20 / 23
第二十話・葉狩の思惑
しおりを挟む
押上は出先の葉狩と京都市内・丸太町駅で待ち合わせていた。龍正館大学の工学部系キャンパスがある。昔よりも、学生たち向けの飲食店が増えてきた。押上は桜井から受け取った誘拐事件の概要を葉狩に説明した。かねてから追っていた詐欺事件との共通点があるかどうか、桜井から探って欲しいと頼まれたことは葉狩にはいえなかった。
桜井と葉狩、同期の二人は反目することはないが、仕事ではどこか線を引いている。だから、自分を介してわざわざ葉狩に動いてもらおうと桜井にダシにされたのだ。
「押上、で、桜井はあの詐欺事件とこの誘拐事件のどこに接点を見つけたんだ?」
葉狩はぶっきらぼうに押上に投げかけた。
「知ってるんですか?」
「当たり前だろ、誰かを使って俺に仕事を振るのはアイツの専売特許だからな」
押上は背中の向こう側まで見透かされているかのように思えた。自分を挟んで、桜井と葉狩が心理戦をしているかのようだった。
「誘拐された二人のうち一人の中田陽子の息子がここに通ってまして」
「それは、訊いた。その息子が誘拐事件に関わってないかってことか?それならシロだな」
「どうしてわかるんですか?」
「中田翔太だろ?響木から報告行ってないか?」
葉狩はキャンパス前に覇気なく立っている守衛に目線をやった。
「聞いてませんよ、なんですか?」
押上は不服そうにいった。
「中田翔太はバイク便が届いたとされる日に、とっ捕まえたからだよ」
「知りませんよ、なんですか?それ」
「バイト先の喧嘩らしいぞ。止めに入ったらしいが、相手がケガしてな」
「それなら、知ってます。でも、それは中田翔太って名前じゃなかったと思いますが」
押上はキャンパスから出てくる学生たちの流れに飲まれそうになった。昼休みが終わったのだ。食堂は狭い、近くの飲食店へと急いで学生たちが向かう。次のゼミがどうだとか、カテキョのバイト代が支払われないだとか、インターン先の社員がかわいいだとか、どうでもいい話ばかりだった。
「そうだ、偽名だったからな。重原大毅だろ。逮捕したときは。学生証もマイナンバーも偽造してやがったからな」
「知りませんよ」
「当たり前だろ、押上は出先だったんだから。昨日、響木に報告書まわしとけっていったんだがな」
一日にいくつもの事件がある。逮捕した容疑者の名前なんていちいち覚えきってはいない刑事ばかりだが、記憶力に自信があったと押上は自負していた。
「重原大毅が中田翔太だったってことですか?」
「そのとおり」
葉狩はタバコに火を付けた。
「ここ、禁煙ですよ。路上でタバコなんてやめてください」
「いいんだよ、細かいこというな」
門前の警備員がこちらに近づいてきた。押上が慌てるのをよそに、葉狩は落ち着いてタバコの煙を吐き出した。学生たちはチラチラと葉狩に目線をやりながら、見なかったフリをする。覇気はないものの、ガタイのいい警備員だ。腕回りも太い。葉狩の目の前で立ち止まった。
「葉狩さん、ご無沙汰してます」
警備員は深々と頭を下げた。
「おう、で、なんかわかったか?」
「はい、中田の交際相手を確認できています」
警備員の男はB6サイズの小さなメモ帳を葉狩に渡した。葉狩がざっとメモを開くと、ガタイのわりに細かな文字でびっしりとレポートが書かれていた。葉狩の肩越しに豆粒のような細かな文字を覗き見たが、押上にはその内容まではわからなかった。
警備員は門前にゆっくりと戻り、再び覇気なく立ち、学生たちに目を送ることもなくただそこで時間をつぶしているかのように、押上には見えた。
「なんなんですか?あの人」
「あれ?アイツは、協力者だよ。前科持ちのな。元詐欺師」
「いいんですか、そんなことして」
「いいんだよ」
葉狩はキャンパスの中を歩きながら、ベンチに腰掛けた。石造りのベンチは冷たい。押上も隣に座った。葉狩は吸い切ったタバコをベンチに擦り付け火を消し、携帯灰皿に押し込んだ。
「あぁ、やっぱり。菅野奈緒な。コイツ手広いなぁ。偽名だろうけど。やっとつながった」
「菅野奈緒?」
