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「史果っ!!、お前こんな時間まで何してたんだよっ!もう23時だぞっ!しかも電源切ってたろ」
既に帰宅していた基希は、史果の気配に気づき玄関へドスドスと荒い足音を立てるようにやって来た。
「・・・あ、すみませんでした」
覇気のない表情の史果を怪訝な表情で見つめるもそれ以上何も言わない史果に小さく溜息をついた。
「何かあったのか?また誰かに何か言われたとか」
「いえ、ちょっと体調が優れないだけなので。すみませんが、部屋行っていいですか?」
そう言うと基希の横を通り過ぎようとした時、腕を掴まれ動きを阻止された。
「体調優れないのに何で遅くまで外いたんだよ。何か隠してんだろ」
基希の不機嫌さが掴まれた腕からひしひしと伝わるも、史果は掴まれていないもう片方の手で彼の腕を掴み離した。
「基希さんには関係ないことです」
「は?関係ないって、おいっ!」
それでも負けじと基希は再び腕を掴もうとするも史果は鋭い眼光で睨みつけた。
「このたらしの大バカ野郎ーっ!!」
「たらし?へっ?あっ、ちょっ」
いきなり意味の分からないことを大声で怒鳴られた基希は一瞬何のことかさっぱり見当がつかず棒立ちになっていたが、気付けば目の前に史果の姿はなかった。
「一体何なんだよ」
今は機嫌の悪い史果を問い詰めても悪い方向しかいかないと結論付け、基希は不服ながらも敢えて追うようなことはしなかった。
一方、部屋に逃げるように入った史果はドアに背を預けそのままズルズルと崩れるように座り込んだ。
「所詮、ニセモノはニセモノなんだよね」
膝を抱え天井を見つめながら喪失感で何かをまともに考えれる状態ではなかった。
※※今から数時間前※※※
史果は定時に仕事を終わらせると帰社準備を始めた。会社から彼女との待ち合わせ場所まで10分もあれば着く距離だが、先に待たせるのも気が引け早めに向かうことにした。
幸い、基希は午後から取引先に呼ばれ、彼の名があるホワイトボードには“直帰”と記されていた。正直、基希の不在は史果にとっても好都合だった。もしここで彼が社内にいれば確実に史果のおかしな態度に気付き問い詰める可能性がある。基希の性格上、史果を根掘り葉掘り問い詰め、今回相手との一対一での会話はきっと成し得なかったであろう。
(彼女、話すことが困難だから猶更早く行かなくちゃ)
パソコンの電源を落とすと史果は足早に待ち合わせの場所へと向かった。
史果は指定された喫茶店に到着すると案の定、歩生は端に近い角席に座り本を読んでいた。史果の姿に気が付いた歩生は閉じた本をテーブルに置き立ち上がると小さくお辞儀をした。
たったそれだけの立ち振る舞いなだけなのに何とも品のある形振りに史果は小さく息を呑んだ。こんな人が世の中に存在するんだ・・・と思う程の美しさを兼ね備え同性の史果も思わず見惚れるほどだった。
史果が呆けながらテーブルへ近づくと歩生は笑顔で前の席に掌を向け、史果に座るよう促した。我に返った史果は慌てたように小さく頭を下げ席へ着いた。
歩生は先程同様テーブルに置いてあったスマートフォンを持ち、文字を打ちだした。
“いきなり伺って呼び出してしまって本当にすみませんでした。しかも待ち合わせよりかなり早い時間に来て頂いて。お仕事は大丈夫でしたか?”
「あ、いえ。はい、大丈夫です。ある程度の仕事は終わらせてありますし、あとは他部署との連携なのでそこまで忙しくはないです」
史果も自分のスマートフォンのメモアプリを開きそこに文字を打ち、入力し終わると彼女に見せた。
“私、読唇術が出来るので打たなくても大丈夫ですよ。あと申し訳ないのですが、話を遮られたくないのでスマホの電源落としてもらってもいいですか?”
