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本編
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もう三回目だというのに、覚醒は、恐ろしいストレスだった。
心臓がばくばくと鳴り、手足が強張る。
意識がはっきりしてくる。呼吸を整えて、つい、頭を抱えようとしたところ、拘束されていることを思い出した。
やはり、私はまた地下室にいた。
6、
どんなときも油断してはいけない。銃を持った同行者がいても。
それを肝に銘じて、私は再びロビーに到着した。前回、前々回と変化がないように見える様子のロビーには、処置室に向かって男二人の足跡が続いている。
私は少し考えて、そっとカウンターの中を覗いた。地下の脱出に使用した金切鋏は持っているが、もっと他に使えるものがないのだろうか。できれば武器で。
カウンターの中はもちろん無人だった。埃を被った紙のカルテが棚に押し込まれている。作業台には、文房具と電話、パソコン、いろいろなメモなどが雑多に置かれている。廃病院だというが、まるで誰かが仕事途中で席を外しただけのような。埃さえなければ、すぐに主が戻ってきそうにも見える。
安全そうだ。確信して、私はカウンター内に足を踏み入れた。
まずは電話の受話器を取り上げてみる。ディスプレイは光るので、通電はしているが、回線は不通なのかつながらなかった。外部と連絡をとるのは無理らしい。
諦めて、カウンター内をぐるりと見回す。特別使えそうなものはない。机の上にカッターがあるが、それが役に立つとは思えなかった。
カウンターに背を向けると、バックヤードに繋がる入り口がある。三十センチ四方の四角い磨りガラスが嵌め込まれた木製のドアだ。
そっとドアノブを捻る。軽い手応えがあってドアが内側に開いた。
ゆっくりと隙間を広げてその中を覗き込む。
薄暗い部屋だ。一面に棚があり、その前にいくつかのデスクやカートがあって、雑多なものが置かれている。人影はなく雨音だけが聞こえる。
意を決しなかに踏み込んだ。何かあればすぐに撤退できるよう、ドアは開け放したままだ。
埃と湿気の、もう嗅ぎ慣れてしまった臭いがする。
ここは事務室なのだろうか。一台ずつパソコンのあるデスクが島になっており、デスクは全部で十台ある。棚には、ずらりと本が並べられ、どれも医学関係の資料のようだと知れた。
掃除用具入れの中を見ると、モップやバケツ、雑巾があるだけだ。いや、さすまたもあった。防犯用なのだろうか。
迷ったけれど、有用かどうかわからないさすまたはとりあえず置いておいて、私は次にデスクを漁った。
私物が残っているデスクもあれば、綺麗に片付けられているデスクもある。
子供の写真が入っている引き出しを見つけ、舌打ちする。こんな大事なもの、残して行くんじゃないわよ。あるいは、それほどまでに大急ぎでここを退避したのだろうか、この写真の持ち主は。
最後の一台に着手する。他のデスクが片袖机なのに対し、一台だけの両袖机だ。役職が上の人間のものだったに違いない。椅子もリクライニングできる上等なものだ。
一段目の引き出しには鍵がかかっていて開けられない。諦めて、別の引き出しを見るが何も入っていなかった。が、ふと気づく。二段目の引き出しの仕切り板に鍵が貼付けられていた。偶然貼付いたのではない。セロハンテープでぴったり、こちら側から見えにくい奥の方に貼付けられている。毟りとって、一段目の引き出しの鍵穴に挿し込むと、鍵は簡単に開いた。
「これは、ラッキーなのかしら」
引き出しを開けると、黒光りする大きな拳銃がそこにあった。
こんなもの職場に持ち込むのもありだったのか。それを置き去りにするというのも、理解できない。やはり、私の知っている世界ではない。
手に取ると銃は重く、片手ではしっかり持つのも難しい。しかも、映画やドラマでしか見たことのないそれの使用方法なんて、わかるわけもない。宝の持ち腐れというやつか。銃口を何気なくドアに向けた。
全身の毛が逆立つ。
彼女が立っていた。鉈を持って、そこに佇んでいた。
私は後ずさる。距離をとり拳銃を構える。手が震える。重たい凶器はまっすぐにならない。
「来ないで!」
言葉が通じることはないと分かっていても、叫んでしまった。それがいけなかったのか、彼女の歩調が早まる。
「来ないでってば!」
引き金を引くが、手応えがない。まさか、弾がないの?!
ぶん、と空を裂く音がして、私の隣のデスクが陥没した。派手な音をたて、机の上のものが落下する。
尻餅をついた私は、かろうじてその攻撃を回避していた。
けれど、次いで振りかぶられた第二撃は避けられそうにない。
目をつぶる。どうせ死ぬなら、一撃で。
だが、衝撃の前に発砲音が響いた。この乾いた音が、拳銃の音だということを私は知っている。
どんと何かが身体に当たって、目を開ける。胸から血を流した少女が私に圧し掛かっていた。その顔を初めて見る。これといって特徴のない地味な印象の顔立ち。虚ろな目をしている。……たぶん、このまま死ぬのだろう。
「大丈夫?!」
少女の腕を掴んで、私から退けたのは、銃を持った塩野だった。撃ったのも彼だろうか。ドアのあたりで、柏田が銃を構えているのが見えた。
初めて目の前で人が撃たれるのを見た。自分が襲われるのとは違う、別のショックが私を硬直させていた。
少女は、たしかに言葉も通じない状態だったけれど、顔は、ほんとうに普通の、どこにでもいる女の子だったのだ。しかし、彼女は、死んでしまった――。
呆けていると、塩野が私に手を差し出した。
「怪我は?」
手を掴むと、意外な程の力強さで腕を引かれ、立たされた。
「いえ……」
「彼は柏田リアン、軍人で。僕は、こういうものです」
片目を瞑って、懐から名刺入れを取り出し、そこから一枚名刺をくれた。彼の鉄板ネタなのだろう、これが。
私はそれを読むふりをして、彼らを窺った。
二人は、前回会ったときと同じに見える。服装も、様子も全部。
私のことは、初対面として扱っているようだ。
――繰り返しているのは私だけ。
異常な状況に少しは耐性がついてきたのだろうか。私はすぐに、自分も初対面を装うことにした。
「磯波美鹿です。騒動に巻き込まれて、ここに逃げてきたの」
「それは大変だったね、よく無事で」
「その銃は君のか?」
歩み寄ってきた柏田は、私の持つ銃に視線を注いでいる。私は首を横に振った。
「ここで見つけた。私のじゃない」
差し出された手の上にそれを置くと、彼は硬い表情で、言った。
「長い間、手入れしていないな。下手をしたら、暴発することもあるんだ、気をつけたほうがいい」
ぞっとしない話だ。
私の手に、彼は自分の銃を置く。それは先ほど私が持っていたものより、小振りで軽い。
「こちらの方が、女性でも扱いやすい。良ければ、こちらを使ってくれ。このガバメントはなかなか反動が大きいから、下手すれば君の肩がすっぽ抜けるぞ」
銃器に詳しくない私には銃での武装は難しいのかもしれない。それでも護身用に持っていて、悪いことはないだろう。いや、もしやさすまたの方が……?
「ミシカちゃん、実は僕たち、これから屋上で救助を待つんだ。一緒に行かないかい」
塩野の提案に、私は頷く。
心臓がばくばくと鳴り、手足が強張る。
意識がはっきりしてくる。呼吸を整えて、つい、頭を抱えようとしたところ、拘束されていることを思い出した。
やはり、私はまた地下室にいた。
6、
どんなときも油断してはいけない。銃を持った同行者がいても。
それを肝に銘じて、私は再びロビーに到着した。前回、前々回と変化がないように見える様子のロビーには、処置室に向かって男二人の足跡が続いている。
私は少し考えて、そっとカウンターの中を覗いた。地下の脱出に使用した金切鋏は持っているが、もっと他に使えるものがないのだろうか。できれば武器で。
カウンターの中はもちろん無人だった。埃を被った紙のカルテが棚に押し込まれている。作業台には、文房具と電話、パソコン、いろいろなメモなどが雑多に置かれている。廃病院だというが、まるで誰かが仕事途中で席を外しただけのような。埃さえなければ、すぐに主が戻ってきそうにも見える。
安全そうだ。確信して、私はカウンター内に足を踏み入れた。
まずは電話の受話器を取り上げてみる。ディスプレイは光るので、通電はしているが、回線は不通なのかつながらなかった。外部と連絡をとるのは無理らしい。
諦めて、カウンター内をぐるりと見回す。特別使えそうなものはない。机の上にカッターがあるが、それが役に立つとは思えなかった。
カウンターに背を向けると、バックヤードに繋がる入り口がある。三十センチ四方の四角い磨りガラスが嵌め込まれた木製のドアだ。
そっとドアノブを捻る。軽い手応えがあってドアが内側に開いた。
ゆっくりと隙間を広げてその中を覗き込む。
薄暗い部屋だ。一面に棚があり、その前にいくつかのデスクやカートがあって、雑多なものが置かれている。人影はなく雨音だけが聞こえる。
意を決しなかに踏み込んだ。何かあればすぐに撤退できるよう、ドアは開け放したままだ。
埃と湿気の、もう嗅ぎ慣れてしまった臭いがする。
ここは事務室なのだろうか。一台ずつパソコンのあるデスクが島になっており、デスクは全部で十台ある。棚には、ずらりと本が並べられ、どれも医学関係の資料のようだと知れた。
掃除用具入れの中を見ると、モップやバケツ、雑巾があるだけだ。いや、さすまたもあった。防犯用なのだろうか。
迷ったけれど、有用かどうかわからないさすまたはとりあえず置いておいて、私は次にデスクを漁った。
私物が残っているデスクもあれば、綺麗に片付けられているデスクもある。
子供の写真が入っている引き出しを見つけ、舌打ちする。こんな大事なもの、残して行くんじゃないわよ。あるいは、それほどまでに大急ぎでここを退避したのだろうか、この写真の持ち主は。
最後の一台に着手する。他のデスクが片袖机なのに対し、一台だけの両袖机だ。役職が上の人間のものだったに違いない。椅子もリクライニングできる上等なものだ。
一段目の引き出しには鍵がかかっていて開けられない。諦めて、別の引き出しを見るが何も入っていなかった。が、ふと気づく。二段目の引き出しの仕切り板に鍵が貼付けられていた。偶然貼付いたのではない。セロハンテープでぴったり、こちら側から見えにくい奥の方に貼付けられている。毟りとって、一段目の引き出しの鍵穴に挿し込むと、鍵は簡単に開いた。
「これは、ラッキーなのかしら」
引き出しを開けると、黒光りする大きな拳銃がそこにあった。
こんなもの職場に持ち込むのもありだったのか。それを置き去りにするというのも、理解できない。やはり、私の知っている世界ではない。
手に取ると銃は重く、片手ではしっかり持つのも難しい。しかも、映画やドラマでしか見たことのないそれの使用方法なんて、わかるわけもない。宝の持ち腐れというやつか。銃口を何気なくドアに向けた。
全身の毛が逆立つ。
彼女が立っていた。鉈を持って、そこに佇んでいた。
私は後ずさる。距離をとり拳銃を構える。手が震える。重たい凶器はまっすぐにならない。
「来ないで!」
言葉が通じることはないと分かっていても、叫んでしまった。それがいけなかったのか、彼女の歩調が早まる。
「来ないでってば!」
引き金を引くが、手応えがない。まさか、弾がないの?!
ぶん、と空を裂く音がして、私の隣のデスクが陥没した。派手な音をたて、机の上のものが落下する。
尻餅をついた私は、かろうじてその攻撃を回避していた。
けれど、次いで振りかぶられた第二撃は避けられそうにない。
目をつぶる。どうせ死ぬなら、一撃で。
だが、衝撃の前に発砲音が響いた。この乾いた音が、拳銃の音だということを私は知っている。
どんと何かが身体に当たって、目を開ける。胸から血を流した少女が私に圧し掛かっていた。その顔を初めて見る。これといって特徴のない地味な印象の顔立ち。虚ろな目をしている。……たぶん、このまま死ぬのだろう。
「大丈夫?!」
少女の腕を掴んで、私から退けたのは、銃を持った塩野だった。撃ったのも彼だろうか。ドアのあたりで、柏田が銃を構えているのが見えた。
初めて目の前で人が撃たれるのを見た。自分が襲われるのとは違う、別のショックが私を硬直させていた。
少女は、たしかに言葉も通じない状態だったけれど、顔は、ほんとうに普通の、どこにでもいる女の子だったのだ。しかし、彼女は、死んでしまった――。
呆けていると、塩野が私に手を差し出した。
「怪我は?」
手を掴むと、意外な程の力強さで腕を引かれ、立たされた。
「いえ……」
「彼は柏田リアン、軍人で。僕は、こういうものです」
片目を瞑って、懐から名刺入れを取り出し、そこから一枚名刺をくれた。彼の鉄板ネタなのだろう、これが。
私はそれを読むふりをして、彼らを窺った。
二人は、前回会ったときと同じに見える。服装も、様子も全部。
私のことは、初対面として扱っているようだ。
――繰り返しているのは私だけ。
異常な状況に少しは耐性がついてきたのだろうか。私はすぐに、自分も初対面を装うことにした。
「磯波美鹿です。騒動に巻き込まれて、ここに逃げてきたの」
「それは大変だったね、よく無事で」
「その銃は君のか?」
歩み寄ってきた柏田は、私の持つ銃に視線を注いでいる。私は首を横に振った。
「ここで見つけた。私のじゃない」
差し出された手の上にそれを置くと、彼は硬い表情で、言った。
「長い間、手入れしていないな。下手をしたら、暴発することもあるんだ、気をつけたほうがいい」
ぞっとしない話だ。
私の手に、彼は自分の銃を置く。それは先ほど私が持っていたものより、小振りで軽い。
「こちらの方が、女性でも扱いやすい。良ければ、こちらを使ってくれ。このガバメントはなかなか反動が大きいから、下手すれば君の肩がすっぽ抜けるぞ」
銃器に詳しくない私には銃での武装は難しいのかもしれない。それでも護身用に持っていて、悪いことはないだろう。いや、もしやさすまたの方が……?
「ミシカちゃん、実は僕たち、これから屋上で救助を待つんだ。一緒に行かないかい」
塩野の提案に、私は頷く。
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