たとえば僕が死んだら

草野 楓

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第三章:肉便器の恋

出張レイプ⑮

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「……親父さんすみません。自分はこういうのはちょっと――」

 椿を取り囲む男たちの輪の向こうで首を振った銀に、

「つべこべぬかすな。これはめいや! ワシに逆らう力はおまえにはない」
 西村はぴしゃりと言い放つ。

「……わかりました」
 近づいてきた銀に、
「い……いや……」
 椿はガタガタ震えはじめる。

「さっき出させたザーメンとグリセリン混ぜて浣腸液作れ」
 舎弟に命じる西村。
 特大のビールジョッキに入れられたザーメン入り浣腸液が運ばれてくる。
 
「やっ……もっ……! やめてぇっ……!」
 狂ったように暴れる椿の手足を舎弟たちが押さえつけ、仰向けに組み敷く。
「アッ……! アァッ……!」
 まんぐり返しさせられた股のあいだでひくつく尻穴。

「見てみぃ。おまんこパクパクしとる。まったくドスケベな肉便器や」
 舎弟が渡したシリンジで浣腸液を吸い上げた西村は、
「この便器のおまんこ、指で拡げてやれ」
 銀に命じる。
「……わかりました」
 畳に膝をついた銀が、
「――入れるぞ」
 椿に声をかける。
「なるべく力を抜け」 

 銀の長い指が穴のナカに入っていく。

「うっ……! ふっ、うっ、うぅっ、んっ……!」
 痛みだけではない、甘美な快楽にひたる椿を冷たい目で見た西村は、
「ふん、便所が気分だしおって。腹のなか全部洗ってやるわい」
 拡げられた尻穴にシリンジを突き入れ、浣腸液を一気に流し込む。

「うっ! くっ! くるしっ……!」

「まだまだイッキイッキや! ジョッキ一杯ぶん全部入れてやる」
 ぎらつく目で浣腸液を追加する西村。

「アッ! うっ! ぐぅっ……!」

「おーおー、すごい腹膨らんどる」
「まるでカエルだな。グルグル鳴ってるぞ」
「そのうち破裂するんじゃないか?」 


「……もっ……! もっ……! だめぇ――――ッ……!」

 シリンジを抜かれた尻穴から、プシュッ! と腸液が噴き出す。
 銀のスーツの袖が、椿の汚物で濡れる。

「フッ、汚してもうたな」
 と笑う西村。
「ごっ、ごめんなさい、ごめんなさいっ……」
「いいんだ」
 銀は涼しい顔で言う。
「おれのことは気にするな」

「……あ――――」

 その優しさに、じんわり涙があふれる。
 が、すぐに、
「なにうっとりしとるんや!」
 西村に腹を殴られ、「うっ!」ともんどりうつ。
 ブチュ―ッ! と尻穴から飛び出すゆるい便。

「うっ、くっせ!」
「あんなに出したのにまだ出るんか。ホント、どうしようもないクソ奴隷だな」

(あっ……! あぁっ……!)


 押し寄せる便意にヒクつく尻穴から、銀の指がそっと抜かれる。
 脂汗の浮き出た椿の額にそっと触れた銀は、椿の耳に口を寄せ、ひとこと、「……すまない」といった。

 それを聞いた椿の目が信じられぬように見開き――銀を見上げる。
 美しい、透明な湖のようなエメラルドグリーンの瞳がまっすぐに椿をとらえる。
 まるでふたつのたましいが交錯したような時間のあと――舎弟が持ってきたゴミ箱の大きなビニール袋を穿かされ、取っ手部分を腰のTバックの両端に結ばれた椿は、

「このなかにうんこ出せ。出すときは、『ケツマンコ便所のクソ恥ずかしい脱糞姿どうかたっぷりごらんになってください』だ。ちゃんといえなかったらまだ浣腸続けるからな」
 西村に命じられる。

 まるでおむつのように尻全体を覆う透明なゴミ袋に、椿は顔を真っ赤にする。
 途方もない恥ずかしさと絶望感に襲われながら、グルグルグルッ……という張り裂けそうな腹の痛みに支配され、どうすることもできない。

「あっ……!」

 プッ、プスッ! という屁が、立て続けに漏れる。

「おっ、そろそろやな」
 男たちは楽しそうにスマホのカメラを構える。
「生で見る脱糞ショーはまた格別やな」
「ちと臭いけどな」

 はははっ……という笑い声。

(もっ……もう……だめっ……でるっ……! 出ちゃうっ……!)

 尻穴から飛び出したザーメン混じりの排泄物が、ゴミ袋のなかにボトボトと落ちる。
 とまらない脱糞にガクガク全身をふるわせながら、

「けっ……けつまんこっべんじょっ! だっ! だっぷんっ! みっ……みてぇっ……!」
 こわれた人形のように、椿は口走る。

「ちゃんといえてないぞ! やり直し!」

「ひぃぃぃ――――ッ!」

 西村に、乳首をギリギリ持ち上げられながら、カエルのように膨らんだ腹を抱えた椿は、天井に向かって両脚をピンッと開き、

「ケッ――ケツマンコ便所のっ……! クソ恥ずかしいっ――だっ……脱糞姿ッ……! どっ! どうかっ! たっぷりぃっ――……ごらんになってくださぁっ……いッ――……!」
 と泣き叫ぶ。

「ははっ、いいぞ」
「たっぷりひねりだせよ、肉便器!」


 男たちの嘲笑のなか、椿は、尻穴にあてがわれたゴミ袋のなかにザーメン混じりのうんこを漏らし続けたのだった。
 
 






 

 
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