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本編
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シャワーを浴びながら深いため息をつく。
うっすら自覚していたが、私はどうも雰囲気に流されやすいようだ。
だが、このため息は恥ずかしさからのもの。後悔など、なかった。
41、
花火が終わって、私はリアンに駅まで送られて帰宅した。なんとなく照れくさい気分だったが、リアンは普段どおりの態度だった。違うところと言えば、二人で手を繋いで歩いたところくらい。
そのときの彼の手の感触を思い出して、舌の根がむず痒くなる。
忘れるために頭を振ってスマートフォンを手に取った。
柿山からメッセージがきていた。
柿山と、その知人に会う話の続きだった。昨日の夜、私は、彼らに実際会ってみたいと返事していたのだが、それに対して、柿山が場所の希望を連絡してきたのだった。
元々、彼は土浦で開業しているので、茨城まで来てほしいという依頼だった。土浦であれば、たしかに、東京からも電車や車でも行きやすい距離だ。だが、その知人が茨城に住んでおり、彼の体調を考慮すると、可能であれば彼の住居のある水戸近辺で会えないかという、新しい提案がメールには記されていた。
距離的なものがあるので、日時はなるべく私の希望に沿ってくれるという。
水戸、という地名に、抵抗を覚えないでもない。またあの街に行くのかという。
だが近くには、ホセやリーサもいるし、事件のあった学園都市に行くわけではない。だから、大丈夫だ。そう思うことにした。
日時をこちらで指定すれば、あちらで個室の店を予約してくれるという。
私は、少し考えたあと、こちらからも一つ提案させてほしいという文面でメールを送った。
自分の友人を同席させてほしい。彼も、同じサバイバーだと。
もちろん、それはリアンのことだ。
髪を乾かして、部屋に戻ると、すでに柿山から返信が来ていた。ちょうど、サイトにアクセスしていたのだろうか。
同行してもかまわないと、知人から連絡があったという。
そうとなれば、話は早い。私はさっそく、リアンに日程調整のお願いをするメールを書いた。送信ボタンを押す手前で、指が止まる。
そんな業務連絡のような内容のメールでいいのだろうか。先ほど、一応、今日のお礼のメールを送ったけれど、まだ彼からの返信はない。忙しいのかもしれない。
悩んだあと、私は、彼に電話することにした。
◆
八月の第一週の土曜日、私はボストンバックを持って、マンションの前で立っていた。午前九時、まだ太陽は南中まで至っていないはずだが、あという間に汗ばむ程気温は高く、日差しは刺すようだ。
五分も待つと前の道路に、黒い国産のコンパクトカーが停まった。……日本州企業の、コンパクトカーという表現が正しいか。
運転席にいるのは、サングラスをかけたリアンだ。彼は軽く手を挙げた。
私は後部座席に荷物を置くと、助手席のドアを開けた。
「おはよう、体調はどうだ」
「おはよう。元気だよ」
シートベルトを装着すると、リアンはおもむろに車を発進させた。運転席の方にやや傾斜してつけられたナビは、経由地設定になっている私のマンションのマークから、次の目的地である茨城県の州営自然公園を目指して、案内を開始していた。
車内は冷房が効いていて、ラジオが流れている。
リアンは丁寧なハンドル捌きで、ナビの指示通り太い道へと向かった。
「車、ありがとう。助かる」
「友人に借りたんだ。明日、ガレージに戻しておけばいいと言われた。納豆でも土産に買って行こう」
「その人、納豆好きなの?」
「いや、多分嫌いだ」
いたずらっ子のように笑って、彼はハンドルを切った。
