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第八話 シャルロッタ・インテリペリ 一〇歳 〇七
しおりを挟む「……体動かしたい、今は何も考えずに敵をしばきたい」
寝台に突っ伏したまま動かないわたくしがぼそりと呟くのを聞いて、影から這い出て来ているユルが心配そうに鼻を鳴らしている。
今わたくしの部屋には誰もいない……というか婚約話で衝撃を受けた後、疲れてしまったので休みたいと話して侍女を下げさせてから、食事以外はひたすらに部屋でぼーっとしている一日になってしまった。
割とこうやって頻繁に部屋に閉じこもるわたくしの行動が、病弱で内気な深窓の令嬢としての噂を広げてしまっている可能性は高いかもしれない。
実際には超健康、ストレスで暴れ回りたい衝動を抑えるので必死なんだけど……しかし辺境の翡翠姫という別称までついてしまった自分の美しさが怖い……ふっ。
「……シャル、そろそろ不死者を倒しに行きましょう」
「そうね……今はわたくしの婚約話よりも先にやることがありますからね」
気分を入れ替えないと……寝台から降りて扉の前まで歩くと、軽く耳をつけて外の音を確認する、時間がそれなりに遅いので今日はもう部屋に誰かが来ることはないだろう。
棚を開けていつもの騎士服を取り出す……この服ももう少しで着れなくなってしまうからなあ、今は大した怪我もなく帰って来ているからいいけど、とんでもないレベルの敵が出てきたら……まあ心配するのはそうなった時でいい。
着替え終わり小剣を腰に下げて外套を羽織ると、傍で伏せているユルの頭を少しだけ撫でてあげる。
「良い子……今日は森まで直接飛びましょうか、この間マークしておいたの」
「承知です」
その言葉と同時に、次元移動を発動させてわたくしたちは影の中へと、トプンと沈んでいく。次の瞬間……わたくしたちは暗く薄暗い森の中へと出現する……この間外出した際にポイントをつけておいてよかった。
さて、不死者とはいえ高位の存在であれば、森を徘徊するなどいう間抜けな行動はしないだろう、おそらくどこかに拠点を置いていると思うのだけど。
「我の背にお乗り下さい、臭いを辿ってそこまで我がお連れしましょう」
わたくしが頷いてユルの背へと飛び乗ると、彼は凄まじい勢いで森の中を駆け出す。
その速度はサイエンスフィクション映画の中で森の中を駆け回るエアバイクに乗っているような感覚で、わたくしはユルの背中にしがみついているが……すげーなこれ。
先ほど部屋の中にいる時とは真逆の高揚感を感じたのか、ユルがクスッと走りながら笑ったのを見て、わたくしが眉を顰めると彼は笑いながら口を開く。
「……失礼、シャルはそうしておりますと本当に美しいですな」
「綺麗なのは自覚していますわ……でも、それを売りにして生きる気はございませんわ」
これは本音の部分……貴族の令嬢として大人しく生きていくのは難しい気がしている。わたくしが本気で能力を発揮した時に他の人がどう思うだろうか。
この世界、一〇年間見てきたが平和そのものだ……こういった場所に魔物がいて脅威とはなっているが、魔王のような強力な王が出現したという話も聞かない。
人智を超えた存在が出現したときに人間はどういう反応をするのだろうか……わたくしを魔王と断じるものも出てくるのではないだろうか。
「人類の間では失伝されているようですが、一〇〇〇年ほど前に魔王自体は存在しておりましたよ。敗北して滅びましたが……」
「……マジ?」
わたくしの素の反応にも驚かずにユルは走りながら頷き、軽く説明をしてくれた。
ガルムが幻獣界からこの世界へと移動できるように、魔物も本来は魔界と呼ばれる場所からの来訪者だ。
一〇〇〇年前に魔王は人間との戦いに敗れたことで、魔界とこの世界の通行はかなり難しくなっており、強力な魔物はそう簡単に世界へと干渉することはできなくなっている。
現存する魔物は大半がその一〇〇〇年前に魔界からやってきた存在の子孫であり、繁殖した結果なのだという。魔界からこちらへと移動してくるものも多少は存在する……ただ数多くが移動できるわけではないため結局のところある一定数の魔物が世界に残る、という仕組みなのだとか。
「……一〇〇〇年遅かったか……」
「一〇〇〇年前のことは我も伝え聞くしか聞いておりません、ですが我々の間でも新しい魔王が誕生していてもおかしくはない、と話が出ています」
「まあ一〇〇〇年も平和が続くことは普通ございませんものね」
わたくしの言葉に黙って頷くユル……もしかしてあの転生でこの平和な時代にわたくしを送り込んだのはそういった可能性を加味してだろうか……考えても仕方ないが、本当にあの女神様理由をちゃんと説明しないよな。
軽く怒りを覚えるものの、すでに転生して一〇年経過しててあの女神様も干渉はして来ないのでどういう状況になるかわからないわけで。
この平和な日常が壊れるということがあったとしたら……親が騒いでいる婚約も吹き飛ばせるかもしれないと考えてみるが、それ以上にこんな生活も出来なくなるな、と軽くため息をつく。
結局のところ貴族令嬢はカゴの中の鳥に近い存在にしか思えない……まだ前世の勇者の方が自由に動けた気がするくらいだ。
「つきました」
ユルが立ち止まったので慌てて周りを見るが、そこは崩壊した建物などが立っている廃村のような場所で、人の気配は全くしない場所だ。
だけども、なぜかぞくっとするような寒気と、死臭と灰色の霧が漂っておりわたくしは思わず口元を覆うが、ユルも不機嫌そうな表情になっているから相当臭いんだろうな。
そしてここに到着した時からずっと感じているが、ねっとりとしたような不快な視線を感じる。
「これは……確かに不死者っぽいですわね」
「死の匂いが不快です……」
ユルが何度か鼻を前足で擦る、鼻の良いガルムにはしんどいかもしれないな……早めに目的の不死者を探して……と一歩足を踏み出そうとした瞬間、少し離れた空間に急激な魔力が高まるのを感じてわたくしとユルは咄嗟に戦闘体勢を取って構える。
魔力が強く収縮し、そして広がる空間を割くように青白いしなやかな指が突然その場に出現すると、思い切り布を引き裂くかのように空間を大きく割いて一人の男性が現れた。
「……美しい翡翠のような眼……君は近隣で話題の美しき姫君、辺境の翡翠姫というやつか? 噂よりも猛々しい魔力、どういうことだ?」
「あ゛? なんだと……あ、いけね……だったらなんなのですか?」
「随分と野蛮な物言い、無粋ですな。だがそのギャップは良いですな」
ちろり、と蛇のような舌を覗かせつつ目の前の男性はわたくしを見て微笑を浮かべる。
漆黒のマントに仕立ての良い服、そして青白い痩けた頬に、どす黒くどこまでも深淵を映すような深く黒い眼、そして腰の辺りから生えそろう蝙蝠のような黒い翼、こいつ……不死者じゃない、悪魔だ。
ユルは唸り声をあげてわたくしの前に出て庇おうとしているが、目の前の悪魔の雰囲気に呑まれているのか、少しだけ足が震えている気がする。
「あなたは何者ですか? 名前を教えてくださいます?」
「失礼した、私はあなたの想像通り黒書の悪魔の一人、カトゥスと申します。権能は生と死でして、ここは私の庭のような場所です」
「わたくしはシャルロッタ・インテリペリ……人からは辺境の翡翠姫と呼ばれております、お見知り置きを」
「それはどうも、美しき姫君……こちらへはどのような用向きでお越しいただきましたでしょうか?」
カトゥスはこちらを値踏みするようにじっとこちらを見つつ、チロチロと舌を覗かせている……悪魔が自分の権能を喋ると言うことは仮に戦闘になったところで対処が簡単だと言いたいのだろう。
なんだこいつ、わたくしを舐めやがって……怒りでわたくしの表情が歪むのを見て、満足そうに微笑を浮かべる悪魔。
わたくしの怒りに絆されたのか、ユルの恐怖がかき消えていく……牙を剥き出しにして尻尾に炎の魔力が集中し、発火現象を起こし始める。
「……ガルム? 幻獣を使役するのですか……これは面白い」
カトゥスが全身に力を込め、細身だったはずの体が一回り大きくなっていく……その周囲に地面から湧き出すように、怨嗟の声を上げる生霊が凄まじい数湧き出していく。
わたくしは小剣を引き抜き、悪魔に切っ先を向けると一気に全身から魔力を放出させる……その波動の勢いで周りの建物がビリビリと震え、カトゥスは口元を歪めて咲う。
「貴方みたいなのがウチの領地にいると色々面倒なんですのよ、それにそのうちお兄様に見つかって滅ぼされるでしょうけどね、その前に貴方をボッコボッコにして二度とこの世界に来れないようにしてやりますわ」
寝台に突っ伏したまま動かないわたくしがぼそりと呟くのを聞いて、影から這い出て来ているユルが心配そうに鼻を鳴らしている。
今わたくしの部屋には誰もいない……というか婚約話で衝撃を受けた後、疲れてしまったので休みたいと話して侍女を下げさせてから、食事以外はひたすらに部屋でぼーっとしている一日になってしまった。
割とこうやって頻繁に部屋に閉じこもるわたくしの行動が、病弱で内気な深窓の令嬢としての噂を広げてしまっている可能性は高いかもしれない。
実際には超健康、ストレスで暴れ回りたい衝動を抑えるので必死なんだけど……しかし辺境の翡翠姫という別称までついてしまった自分の美しさが怖い……ふっ。
「……シャル、そろそろ不死者を倒しに行きましょう」
「そうね……今はわたくしの婚約話よりも先にやることがありますからね」
気分を入れ替えないと……寝台から降りて扉の前まで歩くと、軽く耳をつけて外の音を確認する、時間がそれなりに遅いので今日はもう部屋に誰かが来ることはないだろう。
棚を開けていつもの騎士服を取り出す……この服ももう少しで着れなくなってしまうからなあ、今は大した怪我もなく帰って来ているからいいけど、とんでもないレベルの敵が出てきたら……まあ心配するのはそうなった時でいい。
着替え終わり小剣を腰に下げて外套を羽織ると、傍で伏せているユルの頭を少しだけ撫でてあげる。
「良い子……今日は森まで直接飛びましょうか、この間マークしておいたの」
「承知です」
その言葉と同時に、次元移動を発動させてわたくしたちは影の中へと、トプンと沈んでいく。次の瞬間……わたくしたちは暗く薄暗い森の中へと出現する……この間外出した際にポイントをつけておいてよかった。
さて、不死者とはいえ高位の存在であれば、森を徘徊するなどいう間抜けな行動はしないだろう、おそらくどこかに拠点を置いていると思うのだけど。
「我の背にお乗り下さい、臭いを辿ってそこまで我がお連れしましょう」
わたくしが頷いてユルの背へと飛び乗ると、彼は凄まじい勢いで森の中を駆け出す。
その速度はサイエンスフィクション映画の中で森の中を駆け回るエアバイクに乗っているような感覚で、わたくしはユルの背中にしがみついているが……すげーなこれ。
先ほど部屋の中にいる時とは真逆の高揚感を感じたのか、ユルがクスッと走りながら笑ったのを見て、わたくしが眉を顰めると彼は笑いながら口を開く。
「……失礼、シャルはそうしておりますと本当に美しいですな」
「綺麗なのは自覚していますわ……でも、それを売りにして生きる気はございませんわ」
これは本音の部分……貴族の令嬢として大人しく生きていくのは難しい気がしている。わたくしが本気で能力を発揮した時に他の人がどう思うだろうか。
この世界、一〇年間見てきたが平和そのものだ……こういった場所に魔物がいて脅威とはなっているが、魔王のような強力な王が出現したという話も聞かない。
人智を超えた存在が出現したときに人間はどういう反応をするのだろうか……わたくしを魔王と断じるものも出てくるのではないだろうか。
「人類の間では失伝されているようですが、一〇〇〇年ほど前に魔王自体は存在しておりましたよ。敗北して滅びましたが……」
「……マジ?」
わたくしの素の反応にも驚かずにユルは走りながら頷き、軽く説明をしてくれた。
ガルムが幻獣界からこの世界へと移動できるように、魔物も本来は魔界と呼ばれる場所からの来訪者だ。
一〇〇〇年前に魔王は人間との戦いに敗れたことで、魔界とこの世界の通行はかなり難しくなっており、強力な魔物はそう簡単に世界へと干渉することはできなくなっている。
現存する魔物は大半がその一〇〇〇年前に魔界からやってきた存在の子孫であり、繁殖した結果なのだという。魔界からこちらへと移動してくるものも多少は存在する……ただ数多くが移動できるわけではないため結局のところある一定数の魔物が世界に残る、という仕組みなのだとか。
「……一〇〇〇年遅かったか……」
「一〇〇〇年前のことは我も伝え聞くしか聞いておりません、ですが我々の間でも新しい魔王が誕生していてもおかしくはない、と話が出ています」
「まあ一〇〇〇年も平和が続くことは普通ございませんものね」
