125 / 261
高等部 1年生
煩悩には勝てない(前編)
しおりを挟む
──突如、遠くからテンション高めの声が聞こえてきた。
「面白い事になってますねー!」
誰だろう? と顔を向けた先にいたのは、なんとメロウさん!
ニコニコと楽しそうに笑いながら、軽快な足取りで近づいてくる。
「メロウさん!」
「一部始終、見させてもらいましたよー」
メロウさんが手でメガネの形を作っている。
「卒業前に面白い事をしたいと思ってましたが、ありましたねー! 1年生の有名人達が対決するなんて……見応えたっぷり! 楽しいイベントじゃないですかー!」
さっきまでの緊迫した雰囲気が、メロウさんの登場で一気に和やかになった。
……いや、もしかすると“呆気に取られた”と言った方が正しいのかもしれない。
「せっかくなら、学校を巻き込んだイベントにしましょう!」
えーーっ! そんな大々的にやるの!!?
「こちらは構いませんよ」
セレスが腕を組み、受けて立つという姿勢を見せる。
さすが! 切り替えが早い!!
「こちらも構わないわ。まぁ、対戦相手としては物足りないけど、全校生徒の前で私たちが華麗に勝つ姿を見せてあげるわ!」
セレスに向かって、ジュリアが余裕の笑みを見せた。
互いに腕を組みながら、バチバチと睨み合っている。
…………対戦相手、私だよね?
なんかセレスとジュリアが対決するみたいになってない!?
セレスに続き、オーンがジュリアたちに向かって話し始める。
オーンにしては珍しく冷ややかな表情のままだ。
「ユーテルさん達の対決を受けるにあたり、条件を提示させていただきたい」
ユーテルさんが大きく手を広げ「何かな?」と笑った。
……この人は、じっとしていられない人なんだな。
「私たちが勝った場合の条件です。同じ学校ですので、一切関わるなとまでは言いません。ですが、今後は(特にアリアへの)無用な干渉は止めていただきたい」
強めの口調で、キッパリと突きつける。
「あり得ない話だとは思うけど、別に構わないわよ」
負けるなんて微塵も思っていないかのようにジュリアが承諾した。
周りのメンバーも頷いている。
その姿を見たメロウさんがパンッと大きく手を叩いた。
「では、決まりですね。ちょうど1ヶ月後、魔法祭があります。魔法祭のメインイベントにしましょー!」
メロウさんが生き生きとした表情で語っている。
「会場は後で考えるとして……ルールはどうしましょうねー?」
「魔法が使えない人もいるようですから、剣術、武術……なんでもありの対決でいかがです?」
ジュリアが私を見てニヤッと笑い、メロウさんに提案する。
……感じ悪いな。
「皆さんが納得できるルールなら構いませんが……アリアとジュリアさんは平等の対決じゃないのが気になりますねー」
メロウさんが「んー」と首を傾け悩んでいる。
「私とアリアさんだけは、魔法を使わないで対戦しますよ?」
ジュリアがもう一度私を見た。なんかもう、生理的に受け付けない笑い方をしている。
く、悔しい!! けど、魔法が使えないのも事実だし……。
──いや、ただ悔しがるだけじゃダメだ。
この対決をプラスに、ポジティブに考えよう!!
「いえ、私とジュリアさんの対決も皆さんと同じでいいです。魔法ありの対決で構いません!」
私の言葉に幼なじみはもちろんのこと、メロウさんや別館の人たちも驚いた表情を見せている。
「アリア! 何を考えてるの!?」
我慢できなかったのか、セレスが私の元へ駆け寄った。
「ごめん、セレス。今回、初めて魔法を使う人と対決ができるの。本当に何もできずに負けてしまうのか、それとも勝つ術があるのか……自分自身で試してみたい」
もし急にオリュンが襲ってきた時、警護の人やみんなに守られているだけじゃイヤだ。
オリュンの仲間といっていいのかは分からないけど、他にも行動を共にしている人たちがいると分かった今、1人で襲ってくるとも限らない。
その時、少なくとも足手まといにはなりたくない。
不本意から始まった対決だけど、こうなった以上は前向きに考えるしかない。
魔法が使えない私の戦い方を試せるチャンスだと思おう!!
みんなに自分の気持ちを正直に伝える。
すると、カウイがそっと口を開いた。
「……そうだね。(オリュンと同じ)《火の魔法》の人と真剣勝負ができる機会はなかなかない。俺も今回の事をいい機会だって思う事にするよ」
カウイが穏やかに微笑む。
難色を示していたセレスも、諦めたように「はぁ~」っと大きなため息をついた。
「……そんな事を言われたら、了承するしかないじゃない!!」
口調こそ怒っているようだけど、セレスが心の底から心配しているのが伝わってくる。
ありがとう、セレス。
「わっかりました! 公平に会場や細かいルールなどはこちらで考えます! それでいいですかー?」
メロウさんの問いにツインズが「はいっ!」と手を挙げた。
「お2人さん、どうしましたー?」
「私とリイはペア対決したい」
「僕とイリはいつでも一緒、一緒」
ツインズが「お願い、お願い」とメロウさんにリズムよく懇願している。
ペア対決という事は……セレスとルナがコンビを組むということ!?
チラッと2人の様子をうかがえば、揃いも揃って心底イヤそうな顔をしている。うん、予想通りの反応。
「い、や、よ! その要求は却下よ!!」
「無理」
2人が全力で否定する中、ソフィーさんが意味ありげに笑ってみせる。
「ふふっ。個人戦ではありますけど、団体戦と考えたら? 4対4だと引き分けという事もあり得ます。ペア対決を取り入れたら、必ず勝敗がつきますよ?」
鋭い所をつくなぁ、ソフィーさん。セレスとルナも悩んでいるようだ。
「……私が勝つのは目に見えてるけど、他の人もそうだとは限らないものね」
セレスの苦悩が手に取るように分かる。
「しょうがないわね。足を引っ張るんじゃないわよ、ルナ」
「それはこっちのセリフ」
セレスとルナが、しぶしぶペア対決を承諾した。
なんだかんだ言って、この2人息ぴったりだと思うんだけどなぁ。
「対決する方が了承したのなら、それで進めましょうー!」
メロウさんの言葉に他の人たちも頷いた。
「いやぁ、アリアのお陰で楽しいことが起こりそうですねー! 忙しくなります。のんびりなんてしていられません」
私のお陰!?
……ではないような気がするけど、言い返すタイミングをすっかり失ってるし。
最後に「ではー! 詳細が決まったら連絡します!」と元気に告げると、メロウさんはあっという間にいなくなった。
……相変わらず、慌ただしい人だなぁ。
メロウさんが去った後、時計を確認したソフィーさんがジュリアたちに話し掛けている。
「そろそろ授業が始まります。私達も別館に戻りましょう」
「そうね。では1ヶ月後の魔法祭で! アリアさん、魔法が使えない人でも参加出来るお祭りだから安心してね」
嫌味たっぷりのイラっとする笑い方だな。
ルナがボソッとつぶやいた。
「やっぱり、今すぐ倒す」
おおっと。急いでルナを止める。
「ルナ、ありがとう。気持ちだけもらっておくよ」
お礼を伝えると、別館へ戻っていくジュリアに向かって大声で叫んだ。
「そんなに嫌味ばかり言って魔法が使えない私に負けたら、たくさん残っている学校生活、恥ずかしいですからねー!!」
ジュリアがキッと私を睨んだ。
よし! 最後の最後で言い返してやったぞー!
やっぱり、言われっぱなしは性に合わないからね!!
「貴方だって、負けたら同じじゃない」
「私は魔法が使えないので」
凝視するジュリアをよそに『こちらは何とも思ってませんー』という意味も込めてニコッと笑う。
負ける気はないけど、負けたって、みんな不思議に思わないだろうし、別に恥ずかしくもない。
すっごい悔しいとは思うけど……。
こちらに向かってこようとするジュリアをユーテルさんが「キレイな顔が台無しだよ」となだめている。
なだめられたジュリアがふんと鼻を鳴らした。
「……まぁ、いいわ。どうせヒロインである私が勝つに決まってるんだから」
気になる捨て台詞を残し、ジュリアを含む別館の人たちはそのまま去って行った。
……えーっと、聞き間違いじゃなければ“ヒロインである私”って言った、よね!?
「面白い事になってますねー!」
誰だろう? と顔を向けた先にいたのは、なんとメロウさん!
ニコニコと楽しそうに笑いながら、軽快な足取りで近づいてくる。
「メロウさん!」
「一部始終、見させてもらいましたよー」
メロウさんが手でメガネの形を作っている。
「卒業前に面白い事をしたいと思ってましたが、ありましたねー! 1年生の有名人達が対決するなんて……見応えたっぷり! 楽しいイベントじゃないですかー!」
さっきまでの緊迫した雰囲気が、メロウさんの登場で一気に和やかになった。
……いや、もしかすると“呆気に取られた”と言った方が正しいのかもしれない。
「せっかくなら、学校を巻き込んだイベントにしましょう!」
えーーっ! そんな大々的にやるの!!?
「こちらは構いませんよ」
セレスが腕を組み、受けて立つという姿勢を見せる。
さすが! 切り替えが早い!!
「こちらも構わないわ。まぁ、対戦相手としては物足りないけど、全校生徒の前で私たちが華麗に勝つ姿を見せてあげるわ!」
セレスに向かって、ジュリアが余裕の笑みを見せた。
互いに腕を組みながら、バチバチと睨み合っている。
…………対戦相手、私だよね?
なんかセレスとジュリアが対決するみたいになってない!?
セレスに続き、オーンがジュリアたちに向かって話し始める。
オーンにしては珍しく冷ややかな表情のままだ。
「ユーテルさん達の対決を受けるにあたり、条件を提示させていただきたい」
ユーテルさんが大きく手を広げ「何かな?」と笑った。
……この人は、じっとしていられない人なんだな。
「私たちが勝った場合の条件です。同じ学校ですので、一切関わるなとまでは言いません。ですが、今後は(特にアリアへの)無用な干渉は止めていただきたい」
強めの口調で、キッパリと突きつける。
「あり得ない話だとは思うけど、別に構わないわよ」
負けるなんて微塵も思っていないかのようにジュリアが承諾した。
周りのメンバーも頷いている。
その姿を見たメロウさんがパンッと大きく手を叩いた。
「では、決まりですね。ちょうど1ヶ月後、魔法祭があります。魔法祭のメインイベントにしましょー!」
メロウさんが生き生きとした表情で語っている。
「会場は後で考えるとして……ルールはどうしましょうねー?」
「魔法が使えない人もいるようですから、剣術、武術……なんでもありの対決でいかがです?」
ジュリアが私を見てニヤッと笑い、メロウさんに提案する。
……感じ悪いな。
「皆さんが納得できるルールなら構いませんが……アリアとジュリアさんは平等の対決じゃないのが気になりますねー」
メロウさんが「んー」と首を傾け悩んでいる。
「私とアリアさんだけは、魔法を使わないで対戦しますよ?」
ジュリアがもう一度私を見た。なんかもう、生理的に受け付けない笑い方をしている。
く、悔しい!! けど、魔法が使えないのも事実だし……。
──いや、ただ悔しがるだけじゃダメだ。
この対決をプラスに、ポジティブに考えよう!!
「いえ、私とジュリアさんの対決も皆さんと同じでいいです。魔法ありの対決で構いません!」
私の言葉に幼なじみはもちろんのこと、メロウさんや別館の人たちも驚いた表情を見せている。
「アリア! 何を考えてるの!?」
我慢できなかったのか、セレスが私の元へ駆け寄った。
「ごめん、セレス。今回、初めて魔法を使う人と対決ができるの。本当に何もできずに負けてしまうのか、それとも勝つ術があるのか……自分自身で試してみたい」
もし急にオリュンが襲ってきた時、警護の人やみんなに守られているだけじゃイヤだ。
オリュンの仲間といっていいのかは分からないけど、他にも行動を共にしている人たちがいると分かった今、1人で襲ってくるとも限らない。
その時、少なくとも足手まといにはなりたくない。
不本意から始まった対決だけど、こうなった以上は前向きに考えるしかない。
魔法が使えない私の戦い方を試せるチャンスだと思おう!!
みんなに自分の気持ちを正直に伝える。
すると、カウイがそっと口を開いた。
「……そうだね。(オリュンと同じ)《火の魔法》の人と真剣勝負ができる機会はなかなかない。俺も今回の事をいい機会だって思う事にするよ」
カウイが穏やかに微笑む。
難色を示していたセレスも、諦めたように「はぁ~」っと大きなため息をついた。
「……そんな事を言われたら、了承するしかないじゃない!!」
口調こそ怒っているようだけど、セレスが心の底から心配しているのが伝わってくる。
ありがとう、セレス。
「わっかりました! 公平に会場や細かいルールなどはこちらで考えます! それでいいですかー?」
メロウさんの問いにツインズが「はいっ!」と手を挙げた。
「お2人さん、どうしましたー?」
「私とリイはペア対決したい」
「僕とイリはいつでも一緒、一緒」
ツインズが「お願い、お願い」とメロウさんにリズムよく懇願している。
ペア対決という事は……セレスとルナがコンビを組むということ!?
チラッと2人の様子をうかがえば、揃いも揃って心底イヤそうな顔をしている。うん、予想通りの反応。
「い、や、よ! その要求は却下よ!!」
「無理」
2人が全力で否定する中、ソフィーさんが意味ありげに笑ってみせる。
「ふふっ。個人戦ではありますけど、団体戦と考えたら? 4対4だと引き分けという事もあり得ます。ペア対決を取り入れたら、必ず勝敗がつきますよ?」
鋭い所をつくなぁ、ソフィーさん。セレスとルナも悩んでいるようだ。
「……私が勝つのは目に見えてるけど、他の人もそうだとは限らないものね」
セレスの苦悩が手に取るように分かる。
「しょうがないわね。足を引っ張るんじゃないわよ、ルナ」
「それはこっちのセリフ」
セレスとルナが、しぶしぶペア対決を承諾した。
なんだかんだ言って、この2人息ぴったりだと思うんだけどなぁ。
「対決する方が了承したのなら、それで進めましょうー!」
メロウさんの言葉に他の人たちも頷いた。
「いやぁ、アリアのお陰で楽しいことが起こりそうですねー! 忙しくなります。のんびりなんてしていられません」
私のお陰!?
……ではないような気がするけど、言い返すタイミングをすっかり失ってるし。
最後に「ではー! 詳細が決まったら連絡します!」と元気に告げると、メロウさんはあっという間にいなくなった。
……相変わらず、慌ただしい人だなぁ。
メロウさんが去った後、時計を確認したソフィーさんがジュリアたちに話し掛けている。
「そろそろ授業が始まります。私達も別館に戻りましょう」
「そうね。では1ヶ月後の魔法祭で! アリアさん、魔法が使えない人でも参加出来るお祭りだから安心してね」
嫌味たっぷりのイラっとする笑い方だな。
ルナがボソッとつぶやいた。
「やっぱり、今すぐ倒す」
おおっと。急いでルナを止める。
「ルナ、ありがとう。気持ちだけもらっておくよ」
お礼を伝えると、別館へ戻っていくジュリアに向かって大声で叫んだ。
「そんなに嫌味ばかり言って魔法が使えない私に負けたら、たくさん残っている学校生活、恥ずかしいですからねー!!」
ジュリアがキッと私を睨んだ。
よし! 最後の最後で言い返してやったぞー!
やっぱり、言われっぱなしは性に合わないからね!!
「貴方だって、負けたら同じじゃない」
「私は魔法が使えないので」
凝視するジュリアをよそに『こちらは何とも思ってませんー』という意味も込めてニコッと笑う。
負ける気はないけど、負けたって、みんな不思議に思わないだろうし、別に恥ずかしくもない。
すっごい悔しいとは思うけど……。
こちらに向かってこようとするジュリアをユーテルさんが「キレイな顔が台無しだよ」となだめている。
なだめられたジュリアがふんと鼻を鳴らした。
「……まぁ、いいわ。どうせヒロインである私が勝つに決まってるんだから」
気になる捨て台詞を残し、ジュリアを含む別館の人たちはそのまま去って行った。
……えーっと、聞き間違いじゃなければ“ヒロインである私”って言った、よね!?
10
お気に入りに追加
4,954
あなたにおすすめの小説

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~
saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。
前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。
国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。
自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。
幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。
自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。
前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。
※小説家になろう様でも公開しています

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

夫の隠し子を見付けたので、溺愛してみた。
辺野夏子
恋愛
セファイア王国王女アリエノールは八歳の時、王命を受けエメレット伯爵家に嫁いだ。それから十年、ずっと仮面夫婦のままだ。アリエノールは先天性の病のため、残りの寿命はあとわずか。日々を穏やかに過ごしているけれど、このままでは生きた証がないまま短い命を散らしてしまう。そんなある日、アリエノールの元に一人の子供が現れた。夫であるカシウスに生き写しな見た目の子供は「この家の子供になりにきた」と宣言する。これは夫の隠し子に間違いないと、アリエノールは継母としてその子を育てることにするのだが……堅物で不器用な夫と、余命わずかで卑屈になっていた妻がお互いの真実に気が付くまでの話。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。

転生幼女は幸せを得る。
泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる