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7 惑星開発?
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ふうっ、とレイが息をついた。
顔にやさしさが戻る。心の中で折り合いがついたのだ。
「実はね、この間から考えてたことがある」
「おっ! 話す気になったのか」
下手なことを言って気をそいだらマズイから…、ランディは目で続きを促した。
「俺はリュウにクーリエさせる気はなかったんだ。危険だし、たいした仕事じゃないから。でもね、こないだの晩、リュウに責められた。自分の身は自分で守れる。そんなに俺が邪魔なのかって。俺は過保護すぎたんだよね。
で、……ほら、覚えてるかな。メタル・ラダー社の社長。ケイジ氏。あの人が俺に任せたい仕事があるって言うんだ」
「へえ~。いつの間にミスター・ラダーと会ってたんだ? なんだ? お抱えクーリエになろうってのか」
「ううん、違うよ。惑星開発のプロジェクトを任せたいって言われてたんだ」
「惑星開発?」
「ん。鉱脈が見つかったんだって。その開発だよ。難しい仕事らしい」
「引き受けたのか?」
「断った。迷惑をかけると思ったからね。でも、ほかに任せられる人がいないから簡単には諦めないって、ケイジ氏がねばってる」
「で?」
「クーリエもそろそろ限界かな、って考えてた。俺は宇宙を飛ぶのが好きだ。それは間違いないし、クーリエやってたら確かに宇宙は飛べるんだけど…」
「いまやってるみたいな仕事じゃ、面白くない?」
「う~ん。それもあるけど。ケイジ氏に甘えてみようかなって」
レイは小さく言葉を吐いた。
「レイが甘える?」
ランディは珍しい言葉を聞いたと思った。
レイはさらに言葉を紡ぐ。
「それに…。俺はもう、人に指図するのも、されるのもごめんだって思ってた。だから、自分で仕事を始めるとき、クーリエみたいに一回限りの運び屋の仕事を選んだんだ。
だけど、最近。リュウのせいだけど、いろんな人と関わるようになったじゃない。ルーインやこの間の兵士たちみたいに。それで…、あんな風に頼られて、イヤな気がしない。むしろ自分から進んで面倒を見てやろうかなんて思ってしまう。
俺はそんなタイプじゃなかったのに、リュウといるうちに変わったのかな。それまで、誰かに気軽に話しかけてもらったことなんてなかった。恐がられるだけで。リュウ以外に、俺を必要とし、甘えてくれたやつなんていなかったんだ…」
「気づいていないのか。あんたは、どんな仕事でも、どんな場面でも、必要とされる男だよ。頼りになるし、安心してついていける。甘えるって言うのは…、そりゃあ、指揮官モードだったら、恐くて声なんかかけられねえのはわかる。近寄りたくても近寄れないからな」
きっとあんたは、他人に冷酷な表情ばかり見せてきたんだろう? とランディは心の中で付け足した。
「それで?」
「人と一緒に仕事をするのもいいかなって。俺一人が頭ごなしに指図するんじゃなくて、どうすればいいか意見を聞いたり、話し合ったりしながら、みんなで進めるんだ。
戦闘だったら、とっさに判断して指示通りに人を動かさないと命にかかわるけど、惑星開発みたいな事業だったら、そこまで即断は求められないからね」
「ふ~ん」
思った通り、レイは戦闘のプロだったのだ。それも一人で頭ごなしに指図できる、かなり上のクラス。
