78 / 92
番外編・おまけ
(SWEETER LIFE) 3 ■
しおりを挟む
夕方まで家にいて、のんびりと荷物を片付けたり、ミシカと一緒に映画のDVDを観て過ごし、五時過ぎに祭りにでかけた。
屋台でちょっとした食べ物を買って歩く。焼きそばはもちろん、フランクフルトやりんご飴も勢いで買った。焼きそばにはイカが入っている。
ちょっと人ごみに揉まれてもたついているうちに、花火が始まってしまった。予定では、バルコニーに出てビールでも飲みながら二人で見るつもりだった今日のメインイベントだ。路上で人々が足を止めて、夏空に咲く光の花に見入る。
俺たちも花火をここで見てもいいが、そうすると、帰りのラッシュで車が立ち往生する可能性が高かった。
「うーん、私は、家がいいかな」
「じゃあ、帰るぞ」
人ごみは得意じゃないんだと言うミシカの手を引いて、俺は人の間をすり抜けて、駐車場に預けた車に戻り、ラッシュに差し掛かる前に帰宅した。半分ほど打ち上げ終わってしまったが、バルコニーからまだ花火は見られそうだ。
二人でビールを持ってバルコニーに出て、花火を眺める。ちらりと隣に立つミシカを見ると、彼女はじっと空を見つめていた。褐色の瞳に、色とりどりの光が差し込んでは、消える。
その目が、花火より遠くを見ている気がして、俺は少しだけ胸にざわめきを感じた。
「毎年、よく新しい種類のを作るよね」
感心しているんだか、呆れているんだかわからない口調。ミシカはビールを飲み干して、空になった缶を手の中で弄ぶ。その表情は穏やかだ。
「夏の風物詩とはいえ、毎年同じだったら飽きるだろう。食事と同じで」
「私、毎朝同じもの食べても平気」
「俺は辛い」
本土の基地で、朝食のメニューが毎日一緒だった。ビュッフェだが、同じ献立。サラダのトマトに刺さった国旗だけが、日替わりで。四日目で根をあげて、ハンバーガーを食べに行った。
そう言ったら、ミシカは手を叩いて笑った。
「朝からハンバーガーってひどい。あんまり脂質とりすぎると、体によくないよ。太るし」
う、と言葉につまる。首を傾げるミシカの前で、俺は深いため息をついた。
「今日、ホセに腹が緩んだと言われた。……太ったか?」
「体重量ったの?」
「量ってない」
「うーん、服着ている分にはわからないよ」
「それじゃあ、実際に見てみるか」
「……うわ、おじさんくさい」
ミシカは顔を引きつらせて後ろに下がる。
「言ったな」
その腰を捕まえて抱え上げると、子供みたいにきゃーっと笑い声をあげて、しがみついてきた。
後ろ手でバルコニーの窓を閉めて、すぐそばの床に彼女を転がして圧し掛かる。花火が上がって、赤い光がワックスの効いた床に反射する。室内はエアコンが効いていて、少し肌寒いくらいだった。
笑いながら逃げようとするミシカを膝でホールドして、自分の上着を脱ぐ。
彼女の青い無地のカットソーをたくし上げて、肋骨の辺りに口付けると、くすぐったいのか身を捩じらせて、また笑う。胸をそっと揉むと、その笑い声はすっと消えていった。
顔を上げて、口付ける。拒まれることなく舌はミシカの口内に侵入する。温かくてやわらかい彼女の舌が、俺の舌に絡んでくる。
ミシカの手をその頭上で握り締めて、唾液を交換し合う。久々の体温に、早くも背筋を駆け上がるどろどろとした熱を感じ始めていた。
自分よりずっと華奢で薄い体に、手を這わせる。俺の手が冷たいはずはないが、ミシカはひくひくと体を震わせて、健気に反応してみせた。空いた方の手で俺の背にすがり付いてくる。
ベルトをしていないパンツの前をくつろげて、下着と一緒に脚から引き抜く。ミシカが「えぇ?」と不満そうな声をあげた。
「今日、新品なのに」
「君は恥じらいがなくなったな」
「リアンは情緒がなくなった」
情緒ってなんだ。
むくれた頬に口付け、再び唇を重ねる。下生えの先に指を進めると、十分そこは潤っていて、文句を言いながらも受け入れようとしてくれていることに胸が高鳴った。慎重に指を侵入させた。熱いため息をついて、ミシカは両手でしがみついてくる。指を動かせば、唇を噛んで真っ赤な顔をし、彼女は目を逸らした。
「気持ちいいか?」
問えば視線をあわせぬままに、こくこくと頷く。
俺がいない間に、自分で慰めたりしたのか。そう問おうと思ったが、やめた。またおじさんくさいと言われるのがオチだ。いや、もしかすると冷静に「それってどちらが模範解答?」と絶対零度の視線を寄越されるかもしれない。からかいすぎて本気で怒らせたとき、何度かあの冷たい目をされて焦った経験がある。
指を増やすと、鼻にかかった声を出して、ミシカが身を捩りだす。耐える仕草に、嗜虐心が刺激されて、俺は彼女の膝を抱え上げた。
「それ嫌」
何をされるかわかった彼女は、はっとして腰を引こうとするが、力任せに押さえ込んで、そのぬかるみに口をつけた。
「やっ、……だあ、やめて、やだ、……やだって、ば、ぁんっ」
あふれてくる蜜を舌ですくい、もっとも敏感な部分を舌で転がして味わう。緊張してこわばっている太腿を宥めるようになでていると、やがて抵抗が弱まってきた。
ふと顔をあげると、ミシカは両手で顔を覆っていた。しまった、また泣かせた。そう思ったが、彼女の次の言葉は、涙声ではなかった。
「おねが……い」
なにを、とも確かめず、俺は自分の凶器を取り出すと、彼女に宛がい、一気にその体を貫いた。手で覆われていない、赤い唇が酸素を求めて叫びの形をつくる。空気だけが吐き出される。声はない。
温かい内壁とわずかに粘度のある体液が、容赦なく俺を責め立てる。
最初はゆっくりと、徐々にスピードをあげて、俺は腰を打ちつけた。
「あっ、あっ、ああ……! リア、ン、……っんぅ、あぁっ」
必死にしがみつこうとしてくるその両手を床に縫いとめて、あえて体を離して、その乱れる姿を楽しむ。下だけなにも身に着けていないあられもない姿が、視覚的な興奮を誘う。ミシカが熱でうかされたように首を左右に振るたび、暗い色の髪が床の上でぱさぱさと跳ねた。じっとりと首筋に浮いている汗に、思わず唇をそわせる。苦じょっぱい味がした。
耳たぶに舌を這わせ、頬に口付けしたところで異変に気づく。
今度こそ本当に泣かせた。唇をかみ締めて、ほとほとと涙を流す弱弱しい姿を見て、罪悪感とともに暗い情欲が胸を満たす。
だが、今回は罪悪感の方が重かった。
「泣くな、なあ」
普段は涙を見せることなど滅多にないのに、行為の最中だとミシカはよく涙を流す。それが、俺が彼女をどうにかできたからだと思って、自尊心を高めていたのは少しの間だけで、いつからか、その原因が彼女の精神的なものにあるということに気付いていた。
頭をなでて、口付ける。拒絶はなく、彼女は従順にそれを受け入れた。手を自由にしてやると、背中に全力でしがみついてくる。普段は冷えている指先が、今はじわりと温かい。その指は、確かめるように俺の背をなでる。
「好き」
俺の耳元で掠れ声で囁き、しゃくりあげる。
「……好き、好き」
下腹にたまった熱い疼きが、質量を増す。
ミシカの頭を抱えるようにして、腰をゆすりあげた。ひきつった悲鳴が聞こえる。離れたくないというように、彼女の脚が腰に絡みつく。密着した胸から、心臓の音が聞こえてくるような気がした。
子犬が甘えて鳴いたような声を出して、ミシカが果てた。締め付けられて、俺も続く。彼女の体内に、言葉にならない思いを吐き出して、離さない様にその体を抱きしめた。
屋台でちょっとした食べ物を買って歩く。焼きそばはもちろん、フランクフルトやりんご飴も勢いで買った。焼きそばにはイカが入っている。
ちょっと人ごみに揉まれてもたついているうちに、花火が始まってしまった。予定では、バルコニーに出てビールでも飲みながら二人で見るつもりだった今日のメインイベントだ。路上で人々が足を止めて、夏空に咲く光の花に見入る。
俺たちも花火をここで見てもいいが、そうすると、帰りのラッシュで車が立ち往生する可能性が高かった。
「うーん、私は、家がいいかな」
「じゃあ、帰るぞ」
人ごみは得意じゃないんだと言うミシカの手を引いて、俺は人の間をすり抜けて、駐車場に預けた車に戻り、ラッシュに差し掛かる前に帰宅した。半分ほど打ち上げ終わってしまったが、バルコニーからまだ花火は見られそうだ。
二人でビールを持ってバルコニーに出て、花火を眺める。ちらりと隣に立つミシカを見ると、彼女はじっと空を見つめていた。褐色の瞳に、色とりどりの光が差し込んでは、消える。
その目が、花火より遠くを見ている気がして、俺は少しだけ胸にざわめきを感じた。
「毎年、よく新しい種類のを作るよね」
感心しているんだか、呆れているんだかわからない口調。ミシカはビールを飲み干して、空になった缶を手の中で弄ぶ。その表情は穏やかだ。
「夏の風物詩とはいえ、毎年同じだったら飽きるだろう。食事と同じで」
「私、毎朝同じもの食べても平気」
「俺は辛い」
本土の基地で、朝食のメニューが毎日一緒だった。ビュッフェだが、同じ献立。サラダのトマトに刺さった国旗だけが、日替わりで。四日目で根をあげて、ハンバーガーを食べに行った。
そう言ったら、ミシカは手を叩いて笑った。
「朝からハンバーガーってひどい。あんまり脂質とりすぎると、体によくないよ。太るし」
う、と言葉につまる。首を傾げるミシカの前で、俺は深いため息をついた。
「今日、ホセに腹が緩んだと言われた。……太ったか?」
「体重量ったの?」
「量ってない」
「うーん、服着ている分にはわからないよ」
「それじゃあ、実際に見てみるか」
「……うわ、おじさんくさい」
ミシカは顔を引きつらせて後ろに下がる。
「言ったな」
その腰を捕まえて抱え上げると、子供みたいにきゃーっと笑い声をあげて、しがみついてきた。
後ろ手でバルコニーの窓を閉めて、すぐそばの床に彼女を転がして圧し掛かる。花火が上がって、赤い光がワックスの効いた床に反射する。室内はエアコンが効いていて、少し肌寒いくらいだった。
笑いながら逃げようとするミシカを膝でホールドして、自分の上着を脱ぐ。
彼女の青い無地のカットソーをたくし上げて、肋骨の辺りに口付けると、くすぐったいのか身を捩じらせて、また笑う。胸をそっと揉むと、その笑い声はすっと消えていった。
顔を上げて、口付ける。拒まれることなく舌はミシカの口内に侵入する。温かくてやわらかい彼女の舌が、俺の舌に絡んでくる。
ミシカの手をその頭上で握り締めて、唾液を交換し合う。久々の体温に、早くも背筋を駆け上がるどろどろとした熱を感じ始めていた。
自分よりずっと華奢で薄い体に、手を這わせる。俺の手が冷たいはずはないが、ミシカはひくひくと体を震わせて、健気に反応してみせた。空いた方の手で俺の背にすがり付いてくる。
ベルトをしていないパンツの前をくつろげて、下着と一緒に脚から引き抜く。ミシカが「えぇ?」と不満そうな声をあげた。
「今日、新品なのに」
「君は恥じらいがなくなったな」
「リアンは情緒がなくなった」
情緒ってなんだ。
むくれた頬に口付け、再び唇を重ねる。下生えの先に指を進めると、十分そこは潤っていて、文句を言いながらも受け入れようとしてくれていることに胸が高鳴った。慎重に指を侵入させた。熱いため息をついて、ミシカは両手でしがみついてくる。指を動かせば、唇を噛んで真っ赤な顔をし、彼女は目を逸らした。
「気持ちいいか?」
問えば視線をあわせぬままに、こくこくと頷く。
俺がいない間に、自分で慰めたりしたのか。そう問おうと思ったが、やめた。またおじさんくさいと言われるのがオチだ。いや、もしかすると冷静に「それってどちらが模範解答?」と絶対零度の視線を寄越されるかもしれない。からかいすぎて本気で怒らせたとき、何度かあの冷たい目をされて焦った経験がある。
指を増やすと、鼻にかかった声を出して、ミシカが身を捩りだす。耐える仕草に、嗜虐心が刺激されて、俺は彼女の膝を抱え上げた。
「それ嫌」
何をされるかわかった彼女は、はっとして腰を引こうとするが、力任せに押さえ込んで、そのぬかるみに口をつけた。
「やっ、……だあ、やめて、やだ、……やだって、ば、ぁんっ」
あふれてくる蜜を舌ですくい、もっとも敏感な部分を舌で転がして味わう。緊張してこわばっている太腿を宥めるようになでていると、やがて抵抗が弱まってきた。
ふと顔をあげると、ミシカは両手で顔を覆っていた。しまった、また泣かせた。そう思ったが、彼女の次の言葉は、涙声ではなかった。
「おねが……い」
なにを、とも確かめず、俺は自分の凶器を取り出すと、彼女に宛がい、一気にその体を貫いた。手で覆われていない、赤い唇が酸素を求めて叫びの形をつくる。空気だけが吐き出される。声はない。
温かい内壁とわずかに粘度のある体液が、容赦なく俺を責め立てる。
最初はゆっくりと、徐々にスピードをあげて、俺は腰を打ちつけた。
「あっ、あっ、ああ……! リア、ン、……っんぅ、あぁっ」
必死にしがみつこうとしてくるその両手を床に縫いとめて、あえて体を離して、その乱れる姿を楽しむ。下だけなにも身に着けていないあられもない姿が、視覚的な興奮を誘う。ミシカが熱でうかされたように首を左右に振るたび、暗い色の髪が床の上でぱさぱさと跳ねた。じっとりと首筋に浮いている汗に、思わず唇をそわせる。苦じょっぱい味がした。
耳たぶに舌を這わせ、頬に口付けしたところで異変に気づく。
今度こそ本当に泣かせた。唇をかみ締めて、ほとほとと涙を流す弱弱しい姿を見て、罪悪感とともに暗い情欲が胸を満たす。
だが、今回は罪悪感の方が重かった。
「泣くな、なあ」
普段は涙を見せることなど滅多にないのに、行為の最中だとミシカはよく涙を流す。それが、俺が彼女をどうにかできたからだと思って、自尊心を高めていたのは少しの間だけで、いつからか、その原因が彼女の精神的なものにあるということに気付いていた。
頭をなでて、口付ける。拒絶はなく、彼女は従順にそれを受け入れた。手を自由にしてやると、背中に全力でしがみついてくる。普段は冷えている指先が、今はじわりと温かい。その指は、確かめるように俺の背をなでる。
「好き」
俺の耳元で掠れ声で囁き、しゃくりあげる。
「……好き、好き」
下腹にたまった熱い疼きが、質量を増す。
ミシカの頭を抱えるようにして、腰をゆすりあげた。ひきつった悲鳴が聞こえる。離れたくないというように、彼女の脚が腰に絡みつく。密着した胸から、心臓の音が聞こえてくるような気がした。
子犬が甘えて鳴いたような声を出して、ミシカが果てた。締め付けられて、俺も続く。彼女の体内に、言葉にならない思いを吐き出して、離さない様にその体を抱きしめた。
0
お気に入りに追加
204
あなたにおすすめの小説
The Last Night
泉 沙羅
ホラー
モントリオールの夜に生きる孤独な少女と、美しい吸血鬼の物語。
15歳の少女・サマンサは、家庭にも学校にも居場所を持てず、ただひとり孤独を抱えて生きていた。
そんな彼女が出会ったのは、金髪碧眼の美少年・ネル。
彼はどこか時代錯誤な振る舞いをしながらも、サマンサに優しく接し、二人は次第に心を通わせていく。
交換日記を交わしながら、ネルはサマンサの苦しみを知り、サマンサはネルの秘密に気づいていく。
しかし、ネルには決して覆せない宿命があった。
吸血鬼は、恋をすると、その者の血でしか生きられなくなる――。
この恋は、救いか、それとも破滅か。
美しくも切ない、吸血鬼と少女のラブストーリー。
※以前"Let Me In"として公開した作品を大幅リニューアルしたものです。
※「吸血鬼は恋をするとその者の血液でしか生きられなくなる」という設定はX(旧Twitter)アカウント、「創作のネタ提供(雑学多め)さん@sousakubott」からお借りしました。
※AI(chatgpt)アシストあり

不労の家
千年砂漠
ホラー
高校を卒業したばかりの隆志は母を急な病で亡くした数日後、訳も分からず母に連れられて夜逃げして以来八年間全く会わなかった父も亡くし、父の実家の世久家を継ぐことになった。
世久家はかなりの資産家で、古くから続く名家だったが、当主には絶対守らなければならない奇妙なしきたりがあった。
それは「一生働かないこと」。
世久の家には富をもたらす神が住んでおり、その神との約束で代々の世久家の当主は働かずに暮らしていた。
初めは戸惑っていた隆志も裕福に暮らせる楽しさを覚え、昔一年だけこの土地に住んでいたときの同級生と遊び回っていたが、やがて恐ろしい出来事が隆志の周りで起こり始める。
経済的に豊かであっても、心まで満たされるとは限らない。
望んでもいないのに生まれたときから背負わされた宿命に、流されるか。抗うか。
彼の最後の選択を見て欲しい。
視える僕らのルームシェア
橘しづき
ホラー
安藤花音は、ごく普通のOLだった。だが25歳の誕生日を境に、急におかしなものが見え始める。
電車に飛び込んでバラバラになる男性、やせ細った子供の姿、どれもこの世のものではない者たち。家の中にまで入ってくるそれらに、花音は仕事にも行けず追い詰められていた。
ある日、駅のホームで電車を待っていると、霊に引き込まれそうになってしまう。そこを、見知らぬ男性が間一髪で救ってくれる。彼は花音の話を聞いて名刺を一枚手渡す。
『月乃庭 管理人 竜崎奏多』
不思議なルームシェアが、始まる。
[全221話完結済]彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる
野花マリオ
ホラー
ーー彼女が語る怪異談を聴いた者は咲かせたり聴かせる
登場する怪異談集
初ノ花怪異談
野花怪異談
野薔薇怪異談
鐘技怪異談
その他
架空上の石山県野花市に住む彼女は怪異談を語る事が趣味である。そんな彼女の語る怪異談は咲かせる。そしてもう1人の鐘技市に住む彼女の怪異談も聴かせる。
完結いたしました。
※この物語はフィクションです。実在する人物、企業、団体、名称などは一切関係ありません。
エブリスタにも公開してますがアルファポリス の方がボリュームあります。
表紙イラストは生成AI
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる