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本編
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ホセの顔は冗談を言っているようではなくて、私は思わず「私にできることなら」と答えてしまった。とたんに彼は相好を崩し、まだがっしり握ったままの手を、さらにもう一方の手でホールドすると、二度、大きく上下に振った。腕が抜けそう。
「手当てに使える道具がないか探しているんだ」
23、
楢原が言っていた感染者の保護チーム、しかも混乱のせいで死傷者が出た第一陣というのが、彼のチームのことなのだと話しているうちに気付いた。
「実は、二人負傷者がいるんだが、一人は至急処置しないと危ないんだ。だが、衛生兵とは分断されてしまって、処置に使える装備もない。使えそうなものがないか、一緒に探してくれないか」
「それは、かまわないけれど……」
衛生兵に一人、心当たりがある。
けれど。このタイミングだと、彼ももう、無事ではない気がするのだ。
「聞いていい? あなた、一階からエレベーターに? ……だとしたら、エレベーター前に、何人か医療スタッフの遺体が?」
彼はどちらもイエスと答えた。やはり。
「それが、どうかしたか?」
「ひとつ、心当たりがあるの。一緒に屋上まで行ってもらえる?」
彼は一瞬きょとんとしたが、ああ、と返事をすると、すぐに踵を返した。急いでいるからだろう、小走りだ。
私もバールを拾い上げるとその後に続く。
先ほど彼が乗ってきたエレベーターに乗り込み最上階のボタンを押した。
「その負傷者は、今どこにいるの?」
「一階の、処置室という部屋だ。そこだけ足跡があって、人がいた痕跡があったから、だれか生存者がいるのかもしれないと思って、一階から順に確認してきたところだ」
なるほど。処置室前の、塩野とリアンの足跡を見て、か。となると、彼らがエレベーターを使ったことも、わかったのだろうか。
すぐにエレベーターが七階に到着した。
ホセは、銃を油断なく構えて、先行して降りた。見覚えのある廊下を彼は進んでいく。
リアンと比べるとホセは小柄だが、より重装備に見えた。私は彼のヘッドセットが気になった。
「外と通信できるの?」
「いや、ジャミングのせいでできてない。どっかで電波が拾えりゃラッキーって、これはつけっぱなしなんだ」
指でヘッドセットを軽くたたいて、ホセは苦笑した。
そして、はっとした顔をして、屋上への階段へ銃口を向ける。
私は、予想できる惨状を見る覚悟を決めるため、一度深呼吸し、ホセに続いた。
慎重な足取りで階段を上ったホセが驚きの声を上げた。
「リアン! なんてこった、畜生! 大丈夫か?!」
私も息を呑んだ。
階段の先にいたのは、やはり、塩野とリアン。
「ホセか……? あまり、大丈夫ではないが生きてはいる」
彼らは生きていた。信じられないけれど。ただ、無事ではない。
二人とも壁際に座り込み、青い顔をしている。脂汗が額ににじんでいた。
塩野の左太ももは、応急手当をしている途中のような形で、脚の付け根に止血用のベルトが巻かれていた。リアンは、右前腕を押さえ、右腕の上部に三角巾を巻いて端の片方を口でくわえて、止血を試みているところだった。
かがみこんだホセが、あわててリアンの止血を手伝う。
私も、考える暇もなく塩野の横に膝をついた。
踊り場の反対端の方には、頭がつぶれた男がうつぶせに倒れていた。まるで割れたりんごのような有様だ。この男はおそらく、一度私を階段から突き落とした男だ。
どうしてこうなったのかはわからないけれど、ぼうっとはしていられない。
怪我のせいでうまく取り出せなかったのだろう。リアンのバックパックがひっくり返って、中身をいくつか投げ出している。そのなかから、彼の救急キットを拝借する。
以前と同じ手順で、塩野の手当てをしていく。青ざめ脂汗をかいた彼の顔を間近でみると、嫌な緊張で息がつまったが、強引にそれを押し殺す。失血のせいだろうか、塩野は朦朧としているようだ。
私がきつく傷口を圧迫したとき、塩野は顔を顰めて呻いた。
「……君は?」
背中に声をかけられて、振り返る。
疲れた顔をしたリアンと目が合った。瞬きをするそのグリーンの目を見て、……悲しい気持ちになった。
彼はもう、私と過去の失恋の話をして笑いあったことなんて覚えていないんだろう。置いてけぼりにされた、そんな気がする。
答えない私を不審に思ったか、リアンが眉根を寄せた。
「彼女はミシカ。さっき下の階で合流したんだ。おかげで、あんたらを助けられそうだ」
ホセが代わりに答えてくれた。彼も応急手当の訓練をしているのだろう。てきぱきとリアンの手当てを完了して、薬壜から吸いだした薬をリアンに注射していた。
「おそらく、血管は無事だが、肉をごっそり持っていかれているな」
「たぶん、ライフルだ。あの感染者がうまい具合に盾になったらしい。腕が吹き飛ばなくて、不幸中の幸いだ」
リアンが目で示したのは、床に転がり頭のつぶれた男の遺体だ。
考えたくないひとつの仮説が、私の脳裏に浮かんだ。
もしかしてこの前、この場でリアンが撃たれて死んでしまったのは、私が声をかけたから?本来は、あの感染者が盾になって怪我で済んだはずだったのに、私が声をかけたせいで体勢が変わって、致命傷になった?
だとしたら――私が間接的に彼を殺してしまったのか。
ショックだった。つま先に思わず力が入る。さっと血の気が引いた。
「大丈夫かミシカ、血が苦手か? 顔色が悪い」
ホセが心配して、私の肩を叩いてくれた。私は小さく頷いて、動悸が収まるのを待った。
ホセは新しい注射器を出し、今度は塩野に薬をうつ。
「おい、あんた大丈夫か? 痛みは薬が効けば落ち着くから、深呼吸しろ」
塩野は無言で頷いて、ぐったりと目を瞑っていた。
「彼は塩野だ。他のメンバーはだめだった。……ああ、そうだ、自己紹介が遅れてすまない。俺は柏田リアン。ホセと同じ、勝田基地所属だ」
無事な方の左手をリアンは差し出してきた。私は躊躇った後、その手を握った。記憶と同じ分厚い手のひらの感触に、寂しい気持ちが強くなる。
「磯波美鹿です。よろしく」
「ホセ、お前どうしてここにいるんだ? 救助班だったか?」
リアンの言葉に、ホセは首を振った。
「いや、俺は別だ。感染者の保護と隔離をするためにここにきたんだが――。大体あんたと同じ経緯だと思う。負傷者を連れて退避してきた。一階に二人負傷者がいるんだ。リーサを知ってるか? 宮崎リーサ」
「ああ、名前だけは」
「彼女と、もう一人は一般人。一般人の方は腹に被弾している。そっちが結構重症で困っている。リーサは右腕。動けなくはないが、利き腕だから戦闘は万全にできない」
「負傷者ばかりだな」
苦笑したリアンに、ホセは顔を顰めた。
「阿鼻叫喚だったぜ。まさかあんな、ゾンビ映画みたいに襲われるとは思わなかった」
「俺もだ。……ところで、これからどうする。俺たちは、十六時に屋上でピックアップしてもらう予定だったんだが――」
「外に出ると、狙撃される?」
「ああ」
リアンの言葉に、ホセは少し考え込んだ。そして頷き立ち上がる。
「まずは、怪我人の手当てをできないか。一階で待機しているんだ」
「わかった。……なにか、考えがあるのか?」
「要するに、狙撃手を叩けばいいんだろ」
ホセは不敵に笑った。その獰猛な笑顔は、猟犬を髣髴とさせた。
「手当てに使える道具がないか探しているんだ」
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楢原が言っていた感染者の保護チーム、しかも混乱のせいで死傷者が出た第一陣というのが、彼のチームのことなのだと話しているうちに気付いた。
「実は、二人負傷者がいるんだが、一人は至急処置しないと危ないんだ。だが、衛生兵とは分断されてしまって、処置に使える装備もない。使えそうなものがないか、一緒に探してくれないか」
「それは、かまわないけれど……」
衛生兵に一人、心当たりがある。
けれど。このタイミングだと、彼ももう、無事ではない気がするのだ。
「聞いていい? あなた、一階からエレベーターに? ……だとしたら、エレベーター前に、何人か医療スタッフの遺体が?」
彼はどちらもイエスと答えた。やはり。
「それが、どうかしたか?」
「ひとつ、心当たりがあるの。一緒に屋上まで行ってもらえる?」
彼は一瞬きょとんとしたが、ああ、と返事をすると、すぐに踵を返した。急いでいるからだろう、小走りだ。
私もバールを拾い上げるとその後に続く。
先ほど彼が乗ってきたエレベーターに乗り込み最上階のボタンを押した。
「その負傷者は、今どこにいるの?」
「一階の、処置室という部屋だ。そこだけ足跡があって、人がいた痕跡があったから、だれか生存者がいるのかもしれないと思って、一階から順に確認してきたところだ」
なるほど。処置室前の、塩野とリアンの足跡を見て、か。となると、彼らがエレベーターを使ったことも、わかったのだろうか。
すぐにエレベーターが七階に到着した。
ホセは、銃を油断なく構えて、先行して降りた。見覚えのある廊下を彼は進んでいく。
リアンと比べるとホセは小柄だが、より重装備に見えた。私は彼のヘッドセットが気になった。
「外と通信できるの?」
「いや、ジャミングのせいでできてない。どっかで電波が拾えりゃラッキーって、これはつけっぱなしなんだ」
指でヘッドセットを軽くたたいて、ホセは苦笑した。
そして、はっとした顔をして、屋上への階段へ銃口を向ける。
私は、予想できる惨状を見る覚悟を決めるため、一度深呼吸し、ホセに続いた。
慎重な足取りで階段を上ったホセが驚きの声を上げた。
「リアン! なんてこった、畜生! 大丈夫か?!」
私も息を呑んだ。
階段の先にいたのは、やはり、塩野とリアン。
「ホセか……? あまり、大丈夫ではないが生きてはいる」
