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 編み物をしたり、将棋や五目並べで一喜一憂したり、随分と渋い女子高生がいたもんだな。



 そうかと思えば、毎回渡される手土産が巷で流行りの高級スイーツだったりもするから、正直レナのことがよく分からない。



 でも、俺たちは彼女のことを友人として好いていた。

 だから、彼女と一緒に遊んだり、馬鹿な会話をしたり、彼女が家に来たりするのは楽しかった。



 どうもそれを良く思わない人たちがいたようですけどね。



 要するに、つまり、俺たち三人は総長たちに睨まれるようになっちまったってことさ。



「おいおい……」



「勘弁してくれよ」



「こ、怖いなぁ」



 三者三様、そんな風に言いながら、俺たちは頭を抱える羽目になるのだった。



 そんな俺たちの様子をしっかりと見ているはずなのに、当の本人であるレナは、総長たちの存在をちっとも気にしていないようだった。



 しまいには、「しっしっ」なんて犬を追い払う仕草で彼らを軽くあしらうのだから、困ったもんだ。



 ……レナ、俺たちにはもうこれ以上、抱える頭なんてないんだが。
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