ニコリと微笑む歩生に頷き、言われた通り電源を切った。丁度その時、店員が史果にオーダーを取りに来たためホット珈琲を注文した。客が少なかったためか直ぐ届けられ、史果はミルクポットから半分だけ漆黒の中へと糸状に流し入れた。
マーブル状になった白黒色が史果の心内を表しているかのような気がし眺めながら複雑な心境になった。
「早速なんですが、基希さんの件で私にお話というのはどういったことでしょうか?」
史果は意を決して彼女と対峙することを選び自分から本題を提示した。歩生は再びキータップし史果の座るテーブル前にスマホをそっと置いた。
“では、単刀直入に言います。彼から離れて欲しいんです。そして元ある場所へ彼に帰ってくるよう言ってもらいたいんです。あの風貌ですから女性たちがほっとかないのもわかるんですが、彼がいないと困るんです。あの人、此方の気持ちわかってくれなくて。彼にとっても私にとっても自他ともに認めるベストパートナーだと自負してます。何度か戻って来るよう言ってはいるんですが、気配がなくて・・・。私とのやり取りは内緒にして頂いて、史果さんから彼に別れを告げては頂けないでしょうか?”
あまりにも相手の切実な想いが読み取れるダイレクトな文に衝撃を受けた史果は言葉を発することが出来なかった。
「そう仰られても私たちは・・・」
(ただの“ごっこ”です・・・)
とも言えず、口元をもごつかせた。そもそも、基希には何とも想われていないことは契約の趣旨上分かりきっている。だが、それを全てぶちまけていいのかも適正な判断が出来ず史果は複雑な表情を浮かべ応えることが出来なかった。
・
・
・
・
・
※※※
史果は鞄からスマートフォンを取り出しあの話の後、何故か互いの連絡先を交換したことを今になって後悔した。
「はあー・・・」
“勝手に調べて申し訳なかったんですが、今一緒に住んでるんですよね?いきなり住む場所がなくなるのは困るでしょうから入居先いくつか此方でピックアップさせてもらいます。あと少しばかりですが”
彼女が高そうなブランドバッグから取り出したのはドラマでしか見たことがなかった既に金額が書かれた小切手。それを史果の目の前へそっと置かれたが、そこは自分の少ないプライドから受け取らず彼女に返した。
“では、とりあえず連絡先だけでも交換しませんか?今後のこともありますし。史果さんは一つも悪くないのは知ってるんです。基希が勝手に暴走しただけですから”
「はあー・・・」
先程の彼女とのやり取りを思い出し何度も溜息を吐き出した。その後の歩生は、偽装恋人の私に対し罵倒するわけでもマウントを取るわけでもなく終始穏やかで史果を気遣う言葉さえかける柔和な対応。それが返って史果を惨めにさせた。
(元ある場所・・・っていうのは歩生さんと一緒に住んでたとかなのかな。あんな素敵な人がいるのにあの人は一体何考えてんのよっ!本当に意味がわかんないっ!!!いや、もしかしたら高級食材を食べ過ぎてたまに漬物が欲しくなる的な?!臭いモノほど嗅ぎたくなる的な?!)
