猛毒天使に捕まりました

なかな悠桃

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広々とした空間のバスルームなのに身体が冷えることはなく程よい室内温度が保たれていた。
開放感で一杯の空間にいるはずなのに史果にとってかなり居心地悪く気付かれぬよう小さく溜息を吐く。

「あっちに扉あるだろ?あれ一応しょぼいけどサウナルームになってんだよね。まあこのマンション、フィットネスルームも完備されててそこに風呂とサウナもあるから結構そっちにばっか行っててあんま利用してないんだけどさ。まあ、もし史果が使いたかったら勝手に使っていいから」

「・・・・・・」
(何故私は、このだだっ広いバスタブに狭苦しくこんな密着しているんだろうか・・・ヤバい、頭ボーっとしてきた)

一般家庭にあるようなバスタブより悠々に足がストレスなく伸ばせるほどの大きさなのに脚を曲げ小さく丸まるような体勢の背後には彼女を抱き込むように基希は湯に浸かり濡れた前髪を手櫛で後ろへと流した。幸い、乳白色の湯舟であったため自身の身体が見られることがなく史果は安堵した。

一人の入浴時は胸元までのお湯が基希が一緒に入浴したため、湯舟は縁擦れ擦れになり少し動くと下へと流れ落ちた。

「あ、のー・・・何故こんな広いのに私たちはこんなにくっついているんでしょうか?」

「はっ?だってくっついてた方がすぐに体温まるだろ」

史果の言葉に全く理解できないというような口調の基希に半ば諦め、どうにかして基希に見られないようバスルームから脱出することを考えていると基希の左手が史果の横腹あたりに触れた。

「ぐぎゃっ?!」

「ぷっ、何だよその色気のない声」

背後でくっくっくっ、と笑い声が聞こえ、怒りと恥ずかしさが入り混じった感情に史果は頭を項垂れた。

「んっ?のぼせたか?」

基希はそう言いながらも史果をバスタブから出す気配はなく、彼の両腕は史果の腹部に巻きついてきた。

「ぎゃんっ!ちょっ、やだっ、擽ったい、あはは・・・あ、ちょ・・・っ」

史果の身体は上気し薄っすらピンクに染まりすでにのぼせているようなフワフワとした感覚なのに項に当たる唇はそれよりも熱く伝わり更に体温が一気に上がる。軽い口づけは次第に舌を這わせ舐め上げ、軽く甘噛みし吸い付いた。小さな痛みを植え付けられるたび、小さく身震いし身を捩る。基希に背後からしっかり抱き締められているため史果は身動き出来ずされるままの中、声が出ないよう唇をぎゅっと引き締めた。

「も、とき・・・さ、んっふ・・・」

基希の右手が史果の右の乳房を柔く揉みしだき、左手は史果の頬に手を添え自分の方へと向けさせるとゆっくりと唇を塞いだ。基希の動きが全て身体を敏感にさせ抵抗する力を削がれてしまい彼の動きに従うしかなかった。思考が働かずも基希の右手の親指と人差し指が硬くなった先端を捏ねられれば身体が勝手に跳ね上がり、時折意地悪く強く抓られる。そのたびに我慢が出来ずか細く小さな声が漏れ出る。

「ヤバいな・・・」

史果の臀部に基希の硬く屹立した陰茎がぐぐ・・・と押し迫り、今にも史果の敏感な割れ目の中へと食い込もうと攻めてくる。基希の右手が下へと辿り内腿へと下りてゆきまさぐられ腿を閉じようにも先に入り込まれた彼の手によって妨げられた。

基希は史果を湯舟から少し浮かせると紅く染まった温かな胸元が外気に晒された。史果を対面向きにさせるとぷっくりと腫れ上がり淡く色付いた先端を口の中へ含み入れ吸い付き、左手は手前にある小さな突起を擦る。右手は割れ目から膣口へ浅く指を出し入れされ全ての敏感な部分を責められ史果は背を思いっきり仰け反らせ喘いだ。

「ココ、めちゃくちゃぬるついてるけど、お湯じゃないよなー?」

理解しているであろうにわざと意地悪く史果の耳許で囁きかけ熱い息がかかる度、史果の理性はどんどん失っていく。

基希は無抵抗の史果に唇を重ね咥内へと這入りこみ舌を絡ませた。熱くなった互いの体温で脳や身体が蕩ける感覚に史果は、理性が崩壊し基希の首元に両腕を回し身体を密着させた。婀娜めく荒い息遣いがバスルームに響き、厭らしい水音は止まることはなかった。

「はあ、はあ・・・史果、ちょっと後ろ向いて壁に手付いて」

「・・・んァ」

意識朦朧とする中、史果は基希に身体を支えられながらバスタブ側の壁に手を付かされた。基希は背後から彼女に覆い被さると亀頭部分を敏感な部位へにゅるにゅるとり付けてきた。

「やぁっ・・・熱、い・・・ひゃっん♡」

挿入はいってないのに、気持ちイイ。史果、もっと脚閉めて」

基希は艶然な吐息を漏らしながらゆっくり焦らすようにこすりつけ、その度に史果の下半身はガクガクと震え出していた。史果の両腰に基希の両手ががっちりと掴み動きが段々早急になり背後から放つ荒い息遣いと啼き声がバスルームに反響する。

「ふ、みか、はあ、はあ・・・ふみか・・・やば、イクっ!」

「あっ、あァっ、んっ!」

基希は、割れ目から自身を一気に引き抜くと大量の白濁を鈴口から勢いよく吐き出し史果の臀部を汚した。

「はあ・・・はあ・・・だいじょ、っておいっ!史果っ?!」

(あー、もうほんと何やってんのよ・・・私。抵抗しなきゃいけなかったのに、出来なかったな・・・)

身体が言うことを聞かず膝から崩れるように落ち史果は脳内で自嘲しながら意識を手放した。
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