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5 八つ当たり
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それからの展開をリュウはよく覚えていない。
いつ隊員たちが帰ったのか。いつ自分が潰れたのか…。
「一緒に働きたいのに。一緒にクーリエをやりたいのに! レイは、俺の話にちっとも取り合ってくれない!」
「危険だなんて、宇宙軍にいても同じだろ。そんなに俺が邪魔なのか! 俺がいたら夜遊びできないからなのか!」
そんな不満だけじゃなく。強くもない酒を呷って、リュウはめちゃくちゃなことを口走っていた。
「レイなんか、嫌いだ! 大嫌いだ! そばにいるのは俺なのに、俺の名を呼んでくれない。一度も俺の名を呼んでくれなかった! 俺のことなんか、いてもいなくても同じなんだ!」
くそっ! 悔しくてわめき倒した。最後には、自分が何をいっているのかさえ、わからなくなった。わめき疲れて、声がかすれてきた。
「レイのことが、……好きなのに、ずっと一緒にいたいのに……」
心の中でそっと繰り返していたことは誰も知らなかったが…。
「まいったな…」
ソファで酔いつぶれてしまったリュウに毛布をかけてやりながら、レイがつぶやく。
めったに心の奥底までのぞかせないリュウが、酔いに任せてレイに不満をぶちまけた。子どもの八つ当たりと言えなくもないが、リュウの言うことはレイの心に響いた。
『もっともっと、レイから学びたい。教えてもらいたい。操縦だって、戦術だって…、俺に力がないのはわかってるけど、だからって見捨てないでくれ!』
『レイと一緒に働きたい。雑用でも何でもいいから、レイのそばにいたい!』
『自分の身くらい自分で守れる。レイのことだって、守ってやる! 俺はもう子どもじゃない。時には俺に甘えろよ!』
次々に吐き出される言葉は、自分へのラブコールに聞こえる。これほど、自分を求めてくれていたのかとレイは目頭が熱くなった。
俺を守ってくれるって? 泣き虫で甘えん坊だったリュウが?
つい、頬がゆるむ。レイは愛おしそうにリュウを見た。
おまえは、俺を必要としてくれるだけでなく、俺を甘えさせてくれるのか?
俺はこれまで、誰かに甘えた記憶がない。自分が上に立つようになってからは、当然だが。スラムにいた小さな頃でさえ。
肩の重荷を忘れて誰かの腕に抱かれる。あたたかい胸の鼓動を聞く。
その人に必要とされ、愛され、何の心配もなく眠りに落ちる…。
俺には訪れることなどないと思っていた安息を、おまえはくれるというの?
リュウは立派な大人になった。それがとてつもなく誇らしい。
それでも。
レイがリュウの胸で甘えられるかというと、それは別問題であった。
気が付いたら、リュウはリビングのソファで毛布にくるまっていた。いつ、酔いつぶれてしまったんだろう。あかりの落とされた部屋には、誰もいない。すでに夜半になっていた。レイの姿を求めて立ち上がろうとしたが、吐き気がするだけでなく、胸に苦い思いが込み上げる。
「レイのことが、……好きなのに、ずっと一緒にいたいのに……」
胸の疼きなど、闇に溶けてしまえ!
リュウは頭から毛布をかぶってもう一度眠りについた。
次の日。
スペシャル・クラス最後の演習が始まる、月曜の早朝である。
「阿刀野! そろそろ起きろよ。間に合わないぞ」
ルーインに言われて、そろりと身体を起こす。まだ、頭がクラクラする。酒が残っていた。
リュウの青白い顔をのぞき込んでルーインが顔をしかめた。
「おい、大丈夫か?」
「おう、と言いたいが。頭が…」
「無茶な飲み方するからだろうが。ほら、水だ」
「サンキュ」
冷たい水を一気に呷る。水分を欲していた身体に液体が染み込んでいく。
「ふう」
腰に手を当ててその様子を見ていたルーインが
「着替えたら、いくぞ」
「えっ、朝飯の用意をしなくちゃ…」
「キミは食えるのか? そもそも、キッチンに立つ元気があるか?」
言われてみれば、リュウは食べ物のことを考えただけで、胃がムカムカした。う~ん、食えそうにない。かなりの二日酔いである。
「ルーイン、あんたは食うだろう。それに、レイも…」
家事は自分の役目だと認識しているからだろうか。リュウの律儀さに、ルーインは頭が下がる思いであった。
「いや、僕はいらない。遅くまで飲み食いしたから、腹は減ってない。レイさんも同じだろうし、今日は仕事が午後からだそうで、ゆっくり寝られるって言ってた」
「そう…」