「プロジェクトの責任は俺が取るけど。表に立つのは別の人、たとえばランディがやってくれれば、俺は影にいられる。惑星開発なら、リュウにとってもやりがいのある仕事になりそうだし。ね、そしたら、みんなで一緒に働くこともできるでしょう」
自分が表に出さえしなければ。クリスタル号でクーリエをやるよりは安全だろうとレイは考えたのだ。
「おっ、かわいい弟にやりがいのある仕事をってか。それに俺のことも考えてくれたんだ。うれしいね。で、新型宇宙船は何に使うんだ?」
「えっ? それは…、もしクーリエ廃業したら、いまみたいに宇宙を飛び回れないじゃない。せめて飛ぶときはスピードのでる宇宙船で楽しみたいなと…」
「単なる趣味、ってか!」
ランディはがっくりきた。
考えているようで考えていないのがレイである。いや、考えていないようで考えているか。それはさておき。レイが話したということは、かなり本気だということだとランディは思う。
「いいんじゃねえか。俺もあんたがクーリエで満足してるとは思ってなかったよ」
「ねえ、ランディは俺が惑星開発プロジェクトを引き受けるって言ったら、一緒に来てくれる?」
「もちろんだ」
「ありがと!」
即断したランディにレイが目をキラキラさせている。
「あのミスター・ラダーの引き合いだろ。間違いなくギャラは高そうだし、あんたといたら退屈って言葉とは無縁だろうからな」
つい意地悪を言ってしまう。
「ん? それどういう意味?」
「いや、まんまだけど。あんたは危険なことが好きだろう。というか、危険があんたにまとわりついてるって言うか。開発プロジェクトのチーフに収まったって、きっと、何か面白いことやりたいって言うに決まってる」
「だけど、この仕事を引き受けたら…。大きなプロジェクトだから、1,000人くらいは面倒見なくちゃならないんだけど。もっとかなあ。軌道に乗るまで、面白いことやってられないような気もするけど…、それでもいい?」
「ええっ、1,000人? 待てよ。惑星開発ってそんなに大きなプロジェクトなのか?」
「そうみたい」
「で、社長はミスター・ラダーがやって、レイがチーフってか?」
「違うよ。全部俺に任せるから、好きなようにしていいんだって。人選も、組織も。ランディが社長になってもいいよ。あっ、でも困ったことがあったら手を貸すって言ってたから……」
「う、そっ、……」
ランディは絶句した。1,000人規模のプロジェクトを俺たちが動かす? できるのか? 心の声を聞きつけたのかレイが淡々と言う。
「できる、と思う。最初は、俺が小さくとも組織を統べる立場だったらとか。もう少し歳をくっていて、経験があって、ミスター・ケイジと対等に近い立場だったらとか思ったけど。どんなことでも最初はあるからね。
でも、できると思う。ケイジ氏は、それが重要だと言うんだ。普通はできるって思わないらしい」
「規模がデカすぎないか?」
この場合、思わず訊いてしまうのを誰も咎められないと思う。
「なあ、レイ。1,000人を束ねるんだぜ、ほんとうに大丈夫なのか?」
「ん、多分。惑星開発はやったことないけど。ミスター・ケイジが教えてくれるって。それに、一生懸命やるつもりだし」
軽く吐かれた多分という言葉。
というのはレイには絶対に近い自信があるのだ。すごいとランディは思った。
どんな根拠があるんだ、その自信に。
それに、一生懸命やるって。いままでは一生懸命やってなかったのか?
ランディの頭の中には、多くの疑問が渦巻いていた。
「人間、諦めなければ、たいていのことはできるよ」
そんなもんか~? とランディは思ったが、レイは特別なんだろう。レイができると思ったらできるんだろうと思い直す。
もしかしたら、俺はものすごい男と一緒にいるのかもしれない。
「珍しく固まってるね。ランディは自信ない? 今度一緒に、ミスター・ケイジのとこへ行こう。きちんと話を聞いて…、仕事の概要とか、条件とか。それで、無理だと思ったら断ればいいんだから。ね、あんまり深く考えないで」
やわらかく微笑むレイに、ランディはおうと応えを返した。鷹揚なのはランディの専売特許であるが、レイには負けそうだった。
しかし。俺のどこを気に入ったのかはわからないが。クーリエを始めるときに誘ってもらったこと、そして、新しい計画の中に自分がいることが、ランディはものすごくうれしかった。
顔にやさしさが戻る。心の中で折り合いがついたのだ。
「実はね、この間から考えてたことがある」
「おっ! 話す気になったのか」
下手なことを言って気をそいだらマズイから…、ランディは目で続きを促した。
「俺はリュウにクーリエさせる気はなかったんだ。危険だし、たいした仕事じゃないから。でもね、こないだの晩、リュウに責められた。自分の身は自分で守れる。そんなに俺が邪魔なのかって。俺は過保護すぎたんだよね。
で、……ほら、覚えてるかな。メタル・ラダー社の社長。ケイジ氏。あの人が俺に任せたい仕事があるって言うんだ」
「へえ~。いつの間にミスター・ラダーと会ってたんだ? なんだ? お抱えクーリエになろうってのか」
「ううん、違うよ。惑星開発のプロジェクトを任せたいって言われてたんだ」
「惑星開発?」
「ん。鉱脈が見つかったんだって。その開発だよ。難しい仕事らしい」
「引き受けたのか?」
「断った。迷惑をかけると思ったからね。でも、ほかに任せられる人がいないから簡単には諦めないって、ケイジ氏がねばってる」
「で?」
「クーリエもそろそろ限界かな、って考えてた。俺は宇宙を飛ぶのが好きだ。それは間違いないし、クーリエやってたら確かに宇宙は飛べるんだけど…」
「いまやってるみたいな仕事じゃ、面白くない?」
「う~ん。それもあるけど。ケイジ氏に甘えてみようかなって」
レイは小さく言葉を吐いた。
「レイが甘える?」
ランディは珍しい言葉を聞いたと思った。
レイはさらに言葉を紡ぐ。
「それに…。俺はもう、人に指図するのも、されるのもごめんだって思ってた。だから、自分で仕事を始めるとき、クーリエみたいに一回限りの運び屋の仕事を選んだんだ。
だけど、最近。リュウのせいだけど、いろんな人と関わるようになったじゃない。ルーインやこの間の兵士たちみたいに。それで…、あんな風に頼られて、イヤな気がしない。むしろ自分から進んで面倒を見てやろうかなんて思ってしまう。
俺はそんなタイプじゃなかったのに、リュウといるうちに変わったのかな。それまで、誰かに気軽に話しかけてもらったことなんてなかった。恐がられるだけで。リュウ以外に、俺を必要とし、甘えてくれたやつなんていなかったんだ…」
「気づいていないのか。あんたは、どんな仕事でも、どんな場面でも、必要とされる男だよ。頼りになるし、安心してついていける。甘えるって言うのは…、そりゃあ、指揮官モードだったら、恐くて声なんかかけられねえのはわかる。近寄りたくても近寄れないからな」
きっとあんたは、他人に冷酷な表情ばかり見せてきたんだろう? とランディは心の中で付け足した。
「それで?」
「人と一緒に仕事をするのもいいかなって。俺一人が頭ごなしに指図するんじゃなくて、どうすればいいか意見を聞いたり、話し合ったりしながら、みんなで進めるんだ。
戦闘だったら、とっさに判断して指示通りに人を動かさないと命にかかわるけど、惑星開発みたいな事業だったら、そこまで即断は求められないからね」
「ふ~ん」
思った通り、レイは戦闘のプロだったのだ。それも一人で頭ごなしに指図できる、かなり上のクラス。
「プロジェクトの責任は俺が取るけど。表に立つのは別の人、たとえばランディがやってくれれば、俺は影にいられる。惑星開発なら、リュウにとってもやりがいのある仕事になりそうだし。ね、そしたら、みんなで一緒に働くこともできるでしょう」
自分が表に出さえしなければ。クリスタル号でクーリエをやるよりは安全だろうとレイは考えたのだ。
「おっ、かわいい弟にやりがいのある仕事をってか。それに俺のことも考えてくれたんだ。うれしいね。で、新型宇宙船は何に使うんだ?」
「えっ? それは…、もしクーリエ廃業したら、いまみたいに宇宙を飛び回れないじゃない。せめて飛ぶときはスピードのでる宇宙船で楽しみたいなと…」
「単なる趣味、ってか!」
ランディはがっくりきた。
考えているようで考えていないのがレイである。いや、考えていないようで考えているか。それはさておき。レイが話したということは、かなり本気だということだとランディは思う。
「いいんじゃねえか。俺もあんたがクーリエで満足してるとは思ってなかったよ」
「ねえ、ランディは俺が惑星開発プロジェクトを引き受けるって言ったら、一緒に来てくれる?」
「もちろんだ」
「ありがと!」
即断したランディにレイが目をキラキラさせている。
「あのミスター・ラダーの引き合いだろ。間違いなくギャラは高そうだし、あんたといたら退屈って言葉とは無縁だろうからな」
つい意地悪を言ってしまう。
「ん? それどういう意味?」
「いや、まんまだけど。あんたは危険なことが好きだろう。というか、危険があんたにまとわりついてるって言うか。開発プロジェクトのチーフに収まったって、きっと、何か面白いことやりたいって言うに決まってる」
「だけど、この仕事を引き受けたら…。大きなプロジェクトだから、1,000人くらいは面倒見なくちゃならないんだけど。もっとかなあ。軌道に乗るまで、面白いことやってられないような気もするけど…、それでもいい?」
「ええっ、1,000人? 待てよ。惑星開発ってそんなに大きなプロジェクトなのか?」
「そうみたい」
「で、社長はミスター・ラダーがやって、レイがチーフってか?」
「違うよ。全部俺に任せるから、好きなようにしていいんだって。人選も、組織も。ランディが社長になってもいいよ。あっ、でも困ったことがあったら手を貸すって言ってたから……」
「う、そっ、……」
ランディは絶句した。1,000人規模のプロジェクトを俺たちが動かす? できるのか? 心の声を聞きつけたのかレイが淡々と言う。
「できる、と思う。最初は、俺が小さくとも組織を統べる立場だったらとか。もう少し歳をくっていて、経験があって、ミスター・ケイジと対等に近い立場だったらとか思ったけど。どんなことでも最初はあるからね。
でも、できると思う。ケイジ氏は、それが重要だと言うんだ。普通はできるって思わないらしい」
「規模がデカすぎないか?」
この場合、思わず訊いてしまうのを誰も咎められないと思う。
「なあ、レイ。1,000人を束ねるんだぜ、ほんとうに大丈夫なのか?」
「ん、多分。惑星開発はやったことないけど。ミスター・ケイジが教えてくれるって。それに、一生懸命やるつもりだし」
軽く吐かれた多分という言葉。
というのはレイには絶対に近い自信があるのだ。すごいとランディは思った。
どんな根拠があるんだ、その自信に。
それに、一生懸命やるって。いままでは一生懸命やってなかったのか?
ランディの頭の中には、多くの疑問が渦巻いていた。
「人間、諦めなければ、たいていのことはできるよ」
そんなもんか~? とランディは思ったが、レイは特別なんだろう。レイができると思ったらできるんだろうと思い直す。
もしかしたら、俺はものすごい男と一緒にいるのかもしれない。
「珍しく固まってるね。ランディは自信ない? 今度一緒に、ミスター・ケイジのとこへ行こう。きちんと話を聞いて…、仕事の概要とか、条件とか。それで、無理だと思ったら断ればいいんだから。ね、あんまり深く考えないで」
やわらかく微笑むレイに、ランディはおうと応えを返した。鷹揚なのはランディの専売特許であるが、レイには負けそうだった。
しかし。俺のどこを気に入ったのかはわからないが。クーリエを始めるときに誘ってもらったこと、そして、新しい計画の中に自分がいることが、ランディはものすごくうれしかった。
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