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Forever, Lovers.
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胸から腰にかけてくまなくキスを落としたあと、聳り立つクレオのそれにもそっと口付けた。
「気が、おかしく、なりますっんん」
はぁと甘美な吐息が俺の頭上にかかる。
頭を鷲掴みにされ、クレオの腰がいやらしくひくつく。
堪らなくなって、俺は両足を広げさせ、クレオの大腿部に残る過去の傷を唇でなぞった。
「あのとき助けられなかった分まで愛するから」
懺悔と祈りを込めて丁寧にキスをする。
繰り返し、何度も。
足先まで唇を落とし終わる頃には、クレオはぐったりと力果てていた。
何度か絶頂に達しており、クレオのお腹に白い花びらが散っていた。
汗でクレオの額に張り付いた髪をそっと払ってあげる。
「貴方も、苦しいでしょう」
鳴きすぎて掠れた声でクレオは俺を労る。
きゅんと心臓が潰れて、俺はクレオを抱きしめた。
俺の股間部は痛いくらいに主張しているし、実際のところ生殺しではあるのだが、それもクレオのせいだと思えば驚くほど満ち足りた気持ちになるのだった。
俺の硬いそれが嫌でもクレオのそれに当たっている。
「ごめん。興奮するのは許して欲しい」
照れながらそう言えば、クレオの手が俺のものに伸びてくる。
驚いて身体を引こうとする俺を逃さないとばかりにクレオの手が俺のものを掴み、刺激し始めた。
「はっ……無理、しなくていいぞ……っ」
愛しい人のひんやりとした指先が繊細な動きで俺のものを扱う。
無意識に眉根を寄せて喘いでしまうのも致し方ないだろう。
「無理なんてしていませんよ。あぁ可愛いです、ゴードン」
うっとりとした声でクレオが言う。
榛色の瞳が俺を射抜く。
クレオは意地悪く嗤って、まるでさっきのお返しとばかりに、ゆったりゆったりと虐めてくる。
もどかしさに俺の腰は動き始める。
「おい、はやくっしろ」
「余裕のない貴方は珍しいですね。とても素敵ですよ」
クレオが酷薄に笑う。
人間離れした綺麗なその笑顔に、ぎゅんと愛しさが溢れて、気がつけばあっさりとクレオの手の中に吐き出していた。
「え、今ですか?」
心底驚いたようで、クレオは手のひらについた白い体液をまじまじと見つめている。
耳が熱を孕むのを感じながら、俺は口を開いた。
どこか拗ねたような口調であった。
「そんなに綺麗な微笑みを向けられたらどうしようもなくなるだろ」
俺の言葉にクレオもまた頬を染めた。
顔を赤くした図体のでかい大人が二人、シーツの上で照れ合っていた。
そのあとも子どもの遊びみたいに、緩やかな愛撫を夜明けまで繰り返した。
決定的な行為はしなくても、俺たちにはそれだけで十分だった。
朝焼けが海面から出てくる景色を眺め、ようやく俺たちは抱きしめ合いながら眠りについた。
すっぽりと腕の中に収まる女神を愛してやまなかった。
灼熱の暑さで数時間後にはどちらともなく目を覚ましてしまうのだが、今はまだ幸福な夢を見ていたい。
その後半年もの間、サントリーニ島を満喫した俺たちは秋の気配を感じ、ようやく重い腰を上げて我が家に帰ることにしたのだった。
「気が、おかしく、なりますっんん」
はぁと甘美な吐息が俺の頭上にかかる。
頭を鷲掴みにされ、クレオの腰がいやらしくひくつく。
堪らなくなって、俺は両足を広げさせ、クレオの大腿部に残る過去の傷を唇でなぞった。
「あのとき助けられなかった分まで愛するから」
懺悔と祈りを込めて丁寧にキスをする。
繰り返し、何度も。
足先まで唇を落とし終わる頃には、クレオはぐったりと力果てていた。
何度か絶頂に達しており、クレオのお腹に白い花びらが散っていた。
汗でクレオの額に張り付いた髪をそっと払ってあげる。
「貴方も、苦しいでしょう」
鳴きすぎて掠れた声でクレオは俺を労る。
きゅんと心臓が潰れて、俺はクレオを抱きしめた。
俺の股間部は痛いくらいに主張しているし、実際のところ生殺しではあるのだが、それもクレオのせいだと思えば驚くほど満ち足りた気持ちになるのだった。
俺の硬いそれが嫌でもクレオのそれに当たっている。
「ごめん。興奮するのは許して欲しい」
照れながらそう言えば、クレオの手が俺のものに伸びてくる。
驚いて身体を引こうとする俺を逃さないとばかりにクレオの手が俺のものを掴み、刺激し始めた。
「はっ……無理、しなくていいぞ……っ」
愛しい人のひんやりとした指先が繊細な動きで俺のものを扱う。
無意識に眉根を寄せて喘いでしまうのも致し方ないだろう。
「無理なんてしていませんよ。あぁ可愛いです、ゴードン」
うっとりとした声でクレオが言う。
榛色の瞳が俺を射抜く。
クレオは意地悪く嗤って、まるでさっきのお返しとばかりに、ゆったりゆったりと虐めてくる。
もどかしさに俺の腰は動き始める。
「おい、はやくっしろ」
「余裕のない貴方は珍しいですね。とても素敵ですよ」
クレオが酷薄に笑う。
人間離れした綺麗なその笑顔に、ぎゅんと愛しさが溢れて、気がつけばあっさりとクレオの手の中に吐き出していた。
「え、今ですか?」
心底驚いたようで、クレオは手のひらについた白い体液をまじまじと見つめている。
耳が熱を孕むのを感じながら、俺は口を開いた。
どこか拗ねたような口調であった。
「そんなに綺麗な微笑みを向けられたらどうしようもなくなるだろ」
俺の言葉にクレオもまた頬を染めた。
顔を赤くした図体のでかい大人が二人、シーツの上で照れ合っていた。
そのあとも子どもの遊びみたいに、緩やかな愛撫を夜明けまで繰り返した。
決定的な行為はしなくても、俺たちにはそれだけで十分だった。
朝焼けが海面から出てくる景色を眺め、ようやく俺たちは抱きしめ合いながら眠りについた。
すっぽりと腕の中に収まる女神を愛してやまなかった。
灼熱の暑さで数時間後にはどちらともなく目を覚ましてしまうのだが、今はまだ幸福な夢を見ていたい。
その後半年もの間、サントリーニ島を満喫した俺たちは秋の気配を感じ、ようやく重い腰を上げて我が家に帰ることにしたのだった。
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