当惑したリュウを見て、ルーインがくちびるを歪める。
「昨夜あれだけ八つ当たりしたんだ。謝るなら、謝って来いよ」
リュウの顔からサッと血の気が引き、青くなった。
「ゲッ! やっぱり…、夢じゃなかったのか。レイ…、怒ってたか?」
恐る恐る訊くとルーインが首を振る。
「リュウはいつもギリギリまで我慢するから。胸に溜めないで、もっと吐き出せばいいのにって笑ってた。……ただし、キミがレイなんて嫌いだって叫んだときは、ものすごく哀しそうだったぞ」
痛っ! 言うつもりのないことまで、言ってしまったのだろうか。
「おれ、ちょっと見てくるわ」
リュウはココンッと軽くノックをして、ドアを開けた。ベッドの上で、レイは羽布団にくるまったまま、軽い寝息を立てていた。
「レイ?」
小さく呼んでみる。目を覚ましそうな様子はなかった。起きていたら、弱いくせに飲み過ぎるんじゃないよと叱られただろうか。
大きくため息をつき、リュウはベッドの横に膝をつき、穏やかな寝顔を見つめた。
くしゃっともつれた蜂蜜色の髪が額にかかっている。長くて密度の濃いまつげ。
まつげの奥に隠れているエメラルドグリーンの瞳に、昨日、俺はどんな哀しみの色を浮かべさせたのだろうか。
「レイ、ごめん。嫌いだなんて嘘だから…」
リュウは美しい寝顔にささやいた。
ふっくらとやわらかそうな頬。軽く閉じられた紅いくちびるに、思わず目が釘付けになる。髪に触れたい。頬に触れたい。そのくちびるに…。
そっと近づいて、リュウはレイの頬に軽いキスを落とした。
「ん~っ」
レイのくちびるから声がもれる。無意識にその手が上がって、俺を引き寄せようとした。
「……」
えっ、聞こえなかった。何て言ったんだ? 誰の名を呼んだんだ?
声もなく見つめていると、レイは目を閉じたままふっと笑みを浮かべた。
たまらなく、うれしそうに。
寝乱れたレイは、それだけで思い切りそそるのに。
これ以上はダメだ。我慢できなくなる。
リュウは理性を総動員してベッドから離れる。俺にはレイに触れる資格なんて、ないから。
「ん~、ありがと、リュウ…。うれしいよ」
リュウがガックリと肩を落としたまま、士官訓練センターに戻ったのも知らないで、レイは幸せな眠りを貪っていた。
いつ隊員たちが帰ったのか。いつ自分が潰れたのか…。
「一緒に働きたいのに。一緒にクーリエをやりたいのに! レイは、俺の話にちっとも取り合ってくれない!」
「危険だなんて、宇宙軍にいても同じだろ。そんなに俺が邪魔なのか! 俺がいたら夜遊びできないからなのか!」
そんな不満だけじゃなく。強くもない酒を呷って、リュウはめちゃくちゃなことを口走っていた。
「レイなんか、嫌いだ! 大嫌いだ! そばにいるのは俺なのに、俺の名を呼んでくれない。一度も俺の名を呼んでくれなかった! 俺のことなんか、いてもいなくても同じなんだ!」
くそっ! 悔しくてわめき倒した。最後には、自分が何をいっているのかさえ、わからなくなった。わめき疲れて、声がかすれてきた。
「レイのことが、……好きなのに、ずっと一緒にいたいのに……」
心の中でそっと繰り返していたことは誰も知らなかったが…。
「まいったな…」
ソファで酔いつぶれてしまったリュウに毛布をかけてやりながら、レイがつぶやく。
めったに心の奥底までのぞかせないリュウが、酔いに任せてレイに不満をぶちまけた。子どもの八つ当たりと言えなくもないが、リュウの言うことはレイの心に響いた。
『もっともっと、レイから学びたい。教えてもらいたい。操縦だって、戦術だって…、俺に力がないのはわかってるけど、だからって見捨てないでくれ!』
『レイと一緒に働きたい。雑用でも何でもいいから、レイのそばにいたい!』
『自分の身くらい自分で守れる。レイのことだって、守ってやる! 俺はもう子どもじゃない。時には俺に甘えろよ!』
次々に吐き出される言葉は、自分へのラブコールに聞こえる。これほど、自分を求めてくれていたのかとレイは目頭が熱くなった。
俺を守ってくれるって? 泣き虫で甘えん坊だったリュウが?
つい、頬がゆるむ。レイは愛おしそうにリュウを見た。
おまえは、俺を必要としてくれるだけでなく、俺を甘えさせてくれるのか?
俺はこれまで、誰かに甘えた記憶がない。自分が上に立つようになってからは、当然だが。スラムにいた小さな頃でさえ。
肩の重荷を忘れて誰かの腕に抱かれる。あたたかい胸の鼓動を聞く。
その人に必要とされ、愛され、何の心配もなく眠りに落ちる…。
俺には訪れることなどないと思っていた安息を、おまえはくれるというの?
リュウは立派な大人になった。それがとてつもなく誇らしい。
それでも。
レイがリュウの胸で甘えられるかというと、それは別問題であった。
気が付いたら、リュウはリビングのソファで毛布にくるまっていた。いつ、酔いつぶれてしまったんだろう。あかりの落とされた部屋には、誰もいない。すでに夜半になっていた。レイの姿を求めて立ち上がろうとしたが、吐き気がするだけでなく、胸に苦い思いが込み上げる。
「レイのことが、……好きなのに、ずっと一緒にいたいのに……」
胸の疼きなど、闇に溶けてしまえ!
リュウは頭から毛布をかぶってもう一度眠りについた。
次の日。
スペシャル・クラス最後の演習が始まる、月曜の早朝である。
「阿刀野! そろそろ起きろよ。間に合わないぞ」
ルーインに言われて、そろりと身体を起こす。まだ、頭がクラクラする。酒が残っていた。
リュウの青白い顔をのぞき込んでルーインが顔をしかめた。
「おい、大丈夫か?」
「おう、と言いたいが。頭が…」
「無茶な飲み方するからだろうが。ほら、水だ」
「サンキュ」
冷たい水を一気に呷る。水分を欲していた身体に液体が染み込んでいく。
「ふう」
腰に手を当ててその様子を見ていたルーインが
「着替えたら、いくぞ」
「えっ、朝飯の用意をしなくちゃ…」
「キミは食えるのか? そもそも、キッチンに立つ元気があるか?」
言われてみれば、リュウは食べ物のことを考えただけで、胃がムカムカした。う~ん、食えそうにない。かなりの二日酔いである。
「ルーイン、あんたは食うだろう。それに、レイも…」
家事は自分の役目だと認識しているからだろうか。リュウの律儀さに、ルーインは頭が下がる思いであった。
「いや、僕はいらない。遅くまで飲み食いしたから、腹は減ってない。レイさんも同じだろうし、今日は仕事が午後からだそうで、ゆっくり寝られるって言ってた」
「そう…」
当惑したリュウを見て、ルーインがくちびるを歪める。
「昨夜あれだけ八つ当たりしたんだ。謝るなら、謝って来いよ」
リュウの顔からサッと血の気が引き、青くなった。
「ゲッ! やっぱり…、夢じゃなかったのか。レイ…、怒ってたか?」
恐る恐る訊くとルーインが首を振る。
「リュウはいつもギリギリまで我慢するから。胸に溜めないで、もっと吐き出せばいいのにって笑ってた。……ただし、キミがレイなんて嫌いだって叫んだときは、ものすごく哀しそうだったぞ」
痛っ! 言うつもりのないことまで、言ってしまったのだろうか。
「おれ、ちょっと見てくるわ」
リュウはココンッと軽くノックをして、ドアを開けた。ベッドの上で、レイは羽布団にくるまったまま、軽い寝息を立てていた。
「レイ?」
小さく呼んでみる。目を覚ましそうな様子はなかった。起きていたら、弱いくせに飲み過ぎるんじゃないよと叱られただろうか。
大きくため息をつき、リュウはベッドの横に膝をつき、穏やかな寝顔を見つめた。
くしゃっともつれた蜂蜜色の髪が額にかかっている。長くて密度の濃いまつげ。
まつげの奥に隠れているエメラルドグリーンの瞳に、昨日、俺はどんな哀しみの色を浮かべさせたのだろうか。
「レイ、ごめん。嫌いだなんて嘘だから…」
リュウは美しい寝顔にささやいた。
ふっくらとやわらかそうな頬。軽く閉じられた紅いくちびるに、思わず目が釘付けになる。髪に触れたい。頬に触れたい。そのくちびるに…。
そっと近づいて、リュウはレイの頬に軽いキスを落とした。
「ん~っ」
レイのくちびるから声がもれる。無意識にその手が上がって、俺を引き寄せようとした。
「……」
えっ、聞こえなかった。何て言ったんだ? 誰の名を呼んだんだ?
声もなく見つめていると、レイは目を閉じたままふっと笑みを浮かべた。
たまらなく、うれしそうに。
寝乱れたレイは、それだけで思い切りそそるのに。
これ以上はダメだ。我慢できなくなる。
リュウは理性を総動員してベッドから離れる。俺にはレイに触れる資格なんて、ないから。
「ん~、ありがと、リュウ…。うれしいよ」
リュウがガックリと肩を落としたまま、士官訓練センターに戻ったのも知らないで、レイは幸せな眠りを貪っていた。
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