押上は冷たい石づくりのベンチにハンドタオルを敷いて座りなおした。これから昼食を取ろうとする学生たちの第二派が向かいの校舎から湧き出てきた。大学の食堂は入れ替えがあまりない。食べ終わってもその席に居座る学生たちばかりだ。三限のない学生たちは四限まで昼飯を食った席で、勉強をしたり殿立ちとくっちゃべったりしている。
「みんな、フツーのおぼこい学生ばかりなんだがなぁ」
葉狩は二本目のタバコに火を付けた。昼飯もまだなのに、食後の一服みたいに旨そうに吸い、煙を深々と肺に押し込んでから吐き出した。
「あのなぁ、この女は俺たちが追ってた詐欺事件とつながってる。中田翔太も巻き込まれた口だな」
「母親が誘拐された事件とはどうかかわってるんですか?」
「わからない?わかってよ押上クン」
葉狩は押上にタバコの煙がかからないように横を向いて、息を吐き出した。
「今さら、気を遣わないでくださいよ」
「それ。それに、中田翔太はやられたんだ」
「どういうことですか?」
「わざと迷惑をかける。俺が校門でタバコを吸って、押上に煙がガンガンかかってたろ。でな、次は煙がかからないようにと注意を払う。相手に見えるように露骨に」
「すると」
押上は葉狩の横顔を凝視した。シミだらけの顔が四十前とは思えない。
「すると、自分に関心をもってもらっているみたいな錯覚に陥る。この手口で菅野奈緒はめめっちい詐欺をしてきたんだが、中田翔太に保険金詐欺までさせて、ヤツが逮捕されたら雲隠れしやがった」
「それをあの警備員に探らせていたんですか?」
「あぁ、龍正館には出入りしているって聞いてたからな。あの男を潜らせた。日がな立ってたら、見つけられるよな。この大学、別門ないからラクなんだよ。でもな、刑事が貼り込むわけにもいかんだろ。すぐばれちまう。だから、アイツをな」
「それで、菅野奈緒はどこに?」
「わからん。でもな、さっき響木から連絡があってな。母親を人質に取られてないかって。押上から聞いた桜井の情報を当て込んだら、すぐにゲロったぞ」
葉狩はタバコの火を消し、ぎゅうぎゅうの携帯灰皿に吸い殻をねじ込んだ。おもむろに立ち上がり、昼食を急ぐ三人組の女子学生たちの中に入り込んだ。
「週刊ドラッぱの大杉といいますーー」
「なんですか?」
真ん中の女子学生が立ち止まった。
「工学部の二回生、中田翔太くんって知ってます?映像研究科で賞も獲った」
「え、っと、私知らないです」
隣のメガネをかけた背の高い女子学生が割って入った。
「あ、私知ってますよ。この前映画に出て欲しいっていわれたし」
「あぁ、由美、そういえばいってたよね。結構しつこいって」
真ん中の女子学生が思い出したようにいった。
「どうしたんですか?中田君」
二人の一歩後ろにさがっていた女子学生が小声でいった。
「知ってるの?中田くんのこと」
葉狩は振り返って聞いた。
「英語とドイツ語の授業で一緒で」
おどおどとしながら、女子学生が答えた。
葉狩は三人に週刊ドラッぱの名刺を渡した。編集者・富岡太一郎と印字されている。出版社のロゴも箔押しで本物ぽいと、押上は葉狩が最初から学生たちに情報を流すつもりだったのだと即座に理解した。
「いやぁ、この大学に通っている学生がね、詐欺で逮捕されたってね。聞きまして。映画のコンペティションで賞も獲ったっていう学生らしく、久々に大ネタになるかなってね。あ、誰にも言っちゃだめですよ。何か、彼のこと知ってることあったら、個別に私の携帯に連絡してください。謝礼も出しますんで」
葉狩は名刺下に印字されている携帯番号を指さした。女子学生たちは物珍しそうに名刺をスマホケースに挟み込み、昼食へと向かった。そのあとも、何人かの学生、女子だけに限定して葉狩は週刊誌記者を偽装した名刺を渡した。
学生たちを使って、中田翔太の逮捕を流布する、明らかに違法捜査だ。刑事部内で明るみになれば、即懲戒対象だ。だが、葉狩がこれまで刑事として生きてきた事実がそこにある以上、この捜査方法もグレーとして処理されてきたといえると考えた。ハチの巣に爆竹を入れたように、その日の午後からは学内では中田翔太の逮捕の話でもちきりだった。警備員の所沢から、署に戻った葉狩に端的にメールで連絡があった。
