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ゴザリア国の最後
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「フウタ殿か! あなたにゴザリア国を譲ります。この国をお願いします。あなたの力で、全ての種族が幸せに暮らせる国にして下さい」
「承知した! 全ての民が幸せに暮らせる国にすることを約束する。あなたが自身の力で悪に挑んだことは、女王として大変立派な行動だったと思う」
「ありがとう、ゴザリア国の譲渡を書面に記します」
女王は最後の力を振り絞り、国を譲る書面を書き、そして力尽きる。
「アンジェ、エメット! これからどうしたらいい?」
「エルフ国王と獣人国王、魔王国王、シルティ国王に来ていただいて、ゴザリア国譲渡の立会人となっていただきましょう!」
「そうだな。そうしよう。アンジェ、王たちにレッドに乗ってもらい、この城まで連れてきてくれないか? エメット、この騎士と一緒になって、この城の主だった者の中で、この戦いを生き残った者を調べてくれ」
まったく、どんどん厄介ごとが増えていくばかりだな。
ゴザリア国まで、面倒を見ることになってしまったじゃないか!
それから数日後、エルフ国王や獣人国王、魔王国王、シルティ国王の立ち会いのもと、ゴザリア国の王を継承することになる。そして同日、国の名前をゴザリア国からゼピュロス国に改める。
またシルティ国はゼピュロス国シルティ領としてもらった。
旧ゼピュロス村はゼピュロス国グルニヴス領とする。
旧ゴザリア国の生き残りだが、王族の生き残りはいないようだ。
ややっこしいから、いない方が良かった。
宰相や侍従も将軍も生き残りはいない。
騎士の中には大怪我をしているが生き残っている者が少しいる程度だ。
ジレネ女王の盾となって、皆が次々犠牲になったようだ。
女王に忠義を尽くしたのだな。
国民の気持ちに、区切りを付けさせるため、ジレネ女王を始めとして、この戦いで亡くなった者の葬儀を行うことにする。
同時にゴザリア国からゼピュロス国に国名が変わったこと、俺が国王になったこと、奴隷解放と奴隷制度の完全禁止令を発布する。
サイレント部隊を5倍に増強して、ドワブ教および関係者の捜索を強化する。
そして王都はもちろん、国内各地に作られたドワブ教の拠点を次々潰していく。
キメラオーガとともに頑強な抵抗を行う拠点は、レッドとグレーに根こそぎ焼き払ってもらっている。
王位継承の行事がやっと終わった。
引き続き俺は『建設スキル』で壊れた建物の補修を行っていく。
王都はあらから元通りになりつつある。
アンジェが俺を呼びに来る。
「フウタ国王! 面談の時間です」
旧ゴザリア国の主要メンバーは、ほぼ全員死んでしまっている……
大臣や将軍といった要職者、そしてその要職者の下で実務を行う責任者を任命しないといけないのだ。
そのための面接である。
面接対象は、エルフ族や獣人族、人族と種族に偏りなく調査を行わせて見つけた有能な人材である。
面接にあたり、候補者の徹底調査をサイレント部隊にやらせている。
素行調査はもちろんだが、ドワブ教関係者とか差別主義者とかは絶対排除する必要がある。
国の要職者を面接していると聞きつけて、要職に就こうと旧ゴザリア国で貴族をやっていた連中が騒ぎ始める。
自分の立場も考えないで、余りに煩く騒ぎ立てるので、貴族制度の廃止と領地の没収を断行する。
貴族の家に生まれたというだけで、無能な者が国政を担うことはやらせない。
出自に関係なく優秀な者を役人として採用し、有能な人物を責任者に引き上げている。
はっきり言って、ゴザリア国はドワブ教に無茶苦茶にされているのだ。
エルフ族や獣人族はほとんど殺され、農民は疲弊し食糧事情は悪化、国の規模以上に保有した軍隊も、ドワブ教との戦いで多くが死亡。
