96 / 427
第八五話 シャルロッタ 一五歳 暴力の悪魔 一六
しおりを挟む
「さあ、このシャルロッタ・インテリペリが来たからには、お前の悪事と下劣なセクハラはここでおしまいですわよ!」
わたくしは完全に再生した闘争の悪魔へと指を突きつけて宣言する。
本当に間に合ってよかった……あんな極太の産卵管を突き刺されてリリーナさんが無事にいたとは思えないし、そもそもこの世界は鬼畜系エロゲーじゃないんだぞ?
そりゃあ……前々世で男性だった頃はそういうゲームやってちょっとだけ興奮しちゃったり、その……興奮して色々致しちゃったりした記憶はあるけどさ。
女性を平気な顔して蹂躙するようなやつを生かしておくほど優しくもないし、許しはしねえ……わたくしは女性として転生したレーヴェンティオラ最強の勇者ラ……いや貴族令嬢シャルロッタ・インテリペリなのだから。
わたくしが獰猛な笑みを浮かべたのを見て悪魔は、それまでの歪んだ笑みを浮かべずに少しだけ緊張したかのような表情へと変化する。
「我の名は闘争の悪魔ダルラン……産卵はお前の胎で実験してやろう……美しい蛆虫が生まれるだろうよ」
「ここまで来てセクハラとか悪魔の躾がなってないんじゃないの? ド変態ワーボスは……」
言葉が終わらないうちに、どちらかともなくノーモーションの右拳同士がいきなり衝突する……ドゴン! とという轟音とその拳の衝突による衝撃が周辺の地面を揺るがす。
メリメリメリと音を立てながら拳同士の力比べが始まる……しなやかで細い腕のはずのわたくしがその力比べでも全く微動だにしないことにダルランの表情が変わる。
そりゃそうだ、パッと見わたくしは貴族令嬢らしい体型、細くて出るところが出てるモデルのような体型なのだから……しかし発揮できる力は前世の勇者であった時となんら変わりない。
「……な、なんだお前の力は……」
「いい顔しているじゃない……わたくしの庇護下にある冒険者を弄んだお前は絶対に許さないわよ?」
そのままわたくしは拳を振り抜く……その力がダルランの体を大きく後ろへと跳ね飛ばすと、驚愕の表情を浮かべた悪魔が慌てたように体勢を立て直そうとする。
だがその一瞬の隙にわたくしは距離を詰めると、右拳を下から左を上から……そして超高速の左右の連打をクソナメクジ野郎へと凄まじい勢いで叩き込む。
拳が命中する度にダルランの外皮が吹き飛び、青黒い血液が辺りへと撒き散らされ、悪魔の体がまるで鞠のように跳ね回る。
「ぶぎゃっ……ぐびゃあっ……うぎゃえふ……お、おま……うげええっ……」
「おらおらおらぁ!」
わたくしの拳が次々とダルランへと叩き込まれる。
必死に防御しようとするその動きの先を読み、角度や速度を柔軟に変えながら、そして防御の上からわたくしは凄まじい威力の拳を叩き込んでいく。
ダルランの外皮がひしゃげ、肉体を破壊し……だが生命力に溢れる肉体はすぐに再生を開始し、必死に反撃を試みようと拳を繰り出してくる。
だが遅い……わたくしはダルランの拳を掻い潜って、一発二発三発と流れるような連撃を相手の顔面へと叩き込む。
「グヌあああっ! ば、バカな……」
「遅いって言ってんのよ、このクソ悪魔が!」
彫刻のように整った悪魔の顔がひしゃげて凹み、そして眼球が飛び出し顎が粉砕される……わたくしの拳は巨大な砲弾が衝突していくかのような威力で、武器や魔法が通用しないはずの彼の肉体を最も簡単に破壊していく。
拳が衝突する度にゴカン! ドゴン! メリメリとさまざまな音があたりに響き渡り、青黒い血液が飛び散るが、これだけの攻撃を喰らっても闘争の悪魔は絶命しない。
「ウヒィいっ……こ、こんな……ゲバあっ!」
いや、できないと言ってもいいだろう……再生能力が高すぎることがネックとなってその内に秘めた魔力が枯渇し、存在自体が摩耗し尽くさない限り絶命しないのだ。
つまりこのままわたくしがこいつを延々と破壊する拷問のような状況を受け続け、いつか魔力が潰えるその瞬間まで、ダルランは破壊され続ける痛みを味わうことになる。
それを感受するほど悪魔は大人しくないからな……どこかで反撃を繰り出してくるのではないだろうか?
