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第9章
第2話
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バシャバシャと死にかけた魚のように泳いでるくせに、きれいに一列にならんで順番にお行儀よく泳いでいる光景は、とても不思議だ。
水面であんなに水しぶきをあげていたら、すぐにシャチとかサメが来て食べられちゃう。
見つけてくださいって、いってるみたいなもんだ。
あいつら容赦ないからな。
必死で逃げまわる切羽詰まった瀬戸際の魚みたいなのに、楽しそうにしているのは違和感しかない。
跳ね上がる水しぶきとキラキラ光る水面の合間に、奏を見つけた。
彼女は一生懸命に泳いでいた。
四角い小さな水たまりの長い方の距離を、壁に行き当たっては折り返し、また折り返しを何度も繰り返し、飽きることなく往復している。
筋トレもそうだけど、人間というのは、同じことをいくら繰り返しても飽きない性分らしい。
「あー。ダルいし気持ち悪いし退屈すぎ」
奏のことは見ていたいけど、とにかくここでは気分が悪くなる。
もう寝るしかない。
頭にタオルをかぶると、そこで目を閉じた。
「宮野。お前も来いよ」
しばらくそうやって道具の数を数えててばかりのいずみの横で休んでいたのに、プールから上がってびしょ濡れの岸田くんがやってくる。
仕方なくタオルをから顔をのぞかせているだけなのに、彼は全身から水をぽたぽた垂らしながら、僕のタオルを奪いとった。
「やだよ。水は臭いし水着は気持ち悪いし。みんな何してるの? いつもの筋トレはまだ?」
「あーもう。説明するのも面倒くせぇ!」
彼は突然、僕の腕を掴むと強く引き寄せた。
「うわっ! なにすんのさ」
ベンチに寝転がっていたのに、あっという間に水際まで連れて行かれる。
「え。なになに? ちょっと待って!」
「うるせー。これが水泳部ってヤツだよ!」
彼に背を押され、ドボンと水中に放り込まれる。
見た目よりずいぶん冷たい水に、体が沈んでゆく。
「ごたごた言ってねーで、お前も一回泳いでみろ!」
ここに入る気がしなかったのは、透明できれいすぎる水と、そこに混ぜられた変な薬のせいだ。
早く抜け出したい。
僕はすっぽりと全身を水中に沈めたまま、壁を蹴り反対側まで一気に泳ぎ抜けた。
じゃないとすぐに岸田くんに捕まっちゃう。
水深なんてあってないようなものだから、泳いでいた人間の真下や横をするするくぐり抜け、ぶつからないようにするのが精一杯だった。
鱗もないんだし。
固い底のコンクリートに体をすりつけでもしたら怪我しちゃう。
そして何よりも、このきれいすぎる水が気持ち悪い。
僕の出せる最速でプールの反対側にたどり着くと、すぐにこの薬液から抜け出した。
「ねぇ。シャワー浴びてきてもいい?」
本当は、この水道というところから出てくる水だって、あんまり好きじゃない。
だけど、このプールの水よりはずっとマシだ。
「あ……。あぁ。うん。いいよ」
岸田くんは、まるでそれ以外の言葉を忘れてしまったかのように、ぽかんと僕を見ている。
いずみまでもが、大きな口をぽっかりと開けたまま閉じるのを忘れていた。
「なに?」
みんなと違うことをすると、普段はすぐに岸田くんといずみは怒り出すのに、今は何も言わないまま2人はただ首を横に振る。
シャワーを浴びて戻って来た僕に、岸田くんは言った。
「なぁ、宮野。もう一回泳いでみて」
「やだよ」
「なんで」
「気分が悪いんだ」
「体調悪いのか」
「だから、それとはちょっと違うんだって」
この臭い水の中にもう一度入りたくないだけなんだけど、そんな本当のことを言ったらまた怒られそうだからやめておく。
奏はこの水の中でも、楽しそうに泳いでいたし。
再び階段ベンチの日陰に戻った僕に、岸田くんは何も言わなかった。
彼はプールに戻ると、また人間特有の泳ぎ方でバシャバシャ泳ぎ始める。
いずみがタオルを持ってきて、僕に渡してくれた。
「宮野くん。熱でもあるの? 今日は見学にしとく?」
「いや。体調はわるくないよ」
「だって気分悪いって」
「だから、それとはちょっと違うと思う」
「そうなの?」
「うん」
再びコンクリートの上に打ち付けられた、固いプラスチックの板に寝転がる。
この水着というものは、水に濡れると気にならない程度の履き心地になるらしい。
下半身の締め付けからは、ようやく解放された。
「宮野くん、すごいじゃない」
頭にタオルをかけたとたん、プールの臭いをさせた奏がやって来た。
もちろん僕は飛び起きる。
「すごい。お魚みたいだった。ねぇ、もう一回泳いで見せて。お願い」
「あ……、うん。それはいいけどさ。ちょっと休憩させて」
その言葉に、断られると思っていなかった彼女は、少し戸惑ったようだった。
奏の頼みなら、きいてあげられないわけではないけど、とにかく今はこの水のせいで気持ちが悪い。
「あぁ、うん。別に無理はしなくていいの。全然。私も宮野くんが泳いでいるところを、もう一回ちゃんと見たいなっていう、それだけだから」
「約束はちゃんと守るよ」
「じゃあ、また後でね」
奏との約束。久しぶりの約束だ。
奏の方から話しかけてきてくれたことが、何よりもうれしい。
彼女はまた水の中へ戻ってゆく。
その二本の足が、もし大きな人魚の尾びれだったなら、きっともっときれいだったろうなんて、今さらのように思う。
ここが僕たち以外他に誰もいない海の中で、彼女が人魚だったら、僕はきっともっと上手に接することが出来ただろう。
彼女ともすぐに、仲良くなれたに違いない。
寝ているふりして階段の上から彼女を眺めながら、ついそんなことを考えてしまう。
しばらくして、いずみの合図で泳いでいた全員が水から上がってきた。彼らも少し休憩するみたいだ。
再び奏がやって来る。
「ね、お願い。もう一回だけでいいから、50メートル泳いでみて」
「50メートル?」
「そう。このプールを、一回泳いで、折り返して戻ってきて」
奏との約束だから、今度は彼女に言われるがまま、僕は素直にプールの端に並んだ台の上に立った。
「あ。ねぇ、ゴーグルは?」
「いらない。ここからあの端っこまで行って、また戻ってくればいいの?」
彼女はうなずく。
いずみが合図を出してくれるらしい。
水泳部員たちは、プールサイドにびっしりと並んで、僕を見ることにしたようだ。
水面であんなに水しぶきをあげていたら、すぐにシャチとかサメが来て食べられちゃう。
見つけてくださいって、いってるみたいなもんだ。
あいつら容赦ないからな。
必死で逃げまわる切羽詰まった瀬戸際の魚みたいなのに、楽しそうにしているのは違和感しかない。
跳ね上がる水しぶきとキラキラ光る水面の合間に、奏を見つけた。
彼女は一生懸命に泳いでいた。
四角い小さな水たまりの長い方の距離を、壁に行き当たっては折り返し、また折り返しを何度も繰り返し、飽きることなく往復している。
筋トレもそうだけど、人間というのは、同じことをいくら繰り返しても飽きない性分らしい。
「あー。ダルいし気持ち悪いし退屈すぎ」
奏のことは見ていたいけど、とにかくここでは気分が悪くなる。
もう寝るしかない。
頭にタオルをかぶると、そこで目を閉じた。
「宮野。お前も来いよ」
しばらくそうやって道具の数を数えててばかりのいずみの横で休んでいたのに、プールから上がってびしょ濡れの岸田くんがやってくる。
仕方なくタオルをから顔をのぞかせているだけなのに、彼は全身から水をぽたぽた垂らしながら、僕のタオルを奪いとった。
「やだよ。水は臭いし水着は気持ち悪いし。みんな何してるの? いつもの筋トレはまだ?」
「あーもう。説明するのも面倒くせぇ!」
彼は突然、僕の腕を掴むと強く引き寄せた。
「うわっ! なにすんのさ」
ベンチに寝転がっていたのに、あっという間に水際まで連れて行かれる。
「え。なになに? ちょっと待って!」
「うるせー。これが水泳部ってヤツだよ!」
彼に背を押され、ドボンと水中に放り込まれる。
見た目よりずいぶん冷たい水に、体が沈んでゆく。
「ごたごた言ってねーで、お前も一回泳いでみろ!」
ここに入る気がしなかったのは、透明できれいすぎる水と、そこに混ぜられた変な薬のせいだ。
早く抜け出したい。
僕はすっぽりと全身を水中に沈めたまま、壁を蹴り反対側まで一気に泳ぎ抜けた。
じゃないとすぐに岸田くんに捕まっちゃう。
水深なんてあってないようなものだから、泳いでいた人間の真下や横をするするくぐり抜け、ぶつからないようにするのが精一杯だった。
鱗もないんだし。
固い底のコンクリートに体をすりつけでもしたら怪我しちゃう。
そして何よりも、このきれいすぎる水が気持ち悪い。
僕の出せる最速でプールの反対側にたどり着くと、すぐにこの薬液から抜け出した。
「ねぇ。シャワー浴びてきてもいい?」
本当は、この水道というところから出てくる水だって、あんまり好きじゃない。
だけど、このプールの水よりはずっとマシだ。
「あ……。あぁ。うん。いいよ」
岸田くんは、まるでそれ以外の言葉を忘れてしまったかのように、ぽかんと僕を見ている。
いずみまでもが、大きな口をぽっかりと開けたまま閉じるのを忘れていた。
「なに?」
みんなと違うことをすると、普段はすぐに岸田くんといずみは怒り出すのに、今は何も言わないまま2人はただ首を横に振る。
シャワーを浴びて戻って来た僕に、岸田くんは言った。
「なぁ、宮野。もう一回泳いでみて」
「やだよ」
「なんで」
「気分が悪いんだ」
「体調悪いのか」
「だから、それとはちょっと違うんだって」
この臭い水の中にもう一度入りたくないだけなんだけど、そんな本当のことを言ったらまた怒られそうだからやめておく。
奏はこの水の中でも、楽しそうに泳いでいたし。
再び階段ベンチの日陰に戻った僕に、岸田くんは何も言わなかった。
彼はプールに戻ると、また人間特有の泳ぎ方でバシャバシャ泳ぎ始める。
いずみがタオルを持ってきて、僕に渡してくれた。
「宮野くん。熱でもあるの? 今日は見学にしとく?」
「いや。体調はわるくないよ」
「だって気分悪いって」
「だから、それとはちょっと違うと思う」
「そうなの?」
「うん」
再びコンクリートの上に打ち付けられた、固いプラスチックの板に寝転がる。
この水着というものは、水に濡れると気にならない程度の履き心地になるらしい。
下半身の締め付けからは、ようやく解放された。
「宮野くん、すごいじゃない」
頭にタオルをかけたとたん、プールの臭いをさせた奏がやって来た。
もちろん僕は飛び起きる。
「すごい。お魚みたいだった。ねぇ、もう一回泳いで見せて。お願い」
「あ……、うん。それはいいけどさ。ちょっと休憩させて」
その言葉に、断られると思っていなかった彼女は、少し戸惑ったようだった。
奏の頼みなら、きいてあげられないわけではないけど、とにかく今はこの水のせいで気持ちが悪い。
「あぁ、うん。別に無理はしなくていいの。全然。私も宮野くんが泳いでいるところを、もう一回ちゃんと見たいなっていう、それだけだから」
「約束はちゃんと守るよ」
「じゃあ、また後でね」
奏との約束。久しぶりの約束だ。
奏の方から話しかけてきてくれたことが、何よりもうれしい。
彼女はまた水の中へ戻ってゆく。
その二本の足が、もし大きな人魚の尾びれだったなら、きっともっときれいだったろうなんて、今さらのように思う。
ここが僕たち以外他に誰もいない海の中で、彼女が人魚だったら、僕はきっともっと上手に接することが出来ただろう。
彼女ともすぐに、仲良くなれたに違いない。
寝ているふりして階段の上から彼女を眺めながら、ついそんなことを考えてしまう。
しばらくして、いずみの合図で泳いでいた全員が水から上がってきた。彼らも少し休憩するみたいだ。
再び奏がやって来る。
「ね、お願い。もう一回だけでいいから、50メートル泳いでみて」
「50メートル?」
「そう。このプールを、一回泳いで、折り返して戻ってきて」
奏との約束だから、今度は彼女に言われるがまま、僕は素直にプールの端に並んだ台の上に立った。
「あ。ねぇ、ゴーグルは?」
「いらない。ここからあの端っこまで行って、また戻ってくればいいの?」
彼女はうなずく。
いずみが合図を出してくれるらしい。
水泳部員たちは、プールサイドにびっしりと並んで、僕を見ることにしたようだ。
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