たとえば僕が死んだら

草野 楓

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第三章:肉便器の恋

BURN OUT④

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「イッ、イグゥッ!」

 大股びらきの股のあいだから、ビュルルル~ッ! と弧を描いてチョコレートケーキに飛び散るザーメン。
 命中したデコレーションクリームの花びらが、ベチョッと崩れる。

「ははっ、いいぞ!」
「もっとザーメントッピングしろ!」
「ゴリラみたいにウホウホいいながらオナニーさせろ!」
 次々と飛び出す客の要求。
 こうなるともう、止めることはできない。

「承知しました。ではゴリラのマネをさせながらオナニーさせますか」


「ウッ! ホッ! オッ! ホッ……!」

 巨大ディルドのバイブをONにされながら、両手でチンポをしごきオナニーする。
 イくときは、目ん玉のひっくり返ったみっともないアへ顔で、

「イッ! イグッ! 短小クリチンポザコゴリラッ! 〇回目ッ! イかせていただきますぅっ!」
 と申告しなければならない。
 
「へへっ。こすりすぎてチンポ真っ赤じゃねぇか。サルオナニーそんなに気持ちいいかぁ?」
 勝手にステージに上がってきた客が、乳首のニップルクリップを強く引っぱる。

「ひっ! いっ……! はっ、はひっ! サッ、サルオナッ! 気持ちいいれすッ!」


 涙を流しながらチンポをこすり続ける椿。
 いくらイッても、もう残りカスのような薄い精液しか出ない。

 
「なんだずいぶんショボいザーメンサだな」
「つまんねーぞ!」
「もっと派手にぶちまけろ!」

(そ……そんなっ……!)

 勢いのなくなった射精を見た客たちが、
「もっとチンポを鍛えてやったほうがいいんじゃないのか?」
「電気ショックでも与えてやったらどうだ?」
「そりゃいいですな」
「よし、クリチンポデスマッチ、決定だ!」
 と勝手に盛り上がる。


 そして――――

「い……いやっ……! いやぁッ……!」

 黒いパワーボックスに接続された電気ショック用の尿道プラグが登場する。

 プラグはケーブルでパワーボックスとつながっており、ボックスのスイッチを入れると電流が流れる仕組みになっていた。

「いっ、やっ! それだけはっ……! やめてぇっ!」
 
 四つん這いで逃げ出そうとしたところを、スタッフふたりに取り押さえられる。
「こら、逃げるな! いうことを聞かないと仕置きだぞ」
 ピエロ男に鞭で引っぱたかれ、
「おっ、お願いしますっ! でっ、電気っ……! こわいんですっ!」
 手足をジタバタさせて抵抗する。

「……ったく。そんなに仕置きされたいのか」
 ため息をついたピエロ男は、乳首のニップルクリップをむしり取り、近くにいたスタッフに耳打ちする。
 ――数分後。
 スタッフが持ってきたのは、乳首用の電流クリップだった。
 銀色の鋏でブチッと乳首を穿たれ、「ひっ! いぃッ!」と戦慄する。

 
「バカなヤツだ」
「逆らえば逆らうほどつらくなるだけなのに」
「ケツマンコにも電流を流してやったらどうだ?」

 尻穴に、先端がチューリップの花のようにふたつに割れた、電流アナルバイブが入れられる。

「おっ……おぉ――っ……!」

 コードで連結した丸いバルススイッチが、股のあいだにぶら下がる。
 乳首とチンポのパワーボックスを腰のレザーベルトに挟まれ、後ろから起こされ、
「頭の後ろで手を組んでガニ股になれ。これ以上暴れたら一晩中電流を流し続けるぞ」
 と脅された椿は、
「あっ……あぁっ……!」
 と震えながら、いわれたとおりの奴隷ポーズをとった。


「ではどなたか3人、スイッチを押していただけますでしょうか?」

 ピエロ男の呼びかけに、我先にとステージに上がる客。
 3人そろって、乳首、チンポ、アナルのパワーボックスとスイッチを持つ。

「せーの、で電流を流してください。ではいきますよ、せーの!」

「……アッ!? アッ! ……アァァッッッ――――――ッッッッッ!!!!!」

 ビビビ――ッ! と一斉に流れこんだ電流に、「いっ! ひっ! いっ! ヒィ――――ッッッ!」と飛び上がる椿。

「ははっ、面白いな。カエルがピョンピョン跳ねてるみたいだ」
「チンポの振動がえぐいですよ」
「ほらほら、もっと電流ダンス踊りな!」

 ボルトを上げられ、「うごっ!」と白目を剥く。
 尿道に与えられた強いショックに、プラグのわずかなすき間から、おしっこが、チョロッと漏れて床に垂れる。

「あ、こいつ漏らしやがった!」
「このアホクリチンポめ。せっかく鍛えてやってるのに!」
「これは罰を与えんとな」
 チンポのプラグのパワーボックスの電流を最大にされ、
「ひぃぃぃぃ――――――ッッッッッ!!!!」
 チョロロローッ! とションベンが飛び散る。

「きったねぇな、手にションベンがついたじゃないか!」
「乳首もMAXにしてやるぞ!」
「おまんこもな!」

「おっ! おぉ―――――ッッ! ほぉ――――ッッ!!! おっ、おっ、おぉっ!!!!!」
 雷に打たれたかのようなショックに、とうとうガニ股でふんばることができなくなり、
「しっ! 死ぬッ! 死ぬゥッ!」
 つぶれたカエルのように後ろにひっくり返る。

「こら、誰が寝ていいと言った!」
 すかさずピエロ男の鞭が飛ぶ。


(も……た、たすけて………)

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