「反撃して見せなさいよ、それでも悪魔? タマ無しねえ……」
「クバあっ……こ、この小娘があああっ!」」
ダルランが叫んで両手を広げると、その巨体から一直線に波動が放たれる……これは魔法衝撃波か……わたくしはその高速で迫る波動を左手を伸ばして手のひらで受け止めてみせる。
ドオオン! という爆音と共にわたくしの銀髪が風ではためくが……まるで微動だにせずにその魔法を受け止めてみせたわたくしをみてダルランの顔に恐怖の色が浮かぶ。
「ば、バカな……そんな……片手……片手一本で止めるだと?!」
「オルインピアーダも同じような顔を浮かべてたわ……第三階位の雑魚悪魔の攻撃が通用すると思ったら大間違いよ」
第三階位の悪魔は普通の人間にとってはほぼ死を意味するレベルの化け物だが、わたくしにとっては前世でもそれほど苦労するような敵ではない。
最強の勇者とは……完成された戦闘兵器であり、世界を守るための最後の砦でもあり、そしてすべての戦いに勝利をし続けた無敵の存在であるのだ。
この世界にいた元勇者スコットさんですら、正面切った戦いでは一度も負けたことがなかった……はずだ。
「くそっ……クソがぐばああっ!」
「言葉にはお気をつけあそばせ? 下品すぎるわよ?」
超高速で距離を詰めたわたくしが高速ブローを放ち、一撃でダルランの顎を吹き飛ばして見せる。
顔の半分が引きちぎられ、血液を撒き散らしながら悲鳴をあげ、悪魔が大きく飛びすさると肉体を必死に回復させていく。
しかし回復が先ほどよりも遅い、魔力の枯渇が始まっているのだ。
それに気がついているのかダルランは大きく息を吐きながらなんとか時間を稼ごうとわたくしへと話しかけてくる。
「お、お前はこの世界で何をする気なのだ……それだけの戦闘能力があれば世界を支配することだって容易いだろう……何が目的だ?」
「……わたくしはこの世界で目に見えている範囲のものを守る存在でいたい、貴方達悪魔はたまたまその視界に入っただけ」
「嘘だ、お前は混沌四神が探している強き魂に違いない……そんな存在が目に見える存在を守るだと?!」
「混沌四神が探している? どういうことよ?」
ダルランはしまったと言わんばかりの焦った顔で口を押さえようとするが、混沌四神……ワーボス、ディムトゥリア、ターベンディッシュ、ノルザルツの四大混沌神のことを示す言葉だが、その神が探している?
幼少期よりやたら悪魔に遭遇するなと思ってたし、この世界でそんな数の悪魔が出現するなど一〇〇〇年前の魔王との大戦以来歴史にもそれほど載っているわけではない。
だからずっと違和感があったのだ……マルヴァースは停滞した平和を享受する世界だと思い続けていた、だが実際にわたくしの周りには混沌による攻撃が絶えないことに。
わたくしは指をパキパキと鳴らすと、このダルランから得られるだけの情報を引き出す必要性を感じて咲う。
「あんたを半殺しにして、神様が何考えてんのか全部教えてもらうことにしましょうかね……死ぬなよ?」
「すげえ……これがシャルロッタ様の力なのか……」
エルネットとリリーナは目の前で繰り広げられている、とても人の闘い方とは思えない雇い主の超絶戦闘能力を間近で見せられ、思考が全く追い付いていない状況になっている。
先ほどまでまるで歯が立たなかった悪魔を子供扱い……本当に一方的に相手を破壊している、しかも彼女は武器を持っておらず素手で戦っているのだ。
元々シャルロッタが人の軛を逸脱した存在であるとは薄々感じていたし、凄まじい能力を持っていることもわかっているつもりだった、だが……実際にそれを間近で見せられると理解が全く追いつかない。
美しい貴族令嬢の外見に恐ろしく獰猛な肉食獣の魂……いや戦闘兵器としての内面があまりにアンバランスだからだ。
それ以上に普段見せるちょっと危なっかしい少女の姿と、今の猛々しい荒ぶる戦女神としての姿……そのどちらが本当の姿なのか全くわからなくなっている。
「……に、人間じゃないわ……わたしたち、とんでもない存在と契約をしてしまったんじゃ……」
リリーナが震えながらシャルロッタが悪魔を破壊していく姿を見ているが、その目にははっきりとした恐怖の色が浮かんでいる。
エルネットはそんなリリーナをそっと抱き寄せると優しく彼女の頬に口付ける……リリーナが驚いてエルネットを見上げると、彼は微笑を浮かべて首を横に何度か振る。
「……それでも普段のシャルロッタ様を俺たちは見てきただろう? 彼女がどんな存在であれ、俺たちを信頼して……そして危ない時も駆けつけてきてくれたんだ」
「エルネット……」
「……信じよう、彼女のことを」
エルネットはそれ以上は言わずにそっとリリーナを引き寄せる……二人の目の前で超人と悪魔の凄まじい激突が繰り広げられている。
そんな二人の横で黙ったまま、防御結界を張って主人の戦いを見つめるユルは「赤竜の息吹」をシャルロッタが脅迫や金銭で懐柔しようとしなかった理由が分かったような気がした。
エルネットはおそらくシャルロッタが全世界を敵に回そうとしてもついてくるだろう……それくらい彼女を信頼し、そして彼らが危ない時にはシャルロッタも全力を持って守ろうとするのだろう。
『……シャルが彼らを信頼した理由なのか……人間とは不思議なものだ、シャルもまた人であるという証明なのだろうな……』
わたくしは完全に再生した闘争の悪魔へと指を突きつけて宣言する。
本当に間に合ってよかった……あんな極太の産卵管を突き刺されてリリーナさんが無事にいたとは思えないし、そもそもこの世界は鬼畜系エロゲーじゃないんだぞ?
そりゃあ……前々世で男性だった頃はそういうゲームやってちょっとだけ興奮しちゃったり、その……興奮して色々致しちゃったりした記憶はあるけどさ。
女性を平気な顔して蹂躙するようなやつを生かしておくほど優しくもないし、許しはしねえ……わたくしは女性として転生したレーヴェンティオラ最強の勇者ラ……いや貴族令嬢シャルロッタ・インテリペリなのだから。
わたくしが獰猛な笑みを浮かべたのを見て悪魔は、それまでの歪んだ笑みを浮かべずに少しだけ緊張したかのような表情へと変化する。
「我の名は闘争の悪魔ダルラン……産卵はお前の胎で実験してやろう……美しい蛆虫が生まれるだろうよ」
「ここまで来てセクハラとか悪魔の躾がなってないんじゃないの? ド変態ワーボスは……」
言葉が終わらないうちに、どちらかともなくノーモーションの右拳同士がいきなり衝突する……ドゴン! とという轟音とその拳の衝突による衝撃が周辺の地面を揺るがす。
メリメリメリと音を立てながら拳同士の力比べが始まる……しなやかで細い腕のはずのわたくしがその力比べでも全く微動だにしないことにダルランの表情が変わる。
そりゃそうだ、パッと見わたくしは貴族令嬢らしい体型、細くて出るところが出てるモデルのような体型なのだから……しかし発揮できる力は前世の勇者であった時となんら変わりない。
「……な、なんだお前の力は……」
