たとえば僕が死んだら

草野 楓

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第二章:地下室の奴隷たち

追いつめられて⑤

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  ウィンウィン回転する電動ドリルを担ぎ上げたピエロ男は、

「このドリルを奴隷のおまんこに思いきり突っ込んでやってください。ひとり何回でも、お好きなだけ遊んでいただいてけっこうです。ドリルが尻に入っているあいだ、奴隷には『ゴーン!』と言わせます。ではおまんこの鐘、スタートです。今年最後のイベント、たっぷりお楽しみください」
 と説明する。
 黒服が、椿のアナルに入れっぱなしだったクスコを外す。

「アッ! アァッ……!」

 収縮した穴のなかから、注ぎこまれたローションが、ブリュッ! とあふれてくる。

「へっ! クパクパしっぱなしじゃねぇか。まったくスケベなおまんこだなぁ」
 ピエロ男から電動ドリルディルドを受け取った客が椿の尻穴を覗き込み、

「おらおら! 電動ドリルでイき狂いな!」
 ギィィィぃ―ン! という激しい音を立てながらナカを抉られ、
「アァァァ――――ッッ!!!」
 と絶叫する。

「『ゴーン!』だろ。まったく覚えのわるいおまんこだな。もう一回!」
「……ごっ……ゴーンッ……」
「声が小さい!」
「ゴッ、ゴーンッ! ゴーォォォ~~~~ンッ……!」

 回転するディルドが、ずいきローションで爛れた肉襞を容赦なくドリルする。
「お客様にお礼をいえ」
「おっ、おまんこの鐘一回目! あっ、ありがとうございまひたぁっ!」

 待ちかまえていた次の客が、
「こいつをぶらんこみたいに揺さぶれ。勢いをつけたほうが面白いだろう」
 と黒服に指示する。

 黒服がふたりがかりで、椿のからだをゆさゆさ揺さぶる。

「ひっ! ひぃぃっ……!」
 ニップルクリップから垂れ下がったおもりと、チンポとタマ袋に穿たれたクリップのシルバーボールがぷらんぷらん揺れ動く。

「せーのっ、おまんこの鐘2回目ッ!」

 思いきり突き飛ばされたところに、電動ドリルを突っ込まれ、目から星が出そうな痛みをこらえながら、
「ごぉぉぉぉ――――――んっ!」
 と叫ぶ。
 前立腺をこすりあげるディルドがブジ―の突き当りに触れ、

「おっ! おほっ♡ イッ、イグッ! ごっ! ゴ――――――ンッ!」
 豚っ鼻をフゴフゴさせながらメスイキする。

「ドライでイきやがった」
「ブジ―の隙間からクリチンポ汁が垂れてきてますな」
「電動ドリルでいくとは。まさにマゾブタですなぁ」

「イッ、イかせてくださりっ! ありがとうございますぅっ! ご――――んっ!」

 引き抜かれたドリルからどろりと垂れ落ちる腸液混じりのローション。

「汚いのぉ。腹のなかのが混じってやがる」
「おまんこの鐘が終わったら、煩悩の数だけ浣腸してクソさせますか」

 はははっ、という笑い声が吊り上げられた椿の耳にこだまする。
 拭うこともできない涙が、床に落ちる。
 からだじゅうに塗りたくられたにジンジンしびれ続ける性器。
 


 いったいなぜ――という思いが胸にこみあげる。
 いったいなぜ自分だけが――こんな目に遭わなければいけないのだろう……?

「よし、いくぞ人間ブランコ! 今年最後の地獄を味わえ!」
 
 タガの外れた客たちに、前後に大きく揺さぶられ、「それっ!」と放り投げられる。
 宙を舞った椿の尻穴に、待ちかまえていたディルドが、ズブッ、と突き刺さり、「あっ! アァ――――ッ!」という絶叫がステージに響き渡る。

 この地獄は――きっと死ぬまで終わらない――


「おまんこっ! おまんこの鐘イクッ! おまんこゴ――――――ンッ! ゴォォォォ~~~~~~ッンッ!!!」

 その日のショーは、日付が変わるまで続けられたのだった。





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