つまり、人口が激減しているのだ、生き残ったエルフ族や獣人族と人族との仲も最悪、食料も不足、物流を担う商人も不足している。
こんな状況で、出自しか誇るもののない、無能な貴族連中に国政が担えるはずがないのだ。
そんなことしていたら、国民が飢えて死んでしまう。
貴族制度の廃止と領地の没収に対して、反乱を起こす貴族も出てくる。
貴族連中にとって、貴族制度の廃止は死活問題だからだ。
しかし、彼らに構っている余裕なんかないのだよ。
反対派の貴族たちにも力はない。
今まで偉そうにしていた手前、形だけ城に立て籠もり反対の意思表示をする。
レッドと俺で城壁の一部だけを破壊する。
その後は、お決まりのように家財一式を馬車に積み込んで、貴族たちが逃げていく。
俺たちは後を追うことはない。
殆どの場合、彼らの私兵や使用人たちは城に取り残されている。
担当者が面接し、希望する職につける。
それの繰り返しだ
この国には、貴族でない者たちの中に、有能な者たちがたくさんいるようだ。
奴隷制に反対して追放され、平民にされた元貴族もいる。
面接に合格した者たちを、次々採用していく。
当然ながら、その後の仕事ぶりや素行調査は、サイレント部隊に命令しておく。
俺としては、そういうのはしたくはないのだが……
ドアブ教の根は深い。
慎重にいかなければ足をすくわれるからな。
まずは外交担当者に頑張ってもらおう。
ユニマ国とエーデリア国に、ゼピュロス国を認めさせて、友好条約あるいは不戦協定を結ぶ必要がある。
そして通商条約の締結だな。
エルフ国や獣人国や魔王国とは不戦協定ではなく、ユニマ国やエーデリア国に対する軍事同盟を締結しよう。
奴隷制度の完全廃止の通達は行ったが、エルフ族や獣人族の恨みは相当なものだ。
まずは、仲良くはなれなくても種族間の融和を少しずつ進めよう。
これは専任した内政官に頑張って進めてもらおう。
仲良くなるためのイベントもいろいろ企画してもらいたい。
それと軍制だな。
ユニマ国とエーデリア国なんか、まったく信用できないし、ドワブ教の拠点がユニマ国とエーデリア国に存在するのも懸念事項だ。
悩みが尽きないな……いつになったらゆっくりできるのかな……
軍事国家にする必要はないが、防衛の観点から軍事力の強化は必要だ。
自分で壊しておいて何だが、ジョサハ要塞に行ってさっさと修復しよう。
軍を維持するためには交易によりお金を稼ぐ必要がある。
軍はなにも生産しないし消費するだけだからね。
ゼピュロス国がお金を稼いで裕福になれば、ユニマ国とエーデリア国からお金がなくなる訳だから、敵国の軍事力が低下して一挙両得だ。
ゼピュロス国独自の商品開発が必要になるな。
軍に関わるよりそちらの方が楽しいに決まっているから、俺をそちらの担当にしてくれないかな。
しかし、のんびり生活からどんどん離れていってないか? 未練がましいかな。
そうだ城に温泉を掘れないかな?
ほんの少しでいいからのんびりできる空間を作りたい。
王のプライベートスペースとなっている王宮の中庭だが、中々広いではないか。ここに温泉を掘ろう。俺には万能棒という強い味方があるのだよ。
万能棒を持って『温泉探査棒になれ』と念じる。
万能棒が、勝手にピョンピョン跳ねながら移動している。探しているようだな。
中庭で源泉が見つからなければ諦めるかな……ダメみたいだな……
そう都合良くはいかないな……
その時、女神様の声が頭の中に聞こえてきた。
「久しぶりです。またまた頑張ってくれましたね。感謝しますよ。温泉がほしいのですね。私からのささやかなプレゼントです。ドワブ教の対応もよろしく。頼んだわよ!」
女神様いなくなったな。
相変わらず、いなくなるのが早いな。
おお~、温泉が噴き出している!
さっそく『建設スキル』でプライベート温泉施設を作ろう。
温泉に入ってリラックスできるように、和風の木造建築にするかな。
湯船も木製にして、おおきな湯船にして、何だか楽しくなってきたぞ!
俺の周りを妻たちだけでなく。王宮で働く者たちも興味を持ってチラチラ見ている。
後で全員入れてあげるから、待っていてください!
ついに温泉旅館風の建物が出来たぞ。
一番風呂は俺だよ!
「いいな……温泉……のんびりできる。う~ん……とろけるな……」
温泉に入っている時は何にも考えないようにしよう。
目をつぶって温泉に入っていたら。アンジェがやって来る。
「私も入っていいですか?」
「もちろんだよ。気持ちいいぞ。女神様が下さったから女神の湯だ!」
「女神様が下さったのですか。それは楽しみです」
アリスやレッド、グレーもやって来た。
全員で湯船に浸かっている。
まさに美人の湯だな。
グレーも裸で入っているけどいいのかな。
こんなことでドラゴン王に怒られるのは困るな……
「フウタ! 子作りは上手くいっているのか?」と、グレーがデカい声で聞いてくる。
全員が少し赤くなっている。
俺だってやる時はやっているのだが、未だその兆候はないのだ。
気まずくなる質問は小さい声でお願いします! せっかく寛いでいるのに……
話を別の話に変えよう。
「この温泉は、女神様がご褒美に下さったものだ。俺たちだけで楽しまないで、このお湯を街まで引いて温泉施設を作るのはどうだ?」
「温泉とはいいものですね。今までいろいろありましたからね。民にも娯楽が必要ですね。いい案だと思います」と、アリスが賛成してくれる。
「このお湯は疲労回復だけでなく、病気治療にも抜群の効果があるようだ。しかも魔力やスキルのパワーアップにも効果があるみたいだぞ。もちろん子宝を授かるのにも効果があるようだ。さすがに女神の湯だな!」と、レッドが解説してくれる。
ドラゴンは匂いでなんでも分かるのかな?
「さすがレッド! なんでも分かっちゃうのだな。やはり女神様のプレゼントだけあるな。街の方まで温泉のお湯を引くと、温泉の効能は少し低下するだろうけど住民の健康向上ぐらいには効果があるだろう」
さっそく『建設スキル』で明日作ってしまうか!
「それにしても、しばらくは何も起こらないでほしいな。5年ぐらいはのんびりさせて!」
「承知した! 全ての民が幸せに暮らせる国にすることを約束する。あなたが自身の力で悪に挑んだことは、女王として大変立派な行動だったと思う」
「ありがとう、ゴザリア国の譲渡を書面に記します」
女王は最後の力を振り絞り、国を譲る書面を書き、そして力尽きる。
「アンジェ、エメット! これからどうしたらいい?」
「エルフ国王と獣人国王、魔王国王、シルティ国王に来ていただいて、ゴザリア国譲渡の立会人となっていただきましょう!」
「そうだな。そうしよう。アンジェ、王たちにレッドに乗ってもらい、この城まで連れてきてくれないか? エメット、この騎士と一緒になって、この城の主だった者の中で、この戦いを生き残った者を調べてくれ」
まったく、どんどん厄介ごとが増えていくばかりだな。
ゴザリア国まで、面倒を見ることになってしまったじゃないか!
それから数日後、エルフ国王や獣人国王、魔王国王、シルティ国王の立ち会いのもと、ゴザリア国の王を継承することになる。そして同日、国の名前をゴザリア国からゼピュロス国に改める。
またシルティ国はゼピュロス国シルティ領としてもらった。
旧ゼピュロス村はゼピュロス国グルニヴス領とする。
旧ゴザリア国の生き残りだが、王族の生き残りはいないようだ。
ややっこしいから、いない方が良かった。
宰相や侍従も将軍も生き残りはいない。
騎士の中には大怪我をしているが生き残っている者が少しいる程度だ。
ジレネ女王の盾となって、皆が次々犠牲になったようだ。
女王に忠義を尽くしたのだな。
国民の気持ちに、区切りを付けさせるため、ジレネ女王を始めとして、この戦いで亡くなった者の葬儀を行うことにする。
同時にゴザリア国からゼピュロス国に国名が変わったこと、俺が国王になったこと、奴隷解放と奴隷制度の完全禁止令を発布する。
サイレント部隊を5倍に増強して、ドワブ教および関係者の捜索を強化する。
そして王都はもちろん、国内各地に作られたドワブ教の拠点を次々潰していく。
キメラオーガとともに頑強な抵抗を行う拠点は、レッドとグレーに根こそぎ焼き払ってもらっている。
王位継承の行事がやっと終わった。
引き続き俺は『建設スキル』で壊れた建物の補修を行っていく。
王都はあらから元通りになりつつある。
アンジェが俺を呼びに来る。
「フウタ国王! 面談の時間です」
旧ゴザリア国の主要メンバーは、ほぼ全員死んでしまっている……
大臣や将軍といった要職者、そしてその要職者の下で実務を行う責任者を任命しないといけないのだ。
そのための面接である。
面接対象は、エルフ族や獣人族、人族と種族に偏りなく調査を行わせて見つけた有能な人材である。
面接にあたり、候補者の徹底調査をサイレント部隊にやらせている。
素行調査はもちろんだが、ドワブ教関係者とか差別主義者とかは絶対排除する必要がある。
国の要職者を面接していると聞きつけて、要職に就こうと旧ゴザリア国で貴族をやっていた連中が騒ぎ始める。
自分の立場も考えないで、余りに煩く騒ぎ立てるので、貴族制度の廃止と領地の没収を断行する。
貴族の家に生まれたというだけで、無能な者が国政を担うことはやらせない。
出自に関係なく優秀な者を役人として採用し、有能な人物を責任者に引き上げている。
はっきり言って、ゴザリア国はドワブ教に無茶苦茶にされているのだ。
エルフ族や獣人族はほとんど殺され、農民は疲弊し食糧事情は悪化、国の規模以上に保有した軍隊も、ドワブ教との戦いで多くが死亡。
つまり、人口が激減しているのだ、生き残ったエルフ族や獣人族と人族との仲も最悪、食料も不足、物流を担う商人も不足している。
こんな状況で、出自しか誇るもののない、無能な貴族連中に国政が担えるはずがないのだ。
そんなことしていたら、国民が飢えて死んでしまう。
貴族制度の廃止と領地の没収に対して、反乱を起こす貴族も出てくる。
貴族連中にとって、貴族制度の廃止は死活問題だからだ。
しかし、彼らに構っている余裕なんかないのだよ。
反対派の貴族たちにも力はない。
今まで偉そうにしていた手前、形だけ城に立て籠もり反対の意思表示をする。
レッドと俺で城壁の一部だけを破壊する。
その後は、お決まりのように家財一式を馬車に積み込んで、貴族たちが逃げていく。
俺たちは後を追うことはない。
殆どの場合、彼らの私兵や使用人たちは城に取り残されている。
担当者が面接し、希望する職につける。
それの繰り返しだ
この国には、貴族でない者たちの中に、有能な者たちがたくさんいるようだ。
奴隷制に反対して追放され、平民にされた元貴族もいる。
面接に合格した者たちを、次々採用していく。
当然ながら、その後の仕事ぶりや素行調査は、サイレント部隊に命令しておく。
俺としては、そういうのはしたくはないのだが……
ドアブ教の根は深い。
慎重にいかなければ足をすくわれるからな。
まずは外交担当者に頑張ってもらおう。
ユニマ国とエーデリア国に、ゼピュロス国を認めさせて、友好条約あるいは不戦協定を結ぶ必要がある。
そして通商条約の締結だな。
エルフ国や獣人国や魔王国とは不戦協定ではなく、ユニマ国やエーデリア国に対する軍事同盟を締結しよう。
奴隷制度の完全廃止の通達は行ったが、エルフ族や獣人族の恨みは相当なものだ。
まずは、仲良くはなれなくても種族間の融和を少しずつ進めよう。
これは専任した内政官に頑張って進めてもらおう。
仲良くなるためのイベントもいろいろ企画してもらいたい。
それと軍制だな。
ユニマ国とエーデリア国なんか、まったく信用できないし、ドワブ教の拠点がユニマ国とエーデリア国に存在するのも懸念事項だ。
悩みが尽きないな……いつになったらゆっくりできるのかな……
軍事国家にする必要はないが、防衛の観点から軍事力の強化は必要だ。
自分で壊しておいて何だが、ジョサハ要塞に行ってさっさと修復しよう。
軍を維持するためには交易によりお金を稼ぐ必要がある。
軍はなにも生産しないし消費するだけだからね。
ゼピュロス国がお金を稼いで裕福になれば、ユニマ国とエーデリア国からお金がなくなる訳だから、敵国の軍事力が低下して一挙両得だ。
ゼピュロス国独自の商品開発が必要になるな。
軍に関わるよりそちらの方が楽しいに決まっているから、俺をそちらの担当にしてくれないかな。
しかし、のんびり生活からどんどん離れていってないか? 未練がましいかな。
そうだ城に温泉を掘れないかな?
ほんの少しでいいからのんびりできる空間を作りたい。
王のプライベートスペースとなっている王宮の中庭だが、中々広いではないか。ここに温泉を掘ろう。俺には万能棒という強い味方があるのだよ。
万能棒を持って『温泉探査棒になれ』と念じる。
万能棒が、勝手にピョンピョン跳ねながら移動している。探しているようだな。
中庭で源泉が見つからなければ諦めるかな……ダメみたいだな……
そう都合良くはいかないな……
その時、女神様の声が頭の中に聞こえてきた。
「久しぶりです。またまた頑張ってくれましたね。感謝しますよ。温泉がほしいのですね。私からのささやかなプレゼントです。ドワブ教の対応もよろしく。頼んだわよ!」
女神様いなくなったな。
相変わらず、いなくなるのが早いな。
おお~、温泉が噴き出している!
さっそく『建設スキル』でプライベート温泉施設を作ろう。
温泉に入ってリラックスできるように、和風の木造建築にするかな。
湯船も木製にして、おおきな湯船にして、何だか楽しくなってきたぞ!
俺の周りを妻たちだけでなく。王宮で働く者たちも興味を持ってチラチラ見ている。
後で全員入れてあげるから、待っていてください!
ついに温泉旅館風の建物が出来たぞ。
一番風呂は俺だよ!
「いいな……温泉……のんびりできる。う~ん……とろけるな……」
温泉に入っている時は何にも考えないようにしよう。
目をつぶって温泉に入っていたら。アンジェがやって来る。
「私も入っていいですか?」
「もちろんだよ。気持ちいいぞ。女神様が下さったから女神の湯だ!」
「女神様が下さったのですか。それは楽しみです」
アリスやレッド、グレーもやって来た。
全員で湯船に浸かっている。
まさに美人の湯だな。
グレーも裸で入っているけどいいのかな。
こんなことでドラゴン王に怒られるのは困るな……
「フウタ! 子作りは上手くいっているのか?」と、グレーがデカい声で聞いてくる。
全員が少し赤くなっている。
俺だってやる時はやっているのだが、未だその兆候はないのだ。
気まずくなる質問は小さい声でお願いします! せっかく寛いでいるのに……
話を別の話に変えよう。
「この温泉は、女神様がご褒美に下さったものだ。俺たちだけで楽しまないで、このお湯を街まで引いて温泉施設を作るのはどうだ?」
「温泉とはいいものですね。今までいろいろありましたからね。民にも娯楽が必要ですね。いい案だと思います」と、アリスが賛成してくれる。
「このお湯は疲労回復だけでなく、病気治療にも抜群の効果があるようだ。しかも魔力やスキルのパワーアップにも効果があるみたいだぞ。もちろん子宝を授かるのにも効果があるようだ。さすがに女神の湯だな!」と、レッドが解説してくれる。
ドラゴンは匂いでなんでも分かるのかな?
「さすがレッド! なんでも分かっちゃうのだな。やはり女神様のプレゼントだけあるな。街の方まで温泉のお湯を引くと、温泉の効能は少し低下するだろうけど住民の健康向上ぐらいには効果があるだろう」
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