その夜、若い女性の遺体が桃山御陵前を越えた、宇治川河川敷で発見された。桜井たち一課が現場に向かっていた。
桜井と葉狩、同期の二人は反目することはないが、仕事ではどこか線を引いている。だから、自分を介してわざわざ葉狩に動いてもらおうと桜井にダシにされたのだ。
「押上、で、桜井はあの詐欺事件とこの誘拐事件のどこに接点を見つけたんだ?」
葉狩はぶっきらぼうに押上に投げかけた。
「知ってるんですか?」
「当たり前だろ、誰かを使って俺に仕事を振るのはアイツの専売特許だからな」
押上は背中の向こう側まで見透かされているかのように思えた。自分を挟んで、桜井と葉狩が心理戦をしているかのようだった。
「誘拐された二人のうち一人の中田陽子の息子がここに通ってまして」
「それは、訊いた。その息子が誘拐事件に関わってないかってことか?それならシロだな」
「どうしてわかるんですか?」
「中田翔太だろ?響木から報告行ってないか?」
葉狩はキャンパス前に覇気なく立っている守衛に目線をやった。
「聞いてませんよ、なんですか?」
押上は不服そうにいった。
「中田翔太はバイク便が届いたとされる日に、とっ捕まえたからだよ」
「知りませんよ、なんですか?それ」
「バイト先の喧嘩らしいぞ。止めに入ったらしいが、相手がケガしてな」
「それなら、知ってます。でも、それは中田翔太って名前じゃなかったと思いますが」
押上はキャンパスから出てくる学生たちの流れに飲まれそうになった。昼休みが終わったのだ。食堂は狭い、近くの飲食店へと急いで学生たちが向かう。次のゼミがどうだとか、カテキョのバイト代が支払われないだとか、インターン先の社員がかわいいだとか、どうでもいい話ばかりだった。
「そうだ、偽名だったからな。重原大毅だろ。逮捕したときは。学生証もマイナンバーも偽造してやがったからな」
「知りませんよ」
「当たり前だろ、押上は出先だったんだから。昨日、響木に報告書まわしとけっていったんだがな」
一日にいくつもの事件がある。逮捕した容疑者の名前なんていちいち覚えきってはいない刑事ばかりだが、記憶力に自信があったと押上は自負していた。
「重原大毅が中田翔太だったってことですか?」
「そのとおり」
葉狩はタバコに火を付けた。
「ここ、禁煙ですよ。路上でタバコなんてやめてください」
「いいんだよ、細かいこというな」
門前の警備員がこちらに近づいてきた。押上が慌てるのをよそに、葉狩は落ち着いてタバコの煙を吐き出した。学生たちはチラチラと葉狩に目線をやりながら、見なかったフリをする。覇気はないものの、ガタイのいい警備員だ。腕回りも太い。葉狩の目の前で立ち止まった。
「葉狩さん、ご無沙汰してます」
警備員は深々と頭を下げた。
「おう、で、なんかわかったか?」
「はい、中田の交際相手を確認できています」
警備員の男はB6サイズの小さなメモ帳を葉狩に渡した。葉狩がざっとメモを開くと、ガタイのわりに細かな文字でびっしりとレポートが書かれていた。葉狩の肩越しに豆粒のような細かな文字を覗き見たが、押上にはその内容まではわからなかった。
警備員は門前にゆっくりと戻り、再び覇気なく立ち、学生たちに目を送ることもなくただそこで時間をつぶしているかのように、押上には見えた。
「なんなんですか?あの人」
「あれ?アイツは、協力者だよ。前科持ちのな。元詐欺師」
「いいんですか、そんなことして」
「いいんだよ」
葉狩はキャンパスの中を歩きながら、ベンチに腰掛けた。石造りのベンチは冷たい。押上も隣に座った。葉狩は吸い切ったタバコをベンチに擦り付け火を消し、携帯灰皿に押し込んだ。
「あぁ、やっぱり。菅野奈緒な。コイツ手広いなぁ。偽名だろうけど。やっとつながった」
「菅野奈緒?」
押上は冷たい石づくりのベンチにハンドタオルを敷いて座りなおした。これから昼食を取ろうとする学生たちの第二派が向かいの校舎から湧き出てきた。大学の食堂は入れ替えがあまりない。食べ終わってもその席に居座る学生たちばかりだ。三限のない学生たちは四限まで昼飯を食った席で、勉強をしたり殿立ちとくっちゃべったりしている。
「みんな、フツーのおぼこい学生ばかりなんだがなぁ」
葉狩は二本目のタバコに火を付けた。昼飯もまだなのに、食後の一服みたいに旨そうに吸い、煙を深々と肺に押し込んでから吐き出した。
「あのなぁ、この女は俺たちが追ってた詐欺事件とつながってる。中田翔太も巻き込まれた口だな」
「母親が誘拐された事件とはどうかかわってるんですか?」
「わからない?わかってよ押上クン」
葉狩は押上にタバコの煙がかからないように横を向いて、息を吐き出した。
「今さら、気を遣わないでくださいよ」
「それ。それに、中田翔太はやられたんだ」
「どういうことですか?」
「わざと迷惑をかける。俺が校門でタバコを吸って、押上に煙がガンガンかかってたろ。でな、次は煙がかからないようにと注意を払う。相手に見えるように露骨に」
「すると」
押上は葉狩の横顔を凝視した。シミだらけの顔が四十前とは思えない。
「すると、自分に関心をもってもらっているみたいな錯覚に陥る。この手口で菅野奈緒はめめっちい詐欺をしてきたんだが、中田翔太に保険金詐欺までさせて、ヤツが逮捕されたら雲隠れしやがった」
「それをあの警備員に探らせていたんですか?」
「あぁ、龍正館には出入りしているって聞いてたからな。あの男を潜らせた。日がな立ってたら、見つけられるよな。この大学、別門ないからラクなんだよ。でもな、刑事が貼り込むわけにもいかんだろ。すぐばれちまう。だから、アイツをな」
「それで、菅野奈緒はどこに?」
「わからん。でもな、さっき響木から連絡があってな。母親を人質に取られてないかって。押上から聞いた桜井の情報を当て込んだら、すぐにゲロったぞ」
葉狩はタバコの火を消し、ぎゅうぎゅうの携帯灰皿に吸い殻をねじ込んだ。おもむろに立ち上がり、昼食を急ぐ三人組の女子学生たちの中に入り込んだ。
「週刊ドラッぱの大杉といいますーー」
「なんですか?」
真ん中の女子学生が立ち止まった。
「工学部の二回生、中田翔太くんって知ってます?映像研究科で賞も獲った」
「え、っと、私知らないです」
隣のメガネをかけた背の高い女子学生が割って入った。
「あ、私知ってますよ。この前映画に出て欲しいっていわれたし」
「あぁ、由美、そういえばいってたよね。結構しつこいって」
真ん中の女子学生が思い出したようにいった。
「どうしたんですか?中田君」
二人の一歩後ろにさがっていた女子学生が小声でいった。
「知ってるの?中田くんのこと」
葉狩は振り返って聞いた。
「英語とドイツ語の授業で一緒で」
おどおどとしながら、女子学生が答えた。
葉狩は三人に週刊ドラッぱの名刺を渡した。編集者・富岡太一郎と印字されている。出版社のロゴも箔押しで本物ぽいと、押上は葉狩が最初から学生たちに情報を流すつもりだったのだと即座に理解した。
「いやぁ、この大学に通っている学生がね、詐欺で逮捕されたってね。聞きまして。映画のコンペティションで賞も獲ったっていう学生らしく、久々に大ネタになるかなってね。あ、誰にも言っちゃだめですよ。何か、彼のこと知ってることあったら、個別に私の携帯に連絡してください。謝礼も出しますんで」
葉狩は名刺下に印字されている携帯番号を指さした。女子学生たちは物珍しそうに名刺をスマホケースに挟み込み、昼食へと向かった。そのあとも、何人かの学生、女子だけに限定して葉狩は週刊誌記者を偽装した名刺を渡した。
学生たちを使って、中田翔太の逮捕を流布する、明らかに違法捜査だ。刑事部内で明るみになれば、即懲戒対象だ。だが、葉狩がこれまで刑事として生きてきた事実がそこにある以上、この捜査方法もグレーとして処理されてきたといえると考えた。ハチの巣に爆竹を入れたように、その日の午後からは学内では中田翔太の逮捕の話でもちきりだった。警備員の所沢から、署に戻った葉狩に端的にメールで連絡があった。
その夜、若い女性の遺体が桃山御陵前を越えた、宇治川河川敷で発見された。桜井たち一課が現場に向かっていた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
パラダイス・ロスト
真波馨
ミステリー
架空都市K県でスーツケースに詰められた男の遺体が発見される。殺された男は、県警公安課のエスだった――K県警公安第三課に所属する公安警察官・新宮時也を主人公とした警察小説の第一作目。
※旧作『パラダイス・ロスト』を加筆修正した作品です。大幅な内容の変更はなく、一部設定が変更されています。旧作版は〈小説家になろう〉〈カクヨム〉にのみ掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/mystery.png?id=41ccf9169edbe4e853c8)
秘められた遺志
しまおか
ミステリー
亡くなった顧客が残した謎のメモ。彼は一体何を託したかったのか!?富裕層専門の資産運用管理アドバイザーの三郷が、顧客の高岳から依頼されていた遺品整理を進める中、不審物を発見。また書斎を探ると暗号めいたメモ魔で見つかり推理していた所、不審物があると通報を受けた顔見知りであるS県警の松ケ根と吉良が訪れ、連行されてしまう。三郷は逮捕されてしまうのか?それとも松ケ根達が問題の真相を無事暴くことができるのか!?
眼異探偵
知人さん
ミステリー
両目で色が違うオッドアイの名探偵が
眼に備わっている特殊な能力を使って
親友を救うために難事件を
解決していく物語。
だが、1番の難事件である助手の謎を
解決しようとするが、助手の運命は...
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/mystery.png?id=41ccf9169edbe4e853c8)
エリカ
喜島 塔
ミステリー
藍浦ツバサ。21歳。都内の大学に通う普通の大学生。ただ、彼には、人を愛するという感情が抜け落ちていたかのように見えた。「エリカ」という女に出逢うまでは。ツバサがエリカと出逢ってから、彼にとっての「女」は「エリカ」だけとなった。エリカ以外の、生物学上の「女」など、すべて、この世からいなくなればいい、と思った。そんなふたりが辿り着く「愛」の終着駅とはいかに?
ビジョンゲーム
戸笠耕一
ミステリー
高校2年生の香西沙良は両親を死に追いやった真犯人JBの正体を掴むため、立てこもり事件を引き起こす。沙良は半年前に父義行と母雪絵をデパートからの帰り道で突っ込んできたトラックに巻き込まれて失っていた。沙良も背中に大きな火傷を負い復讐を決意した。見えない敵JBの正体を掴むため大切な友人を巻き込みながら、犠牲や後悔を背負いながら少女は備わっていた先を見通す力「ビジョン」を武器にJBに迫る。記憶と現実が織り交ざる頭脳ミステリーの行方は! SSシリーズ第一弾!
デアシスタントス
huyuyu
ミステリー
「― これは生死を分ける戦いです。」
それは、様々なルールで叶望達を◯えていく、残酷で絶望の時だった…
叶望達は絶望の中、彼女は…。
※鬱表現と血の表現がややあります。
苦手な方はブラウザバックをオススメします。
またこの作品へのコメントで、ネタバレ発言は厳禁です。
時の呪縛
葉羽
ミステリー
山間の孤立した村にある古びた時計塔。かつてこの村は繁栄していたが、失踪事件が連続して発生したことで、村人たちは恐れを抱き、時計塔は放置されたままとなった。17歳の天才高校生・神藤葉羽は、友人に誘われてこの村を訪れることになる。そこで彼は、幼馴染の望月彩由美と共に、村の秘密に迫ることになる。
葉羽と彩由美は、失踪事件に関する不気味な噂を耳にし、時計塔に隠された真実を解明しようとする。しかし、時計塔の内部には、過去の記憶を呼び起こす仕掛けが待ち受けていた。彼らは、時間が歪み、過去の失踪者たちの幻影に直面する中で、次第に自らの心の奥底に潜む恐怖と向き合わせることになる。
果たして、彼らは村の呪いを解き明かし、失踪事件の真相に辿り着けるのか?そして、彼らの友情と恋心は試される。緊迫感あふれる謎解きと心理的恐怖が交錯する本格推理小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる