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第91話 聖遺物
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転移の魔導具でオメガに戻った俺達は、ガンダルフに頼んで世界樹の島に再び向かう。
「ガンダルフよ。この船の魔導具に憑りつかれたようじゃの?」
「な、その声は。シュタットガルド様なのですか?」
いきなり黒曜石ゴーレムに話しかけられたガンダルフがびっくりしている。
「うむ。一週間だけじゃが、戻って来れたわい。わしがこの一週間の間に【転移門】の魔導具を読み解くので、後は任せるぞ」
「一週間だけでございますか…… 残念ですが、もう一度お声を聞く事がかなって嬉しく思いますぞ。ユグイゾーラでアイシャも頑張っておりますので、是非お声を聞かせてあげて下さい」
「うむ」
一日を掛けて無事にユグイゾーラへと到着したシュタットガルドは、アイシャとの再会を果たす。
「お父様なのですね。再び会えたことを嬉しく思います」
「アイシャ。済まんかったの。わしの帝国内にある家屋敷など全てお前が引き継いで役に立ててくれ。後はわしなりに研究して置いた、オメガの中にある魔導具の復活は、ガンダルフに託して置くので、他の魔導具も二人で力を合わせて、世の役に立てるように頼むぞ。そしてもう一つだけ……
わしの能力である【絶対記憶】の力を授けよう。この力は魔導具開発に必ず役に立つでな」
「おい、シュタット爺ちゃん。個人のギフトって継承できるものなのか?」
「わしは賢者じゃからな!」
「すげぇな」
「お主らもこの島で世界樹と5年も見つめあっておれば、方法に気付くかもしれんぞ? 落ち着いたらここに来てみるがよい」
「五年もかかるのかよ……」
この日は、再びハイエルフ達との宴会を繰り広げ、大いに盛り上がった。
今回は、爺ちゃんを失った事の悲しみ成分が減った分、前よりも盛り上がる事が出来た。
「そう言えば『ヨミノクニ』ダンジョンを攻略した事を報告しなくていいのか?」
「報告するなら、アケボノ国のギルドがギルド連合の本部になるが、本部のある帝都があの状態だと、まともに機能しないだろうし、落ち着いてからでいいんじゃ無いのか?」
「そうだな。ジュウベエやレオネアが今更評価を気にする必要も無いし、俺達もランクアップが重要な問題では無いからな」
「カイン。わしには時間が少ないから、早急にギースの一味を探し出したいんじゃがの。手伝ってもらえぬか」
「ああ。あいつらの不始末は俺にも無関係じゃない。きっちり落とし前をつけさせよう。どこに行くのが一番確実なのかな?」
「それなんじゃが、あいつは古代遺跡のオーブの力を利用して、神と呼ばれる事を企んでいた。その為に大陸で最大の国家である帝国を手に入れようと、ゴーレムを使った襲撃を行ったのが今回の真相だ」
「爺ちゃん。それなら今の内戦に関わってくる可能性があるって事か?」
「わしは、その可能性が高いと思う。傭兵として紛れ込んで帝国の覇権を握る戦いの中で存在感を高めるつもりでは無いかの?」
「でも…… ギースって魔物相手には、そこそこだけど、人相手にまともに戦えるのかな?」
「それなんじゃがな。あやつの持つ聖剣『ゼクスカリバーン』と『ホーリークロス』に意識を取り込まれておるのかもしれん」
「それって、Sランクダンジョンの聖遺物には呪い的な何かがあるのか?」
「はっきりとは解らんが、あやつは四六時中装備しておったから、浸食されたとも考えられる。最後の方では、自分の配下を躊躇なく斬っておったからな。チュールちゃんは当面必要な時以外は、むやみに取り出さぬようにな」
「うん。解った」
「メーガン。その辺りの情報は解らぬか? 聖遺物と呼ばれる13か所のSランクダンジョンの装備に纏わる情報じゃ」
「そうですね、私が知る範囲の事をお話しする時期が来たのかもしれません。構いませんかミカエル様?」
「うむ。こやつらならよかろう」
「どういう事だ?」
「まず13のSランクダンジョンですが、実は攻略されているダンジョンは二つだけではありません。過去に現在のギルド連合が出来る以前に六ヶ所のSランクダンジョンは既に攻略され、その聖遺物である武器は持ち出されています」
「それって……」
「お気づきでしょう? 私が継承をさせて貰っている武器たちです。私の前はミカエル様が行っていました。ジュウベエの【絶壊刀】、レオネアの【服従の鞭】、シュタットガルドの使っていた【極知の杖】そしてまだ私の預かっている爪、弓、盾が聖遺物ですね」
「メーガン? じゃぁ僕たちは選ばれた勇者でもあると言う事なの?」
「その武器達はまだ本来の力に目覚めていません。目覚めさせるには本来その武器が収めてあった最終階層の守護者に認められる必要がありますから」
「じゃぁさ。チュールちゃんの警策と鏡はどうなるの?」
「閻魔がレオネアの支配下にある以上、その武具に関しては…… レオネアが所有者を認めさせることが出来るのではないでしょうか」
「あれ? 僕って結構凄い事なってる?」
「ですね。貴女の鞭が本来収めてあったダンジョンを探し出し、守護者と話せば更なる強さを手に入れられる事でしょう」
「そういえば…… メーガンって大剣使いだよね? もしかして……」
「私は12歳の頃に夢でお告げを聞きました。ギースの持つ『ゼクスカリバーン』と『ホーリークロス』は本来私が手に入れなければならない装備ですね。現在の正当な所有者である、カインに認められる必要はありますが……」
「えっ? 俺なの? あの喋るトカゲじゃ無くて」
「エンシェントドラゴンは一度倒された以上、カインがこの世を去るまで復活しません。それまではカインに認めて貰わなくては、私であっても『ゼクスカリバーン』の真なる力を引き出す事は出来ません」
「認めるってどういう事だ? 強さを認めればいいなら、とっくに俺は認めてるが」
「戦って倒さなければなりません」
「メーガンが俺をか?」
「でも、現状私は聖剣の力を必要とする事態にありませんので、ジュウベエやレオネアが倒され手に負えない事態が起きるまでは、拘りませんけどね」
「どうせメーガンより俺の方が全然早く死ぬんだから、俺が死ぬ時に止めを刺してくれたらいいじゃん」
「気の長い話ですね。でもそれでもいいかも知れませんね」
「カインお兄ちゃんって…… メーガンさんに殺されるのが決定なの?」
「私がゼクスカリバーンの真なる力を求める事態が起こればそうなりますね」
「その必要が起こらない様に、ジュウベエとレオネアの武器の覚醒をさせなければな。もしかして【絶対記憶】を引き継いだアイシャって爺ちゃんの杖も継承できたりする?」
「そうですね。杖はアイシャが弓はナディアが引き継ぐ事になりそうです。ここから旅立つ日が来れば預けましょう」
「聖遺物に包丁とかは流石にないよな?」
「他の5つの武器に関しては、まだ情報がありませんので、無いとも言えません。ギースの問題が片付けば、他のSランクダンジョン巡りをしましょう」
「何やら楽しそうじゃな。わしも、もっと続きを見届けたいが、それが叶わぬのは心残りじゃのう」
「坊や。心残りを残しては駄目ですよ。坊やが悪霊化すると、それこそ私が聖剣の力を必要としますから」
「大丈夫じゃよ。他の者が寿命を全うして訪ねて来るのを、あの世で気長に待っておるよ」
「ガンダルフよ。この船の魔導具に憑りつかれたようじゃの?」
「な、その声は。シュタットガルド様なのですか?」
いきなり黒曜石ゴーレムに話しかけられたガンダルフがびっくりしている。
「うむ。一週間だけじゃが、戻って来れたわい。わしがこの一週間の間に【転移門】の魔導具を読み解くので、後は任せるぞ」
「一週間だけでございますか…… 残念ですが、もう一度お声を聞く事がかなって嬉しく思いますぞ。ユグイゾーラでアイシャも頑張っておりますので、是非お声を聞かせてあげて下さい」
「うむ」
一日を掛けて無事にユグイゾーラへと到着したシュタットガルドは、アイシャとの再会を果たす。
「お父様なのですね。再び会えたことを嬉しく思います」
「アイシャ。済まんかったの。わしの帝国内にある家屋敷など全てお前が引き継いで役に立ててくれ。後はわしなりに研究して置いた、オメガの中にある魔導具の復活は、ガンダルフに託して置くので、他の魔導具も二人で力を合わせて、世の役に立てるように頼むぞ。そしてもう一つだけ……
わしの能力である【絶対記憶】の力を授けよう。この力は魔導具開発に必ず役に立つでな」
「おい、シュタット爺ちゃん。個人のギフトって継承できるものなのか?」
「わしは賢者じゃからな!」
「すげぇな」
「お主らもこの島で世界樹と5年も見つめあっておれば、方法に気付くかもしれんぞ? 落ち着いたらここに来てみるがよい」
「五年もかかるのかよ……」
この日は、再びハイエルフ達との宴会を繰り広げ、大いに盛り上がった。
今回は、爺ちゃんを失った事の悲しみ成分が減った分、前よりも盛り上がる事が出来た。
「そう言えば『ヨミノクニ』ダンジョンを攻略した事を報告しなくていいのか?」
「報告するなら、アケボノ国のギルドがギルド連合の本部になるが、本部のある帝都があの状態だと、まともに機能しないだろうし、落ち着いてからでいいんじゃ無いのか?」
「そうだな。ジュウベエやレオネアが今更評価を気にする必要も無いし、俺達もランクアップが重要な問題では無いからな」
「カイン。わしには時間が少ないから、早急にギースの一味を探し出したいんじゃがの。手伝ってもらえぬか」
「ああ。あいつらの不始末は俺にも無関係じゃない。きっちり落とし前をつけさせよう。どこに行くのが一番確実なのかな?」
「それなんじゃが、あいつは古代遺跡のオーブの力を利用して、神と呼ばれる事を企んでいた。その為に大陸で最大の国家である帝国を手に入れようと、ゴーレムを使った襲撃を行ったのが今回の真相だ」
「爺ちゃん。それなら今の内戦に関わってくる可能性があるって事か?」
「わしは、その可能性が高いと思う。傭兵として紛れ込んで帝国の覇権を握る戦いの中で存在感を高めるつもりでは無いかの?」
「でも…… ギースって魔物相手には、そこそこだけど、人相手にまともに戦えるのかな?」
「それなんじゃがな。あやつの持つ聖剣『ゼクスカリバーン』と『ホーリークロス』に意識を取り込まれておるのかもしれん」
「それって、Sランクダンジョンの聖遺物には呪い的な何かがあるのか?」
「はっきりとは解らんが、あやつは四六時中装備しておったから、浸食されたとも考えられる。最後の方では、自分の配下を躊躇なく斬っておったからな。チュールちゃんは当面必要な時以外は、むやみに取り出さぬようにな」
「うん。解った」
「メーガン。その辺りの情報は解らぬか? 聖遺物と呼ばれる13か所のSランクダンジョンの装備に纏わる情報じゃ」
「そうですね、私が知る範囲の事をお話しする時期が来たのかもしれません。構いませんかミカエル様?」
「うむ。こやつらならよかろう」
「どういう事だ?」
「まず13のSランクダンジョンですが、実は攻略されているダンジョンは二つだけではありません。過去に現在のギルド連合が出来る以前に六ヶ所のSランクダンジョンは既に攻略され、その聖遺物である武器は持ち出されています」
「それって……」
「お気づきでしょう? 私が継承をさせて貰っている武器たちです。私の前はミカエル様が行っていました。ジュウベエの【絶壊刀】、レオネアの【服従の鞭】、シュタットガルドの使っていた【極知の杖】そしてまだ私の預かっている爪、弓、盾が聖遺物ですね」
「メーガン? じゃぁ僕たちは選ばれた勇者でもあると言う事なの?」
「その武器達はまだ本来の力に目覚めていません。目覚めさせるには本来その武器が収めてあった最終階層の守護者に認められる必要がありますから」
「じゃぁさ。チュールちゃんの警策と鏡はどうなるの?」
「閻魔がレオネアの支配下にある以上、その武具に関しては…… レオネアが所有者を認めさせることが出来るのではないでしょうか」
「あれ? 僕って結構凄い事なってる?」
「ですね。貴女の鞭が本来収めてあったダンジョンを探し出し、守護者と話せば更なる強さを手に入れられる事でしょう」
「そういえば…… メーガンって大剣使いだよね? もしかして……」
「私は12歳の頃に夢でお告げを聞きました。ギースの持つ『ゼクスカリバーン』と『ホーリークロス』は本来私が手に入れなければならない装備ですね。現在の正当な所有者である、カインに認められる必要はありますが……」
「えっ? 俺なの? あの喋るトカゲじゃ無くて」
「エンシェントドラゴンは一度倒された以上、カインがこの世を去るまで復活しません。それまではカインに認めて貰わなくては、私であっても『ゼクスカリバーン』の真なる力を引き出す事は出来ません」
「認めるってどういう事だ? 強さを認めればいいなら、とっくに俺は認めてるが」
「戦って倒さなければなりません」
「メーガンが俺をか?」
「でも、現状私は聖剣の力を必要とする事態にありませんので、ジュウベエやレオネアが倒され手に負えない事態が起きるまでは、拘りませんけどね」
「どうせメーガンより俺の方が全然早く死ぬんだから、俺が死ぬ時に止めを刺してくれたらいいじゃん」
「気の長い話ですね。でもそれでもいいかも知れませんね」
「カインお兄ちゃんって…… メーガンさんに殺されるのが決定なの?」
「私がゼクスカリバーンの真なる力を求める事態が起こればそうなりますね」
「その必要が起こらない様に、ジュウベエとレオネアの武器の覚醒をさせなければな。もしかして【絶対記憶】を引き継いだアイシャって爺ちゃんの杖も継承できたりする?」
「そうですね。杖はアイシャが弓はナディアが引き継ぐ事になりそうです。ここから旅立つ日が来れば預けましょう」
「聖遺物に包丁とかは流石にないよな?」
「他の5つの武器に関しては、まだ情報がありませんので、無いとも言えません。ギースの問題が片付けば、他のSランクダンジョン巡りをしましょう」
「何やら楽しそうじゃな。わしも、もっと続きを見届けたいが、それが叶わぬのは心残りじゃのう」
「坊や。心残りを残しては駄目ですよ。坊やが悪霊化すると、それこそ私が聖剣の力を必要としますから」
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