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第100話 後日談SS達也の議員辞職
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俺達は、原初の世界での戦いを終え、自らのスキルと身に宿したダンジョンコアを代償に差し出すことで、自分の世界へと帰還をする事が出来た。
しかし、俺達の目の前で起こった巨大戦艦の大爆発、それに乗り込んでいたはずの理や和也と連絡が取れていない状況だ。
理のことだから、また何事もなかったような顔をして戻って来るとは思う。
きっと和也も理が守ってくれてる筈だ。
しかし、今回は前回とは少し状況が違っていた。
DGカードの表示から理も和也も順位が消えている。
いや、それでも理は生きている。
和也もだ、俺の弟はあんな爆発程度でくたばる訳はない。
まぁあいつらが戻ってきた時に、「何やってんだよー」と言われねぇ様に出来ることを確実に片付けていこう。
俺はDGが発足して以降、ギルドマスターとして、世界中の探索者のトップの仕事を国務大臣として行ってきたが、今では世界中で全人口40億人のうちの25%に相当する10億人の加盟者を誇る、世界最大の団体となっている。
もはや日本の省庁として存在する事は不可能な段階だ。
ここで選択を迫られる。
長年苦楽を共にしてきた大泉総理を颯太と二人で補佐し続けてきたが、閣僚として政権運営を手伝うのか、DGのマスターとして、世界の探索者の先導者としての人生を歩むのかだ。
俺が最近殆ど東京に寄り付かなくなった事で、嫁も俺には余り興味がないような感じを出してくる。
この歳まで子供を作ること無く過ごしてしまったので、中々会話をするにもきっかけを作るのが難しいよな。
嫁も議員だ。
東京の国立大学に行っていた当時に、颯太と三人で政治研究会という、実際はコンパしかやってなかったサークルで、一緒になって遊んでいて、最初は颯太に惚れていたが、その相談に乗っているうちに俺が惚れてしまった。
嫁も色々悩んだ様だが「自分が好きになるよりも、好きになって貰える方がずっと幸せな事だよね」と言って俺と結婚した。
ミスT大に選ばれた後に民放のアナウンサーとなり、俺との結婚を機に退社して政界進出を果たした。
DITの鹿内以上に美容には気を使い続けており、ダンジョン効果も関係なく、40を超えた今でも20代のような見た目を保っていた。
逆に鹿内がダンジョンエステを発表した後は、「今までの私の血の滲むような努力と使ったお金を返せ」とダンジョンを呪っていた。
俺が兼任していた防衛大臣の職務は、自衛隊組織を全てPUが一括して吸収し、陸海空の識別も無くなり、正式にPUが国防軍として機能する事になった。
国防軍は世界の基準に合わせて、アメリカ式の階級制度の導入などが行われ、PUの司令官であった相川が国防軍大将となった事に合わせて、内閣総理大臣の大泉総理が直轄組織として、防衛大臣も兼任する事になった。
そして俺は決断した。
世界10億人の探索者のトップとして、IDCOの直属機関としてのDGのマスターとなる事にした。
俺以外の人間がマスターになった場合は、DGがIDCOの下部組織として、都合よく使われる未来しか見えなかったので、IDCOの管轄では在るがあくまでもDGの活動内容はDGが主体で決める。
と、言う体制を維持するための決断である。
モンスター素材の買取、ダンジョン産アイテムの一般販売の全てを取り仕切るDGが動かす経済規模は凄まじく、公人で無くなった俺のマスターとしての収入は、年俸10億円プラスインセンティブとなったが、インセンティブがこの一年間の基準で計算すると120億程になる。
登録者が10億人いる組織というのは凄まじい物だな。
そして俺は4期12年間を務めた衆義院議員の職を辞した。
俺の選挙区では当然のように補選が行われるが、立候補届を出したのは、与党からは参議院議員として一期目の5年目を迎えていた、俺の嫁が鞍替え出馬をする事になった。
しかし、野党のなりふり構わないバッシング戦略により、今回の選挙の状況は予断を許さない事態に陥った。
実際に俺が殆ど東京の自宅には帰っておらず、D特区のマンションでの生活を行っていて、そのマンションには多数の女性が一人暮らしで住んでいる事等が取り上げられていたが、このマンションの住人で女性の一人暮らしなのはジャンヌと森本さん以外は全て理の嫁だって言うのにな。
そんな状況を詳しく調べもしない週刊誌等は、俺達の落ち度を見つけ出そうとしつこく付き纏うが、TBの定期パトロールで結構怖い思いをしてたみたいだから、まぁほっておいてやるか。
度を過ぎればTBから更なる恐怖を与えられるだろう。
そして投票日の二日前の夜に颯太から電話が掛かってきた。
念話でなく電話の所が、内容を予想させる。
「今回の選挙は厳しいかもしれない、党としても全力で応援したが、バッシングを行う勢力の、たちが悪すぎて何を喋っても、何を発信しても上げ足を取られる状況だ。有権者の正しい判断を願う事しか出来ない、力足らずで申し訳ない」
「ああ選挙なんて結局は全て自己責任だ。接戦になったりするのは、琴美が実力不足だったからだ。しょうがないさ」
颯太が厳しいと言う事は、ほぼ99%勝ちはないと思って間違いないだろうな。
久しぶりに話すかと思って琴美に電話をした。
「琴美、選挙が終わったら、こっちのマンションで一緒に暮らそうぜ、ダンジョンで少し身体をリフレッシュしてさ、ずっと後回しにしてた子供を作ろうぜ」
「そうね、その選択も素敵ね。私の事をまだちゃんと女として見てくれてるのかな?」
「当たり前だ、俺の大事な女は一生をかけてお前だけだ」
実際俺は、琴美以外の女を知らない。
琴美と付き合う時にそう約束したから、以来20年間ずっと守ってきた。
たかが女との約束一つ守れない男に、国を守ることなど出来る訳無いと思っていた俺は、それだけは守ってる。
「ありがとう、なんか吹っ切れたわ。でも最後まで全力で戦うわ、私は諦めの悪い女なの」
「そうか、頑張れよ」
そして、選挙当日の朝6時半に事件は起こった。
富士の樹海から起こったそれは、モンスター3万体にも及ぶスタンピードだ。
オーガ、オーク、ゴブリンの3種族の人型モンスターが群れを成して、一路関東広域防衛都市を目指して移動している。
この人型モンスターは本当にたちが悪い。
種族を問わず雌の個体を見つけると生殖行動を行い新たなモンスターを産み出す。
そして異種族交配からは高確率で進化種と呼ばれる上位個体が誕生する。
通常この3種類からはキング種と呼ばれるLV1000を超える個体が最上位種として存在するのだが、今回のスタンピードでは、そのキング種すら従えて一路関東を目指すエンペラー種が確認された。
恐らくエンペラー種のLVは1550を超えているはずだ。
PUの部隊、IWASAKI H.Dの討伐班、各国の精鋭部隊も一斉動員されて関東広域防衛都市を守るために展開された。
今回のような複数の組織が一堂に会する場合の、統合指揮権はDGのマスターである俺が掌握することが、IDCOの決定でも認められている。
俺は、敵の存在が極めて高LVの個体を含むことを周知させ、最終決戦時に同行したLV1400以上のメンバーのみで最前線に立ち、それ以外の部隊は周囲を取り囲む遊撃部隊として配置させた。
作戦は、鹿内と晴明による広域殲滅系の魔法と式神の攻撃により、絶対数を減少させ、ナポレオンの死霊軍団を突撃させ、逃げ出そうとする敵は包囲を繰り広げる各部隊が各個撃破をしていく、キング種以上の強力個体に関しては東雲や颯太、ジャンヌ、マイケル、アンリ、ルドラ達の高LV者が立ち向かい討伐をする。
その模様は全国にライブで配信されていた。
全体指揮をとりながら関東広域防衛都市を背に、俺も最終防衛ラインを抜かれないように、立ちはだかり、MR武器である【アルティメットイージス改】を取り出す。
すでに雑魚達は排除され、エンペラークラスの個体だけになったが、マイケル達の攻撃ですらあしらわれている。
俺と颯太と東雲がそれぞれオーガ、オーク、ゴブリンのエンペラー種と対峙し、その他のメンバーはサポートに徹してもらう。
坂内と鹿内のバフサポートが特に優秀だ。
そしてなんとか防衛都市を目前とした最終防衛ラインでの阻止に成功した。
今日の防衛戦に参加してくれたメンバー全員を前にして、討伐部隊の指揮官たるギルドマスターとして言葉をかける。
その様子は当然のようにライブで全国どころか世界中に向けてテレビ、インターネットを通じて放送されていた。
「皆、今日はこのスタンピードのために朝早くから集合掛けてしまってごめんな、今日はうちの嫁がちょっと大事な日なもんだから、邪魔させたくなくて急いで片付けたかったんだ。どうやら守れたようで助かった。
皆も嫁や子供の大事な日をモンスターに邪魔されそうな時は俺に言ってくれ、最優先で討伐してやる」
集まったメンバー達は俺のスピーチで大いに盛り上がった。
今回は奇跡的にこの規模のスタンピードに関わらず公式的な被害者は0と言う快挙であった。
不法居住者が居た場合は判らないんだけどな。
そして、選挙は始まった。
直前で起こったこの大事件により状況は一変した。
世界最高の戦力を指揮出来る男が、その戦力を使って守る嫁は、圧倒的不利を伝えられていたのが嘘のように、結局前回選挙の俺の得票率に迫る圧勝で幕を閉じた。
しかも選挙に勝ったその上で、俺との同居「妊活」を公言して一気に好感度も上げてきた。
俺の嫁もどっぷりと政治家だな、使えるものは何でも使ってきやがる。
それでも、今までと違い夫婦で迎える朝は、何だか気持ちいいな。
毎日妊活行動にも励んでいるし、ダンジョンでのLVアップも行わせて、身体の若返りも並行して行っているから、きっと今回は遠からず子供も出来てくれるだろう。
そして10ヶ月後、俺は前言を撤回しなければ成らない事態に陥った。
「なぁ琴美。俺はお前を裏切る。俺の一番大事な女はお前だけだと言ったが、今日から大事な女が増えた」
無邪気な笑顔の赤ん坊が達也の指を握ってくれていた。
しかし、俺達の目の前で起こった巨大戦艦の大爆発、それに乗り込んでいたはずの理や和也と連絡が取れていない状況だ。
理のことだから、また何事もなかったような顔をして戻って来るとは思う。
きっと和也も理が守ってくれてる筈だ。
しかし、今回は前回とは少し状況が違っていた。
DGカードの表示から理も和也も順位が消えている。
いや、それでも理は生きている。
和也もだ、俺の弟はあんな爆発程度でくたばる訳はない。
まぁあいつらが戻ってきた時に、「何やってんだよー」と言われねぇ様に出来ることを確実に片付けていこう。
俺はDGが発足して以降、ギルドマスターとして、世界中の探索者のトップの仕事を国務大臣として行ってきたが、今では世界中で全人口40億人のうちの25%に相当する10億人の加盟者を誇る、世界最大の団体となっている。
もはや日本の省庁として存在する事は不可能な段階だ。
ここで選択を迫られる。
長年苦楽を共にしてきた大泉総理を颯太と二人で補佐し続けてきたが、閣僚として政権運営を手伝うのか、DGのマスターとして、世界の探索者の先導者としての人生を歩むのかだ。
俺が最近殆ど東京に寄り付かなくなった事で、嫁も俺には余り興味がないような感じを出してくる。
この歳まで子供を作ること無く過ごしてしまったので、中々会話をするにもきっかけを作るのが難しいよな。
嫁も議員だ。
東京の国立大学に行っていた当時に、颯太と三人で政治研究会という、実際はコンパしかやってなかったサークルで、一緒になって遊んでいて、最初は颯太に惚れていたが、その相談に乗っているうちに俺が惚れてしまった。
嫁も色々悩んだ様だが「自分が好きになるよりも、好きになって貰える方がずっと幸せな事だよね」と言って俺と結婚した。
ミスT大に選ばれた後に民放のアナウンサーとなり、俺との結婚を機に退社して政界進出を果たした。
DITの鹿内以上に美容には気を使い続けており、ダンジョン効果も関係なく、40を超えた今でも20代のような見た目を保っていた。
逆に鹿内がダンジョンエステを発表した後は、「今までの私の血の滲むような努力と使ったお金を返せ」とダンジョンを呪っていた。
俺が兼任していた防衛大臣の職務は、自衛隊組織を全てPUが一括して吸収し、陸海空の識別も無くなり、正式にPUが国防軍として機能する事になった。
国防軍は世界の基準に合わせて、アメリカ式の階級制度の導入などが行われ、PUの司令官であった相川が国防軍大将となった事に合わせて、内閣総理大臣の大泉総理が直轄組織として、防衛大臣も兼任する事になった。
そして俺は決断した。
世界10億人の探索者のトップとして、IDCOの直属機関としてのDGのマスターとなる事にした。
俺以外の人間がマスターになった場合は、DGがIDCOの下部組織として、都合よく使われる未来しか見えなかったので、IDCOの管轄では在るがあくまでもDGの活動内容はDGが主体で決める。
と、言う体制を維持するための決断である。
モンスター素材の買取、ダンジョン産アイテムの一般販売の全てを取り仕切るDGが動かす経済規模は凄まじく、公人で無くなった俺のマスターとしての収入は、年俸10億円プラスインセンティブとなったが、インセンティブがこの一年間の基準で計算すると120億程になる。
登録者が10億人いる組織というのは凄まじい物だな。
そして俺は4期12年間を務めた衆義院議員の職を辞した。
俺の選挙区では当然のように補選が行われるが、立候補届を出したのは、与党からは参議院議員として一期目の5年目を迎えていた、俺の嫁が鞍替え出馬をする事になった。
しかし、野党のなりふり構わないバッシング戦略により、今回の選挙の状況は予断を許さない事態に陥った。
実際に俺が殆ど東京の自宅には帰っておらず、D特区のマンションでの生活を行っていて、そのマンションには多数の女性が一人暮らしで住んでいる事等が取り上げられていたが、このマンションの住人で女性の一人暮らしなのはジャンヌと森本さん以外は全て理の嫁だって言うのにな。
そんな状況を詳しく調べもしない週刊誌等は、俺達の落ち度を見つけ出そうとしつこく付き纏うが、TBの定期パトロールで結構怖い思いをしてたみたいだから、まぁほっておいてやるか。
度を過ぎればTBから更なる恐怖を与えられるだろう。
そして投票日の二日前の夜に颯太から電話が掛かってきた。
念話でなく電話の所が、内容を予想させる。
「今回の選挙は厳しいかもしれない、党としても全力で応援したが、バッシングを行う勢力の、たちが悪すぎて何を喋っても、何を発信しても上げ足を取られる状況だ。有権者の正しい判断を願う事しか出来ない、力足らずで申し訳ない」
「ああ選挙なんて結局は全て自己責任だ。接戦になったりするのは、琴美が実力不足だったからだ。しょうがないさ」
颯太が厳しいと言う事は、ほぼ99%勝ちはないと思って間違いないだろうな。
久しぶりに話すかと思って琴美に電話をした。
「琴美、選挙が終わったら、こっちのマンションで一緒に暮らそうぜ、ダンジョンで少し身体をリフレッシュしてさ、ずっと後回しにしてた子供を作ろうぜ」
「そうね、その選択も素敵ね。私の事をまだちゃんと女として見てくれてるのかな?」
「当たり前だ、俺の大事な女は一生をかけてお前だけだ」
実際俺は、琴美以外の女を知らない。
琴美と付き合う時にそう約束したから、以来20年間ずっと守ってきた。
たかが女との約束一つ守れない男に、国を守ることなど出来る訳無いと思っていた俺は、それだけは守ってる。
「ありがとう、なんか吹っ切れたわ。でも最後まで全力で戦うわ、私は諦めの悪い女なの」
「そうか、頑張れよ」
そして、選挙当日の朝6時半に事件は起こった。
富士の樹海から起こったそれは、モンスター3万体にも及ぶスタンピードだ。
オーガ、オーク、ゴブリンの3種族の人型モンスターが群れを成して、一路関東広域防衛都市を目指して移動している。
この人型モンスターは本当にたちが悪い。
種族を問わず雌の個体を見つけると生殖行動を行い新たなモンスターを産み出す。
そして異種族交配からは高確率で進化種と呼ばれる上位個体が誕生する。
通常この3種類からはキング種と呼ばれるLV1000を超える個体が最上位種として存在するのだが、今回のスタンピードでは、そのキング種すら従えて一路関東を目指すエンペラー種が確認された。
恐らくエンペラー種のLVは1550を超えているはずだ。
PUの部隊、IWASAKI H.Dの討伐班、各国の精鋭部隊も一斉動員されて関東広域防衛都市を守るために展開された。
今回のような複数の組織が一堂に会する場合の、統合指揮権はDGのマスターである俺が掌握することが、IDCOの決定でも認められている。
俺は、敵の存在が極めて高LVの個体を含むことを周知させ、最終決戦時に同行したLV1400以上のメンバーのみで最前線に立ち、それ以外の部隊は周囲を取り囲む遊撃部隊として配置させた。
作戦は、鹿内と晴明による広域殲滅系の魔法と式神の攻撃により、絶対数を減少させ、ナポレオンの死霊軍団を突撃させ、逃げ出そうとする敵は包囲を繰り広げる各部隊が各個撃破をしていく、キング種以上の強力個体に関しては東雲や颯太、ジャンヌ、マイケル、アンリ、ルドラ達の高LV者が立ち向かい討伐をする。
その模様は全国にライブで配信されていた。
全体指揮をとりながら関東広域防衛都市を背に、俺も最終防衛ラインを抜かれないように、立ちはだかり、MR武器である【アルティメットイージス改】を取り出す。
すでに雑魚達は排除され、エンペラークラスの個体だけになったが、マイケル達の攻撃ですらあしらわれている。
俺と颯太と東雲がそれぞれオーガ、オーク、ゴブリンのエンペラー種と対峙し、その他のメンバーはサポートに徹してもらう。
坂内と鹿内のバフサポートが特に優秀だ。
そしてなんとか防衛都市を目前とした最終防衛ラインでの阻止に成功した。
今日の防衛戦に参加してくれたメンバー全員を前にして、討伐部隊の指揮官たるギルドマスターとして言葉をかける。
その様子は当然のようにライブで全国どころか世界中に向けてテレビ、インターネットを通じて放送されていた。
「皆、今日はこのスタンピードのために朝早くから集合掛けてしまってごめんな、今日はうちの嫁がちょっと大事な日なもんだから、邪魔させたくなくて急いで片付けたかったんだ。どうやら守れたようで助かった。
皆も嫁や子供の大事な日をモンスターに邪魔されそうな時は俺に言ってくれ、最優先で討伐してやる」
集まったメンバー達は俺のスピーチで大いに盛り上がった。
今回は奇跡的にこの規模のスタンピードに関わらず公式的な被害者は0と言う快挙であった。
不法居住者が居た場合は判らないんだけどな。
そして、選挙は始まった。
直前で起こったこの大事件により状況は一変した。
世界最高の戦力を指揮出来る男が、その戦力を使って守る嫁は、圧倒的不利を伝えられていたのが嘘のように、結局前回選挙の俺の得票率に迫る圧勝で幕を閉じた。
しかも選挙に勝ったその上で、俺との同居「妊活」を公言して一気に好感度も上げてきた。
俺の嫁もどっぷりと政治家だな、使えるものは何でも使ってきやがる。
それでも、今までと違い夫婦で迎える朝は、何だか気持ちいいな。
毎日妊活行動にも励んでいるし、ダンジョンでのLVアップも行わせて、身体の若返りも並行して行っているから、きっと今回は遠からず子供も出来てくれるだろう。
そして10ヶ月後、俺は前言を撤回しなければ成らない事態に陥った。
「なぁ琴美。俺はお前を裏切る。俺の一番大事な女はお前だけだと言ったが、今日から大事な女が増えた」
無邪気な笑顔の赤ん坊が達也の指を握ってくれていた。
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