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高等部 1年生
コップの水が溢れた日(後編)
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──ああ!!
「そっか!噂話の他に何か話したい事があったんだよね?」
「そうなの。……エウロくんから婚約解消を切り出されたのはさっき話した通りなんだけど、実は私もエウロくんと婚約を解消しようと思っていたの」
へっ!? そうだったの??
知らず知らずのうちに口がぽかーんと開いてしまう。
「──好きな人ができたの」
えーーーー!!
マイヤに好きな人ができた!?
これって……私が聞いていい話なのかな? 聞いていいから話したんだよね? きっと。
こ、これは恋愛のアドバイスを求められている??
よし! こうなった以上は私の経験を絞り出すしかなーーい!!
………………ない。全くない。絞る材料すら持ち合わせていない。
「ええと、ええと……好きな人が出来ると世界が開けるというか(多分)、毎日が楽しくなるよね~(多分)」
ダメだ。こんなんじゃ、ダメだ。
「そうだね」
私が頭を抱えていると、マイヤがクスっと小さく笑った。
「実は、私の好きな人って……オーンくんなの」
オーン!!!?
マイヤの好きな人が…………オーン。
私が戸惑っていると、マイヤが首を傾げた。
「それでね。アリアちゃん、オーンくんと仲がいいから協力してもらいたいなって思って」
……協力。協力って、マイヤとオーンの仲をとりもつ……という事だよね。
今のところ、私はオーンに恋愛感情はない。
本来なら協力できる……はずだった。
でも……オーンは私のことが好きだって言ってくれた。
……改めて自分で“オーンは私のことが好き”って思うのって照れるな。
まぁ、それは置いといて。
協力するってことは、気持ちを伝えてくれたオーンにも、相談してくれたマイヤにも失礼だよね。
つまり、返事は──決まってる。
「ごめん、マイヤ」
「えっ?」
「せっかく勇気を出して言ってくれたのに……協力できない。本当にごめん!!」
協力できない申し訳なさから、深々と頭を下げた。
オーンが私の事を好きという事はさすがに言えない。なんか色々と申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「……それってアリアちゃんもオーンくんの事が好きだから?」
えっ!?
マイヤの発言に驚き、思わず勢いよく顔を上げてしまう。
好きかどうか、かぁ。んー、今の自分の正直な気持ちを言おう。
「ううん。オーンの事は好きだけど、恋愛感情の好きとは違うよ」
いつもの笑顔が消え、マイヤが真面目な顔つきになった。
「……それじゃあ、なんで?」
「な、なんで……そうだよね。そう思うよね。具体的には伝えづらいんだけど、敢えて言うならマイヤとオーン、どちらも大切な幼なじみだからかな。ごめん、意味分からないよね」
説明が難しいな。
私の言葉に目を伏せたマイヤが、ぼそりと呟いた。
「……大切な幼なじみ? そう思ってるなら、普通は協力するんじゃないかなぁ?」
「う~ん。普通はそうなのか分からないけど……マイヤだけじゃなく、オーンの気持ちとかもね。大切にしたいから」
なんか今日のマイヤ……様子がおかしい?
気づけば、マイヤの身体がプルプルと小刻みに震えている。
「オーンくんの気持ちって、それってオーンくんには既に好きな子がいるみたいな言い方だよね?」
「あっ、いや、ごめん。そういう意味じゃなくて。オーンがそういう事を望むタイプだったら、協力したかもしれない。でもオーンはそういうのを望まないんじゃないかなぁ~と思って」
オーンに好きな子がいるっていうマイヤの予想は当たっている。
なんかマイヤに嘘をついてるみたいで、今の自分がものすごく嫌だな。
でも、マイヤの事もオーンの事も大切だから、出来る限り誠実に対応したい。
「アリアちゃんに協力を頼んだ私はダメって事なのかな?」
「オーンがそういうタイプに見えないって思っただけで、協力を仰ぐこと自体は悪い事でもないし、ダメでもないよ!!」
やっぱり、いつもと違うというか、マイヤらしくないな。
さっきからずっと俯いたままだし。何か別な悩みでもあるのかな??
「マイヤ何かあった? なんか震えてるみたいだし……あっ!」
「…………」
分かった。トイレを我慢してるのかな?
真面目な話をしていると、席を外すタイミングって難しいよね。
「マイヤ。気にせずにその、あの、お手洗いとか行ってもいいから、ね」
「……………………」
あれ? 違った?
あっ! 今度こそ分かった! 体調がよくないんじゃ?
「もしかして具合が悪い? 大丈夫??」
「…………そこは」
そこは?
「『協力する』って言うところでしょーー!!」
ええっ!?
思い切り声を張り上げマイヤが、険しい表情で私の顔を見る。
「なんで? どうして? なんでなの!?」
先ほどよりもさらに大きな声で、甲高く叫んでいる。
…………これは、誰??
疲れて幻覚でも見てるのかな? 目をごしごしと擦ってみる。
うん、マイヤに見える。
「失礼ね! 正真正銘マイヤよ!」
「ご、ごめん。きっと校内中の噂の的になって疲れたんだよね? 私はそろそろ帰るよ。ゆっくり休んで」
とりあえず、マイヤを休ませよう! うん、それがいい。
ゆっくり休んで疲れもとれてから、改めて話そう。うん、絶対にそれがいい。
そそくさと椅子から立ち上がり、部屋を出る準備をする。
「待ちなさい。逃がさないわよ」
マイヤが指を下に向け、椅子を指差した。
……座れってことね。
言われた通り、黙って椅子に座る。
何からツッコめばいいのか……。私が黙っていると、マイヤから口を開いた。
「アリアちゃんにイライラしすぎて、つい本性を出しちゃったじゃない」
「……ほ、本性?」
ええと、まだ頭がついてってないんですが……。
さっきよりは少し落ち着いたのかな? 声のトーンが戻ったような??
「アリアちゃんって、私が返してほしい言葉を全く言わないんだもの」
「は、はぁ」
「私がオーンくんを好きで協力してってお願いしてるんだから、そこは『マイヤとオーンくんはお似合いだから協力しよう』になるでしょう!!」
「は、はぁ」
すいません。今までとギャップがありすぎて、まだ整理しきれてないよー。
誰かぁ、助けてーーー!!
両手をテーブルにつき、マイヤが勢いよく立ち上がった。
「しまいには『お手洗いとか行ってもいいから』って……信じられない!」
あ、また声のトーンが上がった。
「恋愛の話をしていて、どこをどう考えたらそこに行きつくのよ!!」
話を続けながら、マイヤが片手で胸を押さえる。
「私はね……はぁ、アリアちゃんなんかに負けちゃダメなの。はぁ、はぁ、一番じゃないといけないの」
──!? なんかさっきとは違う意味で様子がおかしい。
「はぁ、はぁ、アリアちゃんは……はぁ、なにも努力してない……のに」
顔色も悪くなってるし、なんか息切れしてる!?
「はぁ、はぁっ、なんで? はぁ、はぁ……はぁ、なんで、みんな……はぁ、アリアちゃんが好きなの?」
──過呼吸だ!!!
マイヤの身体がふらふらと揺れる。足元もおぼついてない。
「はぁっ、はぁ、はぁ、アリアちゃんなんて……」
危ない!! 倒れる!!!!!
急いでマイヤの元へ駆けより、倒れかけた身体をギリギリで支えた。
ま、間に合ったぁ~。急いで呼吸を整えないと!
マイヤを支えたまま、ゆっくりと床に寝かす。
その間も呼吸は荒いまま、息をするのも苦しそうだ。
マイヤを膝枕し、ゆっくりと上下に背中をさする。
過呼吸って、極度の緊張やストレスが原因だったはず。
少しでも気持ちが落ち着くといいけど……つらそうだな。
マイヤを刺激しないよう静かに、語りかけるように話す。
「ゆっくり息を吐いて」
手本を見せるべく、私も一緒に大きく息を吐く。
「ゆっくり息を吸って」
私も一緒に大きく息を吸う。何度も何度もゆっくりと呼吸を繰り返した。
少しずつだけど、マイヤの呼吸も戻ってきてる。良かった。
汗も引き、やっと落ち着いてきたと思ったら、突然、マイヤが「ううっ」と小さな声で泣き始めた。
すすり泣く声を聞きながら、手を休める事なく背中をさすり続ける。
今まで見てきたマイヤとのギャップがありすぎて驚いたけど……いや、今も驚いてるか。
……マイヤには、自分を追い詰めてまで『一番じゃないといけない』と思うような理由が何かあるのかな?
マイヤの泣き声が徐々に小さくなってきた。
……泣き疲れたのかな? 目がうとうとしている。
さっきのマイヤはまるで、張り詰めていた糸が切れたようだった。
溜め込んでいたものが一気に出たというか……。できれば、このまま寝かしてあげたいな。
穏やかな気持ちで眠れるよう“前の世界”の子守唄でも歌ってみようかな?
マイヤに聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで、懐かしい子守唄を歌う。
効果があったのかは分からないけど、マイヤの目が徐々に閉じてきた。
1分と掛からずにすやすや眠ったマイヤの顔を眺めながら、安心と同時に不安もよぎる。
突然の事で考える暇がなかったけど、過呼吸──極度の精神的ストレスって……。
さっきの話を思い返すと、ま、まさか! 私が原因なのでは……!!?
「そっか!噂話の他に何か話したい事があったんだよね?」
「そうなの。……エウロくんから婚約解消を切り出されたのはさっき話した通りなんだけど、実は私もエウロくんと婚約を解消しようと思っていたの」
へっ!? そうだったの??
知らず知らずのうちに口がぽかーんと開いてしまう。
「──好きな人ができたの」
えーーーー!!
マイヤに好きな人ができた!?
これって……私が聞いていい話なのかな? 聞いていいから話したんだよね? きっと。
こ、これは恋愛のアドバイスを求められている??
よし! こうなった以上は私の経験を絞り出すしかなーーい!!
………………ない。全くない。絞る材料すら持ち合わせていない。
「ええと、ええと……好きな人が出来ると世界が開けるというか(多分)、毎日が楽しくなるよね~(多分)」
ダメだ。こんなんじゃ、ダメだ。
「そうだね」
私が頭を抱えていると、マイヤがクスっと小さく笑った。
「実は、私の好きな人って……オーンくんなの」
オーン!!!?
マイヤの好きな人が…………オーン。
私が戸惑っていると、マイヤが首を傾げた。
「それでね。アリアちゃん、オーンくんと仲がいいから協力してもらいたいなって思って」
……協力。協力って、マイヤとオーンの仲をとりもつ……という事だよね。
今のところ、私はオーンに恋愛感情はない。
本来なら協力できる……はずだった。
でも……オーンは私のことが好きだって言ってくれた。
……改めて自分で“オーンは私のことが好き”って思うのって照れるな。
まぁ、それは置いといて。
協力するってことは、気持ちを伝えてくれたオーンにも、相談してくれたマイヤにも失礼だよね。
つまり、返事は──決まってる。
「ごめん、マイヤ」
「えっ?」
「せっかく勇気を出して言ってくれたのに……協力できない。本当にごめん!!」
協力できない申し訳なさから、深々と頭を下げた。
オーンが私の事を好きという事はさすがに言えない。なんか色々と申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「……それってアリアちゃんもオーンくんの事が好きだから?」
えっ!?
マイヤの発言に驚き、思わず勢いよく顔を上げてしまう。
好きかどうか、かぁ。んー、今の自分の正直な気持ちを言おう。
「ううん。オーンの事は好きだけど、恋愛感情の好きとは違うよ」
いつもの笑顔が消え、マイヤが真面目な顔つきになった。
「……それじゃあ、なんで?」
「な、なんで……そうだよね。そう思うよね。具体的には伝えづらいんだけど、敢えて言うならマイヤとオーン、どちらも大切な幼なじみだからかな。ごめん、意味分からないよね」
説明が難しいな。
私の言葉に目を伏せたマイヤが、ぼそりと呟いた。
「……大切な幼なじみ? そう思ってるなら、普通は協力するんじゃないかなぁ?」
「う~ん。普通はそうなのか分からないけど……マイヤだけじゃなく、オーンの気持ちとかもね。大切にしたいから」
なんか今日のマイヤ……様子がおかしい?
気づけば、マイヤの身体がプルプルと小刻みに震えている。
「オーンくんの気持ちって、それってオーンくんには既に好きな子がいるみたいな言い方だよね?」
「あっ、いや、ごめん。そういう意味じゃなくて。オーンがそういう事を望むタイプだったら、協力したかもしれない。でもオーンはそういうのを望まないんじゃないかなぁ~と思って」
オーンに好きな子がいるっていうマイヤの予想は当たっている。
なんかマイヤに嘘をついてるみたいで、今の自分がものすごく嫌だな。
でも、マイヤの事もオーンの事も大切だから、出来る限り誠実に対応したい。
「アリアちゃんに協力を頼んだ私はダメって事なのかな?」
「オーンがそういうタイプに見えないって思っただけで、協力を仰ぐこと自体は悪い事でもないし、ダメでもないよ!!」
やっぱり、いつもと違うというか、マイヤらしくないな。
さっきからずっと俯いたままだし。何か別な悩みでもあるのかな??
「マイヤ何かあった? なんか震えてるみたいだし……あっ!」
「…………」
分かった。トイレを我慢してるのかな?
真面目な話をしていると、席を外すタイミングって難しいよね。
「マイヤ。気にせずにその、あの、お手洗いとか行ってもいいから、ね」
「……………………」
あれ? 違った?
あっ! 今度こそ分かった! 体調がよくないんじゃ?
「もしかして具合が悪い? 大丈夫??」
「…………そこは」
そこは?
「『協力する』って言うところでしょーー!!」
ええっ!?
思い切り声を張り上げマイヤが、険しい表情で私の顔を見る。
「なんで? どうして? なんでなの!?」
先ほどよりもさらに大きな声で、甲高く叫んでいる。
…………これは、誰??
疲れて幻覚でも見てるのかな? 目をごしごしと擦ってみる。
うん、マイヤに見える。
「失礼ね! 正真正銘マイヤよ!」
「ご、ごめん。きっと校内中の噂の的になって疲れたんだよね? 私はそろそろ帰るよ。ゆっくり休んで」
とりあえず、マイヤを休ませよう! うん、それがいい。
ゆっくり休んで疲れもとれてから、改めて話そう。うん、絶対にそれがいい。
そそくさと椅子から立ち上がり、部屋を出る準備をする。
「待ちなさい。逃がさないわよ」
マイヤが指を下に向け、椅子を指差した。
……座れってことね。
言われた通り、黙って椅子に座る。
何からツッコめばいいのか……。私が黙っていると、マイヤから口を開いた。
「アリアちゃんにイライラしすぎて、つい本性を出しちゃったじゃない」
「……ほ、本性?」
ええと、まだ頭がついてってないんですが……。
さっきよりは少し落ち着いたのかな? 声のトーンが戻ったような??
「アリアちゃんって、私が返してほしい言葉を全く言わないんだもの」
「は、はぁ」
「私がオーンくんを好きで協力してってお願いしてるんだから、そこは『マイヤとオーンくんはお似合いだから協力しよう』になるでしょう!!」
「は、はぁ」
すいません。今までとギャップがありすぎて、まだ整理しきれてないよー。
誰かぁ、助けてーーー!!
両手をテーブルにつき、マイヤが勢いよく立ち上がった。
「しまいには『お手洗いとか行ってもいいから』って……信じられない!」
あ、また声のトーンが上がった。
「恋愛の話をしていて、どこをどう考えたらそこに行きつくのよ!!」
話を続けながら、マイヤが片手で胸を押さえる。
「私はね……はぁ、アリアちゃんなんかに負けちゃダメなの。はぁ、はぁ、一番じゃないといけないの」
──!? なんかさっきとは違う意味で様子がおかしい。
「はぁ、はぁ、アリアちゃんは……はぁ、なにも努力してない……のに」
顔色も悪くなってるし、なんか息切れしてる!?
「はぁ、はぁっ、なんで? はぁ、はぁ……はぁ、なんで、みんな……はぁ、アリアちゃんが好きなの?」
──過呼吸だ!!!
マイヤの身体がふらふらと揺れる。足元もおぼついてない。
「はぁっ、はぁ、はぁ、アリアちゃんなんて……」
危ない!! 倒れる!!!!!
急いでマイヤの元へ駆けより、倒れかけた身体をギリギリで支えた。
ま、間に合ったぁ~。急いで呼吸を整えないと!
マイヤを支えたまま、ゆっくりと床に寝かす。
その間も呼吸は荒いまま、息をするのも苦しそうだ。
マイヤを膝枕し、ゆっくりと上下に背中をさする。
過呼吸って、極度の緊張やストレスが原因だったはず。
少しでも気持ちが落ち着くといいけど……つらそうだな。
マイヤを刺激しないよう静かに、語りかけるように話す。
「ゆっくり息を吐いて」
手本を見せるべく、私も一緒に大きく息を吐く。
「ゆっくり息を吸って」
私も一緒に大きく息を吸う。何度も何度もゆっくりと呼吸を繰り返した。
少しずつだけど、マイヤの呼吸も戻ってきてる。良かった。
汗も引き、やっと落ち着いてきたと思ったら、突然、マイヤが「ううっ」と小さな声で泣き始めた。
すすり泣く声を聞きながら、手を休める事なく背中をさすり続ける。
今まで見てきたマイヤとのギャップがありすぎて驚いたけど……いや、今も驚いてるか。
……マイヤには、自分を追い詰めてまで『一番じゃないといけない』と思うような理由が何かあるのかな?
マイヤの泣き声が徐々に小さくなってきた。
……泣き疲れたのかな? 目がうとうとしている。
さっきのマイヤはまるで、張り詰めていた糸が切れたようだった。
溜め込んでいたものが一気に出たというか……。できれば、このまま寝かしてあげたいな。
穏やかな気持ちで眠れるよう“前の世界”の子守唄でも歌ってみようかな?
マイヤに聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで、懐かしい子守唄を歌う。
効果があったのかは分からないけど、マイヤの目が徐々に閉じてきた。
1分と掛からずにすやすや眠ったマイヤの顔を眺めながら、安心と同時に不安もよぎる。
突然の事で考える暇がなかったけど、過呼吸──極度の精神的ストレスって……。
さっきの話を思い返すと、ま、まさか! 私が原因なのでは……!!?
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