「・・・自分のことディスりすぎでしょ」
自身にツッコミを入れると更に気が重くなり、深く大きな溜息を盛大に吐き出すとヨロヨロとベッドへ向かいそのまま
ダイブしうつ伏せで突っ伏した。
「うーん・・・」
いつの間にか服も着替えずそのまま眠ってしまった史果が何か得体の知れない大きな塊に追いかけられる悪夢を見ている最中、ゆっくりとドアが静かに開いた。
つけっぱなしだったルームライトが消され、カーテンを閉めちゃんと掛けてなかった掛け布団をそっと掛け直された。
眉間に皺を寄せ寝ている史果の隣に腰掛けるとギシッとスプリングが軋んだ。
「なんつー顔して寝てんだよ」
髪を撫で含み笑いをした基希は、史果の額に口付けをした。
「そろそろ、動かなきゃいけないんだろうな」
史果が起きないよう小声で独り言を呟いた基希は名残惜しそうな表情のまま静かに部屋を出た。
既に帰宅していた基希は、史果の気配に気づき玄関へドスドスと荒い足音を立てるようにやって来た。
「・・・あ、すみませんでした」
覇気のない表情の史果を怪訝な表情で見つめるもそれ以上何も言わない史果に小さく溜息をついた。
「何かあったのか?また誰かに何か言われたとか」
「いえ、ちょっと体調が優れないだけなので。すみませんが、部屋行っていいですか?」
そう言うと基希の横を通り過ぎようとした時、腕を掴まれ動きを阻止された。
「体調優れないのに何で遅くまで外いたんだよ。何か隠してんだろ」
基希の不機嫌さが掴まれた腕からひしひしと伝わるも、史果は掴まれていないもう片方の手で彼の腕を掴み離した。
「基希さんには関係ないことです」
「は?関係ないって、おいっ!」
それでも負けじと基希は再び腕を掴もうとするも史果は鋭い眼光で睨みつけた。
「このたらしの大バカ野郎ーっ!!」
「たらし?へっ?あっ、ちょっ」
いきなり意味の分からないことを大声で怒鳴られた基希は一瞬何のことかさっぱり見当がつかず棒立ちになっていたが、気付けば目の前に史果の姿はなかった。
「一体何なんだよ」
今は機嫌の悪い史果を問い詰めても悪い方向しかいかないと結論付け、基希は不服ながらも敢えて追うようなことはしなかった。
一方、部屋に逃げるように入った史果はドアに背を預けそのままズルズルと崩れるように座り込んだ。
「所詮、ニセモノはニセモノなんだよね」
膝を抱え天井を見つめながら喪失感で何かをまともに考えれる状態ではなかった。
※※今から数時間前※※※
史果は定時に仕事を終わらせると帰社準備を始めた。会社から彼女との待ち合わせ場所まで10分もあれば着く距離だが、先に待たせるのも気が引け早めに向かうことにした。
幸い、基希は午後から取引先に呼ばれ、彼の名があるホワイトボードには“直帰”と記されていた。正直、基希の不在は史果にとっても好都合だった。もしここで彼が社内にいれば確実に史果のおかしな態度に気付き問い詰める可能性がある。基希の性格上、史果を根掘り葉掘り問い詰め、今回相手との一対一での会話はきっと成し得なかったであろう。
(彼女、話すことが困難だから猶更早く行かなくちゃ)
パソコンの電源を落とすと史果は足早に待ち合わせの場所へと向かった。
史果は指定された喫茶店に到着すると案の定、歩生は端に近い角席に座り本を読んでいた。史果の姿に気が付いた歩生は閉じた本をテーブルに置き立ち上がると小さくお辞儀をした。
たったそれだけの立ち振る舞いなだけなのに何とも品のある形振りに史果は小さく息を呑んだ。こんな人が世の中に存在するんだ・・・と思う程の美しさを兼ね備え同性の史果も思わず見惚れるほどだった。
史果が呆けながらテーブルへ近づくと歩生は笑顔で前の席に掌を向け、史果に座るよう促した。我に返った史果は慌てたように小さく頭を下げ席へ着いた。
歩生は先程同様テーブルに置いてあったスマートフォンを持ち、文字を打ちだした。
“いきなり伺って呼び出してしまって本当にすみませんでした。しかも待ち合わせよりかなり早い時間に来て頂いて。お仕事は大丈夫でしたか?”
「あ、いえ。はい、大丈夫です。ある程度の仕事は終わらせてありますし、あとは他部署との連携なのでそこまで忙しくはないです」
史果も自分のスマートフォンのメモアプリを開きそこに文字を打ち、入力し終わると彼女に見せた。
“私、読唇術が出来るので打たなくても大丈夫ですよ。あと申し訳ないのですが、話を遮られたくないのでスマホの電源落としてもらってもいいですか?”
ニコリと微笑む歩生に頷き、言われた通り電源を切った。丁度その時、店員が史果にオーダーを取りに来たためホット珈琲を注文した。客が少なかったためか直ぐ届けられ、史果はミルクポットから半分だけ漆黒の中へと糸状に流し入れた。
マーブル状になった白黒色が史果の心内を表しているかのような気がし眺めながら複雑な心境になった。
「早速なんですが、基希さんの件で私にお話というのはどういったことでしょうか?」
史果は意を決して彼女と対峙することを選び自分から本題を提示した。歩生は再びキータップし史果の座るテーブル前にスマホをそっと置いた。
“では、単刀直入に言います。彼から離れて欲しいんです。そして元ある場所へ彼に帰ってくるよう言ってもらいたいんです。あの風貌ですから女性たちがほっとかないのもわかるんですが、彼がいないと困るんです。あの人、此方の気持ちわかってくれなくて。彼にとっても私にとっても自他ともに認めるベストパートナーだと自負してます。何度か戻って来るよう言ってはいるんですが、気配がなくて・・・。私とのやり取りは内緒にして頂いて、史果さんから彼に別れを告げては頂けないでしょうか?”
あまりにも相手の切実な想いが読み取れるダイレクトな文に衝撃を受けた史果は言葉を発することが出来なかった。
「そう仰られても私たちは・・・」
(ただの“ごっこ”です・・・)
とも言えず、口元をもごつかせた。そもそも、基希には何とも想われていないことは契約の趣旨上分かりきっている。だが、それを全てぶちまけていいのかも適正な判断が出来ず史果は複雑な表情を浮かべ応えることが出来なかった。
・
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※※※
史果は鞄からスマートフォンを取り出しあの話の後、何故か互いの連絡先を交換したことを今になって後悔した。
「はあー・・・」
“勝手に調べて申し訳なかったんですが、今一緒に住んでるんですよね?いきなり住む場所がなくなるのは困るでしょうから入居先いくつか此方でピックアップさせてもらいます。あと少しばかりですが”
彼女が高そうなブランドバッグから取り出したのはドラマでしか見たことがなかった既に金額が書かれた小切手。それを史果の目の前へそっと置かれたが、そこは自分の少ないプライドから受け取らず彼女に返した。
“では、とりあえず連絡先だけでも交換しませんか?今後のこともありますし。史果さんは一つも悪くないのは知ってるんです。基希が勝手に暴走しただけですから”
「はあー・・・」
先程の彼女とのやり取りを思い出し何度も溜息を吐き出した。その後の歩生は、偽装恋人の私に対し罵倒するわけでもマウントを取るわけでもなく終始穏やかで史果を気遣う言葉さえかける柔和な対応。それが返って史果を惨めにさせた。
(元ある場所・・・っていうのは歩生さんと一緒に住んでたとかなのかな。あんな素敵な人がいるのにあの人は一体何考えてんのよっ!本当に意味がわかんないっ!!!いや、もしかしたら高級食材を食べ過ぎてたまに漬物が欲しくなる的な?!臭いモノほど嗅ぎたくなる的な?!)
「・・・自分のことディスりすぎでしょ」
自身にツッコミを入れると更に気が重くなり、深く大きな溜息を盛大に吐き出すとヨロヨロとベッドへ向かいそのまま
ダイブしうつ伏せで突っ伏した。
「うーん・・・」
いつの間にか服も着替えずそのまま眠ってしまった史果が何か得体の知れない大きな塊に追いかけられる悪夢を見ている最中、ゆっくりとドアが静かに開いた。
つけっぱなしだったルームライトが消され、カーテンを閉めちゃんと掛けてなかった掛け布団をそっと掛け直された。
眉間に皺を寄せ寝ている史果の隣に腰掛けるとギシッとスプリングが軋んだ。
「なんつー顔して寝てんだよ」
髪を撫で含み笑いをした基希は、史果の額に口付けをした。
「そろそろ、動かなきゃいけないんだろうな」
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