74 / 430
第六七話 シャルロッタ 一五歳 肉欲の悪魔 〇七
しおりを挟む
「我が治世はよくトラブルが起きるな……これもクリストフェルが勇者としての予言を受けてからか……」
王都の中心にある巨大な城、イングウェイ王国の王城たるオーヴァーチュア城の謁見の間において、イングウェイ王国国王であるアンブローシウス・マルムスティーンは宰相であるアーヴィング・イイルクーンより受け取った報告書に目を通して深くため息をついた。
報告書には事細かに今回発生した事件について当事者からの聞き取りが行われた内容がびっしりと記されている。
ホワイトスネイク侯爵家令嬢であるプリムローズ・ホワイトスネイクが混沌の僕である肉欲の悪魔に堕落させられ契約を結んでしまい、その結果王立学園を占拠し学生だけでなく、クリストフェルにも危害が及んだこと。
何らかの理由で肉欲の悪魔は滅ぼされ、プリムローズは解放されたが精神的に大きなダメージを背負っていることと、次世代の天才とまで謳われたその莫大な魔力が減退しており、当分は静養が必要なほど弱っていること。
プリムローズが堕落した原因はインテリペリ辺境伯家令嬢であるシャルロッタ・インテリペリがクリストフェルの婚約者に決まったことから、嫉妬に駆られそこを悪魔につけ込まれたこと。
なぜかクリストフェルの護衛としてシャルロッタが契約を交わしている幻獣ガルムがその場にいて、王子を守ったこと。
当のシャルロッタ嬢は今回事件には直接関わっていないものの、本人も強いショックを受けており婚約者を辞退できないか、と内々で相談を持ちかけてきていることなど。
「……ホワイトスネイク侯爵より此度の責任を取るために職を辞したい、と申し出がありました。ただ……現在の状況から宮廷魔導師、さらにそれに連なる魔法師団団長の座が空白になるのは他国に余計なメッセージを送る可能性がございます」
報告書を読み直しながら再びため息をついたアンブローシウスに、険しい顔のままアーヴィング宰相が報告するが……国王は頭が痛い、とでも言いたげな表情で信頼する側近であるアーヴィングを涙目になって見つめるが、彼は無表情のままそっぽを向いて「お前でどうにかしろよ!」とでも言わんばかりの顔をしている。
アンブローシウスとアーヴィングは王立学園で同級生、しかも悪友としてお互い若い頃は散々に悪さをしていた……そう言う仲である。
「……お前最近冷たいよね?」
「そんなことはございません、我が身は陛下のためにありますゆえ」
「じゃあこれ片付けてよ」
「あー、申し訳ありません、少し耳鳴りがしていましてよく聞こえませんね」
アーヴィングは無表情のままあらぬ方向に顔を向けて絶対に受け取らねえ、と言わんばかりに拒絶している……やはり手伝う気ないじゃん……と小声で呟くとアンブローシウスは再びため息をつく。
第一王子アンダースと第二王子クリストフェル、王位継承問題において二人の王子を支持している派閥の対立が激化していることでも頭が痛い。
クリストフェルが謎の病に侵されていた時期にアンブローシウスはアンダースに王位を継承させるつもりでいた、病気が快癒してもクリストフェル本人は王位を望んでいたわけではなかったこともあり、当時はそれで収まっていた。
「まさか非公式にクリストフェルが王位継承を望むって伝えてくるとは思わないじゃないか……」
「背景にはシャルロッタ・インテリペリ……辺境の翡翠姫の存在が大きいですな」
「幻獣ガルムもさぁ……クレメントの申告と全然違うじゃねえか」
「大型犬くらい、でしたっけ……先日の報告ではそんなレベルではなかったそうで」
頭が痛くなる話ばかりだ……とにかくクリストフェルが王位継承に興味を示したことで第二王子派という派閥が形成されてしまったことは完全な誤算だった。
第一王子であるアンダースの性格にも問題があり、貴族至上主義……彼が王立学園で起こした問題も数知れず、平民出身の女子生徒を妊娠させて婚外子を作ってしまった事件や、その女性に心を寄せていた男子学生から抗議されたことを逆恨みして決闘で切り殺してしまった、など素行に大変な問題を抱えている。
それ故に第一王子が王権を継いだ際には支持しないと明確なメッセージを伝えてくる貴族も存在している……クリストフェルはそういった不満を持つ貴族をまとめ上げてしまい、気がつけば第二王子派は非常に多くの貴族を糾合する派閥へと成長を果たしてしまった。
「シャルロッタ嬢が焚き付けたと思うか?」
「焚き付けた本人なら婚約者を辞めたい、などとは言わんでしょうな。クリストフェル殿下がやる気を出されたと考えるべきです」
元々国教の大司祭より「勇者になる運命を背負っている」と予言された傑物である……素行に問題のあるアンダースよりは、アンブローシウスもクリストフェルを内心は強く愛している。
だが一度王権を継がせると決めたからにはアンダースを蔑ろにはできない……だがクリストフェルが病気を克服し、勇者としての道を歩んだ場合、国民は素行に問題のある第一王子のことをどう思うだろうか?
「……頭痛え……どうして余の代でこんなことが起きるんだよ、聞いてねえよ……」
「まあ適当に第一王子に王権継がせるとか酔っ払って口を滑らした自分が悪いんですよ」
「お前まじで冷たくね?」
「誰でもそう思うでしょ、反省しているなら酒の飲み過ぎには注意してください」
アーヴィングがお手上げですと言わんばかりのジェスチャーを見せたことで、アンブローシウスはもう一度深いため息をついた……いっそのことアンダースとシャルロッタを婚姻関係にしてしまった方が息子の教育にもよかったのでは……と考えてしまうが、第一王子の性格からして……簡単に手折ってしまうか、彼女が利発的な少女だとしたらその忠言をまともに聞き入れない可能性すらある。
「更生してくれねえかなあ……どこでああ育っちゃったんだろ……」
「お前が噂の辺境の翡翠姫か」
「……第一王子アンダース様にはお初にお目に掛かります、シャルロッタ・インテリペリと申します」
わたくしが王城から邸宅へと戻る帰路に広い廊下でいきなり声をかけてきたのは、この国の第一王子アンダース・マルムスティーン殿下だった。
彼はクリスと同じく金色の髪に藍色の目をした男性だが、クリスは優男風……いや実際優男だと思うけど、それとは違って体は筋肉質で非常にゴツい体格の持ち主だ。
彼はわたくしの婚約者であるクリストフェル殿下の兄に当たり、確か三歳年上で数年前に王位継承は彼になると貴族の間で噂が流布された人物でもある。
何でも国王陛下が宴会の席で「こいつが次代の王として成長できるように皆で支えてやってくれ」と酒の席で発言した事がきっかけとなりイングウェイ王国の次期国王は彼に決まったと暗黙の了解が為されたと言われている。
「弟の婚約者にしては勿体無い美貌だな、どうだ弟はやめて俺の側室にならんか?」
「あ、い、いえ……その辺りはお断り申し上げます、わたくしは現在クリストフェル殿下の婚約者ですし……」
「そうか、ただ弟に飽きたらいつでも呼べよ? 可愛がってやるからな」
「い、いえ……わたくしは田舎の貴族でございます故……」
ただまあこんな感じで非常に女性に目がない性格であり、王立学園ではとても素行が悪かったとかで起こした騒ぎは数多くあり歩く問題児、イングウェイの下半身伝説とまで言われている。
素行に問題はあれど、現在では王国の派閥をまとめていることと、対外軍事行動では持ち前の勇敢さで率先して敵に向かって突撃していく性格ということもあり、軍部に非常に根強い人気を抱えていると伝えられている。
クリストフェル殿下の派閥が地方貴族や商人など、中央政界とは少し外れたものたちが多いのと対照的に、中央にガッツリと食い込んでいる、というのが現在の状況。
「田舎なあ……インテリペリ辺境伯家には俺も何度か打診をしたんだぞ、辺境の翡翠姫を俺によこせとな」
「うげ……まじか……」
「クレメントのやつ、娘は体が弱くてとてもお世継ぎを産めるような状態では……とか当時は抜かしておったが、何だ十分健康そうではないか」
お父様……一応守ってくれてたんだなあ……別の意味でわたくしは家に感謝するが、おそらくお父様はアンダース殿下の素行の悪さを調べていてとてもではないけど大事な一人娘は渡せないと言ったのだろう、父ちゃんありがとう……娘は今ちょっとだけ感謝しているよ。
だがアンダース殿下はいきなり距離を詰めるとわたくしの腕をガシッと掴んで眼前へと引っ張り出す、思ったより腕力が強いしこんな扱いは女性にしていいと思っているのか、と内心腹立たしくなるが一応今のわたくしはか弱い貴族令嬢なので痛みに顔を顰めて抗議の意味でも殿下をきっと睨みつける。
「い、いた……っ……な、何をなさるのですか?!」
「気が強いなあ……いい、本当に手に入れたくなってくる。お前クリストフェルとはどこまで進んでいるんだ?」
「兄上、お戯も大概にしてください……大事な婚約者に何をされるのです」
わたくしとアンダース殿下の間にさっと割り込んでくる影……婚約者であるクリスがアンダース殿下の手を払ってわたくしを庇うように立ち塞がる。
アンダース殿下とクリス……二人はそのまま少しの間じっとお互いを見ていたが、根負けをしたのかアンダース殿下がハッ、と失笑するとそのまま何も言わずに取り巻きを連れてその場を立ち去っていった。
わたくしがほっと息を吐くと、振り向いて笑顔を浮かべるクリスがわたくしにそっと手を差し伸べる。
「大丈夫? 怖かったろう……話があるからこのまま僕の部屋へ行こう」
王都の中心にある巨大な城、イングウェイ王国の王城たるオーヴァーチュア城の謁見の間において、イングウェイ王国国王であるアンブローシウス・マルムスティーンは宰相であるアーヴィング・イイルクーンより受け取った報告書に目を通して深くため息をついた。
報告書には事細かに今回発生した事件について当事者からの聞き取りが行われた内容がびっしりと記されている。
ホワイトスネイク侯爵家令嬢であるプリムローズ・ホワイトスネイクが混沌の僕である肉欲の悪魔に堕落させられ契約を結んでしまい、その結果王立学園を占拠し学生だけでなく、クリストフェルにも危害が及んだこと。
何らかの理由で肉欲の悪魔は滅ぼされ、プリムローズは解放されたが精神的に大きなダメージを背負っていることと、次世代の天才とまで謳われたその莫大な魔力が減退しており、当分は静養が必要なほど弱っていること。
プリムローズが堕落した原因はインテリペリ辺境伯家令嬢であるシャルロッタ・インテリペリがクリストフェルの婚約者に決まったことから、嫉妬に駆られそこを悪魔につけ込まれたこと。
なぜかクリストフェルの護衛としてシャルロッタが契約を交わしている幻獣ガルムがその場にいて、王子を守ったこと。
当のシャルロッタ嬢は今回事件には直接関わっていないものの、本人も強いショックを受けており婚約者を辞退できないか、と内々で相談を持ちかけてきていることなど。
「……ホワイトスネイク侯爵より此度の責任を取るために職を辞したい、と申し出がありました。ただ……現在の状況から宮廷魔導師、さらにそれに連なる魔法師団団長の座が空白になるのは他国に余計なメッセージを送る可能性がございます」
報告書を読み直しながら再びため息をついたアンブローシウスに、険しい顔のままアーヴィング宰相が報告するが……国王は頭が痛い、とでも言いたげな表情で信頼する側近であるアーヴィングを涙目になって見つめるが、彼は無表情のままそっぽを向いて「お前でどうにかしろよ!」とでも言わんばかりの顔をしている。
アンブローシウスとアーヴィングは王立学園で同級生、しかも悪友としてお互い若い頃は散々に悪さをしていた……そう言う仲である。
「……お前最近冷たいよね?」
「そんなことはございません、我が身は陛下のためにありますゆえ」
「じゃあこれ片付けてよ」
「あー、申し訳ありません、少し耳鳴りがしていましてよく聞こえませんね」
アーヴィングは無表情のままあらぬ方向に顔を向けて絶対に受け取らねえ、と言わんばかりに拒絶している……やはり手伝う気ないじゃん……と小声で呟くとアンブローシウスは再びため息をつく。
第一王子アンダースと第二王子クリストフェル、王位継承問題において二人の王子を支持している派閥の対立が激化していることでも頭が痛い。
クリストフェルが謎の病に侵されていた時期にアンブローシウスはアンダースに王位を継承させるつもりでいた、病気が快癒してもクリストフェル本人は王位を望んでいたわけではなかったこともあり、当時はそれで収まっていた。
「まさか非公式にクリストフェルが王位継承を望むって伝えてくるとは思わないじゃないか……」
「背景にはシャルロッタ・インテリペリ……辺境の翡翠姫の存在が大きいですな」
「幻獣ガルムもさぁ……クレメントの申告と全然違うじゃねえか」
「大型犬くらい、でしたっけ……先日の報告ではそんなレベルではなかったそうで」
頭が痛くなる話ばかりだ……とにかくクリストフェルが王位継承に興味を示したことで第二王子派という派閥が形成されてしまったことは完全な誤算だった。
第一王子であるアンダースの性格にも問題があり、貴族至上主義……彼が王立学園で起こした問題も数知れず、平民出身の女子生徒を妊娠させて婚外子を作ってしまった事件や、その女性に心を寄せていた男子学生から抗議されたことを逆恨みして決闘で切り殺してしまった、など素行に大変な問題を抱えている。
それ故に第一王子が王権を継いだ際には支持しないと明確なメッセージを伝えてくる貴族も存在している……クリストフェルはそういった不満を持つ貴族をまとめ上げてしまい、気がつけば第二王子派は非常に多くの貴族を糾合する派閥へと成長を果たしてしまった。
「シャルロッタ嬢が焚き付けたと思うか?」
「焚き付けた本人なら婚約者を辞めたい、などとは言わんでしょうな。クリストフェル殿下がやる気を出されたと考えるべきです」
元々国教の大司祭より「勇者になる運命を背負っている」と予言された傑物である……素行に問題のあるアンダースよりは、アンブローシウスもクリストフェルを内心は強く愛している。
だが一度王権を継がせると決めたからにはアンダースを蔑ろにはできない……だがクリストフェルが病気を克服し、勇者としての道を歩んだ場合、国民は素行に問題のある第一王子のことをどう思うだろうか?
「……頭痛え……どうして余の代でこんなことが起きるんだよ、聞いてねえよ……」
「まあ適当に第一王子に王権継がせるとか酔っ払って口を滑らした自分が悪いんですよ」
「お前まじで冷たくね?」
「誰でもそう思うでしょ、反省しているなら酒の飲み過ぎには注意してください」
アーヴィングがお手上げですと言わんばかりのジェスチャーを見せたことで、アンブローシウスはもう一度深いため息をついた……いっそのことアンダースとシャルロッタを婚姻関係にしてしまった方が息子の教育にもよかったのでは……と考えてしまうが、第一王子の性格からして……簡単に手折ってしまうか、彼女が利発的な少女だとしたらその忠言をまともに聞き入れない可能性すらある。
「更生してくれねえかなあ……どこでああ育っちゃったんだろ……」
「お前が噂の辺境の翡翠姫か」
「……第一王子アンダース様にはお初にお目に掛かります、シャルロッタ・インテリペリと申します」
わたくしが王城から邸宅へと戻る帰路に広い廊下でいきなり声をかけてきたのは、この国の第一王子アンダース・マルムスティーン殿下だった。
彼はクリスと同じく金色の髪に藍色の目をした男性だが、クリスは優男風……いや実際優男だと思うけど、それとは違って体は筋肉質で非常にゴツい体格の持ち主だ。
彼はわたくしの婚約者であるクリストフェル殿下の兄に当たり、確か三歳年上で数年前に王位継承は彼になると貴族の間で噂が流布された人物でもある。
何でも国王陛下が宴会の席で「こいつが次代の王として成長できるように皆で支えてやってくれ」と酒の席で発言した事がきっかけとなりイングウェイ王国の次期国王は彼に決まったと暗黙の了解が為されたと言われている。
「弟の婚約者にしては勿体無い美貌だな、どうだ弟はやめて俺の側室にならんか?」
「あ、い、いえ……その辺りはお断り申し上げます、わたくしは現在クリストフェル殿下の婚約者ですし……」
「そうか、ただ弟に飽きたらいつでも呼べよ? 可愛がってやるからな」
「い、いえ……わたくしは田舎の貴族でございます故……」
ただまあこんな感じで非常に女性に目がない性格であり、王立学園ではとても素行が悪かったとかで起こした騒ぎは数多くあり歩く問題児、イングウェイの下半身伝説とまで言われている。
素行に問題はあれど、現在では王国の派閥をまとめていることと、対外軍事行動では持ち前の勇敢さで率先して敵に向かって突撃していく性格ということもあり、軍部に非常に根強い人気を抱えていると伝えられている。
クリストフェル殿下の派閥が地方貴族や商人など、中央政界とは少し外れたものたちが多いのと対照的に、中央にガッツリと食い込んでいる、というのが現在の状況。
「田舎なあ……インテリペリ辺境伯家には俺も何度か打診をしたんだぞ、辺境の翡翠姫を俺によこせとな」
「うげ……まじか……」
「クレメントのやつ、娘は体が弱くてとてもお世継ぎを産めるような状態では……とか当時は抜かしておったが、何だ十分健康そうではないか」
お父様……一応守ってくれてたんだなあ……別の意味でわたくしは家に感謝するが、おそらくお父様はアンダース殿下の素行の悪さを調べていてとてもではないけど大事な一人娘は渡せないと言ったのだろう、父ちゃんありがとう……娘は今ちょっとだけ感謝しているよ。
だがアンダース殿下はいきなり距離を詰めるとわたくしの腕をガシッと掴んで眼前へと引っ張り出す、思ったより腕力が強いしこんな扱いは女性にしていいと思っているのか、と内心腹立たしくなるが一応今のわたくしはか弱い貴族令嬢なので痛みに顔を顰めて抗議の意味でも殿下をきっと睨みつける。
「い、いた……っ……な、何をなさるのですか?!」
「気が強いなあ……いい、本当に手に入れたくなってくる。お前クリストフェルとはどこまで進んでいるんだ?」
「兄上、お戯も大概にしてください……大事な婚約者に何をされるのです」
わたくしとアンダース殿下の間にさっと割り込んでくる影……婚約者であるクリスがアンダース殿下の手を払ってわたくしを庇うように立ち塞がる。
アンダース殿下とクリス……二人はそのまま少しの間じっとお互いを見ていたが、根負けをしたのかアンダース殿下がハッ、と失笑するとそのまま何も言わずに取り巻きを連れてその場を立ち去っていった。
わたくしがほっと息を吐くと、振り向いて笑顔を浮かべるクリスがわたくしにそっと手を差し伸べる。
「大丈夫? 怖かったろう……話があるからこのまま僕の部屋へ行こう」
3
お気に入りに追加
851
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる