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高等部2年生
カリーナ元王妃捕獲大作戦!! 2/4
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ミネルの言葉に、2人揃って無言で頷く。
……ん? ノック??
そういえば、さっきの女性は何度かノックを繰り返していた。
ある一定のリズムだった気がする。
ドアをノックしようとしたミネルの手を急いで掴む。
ミネルが少し驚いたように目を見開く。
「私がドアをノックしてもいい? ノックの仕方に特徴があった気がする。もしかしたら、ノックの仕方でドアを開ける、開けないを判断しているのかも」
「なるほどな」
ミネルがノックしようとしていた手を下ろす。
自分自身を落ち着かせる為、ふうっと大きく息を吐く。
さっきのリズムを思い出しながら、ドアをノックする。
しばらく待っていると、ドアがゆっくりと開いた。
そこにいたのは──さっきオーンと見た女性だ。
カリーナ王妃のそっくりさん。
……いや、もうカリーナ元王妃だと思う事にしよう。
「今日は訪問者が多いわね。どうしたの?」
凛とした口調で、カリーナ元王妃が尋ねてきた。
訝しげに私たち3人の顔を凝視している。
あ、明らかに怪しんでる!?
確かに見知らぬ人間が急に訪ねてきたら不審に思うよね。
うーん。
ここからどう切り出すべきなのか……。
「突然お邪魔してすいません。僕は、“カリスラ”の息子です」
言葉に詰まる事もなく、平然とした顔でミネルがカリーナ元王妃に挨拶をしている。
えっ? ……うん?
カリスラって、誰??
「ああ、カリスラの……似てないわね」
ええ! まさかの知ってる名前!?
適当な名前じゃないの!?
「はは、よく言われます。今日は父の代理で来ました」
「そう。それで、どうしたの?」
良かった。
今のところ疑っている様子はなさそう。
……あれ?
さっきは気がつかなかったけど、“魔法の色”の中に黒いモヤがかかっているような?
「実は先ほど、オーン王子が来ました」
「……やっぱり。さっきも“コモ”が報告に来たわ」
“コモ”?
さっき、私とオーンが後をつけた店員さんの事かな?
「僕の隣にいる2人の所にも来たようで、それで一緒に連れてきました」
カリーナ元王妃が私とエウロに、チラッと目を向ける。
「男性の方は見た事のない顔ね。女性の方は……会った事があるような気がするわ」
いえいえ、会った事はないです。
でも、会った事あるような顔をしていて良かった、と転生して初めて思いました。
「それで?」
「……少し気になる事を話していました」
ミネルがきょろきょろと周りを見渡す。
「ここでは……少し話しづらい内容です」
カリーナ元王妃が黙って、ミネルを見つめている。
こ、今度こそ、怪しんでる!?
「貴方、カリスラより頭がよさそうね。まぁ、いいわ。──入りなさい」
やった! 家に入れる!!
これで何か情報が手に入るかも!!
カリーナ元王妃に誘導されつつ、家の中へと入る。
そこには、カリーナ元王妃の他に4人の男性が立っていた。
うっ。なるほどね。
ちゃんと警護っぽい人たちがいるから、簡単に入れてくれたのね。
「座りなさい」
言われるがまま、3人で椅子へと腰を掛ける。
想像通り、他の4人の男性たちも“魔法の色”が見える。
それだけじゃない。
カリーナ元王妃と同様に、黒いモヤもかかってる。
なんだろう? この黒いモヤ……。
「それで、何があったの?」
早速、カリーナ元王妃がミネルに尋ねる。
ミネル、何を話すつもりなんだろう。
「実は……ジメス上院議長のお嬢様がこの街に身を潜めていると、オーン王子にバレているようです」
「まさか。“コモ”の話だと、気づかれていないようだったわよ?」
気づかれていない……?
それはつまり……ここにジュリアがいる事が確定したも同然だ!!
カリーナ元王妃の言葉に動じることなく、ミネルが驚いたような声を上げる。
「本当ですか? 僕はオーン王子から、お嬢様がどこにいるか聞かれましたよ?」
「どういう事……? もしかして、その後に証拠を掴んだという事?」
不審そうな表情で、カリーナ元王妃がミネルを見ている。
「そこまでは分かりません」
カリーナ元王妃の質問に、ミネルが首を横に振りながら答える。
2人のやり取りを傍らで見つめながら、ふと、壁に掛かっているフードに目が留まった。
……黒いフードだ。
ん? 黒いフード?
……黒いフード……っ!? 黒いフードだ!!!
マイヤを拉致しようとした人が、黒いフードを被っていた!!
確かサウロさんが、黒いフードを被った女性と一緒にいた人たちは行方不明者だったって言ってた。
そして、操られていたとも。
もしかして、ここにいる人たちも行方不明者!?
……ん? ノック??
そういえば、さっきの女性は何度かノックを繰り返していた。
ある一定のリズムだった気がする。
ドアをノックしようとしたミネルの手を急いで掴む。
ミネルが少し驚いたように目を見開く。
「私がドアをノックしてもいい? ノックの仕方に特徴があった気がする。もしかしたら、ノックの仕方でドアを開ける、開けないを判断しているのかも」
「なるほどな」
ミネルがノックしようとしていた手を下ろす。
自分自身を落ち着かせる為、ふうっと大きく息を吐く。
さっきのリズムを思い出しながら、ドアをノックする。
しばらく待っていると、ドアがゆっくりと開いた。
そこにいたのは──さっきオーンと見た女性だ。
カリーナ王妃のそっくりさん。
……いや、もうカリーナ元王妃だと思う事にしよう。
「今日は訪問者が多いわね。どうしたの?」
凛とした口調で、カリーナ元王妃が尋ねてきた。
訝しげに私たち3人の顔を凝視している。
あ、明らかに怪しんでる!?
確かに見知らぬ人間が急に訪ねてきたら不審に思うよね。
うーん。
ここからどう切り出すべきなのか……。
「突然お邪魔してすいません。僕は、“カリスラ”の息子です」
言葉に詰まる事もなく、平然とした顔でミネルがカリーナ元王妃に挨拶をしている。
えっ? ……うん?
カリスラって、誰??
「ああ、カリスラの……似てないわね」
ええ! まさかの知ってる名前!?
適当な名前じゃないの!?
「はは、よく言われます。今日は父の代理で来ました」
「そう。それで、どうしたの?」
良かった。
今のところ疑っている様子はなさそう。
……あれ?
さっきは気がつかなかったけど、“魔法の色”の中に黒いモヤがかかっているような?
「実は先ほど、オーン王子が来ました」
「……やっぱり。さっきも“コモ”が報告に来たわ」
“コモ”?
さっき、私とオーンが後をつけた店員さんの事かな?
「僕の隣にいる2人の所にも来たようで、それで一緒に連れてきました」
カリーナ元王妃が私とエウロに、チラッと目を向ける。
「男性の方は見た事のない顔ね。女性の方は……会った事があるような気がするわ」
いえいえ、会った事はないです。
でも、会った事あるような顔をしていて良かった、と転生して初めて思いました。
「それで?」
「……少し気になる事を話していました」
ミネルがきょろきょろと周りを見渡す。
「ここでは……少し話しづらい内容です」
カリーナ元王妃が黙って、ミネルを見つめている。
こ、今度こそ、怪しんでる!?
「貴方、カリスラより頭がよさそうね。まぁ、いいわ。──入りなさい」
やった! 家に入れる!!
これで何か情報が手に入るかも!!
カリーナ元王妃に誘導されつつ、家の中へと入る。
そこには、カリーナ元王妃の他に4人の男性が立っていた。
うっ。なるほどね。
ちゃんと警護っぽい人たちがいるから、簡単に入れてくれたのね。
「座りなさい」
言われるがまま、3人で椅子へと腰を掛ける。
想像通り、他の4人の男性たちも“魔法の色”が見える。
それだけじゃない。
カリーナ元王妃と同様に、黒いモヤもかかってる。
なんだろう? この黒いモヤ……。
「それで、何があったの?」
早速、カリーナ元王妃がミネルに尋ねる。
ミネル、何を話すつもりなんだろう。
「実は……ジメス上院議長のお嬢様がこの街に身を潜めていると、オーン王子にバレているようです」
「まさか。“コモ”の話だと、気づかれていないようだったわよ?」
気づかれていない……?
それはつまり……ここにジュリアがいる事が確定したも同然だ!!
カリーナ元王妃の言葉に動じることなく、ミネルが驚いたような声を上げる。
「本当ですか? 僕はオーン王子から、お嬢様がどこにいるか聞かれましたよ?」
「どういう事……? もしかして、その後に証拠を掴んだという事?」
不審そうな表情で、カリーナ元王妃がミネルを見ている。
「そこまでは分かりません」
カリーナ元王妃の質問に、ミネルが首を横に振りながら答える。
2人のやり取りを傍らで見つめながら、ふと、壁に掛かっているフードに目が留まった。
……黒いフードだ。
ん? 黒いフード?
……黒いフード……っ!? 黒いフードだ!!!
マイヤを拉致しようとした人が、黒いフードを被っていた!!
確かサウロさんが、黒いフードを被った女性と一緒にいた人たちは行方不明者だったって言ってた。
そして、操られていたとも。
もしかして、ここにいる人たちも行方不明者!?
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