらいの迫力がある、そして彼の手に握られている金の装飾が施された戦斧は恐ろしく巨大で人間であればひと薙ぎで真っ二つにされてしまうだろう。
巨大な雄牛の頭部には、見事なまでに美しく生えた角が光り輝いている……クリストフェルは手に持った長剣を構えて一気に前に出る。
「おおおおっ!」
「正面からくるか……それもまた良いっ!」
シビッラの口元に笑みが浮かぶ……本物の戦士は決して臆さない、勇気を振り絞って前に出ることをわかっている。
それゆえに彼にとって眼前に立つ勇者の器……その潔さに心が震える。
戦斧を凄まじい速さで横凪に振るう……その一撃を髪の毛に触れるか触れないかくらいのギリギリのタイミングで躱すとクリストフェルが電光石火の突きを見舞う。
凄まじい速度で突き出されるその攻撃をシビッラは皮膚一枚分くらいの距離で見切るが、傷つけられた肌から血が軽く滲み出る。
「完全に避け切れぬ……流石であるうううッ!」
「殿下……炎よ踊れ! 火球ッ!」
ミハエルがミノタウロスに向かって魔法を放つ……複数の火球がシビッラの巨体に衝突し、連鎖的に爆発を巻き起こすが、煙の中から戦斧を振り翳したシビッラが飛び出してくるのを見て、目を見張る。
無傷ではないが、致命傷にもならない……おそらく普通の人間相手であれば火球は致命打になる攻撃魔法だが、それ以上の存在では大きな傷を与えることが難しいのだ。
驚きと恐怖で硬直したまま動かないミハエルの体をマリアンが思い切り引っ張る……そしてヴィクターが手に持った円型盾で戦斧の一撃をなんとか受け止めた。
「ミハエル様! 動いて!」
「こなくそおおっ!」
ガキャアアアン! という凄まじい音を立てて、ヴィクターはなんとかその一撃を受け止めることに成功する。
ミハエルはそのままの勢いでマリアンの後背へと転がってしまうが、それでも致命の一撃を受けずになんとか命をひろう……マリアンはそのまま手に持った刺突剣を連続で繰り出すが、軽々とシビッラは左腕の小手を使ってその刺突を防御していく。
ミハエルはなんとかそのまま立ち上がり、額の汗を拭う……危なかった、そしてあの一撃……マリアンが後ろに引っ張ってくれなかったらそのまま喰らってしまっていただろう。
「す、すまない!」
「前に出過ぎです! ミハエル様は攻撃を受けない位置取りをしてくださいッ」
ミハエルは優秀な魔法使いではあるが、戦闘慣れをしておらず近接戦闘に関しては近衛としての訓練を積んでいるヴィクターやマリアンには敵わない。
彼女の言葉に少し悔しそうな表情を浮かべながらも、すこし後衛に近い位置へと移動し魔法を詠唱していく……シビッラが薄く笑う、素晴らしいほどに危険を察知してからの修正力が高い、そして……。
視界の隅から金色の影が飛び込んでくる……その剣の一撃は武器でしか受けられない、巨躯のミノタウロスが見た目以上の速度で戦斧を器用に回転させて、一撃を受け止める。
「ブモオオオッ! まだまだであるッ!」
「くそ……ッ! やるな……」
「……さすが勇者の器、素晴らしい剣技感服する」
シビッラが軽くウインクを飛ばし、クリストフェルとシビッラは同時に距離を取りお互いに一礼する。
戦闘終了の合図……その場にいたヴィクターとマリアンが大きくため息をつき、その場に座り込むあまりに威圧感がありすぎて息も付けない緊張感の中戦いが続いていたのだから仕方がないだろう。
クリストフェルも大きく息を吐いてから剣を仕舞い、ふうっ! と大きく息を吐く……シビッラはそんなクリストフェルへと笑いかけるとそそくさと戦斧を武器置き場へと立てかける。
「パーティとしては素晴らしいと思う、だがまだ前に出過ぎる傾向があるな」
「……面目ない……」
「魔法使い殿はもう少し立ち位置を後ろにとったほうが良いだろう、護衛の二人よりも前に出るのは危険すぎる」
シビッラはさらさらと手元の書類に今回の戦闘の評価を書き込んでいく……ビヘイビア最奥所謂ボス部屋は今や多くの冒険者が訪れる人気スポットへと変貌していた。
というのも大暴走事件より冒険者組合との連絡を取るようになったシビッラは、現在のギルドマスターであるアイリーン・セパルトゥラとの契約を元に冒険者の戦闘訓練を担当するようになっている。
通称「シビッラ訓練所」……腕に覚えのある冒険者がここに辿り着いた後ビヘイビア最強のボスによる戦闘指導を受けられるということで、王国の騎士もお忍びで通うのだという。
『あの「赤竜の息吹」もここで強くなりました!』
『戦闘訓練ならここが一番! 明朗会計、現金ポッキリ!』
『女性にも安心! 紳士的なミノタウロスによる個別指導も受け付けます!』
『インテリペリ辺境伯家御用達』
部屋の入り口に掲げられた看板にはそんな謳い文句が並んでいる……クリストフェル達は知らなかったが、訓練所の開設にはシャルロッタが一枚噛んでいる。
彼女の橋渡しでアイリーンとシビッラは契約を結ぶことになり、結果的にビヘイビアは王都の冒険者を鍛え上げる特別な迷宮へと変貌を遂げているのだ。
とはいえ表向きは彼女の名前は一切排除されてはいるのだが……シビッラは全員分のお茶を用意すると、テーブルの上にお茶を用意してニコニコ笑いながらどうぞ、と振る舞い始める。
「でも前回よりも格段に強くなっておりますよ、素晴らしい成長です……勇者の器というのも信じられますな」
「ありがとう、でもまだまだこれじゃだめなんだ……僕の大好きな人を守るためにはもっと強くならなければ」
クリストフェルはお茶を啜りながら、シビッラへと微笑む……このミノタウロスが本当に強いことは剣を交えて見て理解できる、王国でもこの強大なボスを倒せるような人間は数少ないだろう。
彼は自分の拳をギュッと握りしめる……第一王子アンダース・マルムスティーンが婚約者シャルロッタ・インテリペリを再度査問するという話を、アーヴィング宰相より個別に聞かされた。
聖女誕生に合わせて王国の中にいる混沌の痕跡を消し去る……理屈はわかるが、前回の査問で十分ではなかったか?
「ねえシビッラ、悪魔と戦ったりしないの?」
「本音では戦いたいと思いますが、我はビヘイビアのボスという縛りがありますのでね……」
マリアンの質問に少し寂しそうな表情を浮かべるシビッラ……本音を言えば前回の大暴走の時に彼に気がつかれずに核を暴走させた悪魔に対して思うところがないわけではないが、それでも迷宮から離れることは難しいのだ。
じっと自らの拳を見つめているクリストフェルの肩を軽く叩くと、シビッラは落ち着けと言わんばかりの表情で話しかける。
「強くなっておりますよ……焦ってもすぐには強くなれません、前を向いて貴方の愛するものを守ってあげるといい」
「シャルロッタ・インテリペリが査問のため召喚された」
王国の暗部に潜む訓戒者……ヒキガエルのような醜い顔を持つ知恵ある者は、薄暗い部屋の中で不満げな顔で椅子に座っている。
対面には直立する黒いゴキブリのような姿をした這い寄る者が座っており、手に銀色のゴブレットを持って彼の話を黙って聞いている。
シャルロッタの査問は知恵ある者の意図したものではない、欲する者が主導して王国貴族達を動かした。
這い寄る者が顎を動かして何度か摩擦音を発すると、知恵ある者はフン! と大きく鼻息を荒げる。
「直接あの小娘を叩きのめす機会だというのに、搦め手からなど……ノルザルツの眷属は意地が悪い」
そう、直接相対したからこそわかる辺境の翡翠姫の強さ、そしてそれだけの強さがあれば確かにアンスラックスを滅ぼしたことも理解できる。
存在を否定したくなる気持ちはあるが、それでも次にあい見える時には全力を持ってあの小娘を叩き潰すのだ、それなのに下らない査問で横槍を入れられた気分になって不愉快極まりないのだ。
「……本当に下らん、勇者を謀略で陥れることになんの意味がある、まあ……査問如きで潰されるようなら次はないがな」
「クッ……なんて威圧感……これがボスか……」
金色の髪が揺れる……端正な顔立ちのあちこちには返り血や、汗がにじむ。
クリストフェル・マルムスティーン……イングウェイ王国の第二王子にして勇者の器たる青年は、供回りのヴィクターとマリアン、そして友人にして忠実な臣下であるミハエル・サウンドガーデンとともに迷宮ビヘイビアの最奥にあるボス部屋へと辿り着いていた。
冒険者としての活動がパーティでの活動に限定されている今、クリストフェルが迷宮へと挑戦するために急造した即席パーティではあるが、個々人の能力は非常に高く通常最下層まで到達してきていた。
「殿下、こやつは伝承にもあるこのビヘイビア最強のボス……シビッラ!」
「戦斧の一撃にお気をつけください!」
「わかっている、皆も気をつけよ!」
《ダンジョン》を支配する強大なるボス、七〇〇年という長い時間の間に強力な存在へと進化した究極のミノタウロスであるシビッラ。
その威圧感は並の冒険者では姿を見ただけで気絶してしまうと言われるくらいの迫力がある、そして彼の手に握られている金の装飾が施された戦斧は恐ろしく巨大で人間であればひと薙ぎで真っ二つにされてしまうだろう。
巨大な雄牛の頭部には、見事なまでに美しく生えた角が光り輝いている……クリストフェルは手に持った長剣を構えて一気に前に出る。
「おおおおっ!」
「正面からくるか……それもまた良いっ!」
シビッラの口元に笑みが浮かぶ……本物の戦士は決して臆さない、勇気を振り絞って前に出ることをわかっている。
それゆえに彼にとって眼前に立つ勇者の器……その潔さに心が震える。
戦斧を凄まじい速さで横凪に振るう……その一撃を髪の毛に触れるか触れないかくらいのギリギリのタイミングで躱すとクリストフェルが電光石火の突きを見舞う。
凄まじい速度で突き出されるその攻撃をシビッラは皮膚一枚分くらいの距離で見切るが、傷つけられた肌から血が軽く滲み出る。
「完全に避け切れぬ……流石であるうううッ!」
「殿下……炎よ踊れ! 火球ッ!」
ミハエルがミノタウロスに向かって魔法を放つ……複数の火球がシビッラの巨体に衝突し、連鎖的に爆発を巻き起こすが、煙の中から戦斧を振り翳したシビッラが飛び出してくるのを見て、目を見張る。
無傷ではないが、致命傷にもならない……おそらく普通の人間相手であれば火球は致命打になる攻撃魔法だが、それ以上の存在では大きな傷を与えることが難しいのだ。
驚きと恐怖で硬直したまま動かないミハエルの体をマリアンが思い切り引っ張る……そしてヴィクターが手に持った円型盾で戦斧の一撃をなんとか受け止めた。
「ミハエル様! 動いて!」
「こなくそおおっ!」
ガキャアアアン! という凄まじい音を立てて、ヴィクターはなんとかその一撃を受け止めることに成功する。
ミハエルはそのままの勢いでマリアンの後背へと転がってしまうが、それでも致命の一撃を受けずになんとか命をひろう……マリアンはそのまま手に持った刺突剣を連続で繰り出すが、軽々とシビッラは左腕の小手を使ってその刺突を防御していく。
ミハエルはなんとかそのまま立ち上がり、額の汗を拭う……危なかった、そしてあの一撃……マリアンが後ろに引っ張ってくれなかったらそのまま喰らってしまっていただろう。
「す、すまない!」
「前に出過ぎです! ミハエル様は攻撃を受けない位置取りをしてくださいッ」
ミハエルは優秀な魔法使いではあるが、戦闘慣れをしておらず近接戦闘に関しては近衛としての訓練を積んでいるヴィクターやマリアンには敵わない。
彼女の言葉に少し悔しそうな表情を浮かべながらも、すこし後衛に近い位置へと移動し魔法を詠唱していく……シビッラが薄く笑う、素晴らしいほどに危険を察知してからの修正力が高い、そして……。
視界の隅から金色の影が飛び込んでくる……その剣の一撃は武器でしか受けられない、巨躯のミノタウロスが見た目以上の速度で戦斧を器用に回転させて、一撃を受け止める。
「ブモオオオッ! まだまだであるッ!」
「くそ……ッ! やるな……」
「……さすが勇者の器、素晴らしい剣技感服する」
シビッラが軽くウインクを飛ばし、クリストフェルとシビッラは同時に距離を取りお互いに一礼する。
戦闘終了の合図……その場にいたヴィクターとマリアンが大きくため息をつき、その場に座り込むあまりに威圧感がありすぎて息も付けない緊張感の中戦いが続いていたのだから仕方がないだろう。
クリストフェルも大きく息を吐いてから剣を仕舞い、ふうっ! と大きく息を吐く……シビッラはそんなクリストフェルへと笑いかけるとそそくさと戦斧を武器置き場へと立てかける。
「パーティとしては素晴らしいと思う、だがまだ前に出過ぎる傾向があるな」
「……面目ない……」
「魔法使い殿はもう少し立ち位置を後ろにとったほうが良いだろう、護衛の二人よりも前に出るのは危険すぎる」
シビッラはさらさらと手元の書類に今回の戦闘の評価を書き込んでいく……ビヘイビア最奥所謂ボス部屋は今や多くの冒険者が訪れる人気スポットへと変貌していた。
というのも大暴走事件より冒険者組合との連絡を取るようになったシビッラは、現在のギルドマスターであるアイリーン・セパルトゥラとの契約を元に冒険者の戦闘訓練を担当するようになっている。
通称「シビッラ訓練所」……腕に覚えのある冒険者がここに辿り着いた後ビヘイビア最強のボスによる戦闘指導を受けられるということで、王国の騎士もお忍びで通うのだという。
『あの「赤竜の息吹」もここで強くなりました!』
『戦闘訓練ならここが一番! 明朗会計、現金ポッキリ!』
『女性にも安心! 紳士的なミノタウロスによる個別指導も受け付けます!』
『インテリペリ辺境伯家御用達』
部屋の入り口に掲げられた看板にはそんな謳い文句が並んでいる……クリストフェル達は知らなかったが、訓練所の開設にはシャルロッタが一枚噛んでいる。
彼女の橋渡しでアイリーンとシビッラは契約を結ぶことになり、結果的にビヘイビアは王都の冒険者を鍛え上げる特別な迷宮へと変貌を遂げているのだ。
とはいえ表向きは彼女の名前は一切排除されてはいるのだが……シビッラは全員分のお茶を用意すると、テーブルの上にお茶を用意してニコニコ笑いながらどうぞ、と振る舞い始める。
「でも前回よりも格段に強くなっておりますよ、素晴らしい成長です……勇者の器というのも信じられますな」
「ありがとう、でもまだまだこれじゃだめなんだ……僕の大好きな人を守るためにはもっと強くならなければ」
クリストフェルはお茶を啜りながら、シビッラへと微笑む……このミノタウロスが本当に強いことは剣を交えて見て理解できる、王国でもこの強大なボスを倒せるような人間は数少ないだろう。
彼は自分の拳をギュッと握りしめる……第一王子アンダース・マルムスティーンが婚約者シャルロッタ・インテリペリを再度査問するという話を、アーヴィング宰相より個別に聞かされた。
聖女誕生に合わせて王国の中にいる混沌の痕跡を消し去る……理屈はわかるが、前回の査問で十分ではなかったか?
「ねえシビッラ、悪魔と戦ったりしないの?」
「本音では戦いたいと思いますが、我はビヘイビアのボスという縛りがありますのでね……」
マリアンの質問に少し寂しそうな表情を浮かべるシビッラ……本音を言えば前回の大暴走の時に彼に気がつかれずに核を暴走させた悪魔に対して思うところがないわけではないが、それでも迷宮から離れることは難しいのだ。
じっと自らの拳を見つめているクリストフェルの肩を軽く叩くと、シビッラは落ち着けと言わんばかりの表情で話しかける。
「強くなっておりますよ……焦ってもすぐには強くなれません、前を向いて貴方の愛するものを守ってあげるといい」
「シャルロッタ・インテリペリが査問のため召喚された」
王国の暗部に潜む訓戒者……ヒキガエルのような醜い顔を持つ知恵ある者は、薄暗い部屋の中で不満げな顔で椅子に座っている。
対面には直立する黒いゴキブリのような姿をした這い寄る者が座っており、手に銀色のゴブレットを持って彼の話を黙って聞いている。
シャルロッタの査問は知恵ある者の意図したものではない、欲する者が主導して王国貴族達を動かした。
這い寄る者が顎を動かして何度か摩擦音を発すると、知恵ある者はフン! と大きく鼻息を荒げる。
「直接あの小娘を叩きのめす機会だというのに、搦め手からなど……ノルザルツの眷属は意地が悪い」
そう、直接相対したからこそわかる辺境の翡翠姫の強さ、そしてそれだけの強さがあれば確かにアンスラックスを滅ぼしたことも理解できる。
存在を否定したくなる気持ちはあるが、それでも次にあい見える時には全力を持ってあの小娘を叩き潰すのだ、それなのに下らない査問で横槍を入れられた気分になって不愉快極まりないのだ。
「……本当に下らん、勇者を謀略で陥れることになんの意味がある、まあ……査問如きで潰されるようなら次はないがな」
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