わたくしの言葉に黙って頷くユル……もしかしてあの転生でこの平和な時代にわたくしを送り込んだのはそういった可能性を加味してだろうか……考えても仕方ないが、本当にあの女神様理由をちゃんと説明しないよな。
軽く怒りを覚えるものの、すでに転生して一〇年経過しててあの女神様も干渉はして来ないのでどういう状況になるかわからないわけで。
この平和な日常が壊れるということがあったとしたら……親が騒いでいる婚約も吹き飛ばせるかもしれないと考えてみるが、それ以上にこんな生活も出来なくなるな、と軽くため息をつく。
結局のところ貴族令嬢はカゴの中の鳥に近い存在にしか思えない……まだ前世の勇者の方が自由に動けた気がするくらいだ。
「つきました」
ユルが立ち止まったので慌てて周りを見るが、そこは崩壊した建物などが立っている廃村のような場所で、人の気配は全くしない場所だ。
だけども、なぜかぞくっとするような寒気と、死臭と灰色の霧が漂っておりわたくしは思わず口元を覆うが、ユルも不機嫌そうな表情になっているから相当臭いんだろうな。
そしてここに到着した時からずっと感じているが、ねっとりとしたような不快な視線を感じる。
「これは……確かに不死者っぽいですわね」
「死の匂いが不快です……」
ユルが何度か鼻を前足で擦る、鼻の良いガルムにはしんどいかもしれないな……早めに目的の不死者を探して……と一歩足を踏み出そうとした瞬間、少し離れた空間に急激な魔力が高まるのを感じてわたくしとユルは咄嗟に戦闘体勢を取って構える。
魔力が強く収縮し、そして広がる空間を割くように青白いしなやかな指が突然その場に出現すると、思い切り布を引き裂くかのように空間を大きく割いて一人の男性が現れた。
「……美しい翡翠のような眼……君は近隣で話題の美しき姫君、辺境の翡翠姫というやつか? 噂よりも猛々しい魔力、どういうことだ?」
「あ゛? なんだと……あ、いけね……だったらなんなのですか?」
「随分と野蛮な物言い、無粋ですな。だがそのギャップは良いですな」
ちろり、と蛇のような舌を覗かせつつ目の前の男性はわたくしを見て微笑を浮かべる。
漆黒のマントに仕立ての良い服、そして青白い痩けた頬に、どす黒くどこまでも深淵を映すような深く黒い眼、そして腰の辺りから生えそろう蝙蝠のような黒い翼、こいつ……不死者じゃない、悪魔だ。
ユルは唸り声をあげてわたくしの前に出て庇おうとしているが、目の前の悪魔の雰囲気に呑まれているのか、少しだけ足が震えている気がする。
「あなたは何者ですか? 名前を教えてくださいます?」
「失礼した、私はあなたの想像通り黒書の悪魔の一人、カトゥスと申します。権能は生と死でして、ここは私の庭のような場所です」
「わたくしはシャルロッタ・インテリペリ……人からは辺境の翡翠姫と呼ばれております、お見知り置きを」
「それはどうも、美しき姫君……こちらへはどのような用向きでお越しいただきましたでしょうか?」
カトゥスはこちらを値踏みするようにじっとこちらを見つつ、チロチロと舌を覗かせている……悪魔が自分の権能を喋ると言うことは仮に戦闘になったところで対処が簡単だと言いたいのだろう。
なんだこいつ、わたくしを舐めやがって……怒りでわたくしの表情が歪むのを見て、満足そうに微笑を浮かべる悪魔。
わたくしの怒りに絆されたのか、ユルの恐怖がかき消えていく……牙を剥き出しにして尻尾に炎の魔力が集中し、発火現象を起こし始める。
「……ガルム? 幻獣を使役するのですか……これは面白い」
カトゥスが全身に力を込め、細身だったはずの体が一回り大きくなっていく……その周囲に地面から湧き出すように、怨嗟の声を上げる生霊が凄まじい数湧き出していく。
わたくしは小剣を引き抜き、悪魔に切っ先を向けると一気に全身から魔力を放出させる……その波動の勢いで周りの建物がビリビリと震え、カトゥスは口元を歪めて咲う。
「貴方みたいなのがウチの領地にいると色々面倒なんですのよ、それにそのうちお兄様に見つかって滅ぼされるでしょうけどね、その前に貴方をボッコボッコにして二度とこの世界に来れないようにしてやりますわ」
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