ニートの俺がVRMMOで有名になりました！

クエストをする前に

「なぁケン。」
「なんだ？」
「道具屋で少しポーションとかを買っていこうぜ。」

　俺は怪我をした時のためにポーションを買おうとケンに提案した。

「そうだな。始める時に少しだがこの世界で使える通貨をもらったから多分買えるだろ。」

　俺達はそう言いながらギルドを出てすぐ右のにある道具屋に入った。
　ドアを開けた時、真っ先に棚の上にあるポーションや何かの素材が目に入ってきた。

「いらっしゃい！何を買うんだい？」

そう聞かれて俺達は商品を見ながらライフポーションを２つ買った。

「あ、じゃあこれで」
「俺も同じので」
　
　ちなみにこのゲームではポーションの種類は主にHPを回復させる「ライフポーション」とスキルを使う時に消費する魔力を回復させる「マナーポーション」の2つがある。ポーションは薬草から作られていて、薬草をそのまま食べても一応効果はあるが、ポーションと比べて効果が薄いし、何より味がとても苦く食えたものではない。

「毎度あり！またのご利用をお待ちしてます。」

　俺達は道具屋を出た後、ギルドの前にある宿屋へ向かった。

「キヨ。」
「何？」
「宿屋って無料だよな？」
「うん、無料だよ。宿屋で休めばリスポーン地点を更新することもできるし、HPやMPなんかも全回復できるぞ。」
「宿屋ってすごいんだな！」
「そうだぜ。こっちの列に並ぼう。」と俺は右側の列を指しながら言った。
「いいぜ。」
「ケン、この後どうする？」
「受けたクエストをしに森へ行こうぜ。」
「いいよ。じゃあリスポーン地点を更新したら宿屋の前で一回集まってから行こう。」
「おけ。」

　そうこうケンと話している内に、俺の順番が来た。

「３２号室をお使い下さい。こちらの鍵でドアを開けて下さい。」
「分かりました。」

　３２号室ってどこらへんだ？聞いてみるか。

「あの、３２号室ってどこにありますか？」
「あちらの階段を使い、３階まで登っていただいたら右の方に進んで下さい。」
「ありがとうございます！」

　俺は教えていただいた通りに進み、自分の部屋へ入ってリスポーン地点を更新した。よし、約束通りに宿屋の前に行くか。俺は階段を降りて宿屋の前まで行き、ケンを待った。

「キヨ、お待たせ。」
「じゃあこれから森に行こうか。」
「そうだな」