29 / 46
第二十九話
しおりを挟む
一時間を超える話し合いの末、ディアニスたちからクライブたちへのお礼の内容が決定する。
「――えーっと、一つ目が当座の生活費を出してくれること。二つ目が俺たちがこの街で拠点とする家を用意してくれること……というか買ったものの使っていなかった別宅を使っていいということだったな。で、管理が大変だから管理の担当も紹介してくれる、と」
話し合いの中で、大恩人に敬語を使わせるのは忍びないといわれてクライブは口調をいつものものへと変更していた。
「はい、それ以外にも必要と思われるものがあればなんなりとお声がけ下さい」
ディアニスたちはエルフだったが、どうやらこの街の権力者の一人で、クライブたちに困ったことがあれば色々と融通をきかせてくれるということだった。
「あー、まあその機会があったら頼むよ。それじゃあ早速その別宅に行ってみようか」
ここにいれば家をあげて歓待されることはわかっていたが、今まで良い扱いを受けた経験の少ないクライブからすると、どうにも居心地が悪いため、どこか早く外に出たい気持ちが強かった。
「な、何もそんなに急がずとも、今日はうちに泊まっていっていただいても構わないのですよ?」
引き留めようとするディアニスだったが、クライブは困ったように笑って首を横に振る。
「歓迎してくれるのはありがたいんだけど、俺たちはこの街にきたばかりだから色々と散策もしたいし、この街に何があるのかを自分の目で見て歩き回りたいんだ。というわけなので、その家に誰か案内してくれると助かるんだけど……」
クライブの決意は固く、隣にいるフィオナも何度も頷いているため、これ以上の引き留めは無駄だとディアニスは諦める。
「承知しました……それじゃあエルナを呼んでくれるか?」
部屋に待機していた執事が頷き、部屋をでていく。
数分して彼が戻ってくると、一緒に深い青色の髪をした女性がついてきていた。
「エルナ、挨拶をしなさい」
ディアニスに挨拶を促され、執事に軽く背中を押されたエルナは一歩前に出る。
「お初にお目にかかります。エルナと申します。この度、みな様のお世話を仰せつかりました。以後、よろしくお願いします」
スカートのすそをつまんで、うやうやしく一礼をするエルナに対して、クライブもフィオナも感嘆のため息をついていた。
ロングのメイド服を着た彼女は背筋が伸びていて姿勢がよく、先ほどの礼も見惚れるほどに優雅なものだった。
しかし、どことなく愁いを帯びた笑顔からは何か大きな経験をしてきたのだろうということを感じさせる。
「彼女は若いですが、うちにいるメイドの中でも気が利く者で、みなさんのお役にたつと思います。家の掃除に料理などの家事だけでなく、この街のことにも詳しいので色々と頼ってあげて下さい」
ディアニスのエルナに対する評価は高いらしく、恩人の世話に彼女を選んだのにも十分な根拠があった。
「エルナは優しい子ですので、フィオナともきっと仲良くなれると思いますよ」
優しく微笑みながらそう補足をしたのはミーナである。
さすがに『様』づけで呼ばれるのには抵抗があったため、固辞して、妥協案でクライブは『さん』づけ、フィオナは呼び捨てにするということに決まっていた。
「エルナ、わたしのなまえはフィオナ。よろしくね」
フィオナはエルナの前まで移動するとニコーッと笑って右手を前に差しだす。
すると、エルナは柔らかく笑顔を返して膝を曲げると目線の高さをフィオナに合わせる。
そして、フィオナの手を優しく握る。
「はい、フィオナ様。私はエルナです、よろしくお願いします」
しかし、笑顔だったフィオナはある単語を聞いて不満げに唇を尖らせる。
「フィオナ!」
「えっ? えっと……」
自身の名前を強く口にするフィオナに対して、エルナは戸惑い視線をクライブへと向け、助けを求める。
「エルナ、悪いがフィオナのことはフィオナって呼んでやってくれ。さん、はつけなくていい。俺のことも別に呼び捨てで構わないぞ」
「ええっと、その……」
クライブの説明を受けたエルナだったが、これから使用人して勤める家の主人たちに対して果たして呼び捨てをしてもいいものか逡巡していた。
「エルナ、お二人が言っているのだ。そうさせてもらいなさい。お二人の流儀に合わせるのも大事なことだ」
本来の主人であるディアニスに言われたことで、エルナも決心する。
「それではフィオナ、よろしくお願いします」
再び握手を交わした二人は、双方ともに笑顔になっており、それを見ていた他の面々も全員笑顔になっていた。
「それじゃあエルナ、悪いんだけど早速案内してもらっていいかな? 家まで案内してくれれば、あとは自由にしてくれて構わないよ。あっちの家のことをやってもらってもいいし、こっちの家のことをやってもらってもいいし、もしあちらに住むのであれば荷物の準備をしないとだろうし」
このクライブの話を聞いてディアニスは互いの根本的な認識の違いに気づく。
「……クライブさん、エルナはお二人に仕える形になります。その説明に関してはうちの執事が全てしており、エルナ自身も納得しているのです。そして、そちらの屋敷の管理も基本的に彼女がやることになりますので、住み込みという形になります。給与に関しては私のほうで支払い続けますのでお気になさらないで下さい」
説明足らずだったと申し訳なさそうな表情のディアニスはエルナの処遇について改めて説明をしていく。
しかし、ここにきて今度はクライブは眉間に皺をよせて難しい顔をしている。
「ど、どうかしましたか……?」
その変化を感じ取ったミーナが慌てて問いかける。
「いや、うーん。なるほどなって」
そう口にすると、クライブもエルナのもとへと移動する。
「エルナ、俺の名前はクライブだ。これから俺たちと一緒に住んで、俺たちに仕えるってことらしいが、本当に構わないのか?」
真剣な表情のクライブはエルナの目を見て、改めて質問する。
彼女は本来の勤め先から、得体の知れないクライブたちのもとへと異動になる。
いくらディアニスたちの恩人とはいえ、それを簡単は納得できていないのではないかとクライブは考えていた。
「……ふふっ、クライブもフィオナも優しいのですね。大丈夫です。お二人がなされたことは私も離れた場所で見ていましたし、人となりもお話の中でとなりますが聞き及んでいます。そのうえで納得していると思って下さい。また、お許しいただけるのであれば、不満があればたまに口にしたいと思います」
クライブの真剣な顔に思わずくすっと笑みをこぼしたエルナは慈愛に満ちた表情でうなづいた。
エルナはクライブとフィオナに対して既に好意的な印象を持っていた。
その印象はこれまでの彼らとのやりとりによって、より良い方向へと変化している。
「そうか、エルナがいいなら俺も構わない。ただ、給料に関しては俺たちのほうで支払うから今の給料とかはあとで聞かせてもらおうかな。――というわけで、色々とお世話になりました。俺たちは早速出発します。それじゃ、また!」
これまた、曲げるつもりはないという意思を示してからフィオナとエルナの手を引いてすぐに部屋を出て行こうとする。
後ろからクライブたちを止める声が聞こえて来たが、それでもクライブは足を止めることなくずんずん進んでいった。
ガルムとプルルも置いていかれないように、すぐにクライブたちのあとを追いかけていた。
屋敷をあとにしたクライブたちは、速度を落として話をしながらこれから住む予定の家へと案内してもらう。
「はあ……悪い人じゃないんだけどあのお礼の連続攻撃はちょっと困るなあ。別に大したことはしていないんだけど」
「でも、クライブはいいことしたよー?」
謙遜するクライブのことをフィオナがにぱっとした笑顔を見せながら褒める。
結果に対して、しっかりと褒めてくれるという構図はクライブにとって心地よいものである。
「フィオナの言うとおりです。クライブはとても良いことをされました。何をしたのかわかりませんでしたが、クライブのおかげであの木は元気を取り戻したのです。もっと誇ってよいと思います!」
エルナもフィオナに続いてクライブの魔術のことを褒め、到着する頃にはクライブは顔から笑顔が消えなくなるほどだった。
「――えーっと、一つ目が当座の生活費を出してくれること。二つ目が俺たちがこの街で拠点とする家を用意してくれること……というか買ったものの使っていなかった別宅を使っていいということだったな。で、管理が大変だから管理の担当も紹介してくれる、と」
話し合いの中で、大恩人に敬語を使わせるのは忍びないといわれてクライブは口調をいつものものへと変更していた。
「はい、それ以外にも必要と思われるものがあればなんなりとお声がけ下さい」
ディアニスたちはエルフだったが、どうやらこの街の権力者の一人で、クライブたちに困ったことがあれば色々と融通をきかせてくれるということだった。
「あー、まあその機会があったら頼むよ。それじゃあ早速その別宅に行ってみようか」
ここにいれば家をあげて歓待されることはわかっていたが、今まで良い扱いを受けた経験の少ないクライブからすると、どうにも居心地が悪いため、どこか早く外に出たい気持ちが強かった。
「な、何もそんなに急がずとも、今日はうちに泊まっていっていただいても構わないのですよ?」
引き留めようとするディアニスだったが、クライブは困ったように笑って首を横に振る。
「歓迎してくれるのはありがたいんだけど、俺たちはこの街にきたばかりだから色々と散策もしたいし、この街に何があるのかを自分の目で見て歩き回りたいんだ。というわけなので、その家に誰か案内してくれると助かるんだけど……」
クライブの決意は固く、隣にいるフィオナも何度も頷いているため、これ以上の引き留めは無駄だとディアニスは諦める。
「承知しました……それじゃあエルナを呼んでくれるか?」
部屋に待機していた執事が頷き、部屋をでていく。
数分して彼が戻ってくると、一緒に深い青色の髪をした女性がついてきていた。
「エルナ、挨拶をしなさい」
ディアニスに挨拶を促され、執事に軽く背中を押されたエルナは一歩前に出る。
「お初にお目にかかります。エルナと申します。この度、みな様のお世話を仰せつかりました。以後、よろしくお願いします」
スカートのすそをつまんで、うやうやしく一礼をするエルナに対して、クライブもフィオナも感嘆のため息をついていた。
ロングのメイド服を着た彼女は背筋が伸びていて姿勢がよく、先ほどの礼も見惚れるほどに優雅なものだった。
しかし、どことなく愁いを帯びた笑顔からは何か大きな経験をしてきたのだろうということを感じさせる。
「彼女は若いですが、うちにいるメイドの中でも気が利く者で、みなさんのお役にたつと思います。家の掃除に料理などの家事だけでなく、この街のことにも詳しいので色々と頼ってあげて下さい」
ディアニスのエルナに対する評価は高いらしく、恩人の世話に彼女を選んだのにも十分な根拠があった。
「エルナは優しい子ですので、フィオナともきっと仲良くなれると思いますよ」
優しく微笑みながらそう補足をしたのはミーナである。
さすがに『様』づけで呼ばれるのには抵抗があったため、固辞して、妥協案でクライブは『さん』づけ、フィオナは呼び捨てにするということに決まっていた。
「エルナ、わたしのなまえはフィオナ。よろしくね」
フィオナはエルナの前まで移動するとニコーッと笑って右手を前に差しだす。
すると、エルナは柔らかく笑顔を返して膝を曲げると目線の高さをフィオナに合わせる。
そして、フィオナの手を優しく握る。
「はい、フィオナ様。私はエルナです、よろしくお願いします」
しかし、笑顔だったフィオナはある単語を聞いて不満げに唇を尖らせる。
「フィオナ!」
「えっ? えっと……」
自身の名前を強く口にするフィオナに対して、エルナは戸惑い視線をクライブへと向け、助けを求める。
「エルナ、悪いがフィオナのことはフィオナって呼んでやってくれ。さん、はつけなくていい。俺のことも別に呼び捨てで構わないぞ」
「ええっと、その……」
クライブの説明を受けたエルナだったが、これから使用人して勤める家の主人たちに対して果たして呼び捨てをしてもいいものか逡巡していた。
「エルナ、お二人が言っているのだ。そうさせてもらいなさい。お二人の流儀に合わせるのも大事なことだ」