彼らは生きていた。信じられないけれど。ただ、無事ではない。
二人とも壁際に座り込み、青い顔をしている。脂汗が額ににじんでいた。
塩野の左太ももは、応急手当をしている途中のような形で、脚の付け根に止血用のベルトが巻かれていた。リアンは、右前腕を押さえ、右腕の上部に三角巾を巻いて端の片方を口でくわえて、止血を試みているところだった。
かがみこんだホセが、あわててリアンの止血を手伝う。
私も、考える暇もなく塩野の横に膝をついた。
踊り場の反対端の方には、頭がつぶれた男がうつぶせに倒れていた。まるで割れたりんごのような有様だ。この男はおそらく、一度私を階段から突き落とした男だ。
どうしてこうなったのかはわからないけれど、ぼうっとはしていられない。
怪我のせいでうまく取り出せなかったのだろう。リアンのバックパックがひっくり返って、中身をいくつか投げ出している。そのなかから、彼の救急キットを拝借する。
以前と同じ手順で、塩野の手当てをしていく。青ざめ脂汗をかいた彼の顔を間近でみると、嫌な緊張で息がつまったが、強引にそれを押し殺す。失血のせいだろうか、塩野は朦朧としているようだ。
私がきつく傷口を圧迫したとき、塩野は顔を顰めて呻いた。
「……君は?」
背中に声をかけられて、振り返る。
疲れた顔をしたリアンと目が合った。瞬きをするそのグリーンの目を見て、……悲しい気持ちになった。
彼はもう、私と過去の失恋の話をして笑いあったことなんて覚えていないんだろう。置いてけぼりにされた、そんな気がする。
答えない私を不審に思ったか、リアンが眉根を寄せた。
「彼女はミシカ。さっき下の階で合流したんだ。おかげで、あんたらを助けられそうだ」
ホセが代わりに答えてくれた。彼も応急手当の訓練をしているのだろう。てきぱきとリアンの手当てを完了して、薬壜から吸いだした薬をリアンに注射していた。
「おそらく、血管は無事だが、肉をごっそり持っていかれているな」
「たぶん、ライフルだ。あの感染者がうまい具合に盾になったらしい。腕が吹き飛ばなくて、不幸中の幸いだ」
リアンが目で示したのは、床に転がり頭のつぶれた男の遺体だ。
考えたくないひとつの仮説が、私の脳裏に浮かんだ。
もしかしてこの前、この場でリアンが撃たれて死んでしまったのは、私が声をかけたから?本来は、あの感染者が盾になって怪我で済んだはずだったのに、私が声をかけたせいで体勢が変わって、致命傷になった?
だとしたら――私が間接的に彼を殺してしまったのか。
ショックだった。つま先に思わず力が入る。さっと血の気が引いた。
「大丈夫かミシカ、血が苦手か? 顔色が悪い」
ホセが心配して、私の肩を叩いてくれた。私は小さく頷いて、動悸が収まるのを待った。
ホセは新しい注射器を出し、今度は塩野に薬をうつ。
「おい、あんた大丈夫か? 痛みは薬が効けば落ち着くから、深呼吸しろ」
塩野は無言で頷いて、ぐったりと目を瞑っていた。
「彼は塩野だ。他のメンバーはだめだった。……ああ、そうだ、自己紹介が遅れてすまない。俺は柏田リアン。ホセと同じ、勝田基地所属だ」
無事な方の左手をリアンは差し出してきた。私は躊躇った後、その手を握った。記憶と同じ分厚い手のひらの感触に、寂しい気持ちが強くなる。
「磯波美鹿です。よろしく」
「ホセ、お前どうしてここにいるんだ? 救助班だったか?」
リアンの言葉に、ホセは首を振った。
「いや、俺は別だ。感染者の保護と隔離をするためにここにきたんだが――。大体あんたと同じ経緯だと思う。負傷者を連れて退避してきた。一階に二人負傷者がいるんだ。リーサを知ってるか? 宮崎リーサ」
「ああ、名前だけは」
「彼女と、もう一人は一般人。一般人の方は腹に被弾している。そっちが結構重症で困っている。リーサは右腕。動けなくはないが、利き腕だから戦闘は万全にできない」
「負傷者ばかりだな」
苦笑したリアンに、ホセは顔を顰めた。
「阿鼻叫喚だったぜ。まさかあんな、ゾンビ映画みたいに襲われるとは思わなかった」
「俺もだ。……ところで、これからどうする。俺たちは、十六時に屋上でピックアップしてもらう予定だったんだが――」
「外に出ると、狙撃される?」
「ああ」
リアンの言葉に、ホセは少し考え込んだ。そして頷き立ち上がる。
「まずは、怪我人の手当てをできないか。一階で待機しているんだ」
「わかった。……なにか、考えがあるのか?」
「要するに、狙撃手を叩けばいいんだろ」
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