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第7話 調査内容
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「探索は明日の早朝より始めます。ヘリでの移動ですが現地の人物からは当然見えますので、できる限り目撃者は少ない方が良いという判断からです。船から着陸予定地の街の近郊で発見した広場までの所要時間は約十五分。皆さんにお渡しする無線機で連絡をいただければ二十分以内に、着陸地点へと迎えに行きます。状況次第で別の場所へと迎えに行く場合もあるでしょうが、その場合は発煙筒を渡しておきますので、無線機と発煙筒を使って場所の指定をお願いします。ただしこの探索活動に関してはあくまでも自己責任であり、事件、事故に巻き込まれる可能性が非常に高いミッションであることを、ご納得の上参加ください」
ジョンソン船長の言葉に、選ばれた七人のメンバーが頷く。
その後、優先順位の高い探索内容を提示される。
①燃料となるC重油の確保は可能なのか?
②生鮮食料品の補充。
③意思の疎通は可能か?
④友好的な交渉は可能か?
⑤危険なモンスターの存在はあるのか?
の五項目が書き出された。
俺はこの時に気付いた事を聞いてみることにした。
勿論、ホタルの通訳でだけどな。
「製品としての、C重油が存在しなくても動物が存在している以上、石油の存在はああるのではないでしょうか?」
「石油が存在したとして、それを加工できないのでは意味が無いのでは?」
「俺が、日本人の乗客の人達と話したときに知り得た情報で、石油技師から石油会社の社長になった方などもいらっしゃったので、原油さえ見つかれば、製造は可能なのではないでしょうか?」
「一応、知識としては持っておきましょう、良ければその方のお名前をお伺いしても?」
「あ、一応個人情報ですから私からその方にお声掛けをして、船長に教えても良いか確認を取ってからでお願いします」
「了解しました」
次にドイツ人のカールさんが手を挙げた。
「危険なモンスターが存在する可能性が高いという事だが、武器になるような物は用意して貰えるのでしょうか? キックだけでは若干不安がありますから」
なんともサッカー選手らしい発言だ……
それに対して、アンドレさんが返事をした。
「私とミッシェルがM4カービンを持ちます。それ以外の方には護身用に拳銃と、アーミーナイフをお渡しします」
「了解です」
そこで明日の集合時刻を早朝五時と決め、解散した。
時刻は今日のこの世界での日没時刻を夕方六時と定めての基準とする事になった。
まだ果たしてこの世界の一日が二十四時間であるとも確認が取れたわけでも無いので、暫定的な時間だ。
部屋に戻る前に、ホタルと二人で甲板上に出る。
空に浮かぶ二つの地球よりはかなり大きな月の姿を見ながら、少し話すことにした。
「先輩、あの月って二つの月がお互いの周りをまわりながらこの星を周回してるみたいですね」
「ん? 何でそんな風に思ったんだ?」
「カジノフロアに向かう時は、もう少し離れてたのに今はほぼくっついて見えますから、そうなのかな? って思いました」
「へーよく気づくな。でもさ、あんなに月のサイズが大きいなら潮の満ち干きとか激しい気がするな」
「確かにそうですね。一応船長に伝えておいた方が良いかも知れませんね。戻りましょう」
ホタルの言葉に従い、カジノフロアに戻ると、まだ船長とアンドレさんが二人で何かを話していた。
「ホタルとアズマだったな、どうした? 忘れ物か?」
アンドレさんが日本語で話しかけてきた。
「いえ気になった事が見つかったので、まだ船長がいらっしゃるかなと思って戻りました」
「なんだね?」
意外な事に船長も日本語で俺に話しかけてきた。
「船長も日本語を理解されるのですか?」
「ああ、私は出身がアメリカ海軍でね、日本でも十年間ほどの勤務経験があるんだ」
「そうだったんですね。それは助かります」
俺は、ホタルと二人で月の大きさの問題と重力の件を報告し、水深に気を付けるようにした方が良いと伝えた。
「確かにそうだな。錨をおろした時には水深二百メートルを確認していたが、その後の推移がどうなのかを航海士に確認させておこう。ありがとうアズマ。あと……ホタルはアズマのワイフかい? ファミリーネームが違うから婚約者かな?」
俺が一瞬返答に詰まると、ホタルが代わりに答えた。
「私とアズマはお友達です。一応今は私の語学の才能に対して投資してくれている、パトロンでもあります」
その返事を聞きジョンソン船長とアンドレ隊長は不思議そうな顔をした。
「ただの友達という関係でこのエグゼクティブな料金設定の船旅のパトロンをするとか、アズマは資産家なのかい?」
「いえ、ただのラッキーです」
「ラッキー? どういう意味か聞いてもいいかな?」
俺は別に隠す事でもないと思ったので、素直にWIN5で高額配当を当てて、偶然その場に一緒に居たホタルとこのクルーズに参加したことを話した。
「そいつは確かにラッキーだったな」
アンドレさんがちょっと羨ましそうに言ってくれた。
「そのラッキーで、今の状況を何とか乗り越えて無事に地球に戻れるように協力をお願いします」
と、ジョンソン船長に言われ「そうだといいですね」と返事をした後でホタルと共に船室へ戻った。
シャワーを浴び、ホタルと軽くリビングでビールを飲みながら会話をする。
「格好はどうするかな?」
「そうですね、下はジーンズでいいと思いますけど、上はTシャツ一枚だと防御弱すぎますから、ブルゾンは羽織った方が良いですね」
「確かにそうだな、スライムとか現れて溶解液でもかけられたら、たちが悪いしな」
「少し防御力がありそうな服が無いかアンドレ隊長に聞いてみてもいいかも?」
「そうだな。明日は早いから早めに寝よう」
そう言って、それぞれのベッドルームに別れた。
ジョンソン船長の言葉に、選ばれた七人のメンバーが頷く。
その後、優先順位の高い探索内容を提示される。
①燃料となるC重油の確保は可能なのか?
②生鮮食料品の補充。
③意思の疎通は可能か?
④友好的な交渉は可能か?
⑤危険なモンスターの存在はあるのか?
の五項目が書き出された。
俺はこの時に気付いた事を聞いてみることにした。
勿論、ホタルの通訳でだけどな。
「製品としての、C重油が存在しなくても動物が存在している以上、石油の存在はああるのではないでしょうか?」
「石油が存在したとして、それを加工できないのでは意味が無いのでは?」
「俺が、日本人の乗客の人達と話したときに知り得た情報で、石油技師から石油会社の社長になった方などもいらっしゃったので、原油さえ見つかれば、製造は可能なのではないでしょうか?」
「一応、知識としては持っておきましょう、良ければその方のお名前をお伺いしても?」
「あ、一応個人情報ですから私からその方にお声掛けをして、船長に教えても良いか確認を取ってからでお願いします」
「了解しました」
次にドイツ人のカールさんが手を挙げた。
「危険なモンスターが存在する可能性が高いという事だが、武器になるような物は用意して貰えるのでしょうか? キックだけでは若干不安がありますから」
なんともサッカー選手らしい発言だ……
それに対して、アンドレさんが返事をした。
「私とミッシェルがM4カービンを持ちます。それ以外の方には護身用に拳銃と、アーミーナイフをお渡しします」
「了解です」
そこで明日の集合時刻を早朝五時と決め、解散した。
時刻は今日のこの世界での日没時刻を夕方六時と定めての基準とする事になった。
まだ果たしてこの世界の一日が二十四時間であるとも確認が取れたわけでも無いので、暫定的な時間だ。
部屋に戻る前に、ホタルと二人で甲板上に出る。
空に浮かぶ二つの地球よりはかなり大きな月の姿を見ながら、少し話すことにした。
「先輩、あの月って二つの月がお互いの周りをまわりながらこの星を周回してるみたいですね」
「ん? 何でそんな風に思ったんだ?」
「カジノフロアに向かう時は、もう少し離れてたのに今はほぼくっついて見えますから、そうなのかな? って思いました」
「へーよく気づくな。でもさ、あんなに月のサイズが大きいなら潮の満ち干きとか激しい気がするな」
「確かにそうですね。一応船長に伝えておいた方が良いかも知れませんね。戻りましょう」
ホタルの言葉に従い、カジノフロアに戻ると、まだ船長とアンドレさんが二人で何かを話していた。
「ホタルとアズマだったな、どうした? 忘れ物か?」
アンドレさんが日本語で話しかけてきた。
「いえ気になった事が見つかったので、まだ船長がいらっしゃるかなと思って戻りました」
「なんだね?」
意外な事に船長も日本語で俺に話しかけてきた。
「船長も日本語を理解されるのですか?」
「ああ、私は出身がアメリカ海軍でね、日本でも十年間ほどの勤務経験があるんだ」
「そうだったんですね。それは助かります」
俺は、ホタルと二人で月の大きさの問題と重力の件を報告し、水深に気を付けるようにした方が良いと伝えた。
「確かにそうだな。錨をおろした時には水深二百メートルを確認していたが、その後の推移がどうなのかを航海士に確認させておこう。ありがとうアズマ。あと……ホタルはアズマのワイフかい? ファミリーネームが違うから婚約者かな?」
俺が一瞬返答に詰まると、ホタルが代わりに答えた。
「私とアズマはお友達です。一応今は私の語学の才能に対して投資してくれている、パトロンでもあります」
その返事を聞きジョンソン船長とアンドレ隊長は不思議そうな顔をした。
「ただの友達という関係でこのエグゼクティブな料金設定の船旅のパトロンをするとか、アズマは資産家なのかい?」
「いえ、ただのラッキーです」
「ラッキー? どういう意味か聞いてもいいかな?」
俺は別に隠す事でもないと思ったので、素直にWIN5で高額配当を当てて、偶然その場に一緒に居たホタルとこのクルーズに参加したことを話した。
「そいつは確かにラッキーだったな」
アンドレさんがちょっと羨ましそうに言ってくれた。
「そのラッキーで、今の状況を何とか乗り越えて無事に地球に戻れるように協力をお願いします」
と、ジョンソン船長に言われ「そうだといいですね」と返事をした後でホタルと共に船室へ戻った。
シャワーを浴び、ホタルと軽くリビングでビールを飲みながら会話をする。
「格好はどうするかな?」
「そうですね、下はジーンズでいいと思いますけど、上はTシャツ一枚だと防御弱すぎますから、ブルゾンは羽織った方が良いですね」
「確かにそうだな、スライムとか現れて溶解液でもかけられたら、たちが悪いしな」
「少し防御力がありそうな服が無いかアンドレ隊長に聞いてみてもいいかも?」
「そうだな。明日は早いから早めに寝よう」
そう言って、それぞれのベッドルームに別れた。
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