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無能と呼ばれる女勇者だけの勇者パーティー(パーティーじゃない)
お前はここで俺が殺す
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何故、リベッネはこんな目に遭わなければならなかったのだろう。
セトロベイーナ王国の兵士として、多くの人間を救い、フィスフェレム討伐にも貢献した。
……きっと、生きていたら、彼女の良いオトコを捕まえるという目的は果たせたんだろうな。
そして、幸せな家庭を……築けていたのかもしれない。
それなのに伊東に逆恨みで殺された挙げ句、味方であるはずのこの世界の人間に、魔王軍という人類の敵である存在に遺体を金で売られ、しかも……今はこうやって魔王軍幹部のネグレリアに、まるでアクセサリー感覚で、生首を使われている。
こんなことがあっていいのかよ……。
いや、あっていい訳がねえだろ……!
リベッネの遺体をネグレリアに売った奴は、見つけ次第相応の苦しみを与えるとして、まずはコイツだ。
ブッ殺す。
魔王軍からこの世界を救うだとか、元の世界に帰るために討伐しなきゃとか、今はそんなのどうだっていい。
魔王軍幹部、青白い首無し騎士、ネグレリア。
コイツを、俺は今無性にブッ殺したいんだよ!
「あは~! 良いわぁ! 良いわねぇ~! そうそうそれよん! その顔のアンタが見たかったのよ! いや~剣士イトーに頼んで、アンタの仲間を殺して貰った甲斐があるわぁ~」
「複数起動! 対象は女神の黒、紫、藍の三本だ!」
ネグレリアの挑発を無視し、複数起動で三本の女神の剣を同時に起動させる。
もう話すことは何もない。
さっさと殺す。
フィスフェレムと戦った時より、俺が持っている女神の加護は増えているし、何より麗翠の持つ女神の緑の強化魔法、クアドラプルもかけられている。
クアドラプル……ということは四倍か。
麗翠には感謝だな。
この魔法のお陰で、女神の剣の三本同時起動が身体に負荷が掛からずに出来ている。
試しに前やった時は、身体に負荷が掛かり過ぎて、まともに立つことすら出来なかったからな。
「おっほ~! 本気? それ本気でしょ? フィスフェレムと戦っていた時、確か同時に使っていた女神の剣は、二本だったわよねん? こっそり、ネグレリア・ワームを通してアンタ達の戦いを見て、興奮していたんだけど、あれ以上の物が……見れるなんて……しかも、ナ・マ・で」
「…………」
「ちょっと~! 無視? いくら怒ってるからって無視するような男はモテないわ……って、……え? あらん?」
ネグレリアは何が起きたのか、把握出来ていなかった。
まあ、俺の不意打ち攻撃を油断している間に食らったので、当たり前だが。
「ちょ……ちょっと!? 何でアタシの首が斬られてるのよ!? また首無しになっちゃったじゃない!」
「うるせえ! 外見も心も汚くて醜い、この化け物が! お前のような醜い存在が、リベッネの顔で俺を見るな! リベッネの声で俺に話し掛けるな! 虫酸が走るんだよ! 顔や声は一緒でも全然違う! リベッネはお前がするような醜い表情はしていなかったし、そんな気持ち悪い口調で喋ってねえんだよ!」
「……? 醜い……? この……アタシが? ウフフ……あらー……アンタ……アタシをキレさせたわよ」
大広間に、禍々しく邪悪な力が広がる。
はっ……お気に入りの首を斬られた上に、自分の外見と心を醜いと罵られたせいで、キレたのか。
つーか、その前にリベッネの首はお前のもんじゃねえからな。
前提がまずおかしいんだよ。
「事実だろ? お前の姿が醜いのは? なんだそのアンバランスな上半身と下半身は? しかも青白い身体のその色……ここに積んである死体と一緒の色だな? ああ……それと、その気持ち悪い声、耳障りだし不快だから喋んな!」
「人間如きがアタシを評価しないで! はぁ~本っ当嫌いっ! 大っ嫌いっ! 人間って! アタシの美しさや美的センスを理解出来ない下等生物! だから、アタシは人間を救うのに反対だったのよ!」
地団駄を踏みながら、喚き散らすネグレリア。
こんな奴が、元々女神側……人間の味方だったなんて信じられねえな……って、おっと危ねえ。
ネグレリアは、隼の手から離れ、落ちていた魔王の剣を自分の手元へと引き寄せた。
危ないと感じたのは、ネグレリアが引き寄せた際に、魔王の剣が俺に当たりそうになったためだ。
「んもう! そのまま当たっちゃえば良かったのに!」
「下等生物の人間である俺と同じように不意打ちしてくるとは、流石、首無し騎士だな?」
ここぞとばかりに俺は煽り倒す。
ネグレリアと喋りたくは無いが、確実にネグレリアを殺すためだ。
今の俺はブチギレていて冷静じゃない。
ならば、向こうにも冷静さを失って貰う必要があるからな。
この煽りは効果覿面だった。
ネグレリアの口調が、さっきまでの余裕綽々……といった口調では完全になくなった。
「ふざけんじゃないわよ! アンタら人間のせいで、アタシは女神イーリスに首を斬られるハメになったんじゃない! そうよ! アンタらみたいな、下等生物を救おうとするバカ女神になんか、従いたくなくなって裏切っただけなのに、なんでアタシが首を斬られてデュラハンになんかならなきゃならないのよ! アタシは間違ってない……それをここで証明するわ!」
「その下等生物にお前は、今日ここで殺されるぜ? 証明出来なくて残念だな! ネグレリア!」
売り言葉に買い言葉。
罵り合いを合図に、俺とネグレリアの戦いが始まった。
セトロベイーナ王国の兵士として、多くの人間を救い、フィスフェレム討伐にも貢献した。
……きっと、生きていたら、彼女の良いオトコを捕まえるという目的は果たせたんだろうな。
そして、幸せな家庭を……築けていたのかもしれない。
それなのに伊東に逆恨みで殺された挙げ句、味方であるはずのこの世界の人間に、魔王軍という人類の敵である存在に遺体を金で売られ、しかも……今はこうやって魔王軍幹部のネグレリアに、まるでアクセサリー感覚で、生首を使われている。
こんなことがあっていいのかよ……。
いや、あっていい訳がねえだろ……!
リベッネの遺体をネグレリアに売った奴は、見つけ次第相応の苦しみを与えるとして、まずはコイツだ。
ブッ殺す。
魔王軍からこの世界を救うだとか、元の世界に帰るために討伐しなきゃとか、今はそんなのどうだっていい。
魔王軍幹部、青白い首無し騎士、ネグレリア。
コイツを、俺は今無性にブッ殺したいんだよ!
「あは~! 良いわぁ! 良いわねぇ~! そうそうそれよん! その顔のアンタが見たかったのよ! いや~剣士イトーに頼んで、アンタの仲間を殺して貰った甲斐があるわぁ~」
「複数起動! 対象は女神の黒、紫、藍の三本だ!」
ネグレリアの挑発を無視し、複数起動で三本の女神の剣を同時に起動させる。
もう話すことは何もない。
さっさと殺す。
フィスフェレムと戦った時より、俺が持っている女神の加護は増えているし、何より麗翠の持つ女神の緑の強化魔法、クアドラプルもかけられている。
クアドラプル……ということは四倍か。
麗翠には感謝だな。
この魔法のお陰で、女神の剣の三本同時起動が身体に負荷が掛からずに出来ている。
試しに前やった時は、身体に負荷が掛かり過ぎて、まともに立つことすら出来なかったからな。
「おっほ~! 本気? それ本気でしょ? フィスフェレムと戦っていた時、確か同時に使っていた女神の剣は、二本だったわよねん? こっそり、ネグレリア・ワームを通してアンタ達の戦いを見て、興奮していたんだけど、あれ以上の物が……見れるなんて……しかも、ナ・マ・で」
「…………」
「ちょっと~! 無視? いくら怒ってるからって無視するような男はモテないわ……って、……え? あらん?」
ネグレリアは何が起きたのか、把握出来ていなかった。
まあ、俺の不意打ち攻撃を油断している間に食らったので、当たり前だが。
「ちょ……ちょっと!? 何でアタシの首が斬られてるのよ!? また首無しになっちゃったじゃない!」
「うるせえ! 外見も心も汚くて醜い、この化け物が! お前のような醜い存在が、リベッネの顔で俺を見るな! リベッネの声で俺に話し掛けるな! 虫酸が走るんだよ! 顔や声は一緒でも全然違う! リベッネはお前がするような醜い表情はしていなかったし、そんな気持ち悪い口調で喋ってねえんだよ!」
「……? 醜い……? この……アタシが? ウフフ……あらー……アンタ……アタシをキレさせたわよ」
大広間に、禍々しく邪悪な力が広がる。
はっ……お気に入りの首を斬られた上に、自分の外見と心を醜いと罵られたせいで、キレたのか。
つーか、その前にリベッネの首はお前のもんじゃねえからな。
前提がまずおかしいんだよ。
「事実だろ? お前の姿が醜いのは? なんだそのアンバランスな上半身と下半身は? しかも青白い身体のその色……ここに積んである死体と一緒の色だな? ああ……それと、その気持ち悪い声、耳障りだし不快だから喋んな!」
「人間如きがアタシを評価しないで! はぁ~本っ当嫌いっ! 大っ嫌いっ! 人間って! アタシの美しさや美的センスを理解出来ない下等生物! だから、アタシは人間を救うのに反対だったのよ!」
地団駄を踏みながら、喚き散らすネグレリア。
こんな奴が、元々女神側……人間の味方だったなんて信じられねえな……って、おっと危ねえ。
ネグレリアは、隼の手から離れ、落ちていた魔王の剣を自分の手元へと引き寄せた。
危ないと感じたのは、ネグレリアが引き寄せた際に、魔王の剣が俺に当たりそうになったためだ。
「んもう! そのまま当たっちゃえば良かったのに!」
「下等生物の人間である俺と同じように不意打ちしてくるとは、流石、首無し騎士だな?」
ここぞとばかりに俺は煽り倒す。
ネグレリアと喋りたくは無いが、確実にネグレリアを殺すためだ。
今の俺はブチギレていて冷静じゃない。
ならば、向こうにも冷静さを失って貰う必要があるからな。
この煽りは効果覿面だった。
ネグレリアの口調が、さっきまでの余裕綽々……といった口調では完全になくなった。
「ふざけんじゃないわよ! アンタら人間のせいで、アタシは女神イーリスに首を斬られるハメになったんじゃない! そうよ! アンタらみたいな、下等生物を救おうとするバカ女神になんか、従いたくなくなって裏切っただけなのに、なんでアタシが首を斬られてデュラハンになんかならなきゃならないのよ! アタシは間違ってない……それをここで証明するわ!」
「その下等生物にお前は、今日ここで殺されるぜ? 証明出来なくて残念だな! ネグレリア!」
売り言葉に買い言葉。
罵り合いを合図に、俺とネグレリアの戦いが始まった。
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