本来の主人であるディアニスに言われたことで、エルナも決心する。
「それではフィオナ、よろしくお願いします」
再び握手を交わした二人は、双方ともに笑顔になっており、それを見ていた他の面々も全員笑顔になっていた。
「それじゃあエルナ、悪いんだけど早速案内してもらっていいかな? 家まで案内してくれれば、あとは自由にしてくれて構わないよ。あっちの家のことをやってもらってもいいし、こっちの家のことをやってもらってもいいし、もしあちらに住むのであれば荷物の準備をしないとだろうし」
このクライブの話を聞いてディアニスは互いの根本的な認識の違いに気づく。
「……クライブさん、エルナはお二人に仕える形になります。その説明に関してはうちの執事が全てしており、エルナ自身も納得しているのです。そして、そちらの屋敷の管理も基本的に彼女がやることになりますので、住み込みという形になります。給与に関しては私のほうで支払い続けますのでお気になさらないで下さい」
説明足らずだったと申し訳なさそうな表情のディアニスはエルナの処遇について改めて説明をしていく。
しかし、ここにきて今度はクライブは眉間に皺をよせて難しい顔をしている。
「ど、どうかしましたか……?」
その変化を感じ取ったミーナが慌てて問いかける。
「いや、うーん。なるほどなって」
そう口にすると、クライブもエルナのもとへと移動する。
「エルナ、俺の名前はクライブだ。これから俺たちと一緒に住んで、俺たちに仕えるってことらしいが、本当に構わないのか?」
真剣な表情のクライブはエルナの目を見て、改めて質問する。
彼女は本来の勤め先から、得体の知れないクライブたちのもとへと異動になる。
いくらディアニスたちの恩人とはいえ、それを簡単は納得できていないのではないかとクライブは考えていた。
「……ふふっ、クライブもフィオナも優しいのですね。大丈夫です。お二人がなされたことは私も離れた場所で見ていましたし、人となりもお話の中でとなりますが聞き及んでいます。そのうえで納得していると思って下さい。また、お許しいただけるのであれば、不満があればたまに口にしたいと思います」
クライブの真剣な顔に思わずくすっと笑みをこぼしたエルナは慈愛に満ちた表情でうなづいた。
エルナはクライブとフィオナに対して既に好意的な印象を持っていた。
その印象はこれまでの彼らとのやりとりによって、より良い方向へと変化している。
「そうか、エルナがいいなら俺も構わない。ただ、給料に関しては俺たちのほうで支払うから今の給料とかはあとで聞かせてもらおうかな。――というわけで、色々とお世話になりました。俺たちは早速出発します。それじゃ、また!」
これまた、曲げるつもりはないという意思を示してからフィオナとエルナの手を引いてすぐに部屋を出て行こうとする。
後ろからクライブたちを止める声が聞こえて来たが、それでもクライブは足を止めることなくずんずん進んでいった。
ガルムとプルルも置いていかれないように、すぐにクライブたちのあとを追いかけていた。
屋敷をあとにしたクライブたちは、速度を落として話をしながらこれから住む予定の家へと案内してもらう。
「はあ……悪い人じゃないんだけどあのお礼の連続攻撃はちょっと困るなあ。別に大したことはしていないんだけど」
「でも、クライブはいいことしたよー?」
謙遜するクライブのことをフィオナがにぱっとした笑顔を見せながら褒める。
結果に対して、しっかりと褒めてくれるという構図はクライブにとって心地よいものである。
「フィオナの言うとおりです。クライブはとても良いことをされました。何をしたのかわかりませんでしたが、クライブのおかげであの木は元気を取り戻したのです。もっと誇ってよいと思います!」
エルナもフィオナに続いてクライブの魔術のことを褒め、到着する頃にはクライブは顔から笑顔が消えなくなるほどだった。
0
お気に入りに追加
1,740
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる