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中等部 編
13歳、テスタコーポ大会 1日目(後編)
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次に向かったのは第4ステージ。
これまでと同じように、上級生がステージ内容について説明してくれた。
「第4ステージは、上級生が魔法で作った障害物をクリアする競技です。障害物は全部で4つ、4コースあります。1つのコースに対し、挑戦するのは1人です。誰がどのコースに挑戦するかを決めてください。例えば、エウロくんが1つ目のコース、2つ目のコースを連続で行っても大丈夫です。ただしエウロくんがすべてのコースを担当するのはダメです。必ず半分ずつ、1人2コースを担当してください」
第4ステージに到着すると、目の前には障害物──アスレチックのようなコースが用意されていた。
「2つ連続は体力的にきつい可能性があるから、交互に挑戦しよう。最後のコースが一番難しい可能性が高いから、アリアが最初でどうだろう?」
「ありがとう、エウロ。そうさせてもらうね」
「これが今日最後のステージになりそうだな」
時間を確認すると14時すぎ。
大会開始から実に、4時間以上も経過していた。
1日目の終了時間が16時までだから、確かにこれが今日最後のステージになりそう。
明日の事を考えると、何としてもクリアしておきたい。
強い想いで、第4ステージへと臨む。
私もエウロも最初のコースと2つ目のコースは問題なくクリアする事ができた。
ただ、3つ目と4つ目のコースは1度でクリアする事ができず、お互いに2回目でクリアした。
15時58分と終了時間ギリギリではあったが、第4ステージまで無事にクリア。
よかった、理想の形で1日目の大会を終える事ができた!
そして、16時。実況であるメロウさんの声が響き渡る。
「皆さん、お疲れ様でした。1日目の大会はこれにて終了です! 近くにいる上級生が各ペア、どこまで進んだか記録していますので、どうぞご安心ください。それでは、これより自由時間です! 明日に備え、ゆっくり休んでくださいね!!」
早いような遅いような、まさに怒涛の1日目が終了した。
エウロとお互い健闘を称え合った後、幼なじみ達とも合流した。
一緒に夕食を食べながら、結果を報告し合う。
「私とオーンは、第5ステージの説明までは聞いたわ。明日は大会開始の合図とともに、第5ステージへ進む事になるわね」
「僕とルナは第4ステージの途中からだ。第2ステージで剣術を選択したんだが、全くルナと合わなくて苦戦したのがタイムロスとなった」
「ミネルが私の邪魔ばかりするから……」
「いや、ルナが邪魔するからだろう」
……この2人はずっと仲間割れしてるな。意外に合うと思ってたんだけど……。
ミネルとルナのペア……不安しかない。大丈夫かなぁ?
セレスとミネルに続いて、エウロが私たちの結果をみんなに伝える。
「俺たちは第4ステージをクリアした所で終わったから、明日は第5ステージの説明を聞きながら最後のステージへ移動だな」
オーンとセレスが少しだけリードしているけど、話を聞くとみんな僅差みたいだな。
そんなに離されてなくてよかった。
食事が終わったところで、上級生からテントを渡される。
エウロと一緒にテントを張りながら、ふとある事に気がついた。
あれ? テントってペアで1つしか渡されていない。
……という事は、エウロと同じテントで寝るの!?
さすがにそれは学校としていいのだろうか……。
どうしたものかと困っていると、メロウさんのウキウキとした声が聞こえてくる。
「皆さーん、ドキドキしましたか!? でも、安心してください! テントで寝るのはペア相手じゃなくてもいいですからねー!」
なるほど。寝る時はペアにかかわらず自由でいいって事か……。あー、ビックリした。
安心しつつ側にいる幼なじみ達へと顔を向けると、オーンが少し困ったような表情で話し始めた。
「組み合わせはどうしようか?」
「私はアリアと一緒のテントで寝る」
オーンの問いに即答するルナに対し、セレスが速攻で反応する。
「答えはNOよ! なぜなら私がアリアと一緒のテントに決まってるからよ!!」
「いや、決まってないよ」
まさか……セレスとルナが私の奪い合いをする日がくるとは……。
私って男の子にはモテないけど、女の子にはモテるのかな!?
……って、のん気に考えている場合じゃない!
これを機にルナとセレスが仲良くなるかもしれないのに。
──よし!
「セレスとルナが同じテントで寝なよ。2人息が合ってるみたいだし、仲良くなれると思うよ」
「イヤだ」
「イヤって言ったわね、ルナ! 私だってイヤよ!!」
また言い合いになってしまった。2人には仲良くなってほしいのに……。
ええーい! ここで諦めてなるものか!
表情を引き締めると、2人に向かって力強く言い聞かせる。
「言い合いするようなら、2人と一緒のテントにはならなーい! セレスとルナは同じテント!! いいね!?」
「うっ……え、ええ、いいわ」
「わ、分かった」
「うん、よかった」
私の迫力に負けたのか、2人が若干引き気味ながらも納得してくれた。
ホッとしたのも束の間、今度はセレスが私に質問してきた。
「アリアは誰と一緒のテントになるの!?」
「はっ」
焦って周りを見回すと、すでにどの参加者も相手を決めてしまっているらしい。
セレスとルナぐらいしか同性の友達がいない私が、これから相手を探すのは……ああ、困った……。
頭を抱える私の横で、エウロが腕を組み「うーん」と唸っている。
「それなら、オーンとミネルは一緒のテントになれよ。アリア、俺と一緒のテントでもいいか? もちろん、ちゃんと離れて寝るし……」
エウロが少しだけ気まずそうに声を掛けてくれた。
本来、エウロだけなら友達も多いだろうし、誰か見つけられるはずなのに。私を気遣って、誘ってくれたんだろうな。
うーん……女としては悩んだ方がいいのかもしれないけど、エウロは私の事を女扱いしてないっぽいし……まあ、いっか。
「うん、そうしようか。ありがとうね、エウロ」
「おう」
「まあ、エウロとアリアなら大丈夫そうね」
セレスがそういうと、周りの幼なじみ達も納得しているようだ。
それはそれでどうなんだとは思うけど……。
その後、セレスとルナと一緒に高等部のシャワー室を借りると、そのまま各自のテントへと向かった。
エウロと一緒のテントに入り、寝る準備を整える。
用意された寝袋に足だけを入れた状態で座り、2人で他愛もない会話をしていると、エウロがあくびをしながらぐっと体を伸ばした。
「今日はさすがに疲れたな。明日に備えて、そろそろ寝るか」
「そうだね。その方がいいね」
電気を消す為に、テントに吊り下げていたライトに手を伸ばす。
エウロもちょうど電気を消そうと思っていたらしく、お互いの手が触れた。
「うわ、ごめんな」
「あっ、ごめんね」
2人同時に謝り、パッと手を離す。
その瞬間、寝袋に入っていたからかバランスが崩れてしまい、エウロの方へと倒れて込んでしまった。
エウロがとっさに私を受け止めようとしてくれたけれど、私の勢いが思いのほか凄かったらしく、支えきれずに一緒に倒れてしまう。
そして──唇と唇が触れてしまった。
「うわ! ごめん!」
大慌てで離れたエウロが、戸惑いつつも私の体を起こしてくれる。
「だ、大丈夫か?」
「うん。色々……ご、ごめんね」
「いや。俺の方こそ支えきれなくて、その……ごめんな。じゃあ、寝るか……俺が電気を消すから」
「うん……ありがとう。おやすみ」
「おやすみ」
どうしようー!? 事故とはいえ、エウロとキスしてしまった!!
とりあえず平静な振りはしたけど、明日からどうすれば……。
予想だにしなかった展開にドキドキした気持ちを抑えつつ、疲労した体に身を任せて無理やり目を閉じた。
これまでと同じように、上級生がステージ内容について説明してくれた。
「第4ステージは、上級生が魔法で作った障害物をクリアする競技です。障害物は全部で4つ、4コースあります。1つのコースに対し、挑戦するのは1人です。誰がどのコースに挑戦するかを決めてください。例えば、エウロくんが1つ目のコース、2つ目のコースを連続で行っても大丈夫です。ただしエウロくんがすべてのコースを担当するのはダメです。必ず半分ずつ、1人2コースを担当してください」
第4ステージに到着すると、目の前には障害物──アスレチックのようなコースが用意されていた。
「2つ連続は体力的にきつい可能性があるから、交互に挑戦しよう。最後のコースが一番難しい可能性が高いから、アリアが最初でどうだろう?」
「ありがとう、エウロ。そうさせてもらうね」
「これが今日最後のステージになりそうだな」
時間を確認すると14時すぎ。
大会開始から実に、4時間以上も経過していた。
1日目の終了時間が16時までだから、確かにこれが今日最後のステージになりそう。
明日の事を考えると、何としてもクリアしておきたい。
強い想いで、第4ステージへと臨む。
私もエウロも最初のコースと2つ目のコースは問題なくクリアする事ができた。
ただ、3つ目と4つ目のコースは1度でクリアする事ができず、お互いに2回目でクリアした。
15時58分と終了時間ギリギリではあったが、第4ステージまで無事にクリア。
よかった、理想の形で1日目の大会を終える事ができた!
そして、16時。実況であるメロウさんの声が響き渡る。
「皆さん、お疲れ様でした。1日目の大会はこれにて終了です! 近くにいる上級生が各ペア、どこまで進んだか記録していますので、どうぞご安心ください。それでは、これより自由時間です! 明日に備え、ゆっくり休んでくださいね!!」
早いような遅いような、まさに怒涛の1日目が終了した。
エウロとお互い健闘を称え合った後、幼なじみ達とも合流した。
一緒に夕食を食べながら、結果を報告し合う。
「私とオーンは、第5ステージの説明までは聞いたわ。明日は大会開始の合図とともに、第5ステージへ進む事になるわね」
「僕とルナは第4ステージの途中からだ。第2ステージで剣術を選択したんだが、全くルナと合わなくて苦戦したのがタイムロスとなった」
「ミネルが私の邪魔ばかりするから……」
「いや、ルナが邪魔するからだろう」
……この2人はずっと仲間割れしてるな。意外に合うと思ってたんだけど……。
ミネルとルナのペア……不安しかない。大丈夫かなぁ?
セレスとミネルに続いて、エウロが私たちの結果をみんなに伝える。
「俺たちは第4ステージをクリアした所で終わったから、明日は第5ステージの説明を聞きながら最後のステージへ移動だな」
オーンとセレスが少しだけリードしているけど、話を聞くとみんな僅差みたいだな。
そんなに離されてなくてよかった。
食事が終わったところで、上級生からテントを渡される。
エウロと一緒にテントを張りながら、ふとある事に気がついた。
あれ? テントってペアで1つしか渡されていない。
……という事は、エウロと同じテントで寝るの!?
さすがにそれは学校としていいのだろうか……。
どうしたものかと困っていると、メロウさんのウキウキとした声が聞こえてくる。
「皆さーん、ドキドキしましたか!? でも、安心してください! テントで寝るのはペア相手じゃなくてもいいですからねー!」
なるほど。寝る時はペアにかかわらず自由でいいって事か……。あー、ビックリした。
安心しつつ側にいる幼なじみ達へと顔を向けると、オーンが少し困ったような表情で話し始めた。
「組み合わせはどうしようか?」
「私はアリアと一緒のテントで寝る」
オーンの問いに即答するルナに対し、セレスが速攻で反応する。
「答えはNOよ! なぜなら私がアリアと一緒のテントに決まってるからよ!!」
「いや、決まってないよ」
まさか……セレスとルナが私の奪い合いをする日がくるとは……。
私って男の子にはモテないけど、女の子にはモテるのかな!?
……って、のん気に考えている場合じゃない!
これを機にルナとセレスが仲良くなるかもしれないのに。
──よし!
「セレスとルナが同じテントで寝なよ。2人息が合ってるみたいだし、仲良くなれると思うよ」
「イヤだ」
「イヤって言ったわね、ルナ! 私だってイヤよ!!」
また言い合いになってしまった。2人には仲良くなってほしいのに……。
ええーい! ここで諦めてなるものか!
表情を引き締めると、2人に向かって力強く言い聞かせる。
「言い合いするようなら、2人と一緒のテントにはならなーい! セレスとルナは同じテント!! いいね!?」
「うっ……え、ええ、いいわ」
「わ、分かった」
「うん、よかった」
私の迫力に負けたのか、2人が若干引き気味ながらも納得してくれた。
ホッとしたのも束の間、今度はセレスが私に質問してきた。
「アリアは誰と一緒のテントになるの!?」
「はっ」
焦って周りを見回すと、すでにどの参加者も相手を決めてしまっているらしい。
セレスとルナぐらいしか同性の友達がいない私が、これから相手を探すのは……ああ、困った……。
頭を抱える私の横で、エウロが腕を組み「うーん」と唸っている。
「それなら、オーンとミネルは一緒のテントになれよ。アリア、俺と一緒のテントでもいいか? もちろん、ちゃんと離れて寝るし……」
エウロが少しだけ気まずそうに声を掛けてくれた。
本来、エウロだけなら友達も多いだろうし、誰か見つけられるはずなのに。私を気遣って、誘ってくれたんだろうな。
うーん……女としては悩んだ方がいいのかもしれないけど、エウロは私の事を女扱いしてないっぽいし……まあ、いっか。
「うん、そうしようか。ありがとうね、エウロ」
「おう」
「まあ、エウロとアリアなら大丈夫そうね」
セレスがそういうと、周りの幼なじみ達も納得しているようだ。
それはそれでどうなんだとは思うけど……。
その後、セレスとルナと一緒に高等部のシャワー室を借りると、そのまま各自のテントへと向かった。
エウロと一緒のテントに入り、寝る準備を整える。
用意された寝袋に足だけを入れた状態で座り、2人で他愛もない会話をしていると、エウロがあくびをしながらぐっと体を伸ばした。
「今日はさすがに疲れたな。明日に備えて、そろそろ寝るか」
「そうだね。その方がいいね」
電気を消す為に、テントに吊り下げていたライトに手を伸ばす。
エウロもちょうど電気を消そうと思っていたらしく、お互いの手が触れた。
「うわ、ごめんな」
「あっ、ごめんね」
2人同時に謝り、パッと手を離す。
その瞬間、寝袋に入っていたからかバランスが崩れてしまい、エウロの方へと倒れて込んでしまった。
エウロがとっさに私を受け止めようとしてくれたけれど、私の勢いが思いのほか凄かったらしく、支えきれずに一緒に倒れてしまう。
そして──唇と唇が触れてしまった。
「うわ! ごめん!」
大慌てで離れたエウロが、戸惑いつつも私の体を起こしてくれる。
「だ、大丈夫か?」
「うん。色々……ご、ごめんね」
「いや。俺の方こそ支えきれなくて、その……ごめんな。じゃあ、寝るか……俺が電気を消すから」
「うん……ありがとう。おやすみ」
「おやすみ」
どうしようー!? 事故とはいえ、エウロとキスしてしまった!!
とりあえず平静な振りはしたけど、明日からどうすれば……。
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