後部座席を振り返って、荷物の中から小さめの保冷バッグを取り出した。中には保冷剤と、数本のコーヒー缶が入っている。微糖のものを選んで、プルトップをあげ彼に手渡す。
私のボストンバッグの隣には、彼のリュックが置かれていた。
私たちはこれから、茨城県水戸市に再び赴いて、柿山とその知人――伊丹という名前だと教えられた――に会う。会うのは明日の午前十時なので、それまで、ホセとリーサに会い、観光をすることにした。
観光はリアンの提案。アンコウは時期じゃないけれど、海や他の食べ物は十分に楽しめるだろうとのことだ。冬じゃなくてよかったと、実は小さく安堵した。
私は、ちらりとリアンの横顔を見る。日に焼けた精悍な顔立ち。
彼とはあの花火の日ぶりに会う。何度か電話で話はしたものの、顔を見るのは久々だ。私がプレゼントしたサングラスをつけてくれているのに気付いて、嬉しくなる。
「それにしても大丈夫なのか。その、医者の友人……なんと言ったっけ」
「伊丹さん?」
「そう。彼。直接連絡できないほど、体調が悪かったんだろう? 明日、本当に会えるのか?」
「……そうね」
結局、伊丹とは直接話したり、メールをしたりはできなかった。柿山から聞いたところだと、彼は精神的に浮き沈みがあり、調子の悪い時は、人と関わるのを避けるという。
だが、彼は私となら会っていいと言ってくれているそうだ。彼も、自分と同じキャリアに会うことで、何か得られればと期待しているのかもしれない。
「まあ、もし、会えなくなったら、なにか美味いものでも食べてこよう。せっかくの旅行だ」
「うん」
ラジオで、最近ヒットしているポップスが流れ始める。ドライブにぴったりの、軽快なメロディだ。
◆
件の廃病院にほど近い水戸南インターチェンジよりさらに進んで、ひたちなかインターチェンジで高速道路を降りて、私たちは自然公園へ向かった。インターチェンジのすぐそばなので、距離的には近いのだが、レジャーに来ている人たちが多いのか、車道は混雑していた。自然公園の入り口まで、渋滞状態だった。
三十分近く徐行で進んで、ようやく駐車場に入れた時は、思わずリアンが小さくガッツポーズしたほどだ。まさか、こんなに混んでいるとは知らなかった私は、早くも疲れを感じていた。
「ホセたちから連絡きてないか?」
「まだみたい。電話してみる」
スマートフォンを手にしたタイミングで、着信音が車内に鳴り響いた。発信者はリーサだ。
『あ、もしもし、ミシカ? 久しぶり! 今どこ? 私たち、もう準備はじめてるんだけれど』
明るいリーサの声がして思わず微笑んだ。向こうから、子供の歓声が聞こえてくる。
「久しぶり、リーサ。いま丁度駐車場に着いたところ。ごめんなさい、遅れちゃった」
『いいのいいの! それじゃあ、BBQ場まで来られる? ホセも待ちきれないって顔でお肉の前でうろうろしてるから、早くね!』
通話は一方的に切られ、私は肩をすくめた。ちょうど、リアンが駐車を終えて、エンジンを止めたところだった。
手荷物を持ち、入場券を購入してBBQ場へ向かった。
海の近くだからか、強い風は磯の匂いがする。広大な敷地はしっかり整備され、青々とした芝生が敷き詰められており、花壇には鮮やかな色の花が並んでいる。
沢山の人たちが、散歩やランニングをしていて、なかにはレンタルの自転車で専用レーンをサイクリングしている人たちもいた。
真っ青な晴天で、景色はとても素晴らしい。
「日差しが強いな」
サングラスをかけたリアンは天を仰ぎ、次に、私に手を差し出した。
じっと大きな掌を見つめる私に、彼は首を傾げた。
「どうした」
「……いえ」
恥ずかしがって手を繋がないのもまた恥ずかしい。どちらに転んでも恥ずかしいのであればやってしまえ、と半ばやけくそになって、私はリアンの手をとった。
「なに恥ずかしがってるんだ」
「……わかってるんなら指摘しなくてもいいのに」
睨みつけると、彼は肩をすくめた。顔が笑っている。
予想通りというか、再会したホセとリーサには、散々からかわれることとなった。
うっすら自覚していたが、私はどうも雰囲気に流されやすいようだ。
だが、このため息は恥ずかしさからのもの。後悔など、なかった。
41、
花火が終わって、私はリアンに駅まで送られて帰宅した。なんとなく照れくさい気分だったが、リアンは普段どおりの態度だった。違うところと言えば、二人で手を繋いで歩いたところくらい。
そのときの彼の手の感触を思い出して、舌の根がむず痒くなる。
忘れるために頭を振ってスマートフォンを手に取った。
柿山からメッセージがきていた。
柿山と、その知人に会う話の続きだった。昨日の夜、私は、彼らに実際会ってみたいと返事していたのだが、それに対して、柿山が場所の希望を連絡してきたのだった。
元々、彼は土浦で開業しているので、茨城まで来てほしいという依頼だった。土浦であれば、たしかに、東京からも電車や車でも行きやすい距離だ。だが、その知人が茨城に住んでおり、彼の体調を考慮すると、可能であれば彼の住居のある水戸近辺で会えないかという、新しい提案がメールには記されていた。
距離的なものがあるので、日時はなるべく私の希望に沿ってくれるという。
水戸、という地名に、抵抗を覚えないでもない。またあの街に行くのかという。
だが近くには、ホセやリーサもいるし、事件のあった学園都市に行くわけではない。だから、大丈夫だ。そう思うことにした。
日時をこちらで指定すれば、あちらで個室の店を予約してくれるという。
私は、少し考えたあと、こちらからも一つ提案させてほしいという文面でメールを送った。
自分の友人を同席させてほしい。彼も、同じサバイバーだと。
もちろん、それはリアンのことだ。
髪を乾かして、部屋に戻ると、すでに柿山から返信が来ていた。ちょうど、サイトにアクセスしていたのだろうか。
同行してもかまわないと、知人から連絡があったという。
そうとなれば、話は早い。私はさっそく、リアンに日程調整のお願いをするメールを書いた。送信ボタンを押す手前で、指が止まる。
そんな業務連絡のような内容のメールでいいのだろうか。先ほど、一応、今日のお礼のメールを送ったけれど、まだ彼からの返信はない。忙しいのかもしれない。
悩んだあと、私は、彼に電話することにした。
◆
八月の第一週の土曜日、私はボストンバックを持って、マンションの前で立っていた。午前九時、まだ太陽は南中まで至っていないはずだが、あという間に汗ばむ程気温は高く、日差しは刺すようだ。
五分も待つと前の道路に、黒い国産のコンパクトカーが停まった。……日本州企業の、コンパクトカーという表現が正しいか。
運転席にいるのは、サングラスをかけたリアンだ。彼は軽く手を挙げた。
私は後部座席に荷物を置くと、助手席のドアを開けた。
「おはよう、体調はどうだ」
「おはよう。元気だよ」
シートベルトを装着すると、リアンはおもむろに車を発進させた。運転席の方にやや傾斜してつけられたナビは、経由地設定になっている私のマンションのマークから、次の目的地である茨城県の州営自然公園を目指して、案内を開始していた。
車内は冷房が効いていて、ラジオが流れている。
リアンは丁寧なハンドル捌きで、ナビの指示通り太い道へと向かった。
「車、ありがとう。助かる」
「友人に借りたんだ。明日、ガレージに戻しておけばいいと言われた。納豆でも土産に買って行こう」
「その人、納豆好きなの?」
「いや、多分嫌いだ」
いたずらっ子のように笑って、彼はハンドルを切った。
後部座席を振り返って、荷物の中から小さめの保冷バッグを取り出した。中には保冷剤と、数本のコーヒー缶が入っている。微糖のものを選んで、プルトップをあげ彼に手渡す。
私のボストンバッグの隣には、彼のリュックが置かれていた。
私たちはこれから、茨城県水戸市に再び赴いて、柿山とその知人――伊丹という名前だと教えられた――に会う。会うのは明日の午前十時なので、それまで、ホセとリーサに会い、観光をすることにした。
観光はリアンの提案。アンコウは時期じゃないけれど、海や他の食べ物は十分に楽しめるだろうとのことだ。冬じゃなくてよかったと、実は小さく安堵した。
私は、ちらりとリアンの横顔を見る。日に焼けた精悍な顔立ち。
彼とはあの花火の日ぶりに会う。何度か電話で話はしたものの、顔を見るのは久々だ。私がプレゼントしたサングラスをつけてくれているのに気付いて、嬉しくなる。
「それにしても大丈夫なのか。その、医者の友人……なんと言ったっけ」
「伊丹さん?」
「そう。彼。直接連絡できないほど、体調が悪かったんだろう? 明日、本当に会えるのか?」
「……そうね」
結局、伊丹とは直接話したり、メールをしたりはできなかった。柿山から聞いたところだと、彼は精神的に浮き沈みがあり、調子の悪い時は、人と関わるのを避けるという。
だが、彼は私となら会っていいと言ってくれているそうだ。彼も、自分と同じキャリアに会うことで、何か得られればと期待しているのかもしれない。
「まあ、もし、会えなくなったら、なにか美味いものでも食べてこよう。せっかくの旅行だ」
「うん」
ラジオで、最近ヒットしているポップスが流れ始める。ドライブにぴったりの、軽快なメロディだ。
◆
件の廃病院にほど近い水戸南インターチェンジよりさらに進んで、ひたちなかインターチェンジで高速道路を降りて、私たちは自然公園へ向かった。インターチェンジのすぐそばなので、距離的には近いのだが、レジャーに来ている人たちが多いのか、車道は混雑していた。自然公園の入り口まで、渋滞状態だった。
三十分近く徐行で進んで、ようやく駐車場に入れた時は、思わずリアンが小さくガッツポーズしたほどだ。まさか、こんなに混んでいるとは知らなかった私は、早くも疲れを感じていた。
「ホセたちから連絡きてないか?」
「まだみたい。電話してみる」
スマートフォンを手にしたタイミングで、着信音が車内に鳴り響いた。発信者はリーサだ。
『あ、もしもし、ミシカ? 久しぶり! 今どこ? 私たち、もう準備はじめてるんだけれど』
明るいリーサの声がして思わず微笑んだ。向こうから、子供の歓声が聞こえてくる。
「久しぶり、リーサ。いま丁度駐車場に着いたところ。ごめんなさい、遅れちゃった」
『いいのいいの! それじゃあ、BBQ場まで来られる? ホセも待ちきれないって顔でお肉の前でうろうろしてるから、早くね!』
通話は一方的に切られ、私は肩をすくめた。ちょうど、リアンが駐車を終えて、エンジンを止めたところだった。
手荷物を持ち、入場券を購入してBBQ場へ向かった。
海の近くだからか、強い風は磯の匂いがする。広大な敷地はしっかり整備され、青々とした芝生が敷き詰められており、花壇には鮮やかな色の花が並んでいる。
沢山の人たちが、散歩やランニングをしていて、なかにはレンタルの自転車で専用レーンをサイクリングしている人たちもいた。
真っ青な晴天で、景色はとても素晴らしい。
「日差しが強いな」
サングラスをかけたリアンは天を仰ぎ、次に、私に手を差し出した。
じっと大きな掌を見つめる私に、彼は首を傾げた。
「どうした」
「……いえ」
恥ずかしがって手を繋がないのもまた恥ずかしい。どちらに転んでも恥ずかしいのであればやってしまえ、と半ばやけくそになって、私はリアンの手をとった。
「なに恥ずかしがってるんだ」
「……わかってるんなら指摘しなくてもいいのに」
睨みつけると、彼は肩をすくめた。顔が笑っている。
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