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ゴザリア国 王都奪還戦
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少し時間は遡る……
ジレネは俺からの連絡を受け、キメラオーガのいないうちに王都を奪還しようと、ジレネを支持してくれる貴族軍2万を率い、ゴザリア国の王都を目指して出撃を開始する。
ジレネに連絡した後、俺は一旦ゼピュロス国に戻る。
今回は志願兵たちも出撃してもらう予定なのだ。
志願兵たちには、キメラオーガ製造のために囚われているエルフや獣人やスラムの人を解放する仕事をしてもらうつもりだ。
志願兵はゼピュロス国から40人、エルフ国から40人、獣人国から20人の志願兵計100人だ。
ゴザリア国の王都での任務を説明し、集合させた志願兵にゴンドラに乗り込んでもらう。
そのゴンドラをレッドに王都まで運んでもらう予定だ。
志願兵とともに、王都に向かう。
やがて王都が見渡せる高台に到着し、現在はジレネ軍の戦闘が始まるのを待っている。
ジレネ軍が王都に近づくと、王都から兵2万が出撃してくる。
王都に近い平場で、ジレネ軍2万と王都軍2万がにらみ合う。
ジレネ軍はキメラオーガ戻ってくるまでに、王都軍を倒す必要があるのだ。
ジレネが王都軍に「この国を滅ぶそうとしている神官と貴族たちを共に倒そう!」と語りかけている。
進展は見込めそうにない。反応はほとんどない!
ジレネ軍が王都軍に攻めかかる。
アンジェとエメットが戻ってきて、勝利したキメラオーガが引き返し始めたことを知らせてくれる。
予想以上に早く決着がついてしまった。
もう少しユニマ軍に頑張ってほしかったな。
これは、ジレネ軍にさっさと勝利してもらわないとマズイことになるな!
レッドに王都軍の上空を飛んでもらい、火球を2発ほど王都軍に撃ってもらう。
ドラゴンの出現で、王都軍はドラゴン族が王宮へ攻撃したことを思い出したようだ。
その時の恐怖が蘇ったのか、王都軍2万は、火球を2発で総崩れとなってしまう。
ジレネ軍が王都軍を全軍で追撃を開始するが、残念ながらキメラオーガ軍が戻って来てしまう。
それを見た王都軍が体制を立て直してしまう。
しかし既に王都軍の半数の兵が逃亡し、残る兵の数は半数の1万となっている。
キメラオーガ軍を俺たちでなんとかするしかないな。
「志願兵の諸君! 今から俺たち4人で、キメラオーガをコントロールしている念話騎士を始末してくる。そうすればキメラオーガは動かなくなる。キメラオーガが動きか停止したのを確認したら、全速でキメラオーガの所に走ってほしい」
「キメラオーガに近づき、同胞たちの首をキメラオーガから離せば、キメラオーガは死ぬ。キメラオーガにされたエルフ族や獣人族を、苦しみから救ってあげてほしい! それを行うのは、あなたたちしかいない」
志願兵たちが神妙な顔で頷く。
自分たちが苦しみから救うべきなのだ!
俺とアンジェとエメットはレッドの背に乗って、キメラオーガ軍の上空を旋回する。
旋回しながら、レッドにキメラオーガ軍をコントロールする念話騎士を探している。
500人の騎士団の中央部に、特に屈強な騎士に囲まれて守られているのが念話騎士ということが分かる。
万能棒を持ち『対戦車ライフルになれ』と念じる。
レッドに空中で静止してもらい、対戦車ライフルでキメラオーガ軍を操る騎士に照準を合わせる。
引き金を引く、ライフルの反動を抑えるため、俺の後ろをアンジェとエメットに支えてもらう。
なんとか反動に耐える。
目標の騎士の胴体が両断される。
途端にキメラオーガ軍の動きが止まる。
続いて『グレネードランチャーになれ』と念じる。
グレネードランチャーを500人の騎士団に向けて撃ちまくる。
アンジェとエメットも魔弓の矢と魔槍で、どんどん攻撃する。
騎士団が吹き飛ぶ、動く者がいなくなる。
志願兵100人が、キメラオーガのところに向かって走り寄る。
志願兵がミスリルの剣を持ち、動きの止まったキメラオーガの側に近寄る。
キメラオーガは動かない。
キメラオーガにされた犠牲者たちも、この時を待っていたのだろう。
虚ろな目が、意志を持った目に戻る。
涙が流れている。
キメラオーガの顔を見ると、志願兵たちの親戚や友人だった者もいるのだ。
志願兵100人は泣いている。
キメラオーガの体から、エルフや獣人だった者たちの頭部を切り離す。
キメラオーガとしてではなく、エルフや獣人として死なせてあげることができた。
彼らを苦しみから解放し、エルフ国と獣人国に埋めてあげたい。
安らかに天に旅立ってほしい。
キメラオーガ軍は壊滅する。
キメラオーガ軍の壊滅を見て、王都軍はバラバラの方向に逃走を始める。
故郷の領地を目指すのだろう。
俺はジレネに、キメラオーガ計画を企てた神官や協力した貴族を、必ず捕まえてくれと伝える。
拷問にかけてでも、キメラオーガ計画の全容を聞き出さなければならないのだ。
ジレネ軍の後に続いて、俺とレッド、アンジェ、エメットに率いられた志願兵100人がゴザリア城に突入する。
ジレネ軍全員での神官の捜索が始まっている。
自決している者がいるが、数が少なすぎる。
上位の神官たちは城をいち早く脱出したようだ。
神官に協力した貴族も逃げている。
ジレネは「どこまでも追跡せよ」と命じていたが、捕まえることができるかどうかは分からない。
王宮の牢には、エルフと獣人たちが、たくさん閉じ込められていた。
アンジェとエメットに率いられた志願兵が、次々と彼らを救い出していく。
邪魔をしようとする者もいたが、問答無用で切り捨てさせた。
俺は、ジレネに引き上げることを伝える。
ジレネが国をまとめたら、奴隷制度の廃止と、キメラオーガ製造のために犠牲にされたエルフや獣人たちに対して、女王自らが正式な謝罪をして、遺族に補償を行うことを約束させる。
解放したエルフと獣人たちは500人もいた。
レッドに頼んで、ゼピュロス国にゴンドラでピストン輸送してもらう。
解放したエルフと獣人たちの輸送が終わり、志願兵とともにゼピュロス国に帰還した。
ジレネは俺からの連絡を受け、キメラオーガのいないうちに王都を奪還しようと、ジレネを支持してくれる貴族軍2万を率い、ゴザリア国の王都を目指して出撃を開始する。
ジレネに連絡した後、俺は一旦ゼピュロス国に戻る。
今回は志願兵たちも出撃してもらう予定なのだ。
志願兵たちには、キメラオーガ製造のために囚われているエルフや獣人やスラムの人を解放する仕事をしてもらうつもりだ。
志願兵はゼピュロス国から40人、エルフ国から40人、獣人国から20人の志願兵計100人だ。
ゴザリア国の王都での任務を説明し、集合させた志願兵にゴンドラに乗り込んでもらう。
そのゴンドラをレッドに王都まで運んでもらう予定だ。
志願兵とともに、王都に向かう。
やがて王都が見渡せる高台に到着し、現在はジレネ軍の戦闘が始まるのを待っている。
ジレネ軍が王都に近づくと、王都から兵2万が出撃してくる。
王都に近い平場で、ジレネ軍2万と王都軍2万がにらみ合う。
ジレネ軍はキメラオーガ戻ってくるまでに、王都軍を倒す必要があるのだ。
ジレネが王都軍に「この国を滅ぶそうとしている神官と貴族たちを共に倒そう!」と語りかけている。
進展は見込めそうにない。反応はほとんどない!
ジレネ軍が王都軍に攻めかかる。
アンジェとエメットが戻ってきて、勝利したキメラオーガが引き返し始めたことを知らせてくれる。
予想以上に早く決着がついてしまった。
もう少しユニマ軍に頑張ってほしかったな。
これは、ジレネ軍にさっさと勝利してもらわないとマズイことになるな!
レッドに王都軍の上空を飛んでもらい、火球を2発ほど王都軍に撃ってもらう。
ドラゴンの出現で、王都軍はドラゴン族が王宮へ攻撃したことを思い出したようだ。
その時の恐怖が蘇ったのか、王都軍2万は、火球を2発で総崩れとなってしまう。
ジレネ軍が王都軍を全軍で追撃を開始するが、残念ながらキメラオーガ軍が戻って来てしまう。
それを見た王都軍が体制を立て直してしまう。
しかし既に王都軍の半数の兵が逃亡し、残る兵の数は半数の1万となっている。
キメラオーガ軍を俺たちでなんとかするしかないな。
「志願兵の諸君! 今から俺たち4人で、キメラオーガをコントロールしている念話騎士を始末してくる。そうすればキメラオーガは動かなくなる。キメラオーガが動きか停止したのを確認したら、全速でキメラオーガの所に走ってほしい」
「キメラオーガに近づき、同胞たちの首をキメラオーガから離せば、キメラオーガは死ぬ。キメラオーガにされたエルフ族や獣人族を、苦しみから救ってあげてほしい! それを行うのは、あなたたちしかいない」
志願兵たちが神妙な顔で頷く。
自分たちが苦しみから救うべきなのだ!
俺とアンジェとエメットはレッドの背に乗って、キメラオーガ軍の上空を旋回する。
旋回しながら、レッドにキメラオーガ軍をコントロールする念話騎士を探している。
500人の騎士団の中央部に、特に屈強な騎士に囲まれて守られているのが念話騎士ということが分かる。
万能棒を持ち『対戦車ライフルになれ』と念じる。
レッドに空中で静止してもらい、対戦車ライフルでキメラオーガ軍を操る騎士に照準を合わせる。
引き金を引く、ライフルの反動を抑えるため、俺の後ろをアンジェとエメットに支えてもらう。
なんとか反動に耐える。
目標の騎士の胴体が両断される。
途端にキメラオーガ軍の動きが止まる。
続いて『グレネードランチャーになれ』と念じる。
グレネードランチャーを500人の騎士団に向けて撃ちまくる。
アンジェとエメットも魔弓の矢と魔槍で、どんどん攻撃する。
騎士団が吹き飛ぶ、動く者がいなくなる。
志願兵100人が、キメラオーガのところに向かって走り寄る。
志願兵がミスリルの剣を持ち、動きの止まったキメラオーガの側に近寄る。
キメラオーガは動かない。
キメラオーガにされた犠牲者たちも、この時を待っていたのだろう。
虚ろな目が、意志を持った目に戻る。
涙が流れている。
キメラオーガの顔を見ると、志願兵たちの親戚や友人だった者もいるのだ。
志願兵100人は泣いている。
キメラオーガの体から、エルフや獣人だった者たちの頭部を切り離す。
キメラオーガとしてではなく、エルフや獣人として死なせてあげることができた。
彼らを苦しみから解放し、エルフ国と獣人国に埋めてあげたい。
安らかに天に旅立ってほしい。
キメラオーガ軍は壊滅する。
キメラオーガ軍の壊滅を見て、王都軍はバラバラの方向に逃走を始める。
故郷の領地を目指すのだろう。
俺はジレネに、キメラオーガ計画を企てた神官や協力した貴族を、必ず捕まえてくれと伝える。
拷問にかけてでも、キメラオーガ計画の全容を聞き出さなければならないのだ。
ジレネ軍の後に続いて、俺とレッド、アンジェ、エメットに率いられた志願兵100人がゴザリア城に突入する。
ジレネ軍全員での神官の捜索が始まっている。
自決している者がいるが、数が少なすぎる。
上位の神官たちは城をいち早く脱出したようだ。
神官に協力した貴族も逃げている。
ジレネは「どこまでも追跡せよ」と命じていたが、捕まえることができるかどうかは分からない。
王宮の牢には、エルフと獣人たちが、たくさん閉じ込められていた。
アンジェとエメットに率いられた志願兵が、次々と彼らを救い出していく。
邪魔をしようとする者もいたが、問答無用で切り捨てさせた。
俺は、ジレネに引き上げることを伝える。
ジレネが国をまとめたら、奴隷制度の廃止と、キメラオーガ製造のために犠牲にされたエルフや獣人たちに対して、女王自らが正式な謝罪をして、遺族に補償を行うことを約束させる。
解放したエルフと獣人たちは500人もいた。
レッドに頼んで、ゼピュロス国にゴンドラでピストン輸送してもらう。
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