「いい顔しているじゃない……わたくしの庇護下にある冒険者を弄んだお前は絶対に許さないわよ?」
そのままわたくしは拳を振り抜く……その力がダルランの体を大きく後ろへと跳ね飛ばすと、驚愕の表情を浮かべた悪魔が慌てたように体勢を立て直そうとする。
だがその一瞬の隙にわたくしは距離を詰めると、右拳を下から左を上から……そして超高速の左右の連打をクソナメクジ野郎へと凄まじい勢いで叩き込む。
拳が命中する度にダルランの外皮が吹き飛び、青黒い血液が辺りへと撒き散らされ、悪魔の体がまるで鞠のように跳ね回る。
「ぶぎゃっ……ぐびゃあっ……うぎゃえふ……お、おま……うげええっ……」
「おらおらおらぁ!」
わたくしの拳が次々とダルランへと叩き込まれる。
必死に防御しようとするその動きの先を読み、角度や速度を柔軟に変えながら、そして防御の上からわたくしは凄まじい威力の拳を叩き込んでいく。
ダルランの外皮がひしゃげ、肉体を破壊し……だが生命力に溢れる肉体はすぐに再生を開始し、必死に反撃を試みようと拳を繰り出してくる。
だが遅い……わたくしはダルランの拳を掻い潜って、一発二発三発と流れるような連撃を相手の顔面へと叩き込む。
「グヌあああっ! ば、バカな……」
「遅いって言ってんのよ、このクソ悪魔が!」
彫刻のように整った悪魔の顔がひしゃげて凹み、そして眼球が飛び出し顎が粉砕される……わたくしの拳は巨大な砲弾が衝突していくかのような威力で、武器や魔法が通用しないはずの彼の肉体を最も簡単に破壊していく。
拳が衝突する度にゴカン! ドゴン! メリメリとさまざまな音があたりに響き渡り、青黒い血液が飛び散るが、これだけの攻撃を喰らっても闘争の悪魔は絶命しない。
「ウヒィいっ……こ、こんな……ゲバあっ!」
いや、できないと言ってもいいだろう……再生能力が高すぎることがネックとなってその内に秘めた魔力が枯渇し、存在自体が摩耗し尽くさない限り絶命しないのだ。
つまりこのままわたくしがこいつを延々と破壊する拷問のような状況を受け続け、いつか魔力が潰えるその瞬間まで、ダルランは破壊され続ける痛みを味わうことになる。
それを感受するほど悪魔は大人しくないからな……どこかで反撃を繰り出してくるのではないだろうか?
「反撃して見せなさいよ、それでも悪魔? タマ無しねえ……」
「クバあっ……こ、この小娘があああっ!」」
ダルランが叫んで両手を広げると、その巨体から一直線に波動が放たれる……これは魔法衝撃波か……わたくしはその高速で迫る波動を左手を伸ばして手のひらで受け止めてみせる。
ドオオン! という爆音と共にわたくしの銀髪が風ではためくが……まるで微動だにせずにその魔法を受け止めてみせたわたくしをみてダルランの顔に恐怖の色が浮かぶ。
「ば、バカな……そんな……片手……片手一本で止めるだと?!」
「オルインピアーダも同じような顔を浮かべてたわ……第三階位の雑魚悪魔の攻撃が通用すると思ったら大間違いよ」
第三階位の悪魔は普通の人間にとってはほぼ死を意味するレベルの化け物だが、わたくしにとっては前世でもそれほど苦労するような敵ではない。
最強の勇者とは……完成された戦闘兵器であり、世界を守るための最後の砦でもあり、そしてすべての戦いに勝利をし続けた無敵の存在であるのだ。
この世界にいた元勇者スコットさんですら、正面切った戦いでは一度も負けたことがなかった……はずだ。
「くそっ……クソがぐばああっ!」
「言葉にはお気をつけあそばせ? 下品すぎるわよ?」
超高速で距離を詰めたわたくしが高速ブローを放ち、一撃でダルランの顎を吹き飛ばして見せる。
顔の半分が引きちぎられ、血液を撒き散らしながら悲鳴をあげ、悪魔が大きく飛びすさると肉体を必死に回復させていく。
しかし回復が先ほどよりも遅い、魔力の枯渇が始まっているのだ。
それに気がついているのかダルランは大きく息を吐きながらなんとか時間を稼ごうとわたくしへと話しかけてくる。
「お、お前はこの世界で何をする気なのだ……それだけの戦闘能力があれば世界を支配することだって容易いだろう……何が目的だ?」
「……わたくしはこの世界で目に見えている範囲のものを守る存在でいたい、貴方達悪魔はたまたまその視界に入っただけ」
「嘘だ、お前は混沌四神が探している強き魂に違いない……そんな存在が目に見える存在を守るだと?!」
「混沌四神が探している? どういうことよ?」
ダルランはしまったと言わんばかりの焦った顔で口を押さえようとするが、混沌四神……ワーボス、ディムトゥリア、ターベンディッシュ、ノルザルツの四大混沌神のことを示す言葉だが、その神が探している?
幼少期よりやたら悪魔に遭遇するなと思ってたし、この世界でそんな数の悪魔が出現するなど一〇〇〇年前の魔王との大戦以来歴史にもそれほど載っているわけではない。
だからずっと違和感があったのだ……マルヴァースは停滞した平和を享受する世界だと思い続けていた、だが実際にわたくしの周りには混沌による攻撃が絶えないことに。
わたくしは指をパキパキと鳴らすと、このダルランから得られるだけの情報を引き出す必要性を感じて咲う。
「あんたを半殺しにして、神様が何考えてんのか全部教えてもらうことにしましょうかね……死ぬなよ?」
「すげえ……これがシャルロッタ様の力なのか……」
エルネットとリリーナは目の前で繰り広げられている、とても人の闘い方とは思えない雇い主の超絶戦闘能力を間近で見せられ、思考が全く追い付いていない状況になっている。
先ほどまでまるで歯が立たなかった悪魔を子供扱い……本当に一方的に相手を破壊している、しかも彼女は武器を持っておらず素手で戦っているのだ。
元々シャルロッタが人の軛を逸脱した存在であるとは薄々感じていたし、凄まじい能力を持っていることもわかっているつもりだった、だが……実際にそれを間近で見せられると理解が全く追いつかない。
美しい貴族令嬢の外見に恐ろしく獰猛な肉食獣の魂……いや戦闘兵器としての内面があまりにアンバランスだからだ。
それ以上に普段見せるちょっと危なっかしい少女の姿と、今の猛々しい荒ぶる戦女神としての姿……そのどちらが本当の姿なのか全くわからなくなっている。
「……に、人間じゃないわ……わたしたち、とんでもない存在と契約をしてしまったんじゃ……」
リリーナが震えながらシャルロッタが悪魔を破壊していく姿を見ているが、その目にははっきりとした恐怖の色が浮かんでいる。
エルネットはそんなリリーナをそっと抱き寄せると優しく彼女の頬に口付ける……リリーナが驚いてエルネットを見上げると、彼は微笑を浮かべて首を横に何度か振る。
「……それでも普段のシャルロッタ様を俺たちは見てきただろう? 彼女がどんな存在であれ、俺たちを信頼して……そして危ない時も駆けつけてきてくれたんだ」
「エルネット……」
「……信じよう、彼女のことを」
エルネットはそれ以上は言わずにそっとリリーナを引き寄せる……二人の目の前で超人と悪魔の凄まじい激突が繰り広げられている。
そんな二人の横で黙ったまま、防御結界を張って主人の戦いを見つめるユルは「赤竜の息吹」をシャルロッタが脅迫や金銭で懐柔しようとしなかった理由が分かったような気がした。
エルネットはおそらくシャルロッタが全世界を敵に回そうとしてもついてくるだろう……それくらい彼女を信頼し、そして彼らが危ない時にはシャルロッタも全力を持って守ろうとするのだろう。
『……シャルが彼らを信頼した理由なのか……人間とは不思議なものだ、シャルもまた人であるという証明なのだろうな……』
3
お気に入りに追加
841
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる